VRゲームでネカマプレイしていたら、現実世界でも徐々に女体化してしまうお話 作:TSしたとねり
次は疑似百合えっち描いてます
翌日、自分のペニスが身体の中に消えたことを両親に打ち明けると、俺は両親に連れられて市内にある総合病院に行くことになった。
——が、そこでは簡単な問診だけで何も出来ず、すぐに紹介状を書かれた上で転院することになる。
転院先は、国内有数とも言われる国立大学附属病院。
そこで俺は血液検査をはじめとした各種検査を受け、10日程の間入院する事がとんとん拍子で決まった。
入院してから検査検査の毎日。
一通りの検査が終わってから数日後、両親と共に医師から呼び出された俺は、日本で十数例しか報告されていない「
「残念ながら、これまでの症例を見る限り晴人君が男性に戻る可能性はありません」
頭がクラクラとしそうな消毒液の匂いがたち込める診察室で、眼鏡をかけた中年の医師はタブレットを見ながら淡々と俺と俺の両親にそう告げた。
「DNAの染色体も、XYであるべきところがXXに変わった以外に異常は見られず、ご両親との親子関係が証明されました。
それ以外の血液、腎機能、肺機能等の検査項目も健康体そのもの。
身体能力については退院後の検査が必要と思いますが……医者の立場から見ると、今の晴人君の身体に何も言うことはありません」
検査項目の書かれたタブレット画面を見せられ、医師から飄々と打ち明けられた両親は何とも言えない表情を浮かべた。
それもそうだろう。
つい昨日まで息子だった子供が、娘になりました。——なんて医者から言われても、「はい、わかりました」といきなり納得できる筈がない。
それに、俺の心はまだ男のままだ。
——まだ大丈夫。まだ俺は引き返せる。
自己暗示のように自分に言い聞かせ、俺は沈黙の間がしばらく続いた診察室で、意を決して口を開いた。
「……あの……学校は……」
裏声を出している訳ではないのに、突然声が高くなる。また女体化が進行したようだ。
それでも女子の中では低い方。少年声に聞こえる、とでも言った方がわかりやすいだろうか。
両親が思考をフリーズさせている中、俺は近々に控えた問題を提起する。
もう少しで大学受験もあるのだ。
男から女に変わった以外は健康そのものということは、あと少しで終わる高校生活に復帰できるのか。
残された高校生活で、思い出作りができるのか。
それは瑣末な問題とは言え、俺にとっては大問題と言えた。
「問題ないでしょう。役所の手続きも、診断書を書いておくので提出してください。制服等に関しては……まぁ、医師の私から言うことではありませんから」
医師の言葉に俺は安心感を覚え、医師は「もう帰っていいですよ」と俺と両親に退室を促した。
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俺は学校が始まるまでの間、母親と一緒に下着を買いに行ったり、化粧を教えてもらったりして過ごした。
別に俺は必要ないと思ったのだが、「いつ戻れるかわからないのだし、身だしなみは人間として当然のこと」という母親の声に押し切られた形だ。
買い物中の母親はどことなく楽しそうにしていたが、父親は距離感を掴みきれていないような感じだった。
そしてついに、長かった夏休みは終わり学校が始まってしまった。
「……あー。突然だが、森中は今日から女子になった」
ホームルームで行われた先生からのクラスみんなへの報告は端的で、詳細な説明はされなかった。すると当然のように、俺は席をクラスメイトに囲まれる事になる。
「本当に森中君⁉︎」
「おっぱい本物? ちょっと触らせてよ」
「男子最低ー」
矢継ぎ早に、クラスメイトから繰り出される質問。
それに反応できることなく、俺は曖昧な笑みを浮かべる他なかった。
別に転校してきた訳でもないのに、こんな状態になるとは。
おそらく、単純に今は好奇心が勝っているのだろう。
高校には引き続き学ランで通う事になり、見かけ上の変化はあまり無いと思うのだが、それでも男子の目線は俺の胸へと向かった。
窮屈そうに学ランの中に収まっているそれ。
日本人の平均よりはやや大きめのサイズだった。
そんなサイズに育った俺の乳房は、学ランを押し上げて一つの山を形成しており、夏休み前までとは違う男子の素直な反応に、俺は苦笑いを浮かべる他なかった。
「なぁー、いいだろ? 男同士なんだし」
「ちょっと揉ませろよー」
学ランを押し上げるほどに育った胸を見ながら、手を卑猥にワキワキと動かす男子に対して、何と答えるのが正解なのだろう。
俺は苦笑を浮かべながら思案する。
軽口のように述べられる欲望は、それでも男たちの根底にある下卑たものを隠し通せていない。
希薄だった友人関係——友人と呼べる存在はユーキしかいなかった——のクラスメイトが、俺の身体目当てで近付いて来ていることに、どことなく嫌悪感を覚えるが、それも男だった俺からしてみれば、さもありなんと言ったところ。
思春期を持て余した男子高校生の性欲の果てが、俺の現在の状況なのだから、それの矛先に選ばれるのは仕方がない。
ゲームの中では快感の一部だった男たちの視線。
それは悪寒のようなゾクゾクとしたものとなって俺の背筋を粟立たせ、俺は救いを求めるようにユーキの姿を探した。
人垣から離れた所でいつもと変わらない様子でいるユーキに対して、俺は視線を向けた。
どうすればいいかわからない時、ユーキは決まって助けてくれた。
数瞬経ってから、ようやく俺とユーキの視線が交差すると、ユーキは困ったような表情を浮かべた。
「前から森川の事、顔は可愛いって思ってたんだよなぁ」
「そうそう!」
——助けて。
そんな事を宣いながら、デリカシーのない男たちは更に距離を詰める。
——助けて。
コイツらの頭の中で、俺はどんな扱いを受けているのだろう。
きっと、これまで友人として付き合って来なかった男子たちにとって、俺は突発的に現れた玩具に過ぎない。
それを証明するのがクラスメイトという関係性のオブラートに包みながら、ハラスメントの形を
ユーキならそんな事はしない。
ユーキなら、こんな事は言わない。
願望にも似た俺の確信は、言葉には出せない。
「ほら、一緒に便所行こうぜ? そこなら良いだろ?」
「大丈夫だって! 別に裸になれとか言わないからさ」
こいつらにとって、突然女体化した男は若さ故に有り余った性欲をぶつけるだけの、体の良いオナホール程度の認識なのかもしれない。
そう思った矢先、ユーキが漸く俺と男子たちの間に立ちはだかった。
「お前ら良い加減にやめとけやめとけ。晴人、嫌なら嫌って言えよ? コイツら頭悪いんだから、言わないと分からないぞ?」
「ユーキ! そこまで俺たちは馬鹿じゃないぞ! 行ける大学が無いだけだ!」
「あーはいはい。ほら、晴人」
ユーキによって、その男子たちの姿が隠れる。
——安堵。
フワリと舞ったユーキの匂いが、俺の鼻腔を擽った。
「……行こうぜ? 俺もお前に話したいことがあるからさ」
ユーキの手が伸ばされ、俺の手を取って席から立たせた。
不思議と俺の胸が高鳴る。
クラスの一部の女子たちから悲鳴のような黄色い声が上がったような気がするが、それを無視してユーキは俺を引っ張り歩き出した。
——固い手だ。夏休みが始まるまで、部活に明け暮れていたユーキの手。
その手に引っ張られながら、教室を出て廊下を進むユーキの背中は大きく見えた。
——やっぱり、ユーキはユーキだ。
安心感は俺の胸中を温め、握られた手の平がしっとりと汗ばみ始めた。
おかしい。こんな事、今まで無かったのに。
階段を最上階まで登り、屋上に着くとユーキは手を離した。
夏休みが終わっても、まだ夏の名残は俺の肌を焦がし、真夏の盛りよりは幾分か弱まった日差しに俺は目を細める。
ふ、と一息ついてユーキは視線を逸らし、背中を向けながら口を開いた。
「……どうして、相談してくれなかったんだ?」
俺に対して背を向けたままユーキは小さく言葉を溢し、一瞬蝉の鳴き声が小さくなったような気がした。
「おかしいと思ったんだよ。クソ暑いのに制服は着てるし、俺と遊んでる時も心ここに在らずって感じだったし」
ユーキは俺の顔を見ようとしない。
——怒っている。
何故かは分らないが、ユーキの言葉には確かな怒りが込められているようだった。
「俺たちって、腐れ縁の親友……だろ? そうじゃないのか?」
「……そうだけど、こんな事言えるわけないじゃないか」
身体が女に変わりつつあるなんて、打ち明けたたところで——、と俺が言葉を続けると、ユーキは悲しげな表情を浮かべた。
「……もういい」
俺に背を向けて歩き出したユーキに声を掛けることはできず、俺は悶々とした感情を我慢するしか無かった。
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読んでいただきありがとうございました
ハルがくっつくのは誰
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