教育を終えて五年。今あけびは二十二歳になる。
教育の中には、性交に対するものもあった。こちら側━━人の世で執行人を務めるには、避けて通れない道でもあった。身体は幼いながらも、あちら側━━魔淫界の血を持つ者として、そのポテンシャルは未知数であった。身体も精神も、限界というものをしらず、協力者たちも舌を巻いた。
だからこそ、人の世での立ち居振る舞いは、その匂い立つ美貌からは想像もできない、超越した者だけが持つ異界由来の冷淡さを身に纏った。
男は皆、大人も子どもも、その美貌に陶然となり、その一瞥に背筋が凍り、一言でその場から逃げ去った。あけびや胡桃が、そうと意識した時だけ、男は周りにいることを許されるのだった。
そのあけびが今、あられもない姿で、触手に嬲られるままになっている。
起きる気配のない女児を視界の端に捉えながら、あけびは身体の奥から込み上げてくるものに抗っていた。人質を捕られ、対抗できないとは言え、ここまで身体の反応を引き出されるのは初体験だった。
心が身体の感じる快楽を享受しようとして揺さぶられる。
遠目からもそれとわかる美貌は紅く染まり、緩む頬がひくひくと痙攣した。
すでに呼気には、喘ぎ声が混じって久しい。
絶え間なく襲う快感に、せわしなく呼吸が繰り返される。口の中に溜まる唾液を飲み込むことすら忘れ、口端からは涎がつうっと流れては、顎を伝いスーツからこぼれる乳房に滴り落ちる。それが何処からか届く弱い光に煌めく様さえ、見惚れる程美しかった。
半日以上の時を費やし、触手はあけびの反応にほくそ笑んだ。普段の凛として男を寄せ付けない冷淡さは、今はその惚けたような表情からは伺えない。ただ、瞳の奥にだけは、まだ強い意志の光が残っている。
ともすればその光さえも奪われそうになる衝撃が、美しい臍の奥から突き上げた。
「んんっ━━」
眉間に皺を寄せると、あけびは漏れ出る喘ぎ声を唇を引き結んで耐えた。
瞼がぎゅっと閉じられる。触手を大きく跨いだ内腿は、それから分泌された粘液で、ぬらぬらと光っている。
カッチリと着こなしていた黒のジャケットは、だらしなく前が開かれ、控えめにフリルのついた白いブラウスはボタンが全て外れ、レースがあしらわれた海色のフロントホックが外れたブラジャーがのぞいている。ブラウスのボタンも、ブラジャーのフロントホックも、あけび自身で外されている。その間から、うっすらと静脈の浮いた真っ白で豊満な乳房がこぼれ、重力に負けることなく突き出しリズムを刻むように揺れた。
先程まで触手になぶられていたことを示すように、豊かに張り出したその白肌は、自分の涎だけでなく内腿と同じ粘液で濡れ光っていた。先端の蕾は尖りきって、これも粘液と涎で濡れた布地の薄いブラウスに引っかかって自己主張している。桜色の乳輪が、控えめに顔を覗かせた。
黒ジャケットのセンターベントは割れ、白い尻肉が露わになっている。粘液で濡れた尻肉が大きく割れているのは、足がいっぱいに開かれているためだ。尻の窄まりにある菊の花がヒクヒクと動くのさえ見える。
その奥には、太く逞しく醜悪な男根が、紅い秘唇のあわいをゆっくりと上下に動いている。ぬちゃぬちゃといやらしい音が響く。
前は、何も遮るものがない。無毛の恥丘は大きく割られ、秘裂の上部には、包皮を捲られたクリトリスが、物欲しそうに小さな赤い顔をのぞかせている。
律動しているのは、異界の節くれだった男根だけではなかった。あけびの尻が、意志を持って僅かに上下していた。
「くうぅぅ…」
喉奥がまた鳴る。瞳の奥に意志の光を残したまま、淫らな身体は触手からもたらされる快楽に翻弄されていた。
ぞぶり、と膣奥を舐りながら、身体を貫いた男根は、もう屈服してしまえと言っている。ぞわりぞわりと膣壁を擦りながら、楽になってしまえと囁いている。
(気持ちいい! きもちいいっ!)
(感じるっ。かんじるぅ!)
(ああぁ━━。もっと抉って!)
(もっと擦って! グリグリしてぇっ!)
頭の中では、あられもない言葉が堰を切らんばかりに渦巻いている。
口に出してしまったら、終わりだと思った。もう、この快楽しか考えられなくなってしまう。この快楽しか求められない身体に変わってしまう。
あけびは耐えた。
しかし、身体は既に、この快楽の先を求めようとしていた。
足を目一杯広げているのは、そうしなければ赤児の頭ほども太い男根を膣奥に深く入れられないからだ。
内腿が濡れているのは、触手の粘液だけではない、擦り上げられるたびに熱を持った膣内から、淫らな汁が溢れ出ているからだ。
左の手が、白い乳房をいっぱいに掴み、先端の尖り切った淡い桜色の乳首を、指先が捻り上げた。
右手は、男根の歪な逞しさを掌全体で確かめては、自分から溢れ出た淫汁と触手の粘液で指先を濡らし、剥き出しになったクリトリスを執拗に転がした。