絶頂❤️首都圏 エロ体験短編集 アブノーマルは突然に❤️新作はイラスト付き 作:みなぽん
夜の十一時を回っていた。達也がアパートの鍵を開けると、腐った果実のような甘い沈殿した空気が漂ってきた。換気扇は回っていない。六畳一間の暗がりの中に、英子はいた。
布団にくるまり、壁に向かって横たわるその背中は、五年という歳月をかけて少しずつ削げ落ちていった岩石のようだった。かつては新入社員として期待を集めたという姉の面影は、もうどこにもない。二十三歳で退職してからというもの、彼女は外界との接続を一切断ち、この薄暗い部屋でただ呼吸を続けるだけの存在になった。
達也はネクタイを緩めながら、英子の横に腰を下ろした。スプリングの軋む音が、静寂を暴力的に切り裂く。
「英子姉ぇ」
呼びかけても、反応はない。これが彼女の常だ。喜びも怒りも悲しみも、とっくに枯渇している。達也はその無反応さを、最近ではむしろ好ましく思うようになっていた。面倒な感情のやり取りがいらない。ただ自分の欲求を、その無抵抗な器に注ぎ込むことができるのだから。
「今日も残業だったよ。クソみたいな上司の機嫌を取って、取引先の機嫌を取って。こんなに疲れて帰ってきても、お前は何も言ってくれないんだな」
達也の手が、布団の上から英子の腰の曲線をなぞった。英子の体がわずかに強張るのが分かったが、彼女は身をよじることも、拒絶の言葉を吐くこともしなかった。
「まあいい。お前はそこに寝てるだけでいいんだ」
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達也は布団をまくり上げた。英子はパジャマのまま丸まっていた。薄暗がりの中で、彼女の肌は白く、まるで血の気が引いているかのように見える。達也は無遠慮に彼女のパジャマのズボンと下材を引き下ろした。英子はされるがままだった。人形のように四肢を動かされるがままにし、虚ろな目を天井のシミに向けている。
「俺の稼いだ給料で飯食って、電気も水道も使ってんだから、これくらいいよな」
達也は自分のズボンの前を寛げながら、ねっとりとした声で囁いた。それは彼自身への言い聞かせでもあり、この歪んだ関係を正当化するための呪文でもあった。
「ソープに行くより安上がりだからな。外で金払って知らん女の体を借りるより同じ屋根の下にいる姉の体を使った方がずっと効率がいい」
英子の唇がかすかに震えたが、声にはならなかった。彼女の中にはとっくに、抵抗という選択肢は残っていなかった。二十三歳の頃、社会という巨大な歯車に押し潰されそうになった時、彼女は逃げることを選んだ。そしてこの五年間、弟に飼われることで、世界と関わる苦痛から逃避してきた。弟の性欲処理の道具になることも、彼女にとっては「飼われる」ことの対価であり、ただの生理現象に過ぎない。
達也は英子の両足を開かせた。無毛の股間が露わになる。彼は指でそこをなぞり、無理やり秘所を開いた。乾いた音が部屋に響く。英子は天井を見つめたまま、自分の体が別の生き物に触れられているような遠い感覚に身を任せていた。
「っ」
達也の指が中に入ってきた。慣れない異物感に英子の眉がわずかに寄るが、それだけだ。達也は容赦なく指を動かし、彼女の体に馴染ませようとする。だが英子の体は拒絶するように、あるいはただ無関心であるかのように潤みに欠けていた。
「まだ足りないか。まあ無理もないか」
達也は吐息を漏らし、ローションを取り出して彼女の秘所に塗りたくる。冷たい粘液が太ももを伝う感覚に、英子は目を閉じた。これでいい。これで痛みだけは回避できる。
達也は自分の屹立を彼女の秘所に押し当てた。英子の体がわずかに跳ねる。
「いくぞ」
一気に貫かれた。英子の口から小さく息が漏れる。痛みと圧迫感。達也の熱が内側を焼き尽くすような錯覚。彼は激しく腰を打ち付けた。五年間の引きこもり生活で筋力の落ちた英子の体は達也の動きに合わせてただ揺さぶられるだけだった。
「くっ…英子、英子…!」
達也は彼女のパジャマのボタンを引きちぎるようにして剥ぎ取り、露わになった胸をむさぼった。乳首を強く吸い上げ、歯を立てる。英子の体は反応しない。ただの肉の塊として、達也の欲求を受け止め続ける。
「俺はお前を見捨てなかったんだぞ…! 親も見捨てたお前を俺一人で養ってきたんだぞ…!」
達也の声は興奮と、どこか悲鳴に近い響きを帯びていた。彼の行為は性欲の発散であると同時に、社会で擦り減らした自己の存在を確認する儀式でもあった。反応のない姉の体を支配することで、彼は自分がまだ「何かをコントロールできる人間」であると錯覚できた。そして何より、彼女が自分を必要としているという歪んだ愛情の形を、この行為の中に見出していた。
英子の視界の端で、窓の外を走る車のライトが掠めた。彼女の意識は半ば肉体から離れ、天井のシミと同じようにただそこに存在しているだけだった。達也の荒い息遣いと、肉がぶつかる水音が耳に届くが、それは彼女自身のことではないような気がした。自分はただの器。弟のストレスを受け止めるための、生きたゴミ箱。
「出すぞ…英子、俺の…っ!」
達也は英子の奥深くに吐き出した。熱い飛沫が子宮を叩く感覚。英子はただ目を閉じ、その生ぬるい感覚が過ぎ去るのを待った。
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達也はしばらく英子の中にいたまま、荒い呼吸を整えていた。やがてゆっくりと体を離す。粘液が糸を引いて二人を繋いでいた。
「助かったよ、英子」
達也は英子の乱れた髪を優しく撫でた。その手つきには狂気的な独占欲と皮肉なことにある種の純粋な愛情が入り混じっていた。彼にとって英子はこの冷たい社会で唯一の安らぎであり自分の居場所を証明するための生きたトロフィーだった。
英子は何も答えない。ただ天井を見つめ流れ出る弟の体液がシーツに染み込むのを感じていた。彼女の心には何もなかった。絶望すらもう湧かない。あるのはただ果てしない虚無と明日もまた繰り返されるであろうこの行為への諦めだけだった。
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達也は洗面所で手を洗い、冷たい水で顔を濡らした。鏡に映る自分の顔は疲労に濁っている。だが、体内に残った熱の余韻が、神経を鈍らせていた。
しばらくしてから、彼はまた六畳の部屋に戻った。英子は先ほどと同じ体勢のまま、使い捨ての肉のように横たわっていた。達也はその横に再び座り、彼女の脇腹に手を這わせた。
「もう一回いいよな」
懇願ではなく、確認でもなく、ただの宣言だった。達也は英子の体を自分の方に向かせた。彼女の虚ろな目が、焦点を結ばないまま達也の方を向いた。
達也は英子の首筋に顔を埋めた。五年間洗っていないようなどろりとした垢の匂いと、下から滲み出る薄い汗の匂い。それが達也には甘い香りのように感じられた。彼は舌を伸ばし、鎖骨の窪みから耳の裏にかけてゆっくりと舐め上げた。
「…ん」
英子の喉から無意識の音が漏れる。達也はそれを聞いて、さらに舌を執拗に動かした。耳の裏の敏感な皮膚を唇で挟み、吸い込む。彼女の体がびくりと震えた。
達也の手が英子のパジャマの上から胸を鷲掴みにした。五年間引きこもって運動をしていないとはいえ、彼女の胸は柔らかく豊かに残っていた。達也はその感触に指が沈み込むのを堪能した。パジャマの生地越しでも、乳首が硬くなっているのが分かる。
「お前の体、相変わらずいいな」
達也はパジャマのボタンを一つ一つ外した。丁寧に、まるで包装紙を開くように。露わになった英子の胸は、薄暗がりの中で白く浮き上がった。五年間太陽を浴びていない肌は、陶器のように青白い。乳輪は小さく、乳首は淡い桜色だった。
達也は顔を寄せ、まず左の乳首に口を含んだ。
「…っ」
英子の体がわずかに反った。達也は舌で乳首を転がすように舐め、唇で挟んで吸い上げた。赤ん坊が母乳を吸うように、いや、もっと貪欲に、所有欲に満ちた力強さで。彼は乳輪の縁を舌でなぞり、乳首の根本を歯で軽く噛んだ。英子の胸が乳汁を分泌することはない。だが達也はそれでも構わずに吸い続けた。吸うという行為そのものが、彼に安心感を与えた。
「おっぱい…英子のおっぱい…」
幼児退行のような言葉が達也の口から漏れる。彼は左の胸を手で揉みながら、右の乳首を口に含み、交互に吸い続けた。舌の腹で乳首を円を描くように舐め、時折強く吸い上げる。英子の乳首は達也の唾液で濡れそり、赤く膨らんでいった。
「俺のおっぱいだ…。誰にも触らせない…」
達也はうわ言のように囁きながら、乳首を吸うのをやめなかった。英子はされるがままに、天井を見つめ続けていた。胸にまとわりつく弟の頭の重さだけが、彼女にとって現実の感覚だった。
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達也は口を胸から離し、今度は英子の全身を舐め始めた。首筋から鎖骨、胸の谷間を舌でなぞりながら下へと降りていく。脇腹の柔らかい肉を唇で吸い立てると、英子の体がくすぐったそうにわずかに縮こまる。
「反応してるじゃねーか」
達也は嬉しそうに呟き、さらに執拗に脇腹を舐めた。舌の粗い面で皮膚をこするように舐め上げると、塩味の汗の味がした。
臍の窪みに舌を突っ込み、その周囲を円を描くように舐める。達也の顔が英子の腹部を横切るたびに、彼女の腹筋が無意識に引き縮まる。だがそれは拒絶の反応ではなく、ただの生理的な反射に過ぎなかった。
達也はさらに下へと降りた。英子の太ももを両手で開かせ、その内側の柔らかい皮膚に唇を押し当てた。太ももの裏側、膝の裏に至るまで、彼は執拗に舌を這わせた。五年間歩くことすら稀だった英子の脚は、驚くほど滑らかで、まるで赤子の肌のようだった。
「綺麗な脚だ…。外に出る必要なんかねーんだ。お前はここで俺に見てもらうだけでいい」
達也は英子の足指を一本一本口に含んだ。足の指を舐められるという奇妙な感覚に、英子の眉がかすかに寄る。だが彼女は声を上げない。ただされるがまま、自分の体が弟の口の中を通過していくのを感じていた。
達也は舌の通り道を逆に辿り、今度は太ももの内側から股間に向かってゆっくりと舐め上げていった。
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「まだ足りないんだ」
達也は自身の屹立が再び硬さを取り戻しているのを感じた。英子の秘所は先ほどの行為でローションと精液で濡れそびている。彼は英子の両脚を広げさせ、自分の腰を彼女の腿の間に滑り込ませた。
先ほど吐き出した自分の精液が英子の秘所から溢れ出している。その白濁した液が太ももを伝ってシーツに染みを作っていた。達也はそれを指で掬い取り、再び英子の秘所に押し込んだ。
「俺の精液、全部詰め返してやる」
達也は再び屹立を英子の秘所に押し込んだ。一度目とは違い、内部はローションと精液で滑りが良くなっている。達也は一気に根元まで突き入れた。
「んっ…」
英子の口からかすかな声が漏れる。一度目の行為で少し緩んだ秘所が、再び異物を受け入れる。達也はゆっくりと抜き差しを始めた。一度目の激しさとは違い、今度は焦るように、味わうように、奥まで押し込んで Kathleenの角度を変えていく。
「ここか…ここがいいんだろ」
達也は英子の体を反らせ、腰に枕を当てて角度を変えた。その角度で突き上げると、英子の体がびくりと跳ねる。
「反応してんじゃねーか」
達也は嬉しそうに笑い、同じ角度で何度も突き上げた。英子の口から断続的な吐息が漏れる。それは快感ではない。ただの圧迫感と摩擦に対する生理的な反応だ。だが達也にはそれが英子の快楽の声のように聞こえた。
「俺の稼いだ金で飯食って、部屋も使って、俺に抱かれてんだ。お前は俺のもんだ、英子」
達也は上半身を被せ、英子の体に全面で覆いかぶさった。胸と胸が押し合わされ、達也の体温が直接伝わる。彼は英子の首筋に顔を埋め、舐めながら腰を動かし続けた。
「出す…二回目だ…全部受け取れ…!」
達也は英子の最奥に二度目の精を吐き出した。一度目よりも濃く、熱い飛沫が子宮を直接叩く。英子の体が無意識に達也を受け入れるように縮こまる。
「っ…!」
達也は射精の余韻に浸るように、英子の中で数回腰を動かし、最後の一滴まで絞り出した。それからゆっくりと抜く。粘液と精液の混合物が糸を引いて、英子の秘所から溢れ出た。
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達也は英子の体から離れたが、すぐには立ち上がらなかった。彼は英子の横に横たわり、彼女の体を抱き寄せた。英子はされるがまま、達也の胸に頭を乗せられる。
「英子…お前の体、あったかいな…」
達也は英子の髪を撫でながら、彼女の肩、腕、腰を撫で回した。まるで品物を点検するように、あるいは宝物を愛でるように、指の腹で皮膚の感触を確かめる。
英子の体は達也の唾液と精液と汗で粘ついていた。首筋には達也の吸い痕が赤く残り、胸の乳首は充血して腫れ上がり、太ももには舌で舐められた痕が唾液の跡として光っている。英子はそのすべてを気に留めることなく、ただ虚ろな目で空を見つめていた。
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十分ほど休んだ後、達也はまた動き始めた。彼の欲望は一度や二度では満たされない。社会で擦り減らした自己の空虚さを埋めるためには、英子の体という器に何度も注ぎ込まなければならなかった。
「もう一回な」
達也は英子の体を四つん這いにさせた。英子は抵抗せず、手足の力が抜けたまま、達也にされるがままの体勢を取った。枕に顔を押し付けられ、腰だけを高く上げさせられる。
達也はその背中から舐め始めた。肩甲骨の隆起を舌でなぞり、背骨の溝を下へと辿る。腰のくびれに唇を押し当て、吸い付く。尻の丸みを両手で掴み、そのまま舌を這わせる。尻の肉を噛み、吸い立てると、赤い痣が浮かんだ。
「英子の体、全部舐めてやる…全部俺の味がする…」
達也は尻の割れ目に沿って舌を走らせた。英子の体が再び強張る。だが彼女は声を上げない。ただ枕を握る手がかすかに白くなるだけだった。
達也は英子の秘所に顔を近づけた。先ほどの行為で注ぎ込んだ精液がまだ中に残っている。その白濁した液がゆっくりと流出してくるのを、彼は指で押し戻した。
「もっと奥まで入れてやる」
達也は三度目の屹立を英子の秘所に押し込んだ。後背位の体勢で、一気に根元まで。英子の体が前につんのめる。
「あっ…」
小さな声が漏れる。達也はその声を聞いて、背中に覆いかぶさった。英子の耳元に唇を寄せ、耳たぶを噛みながら腰を打ち付け始めた。
「英子…英子…俺の英子…」
達也は背中から英子の胸を鷲掴みにした。後ろから突き上げながら、乳首を指で捏ね回す。英子の体が達也の動きに合わせて揺さぶられる。五年間の筋力の低下した体は、達也の激しい動きに振り回されるままだった。
「おっぱい…おっぱい吸わせてくれ…」
達也は腰の動きを止めずに、英子の体を反転させた。四つん這いから仰向けに。彼女の足はだらりと伸びたまま、達也はその間に腰を入れた。胸を口に含みながら、腰を動かし続ける。乳首を吸いながら、奥を突く。
「んっ…くっ…」
英子の口から、初めて連続的な声が漏れた。それは快感の声ではなく、ただの過剰な刺激に対する生理的反応だった。だが達也にはそれが英子の応答のように思えた。
「いいよ英子…俺に声聞かせてくれ…」
達也はさらに激しく腰を打ち付けた。肉がぶつかる音が、部屋の中に反響する。英子の秘所は二度の射精とローションでぐちゅぐちゅに濡れ、結合部から泡立つような音が響く。
「三回目…出すぞ…英子、全部…全部俺のだ…!」
達也は英子の奥深くに三度目の精を放った。一度目、二度目よりも遥かに濃く、熱い飛沫が子宮の最奥を叩く。英子の体が達也を受け入れるように、あるいはただの痙攣として、無意識に震えた。
達也は射精の余韻の中で、英子の胸に顔を埋めたまま動かなかった。乳首を口に含んだまま、荒い呼吸を整えていく。英子の体は彼の重みに耐え、ただ静かに横たわっていた。
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達也はようやく体を離した。英子の体は達也の痕跡で満たされていた。首筋、胸、脇腹、太もも、至る所に吸い痕と唾液の跡が残されている。秘所からは三度分の精液がゆっくりと流出し、シーツの染みを拡げていく。
「助かったよ、英子」
達也は英子の乱れた髪を優しく撫でた。その手つきには狂気的な独占欲と皮肉なことにある種の純粋な愛情が入り混じっていた。彼にとって英子はこの冷たい社会で唯一の安らぎであり自分の居場所を証明するための生きたトロフィーだった。
英子は何も答えない。ただ天井を見つめ流れ出る弟の体液がシーツに染み込むのを感じていた。彼女の心には何もなかった。絶望すらもう湧かない。あるのはただ果てしない虚無と明日もまた繰り返されるであろうこの行為への諦めだけだった。
達也はズボンを直し、洗面所へと向かった。水の音が響く。英子は動かないまま、暗闇の中で自分の体が冷えていくのを感じていた。胸の乳首は腫れ、未だにヒリヒリと痛む。太ももの内側は唾液で乾いて張り付く。秘所の奥には弟の熱が澱のように溜まっている。
彼女の人生は、五年前にあの会社を退職した時点で止まっている。そして今は、弟の欲望という時計の針に合わせて、ただ無機質に時を刻むだけの存在になっていた。それが彼女の選んだ、あるいは選ばされた生き方だった。
窓の外では、雨が降り始めていた。アパートの屋根を叩く雨音だけが、二人の静寂を埋めていた。英子は目を閉じた。雨の音だけが、彼女にとって数少ない外界との繋がりだった。だがその繋がりも、やがて眠りが運んできてくれる虚無の中に溶けていく。
明日も、達也は帰ってくるだろう。そしてまた、この行為が繰り返される。英子はそれを知っていた。そして何も思わなかった。ただ雨の音が、遠くで鳴り続けていた。