ランスが女の世界で魔人アイゼルに転生〜洗脳能力と原作知識で魔王を目指す〜 作:斧池 数馬
「おおおおおおおおおっ!!」
闘神Ζの拳が、メカバボラの足に叩き込まれていく。
同じ鋼鉄同士の激突であっても、Ζの格闘家としての技量によって、Ζの一撃はメカバボラの外装を凹ませていく。
「スーパーティーゲル!!」
そしてついにメカバボラの装甲に穴が空き、そこに聖魔法の砲弾が炸裂する。
わたしが与えたダメージも含め、メカバボラの両足はほぼ大破し、勝負があったかのように見えた。
「ははっ、実のところメカバボラⅡの参考にしたのは君たち闘神なんだ。巨体とパワーで敵を叩き潰す。そして、上空からの一方的な爆撃……!」
メガバボラの腰から上が分離する。バボラの上半身の断面からは無数のノズルがあり、猛烈な勢いで火を吹いて推進力を生じさせ、浮上させる。
そしてメカバボラの上半身に無数の砲門が現れ、砲撃を開始した。
砲弾が地表に激突して地を揺らすほどの衝撃と、すり鉢状の破壊痕をもたらす。
それを見れば砲弾の一発一発の質量のほどが伺え、そんなものを多数搭載した巨体が宙に浮いていることに改めて理不尽さを感じる。
重力の操作すらも彼の魔人の科学力は及んでいるのかもしれない。
そんな荒唐無稽な思いつきすら、否定する要素が思い浮かばないほどに、目の前の光景は出鱈目だった。
「ははははははははは!!」
「くうぅぅぅぅぅ……!!」
メカバボラのスピーカーからパイアールの狂ったような高笑いが垂れ流されている。
脅威となる戦力から落とすという算段なのか、それとも単純に目立つものから破壊しようという嗜好なのか、砲撃は闘神Ζに集中している。
Ζは砲弾の雨を受け流すようにして、被弾を減らしているがその鋼鉄の体にはいくつも陥没が生じていた。
実際不利な状況だった。
こちらの最終手段はランス城とその周辺を闘神都市として浮上させて、戦闘続行を不可能にするというものだ。
籠城によってあちらの無理攻めを誘い戦果を稼ぎ、陥落は拒否するいわば勝ち逃げを狙っていた。
だがこの浮遊能力を持ったメカバボラにとって、身動きの取れない空中の拠点などいい的にしかなるまい。
逆に言えばこちらの奥の手を無意味にするメカバボラの機能を、先んじて破壊する好機を得られたとも言えるが、その方法が見当たらなかった。
「パ、パイアール様〜〜〜!!裏切り者のレイを捕らえました!ど、どうか同じ魔人のパイアール様の手で処刑を!!」
「へえ、君たちが、レイを?どうやったか知らないけど、良くやってくれたね。これでメカバボラⅡの更なる力を見せてあげられるよ!!」
そして悪い状況は重なるものであった。
無敵結界を有するこちらの強力な戦力である魔人レイ。そんな彼が魔軍に拘束されて運ばれてきたのだ。
脇腹から大量の血を流した彼は、もはや電撃を放つことは愚か身動きすら出来ないようだった。
「くっ、放し、やがれ……!」
「ふーん、その傷でまだ意識があるんだ。安心しなよ、電池として長持ちするように、治療してあげるから」
メカバボラは全方位に砲弾を放って牽制しつつ、地上に降り立ってレイの身柄を回収する。
そして次の瞬間、その全身に電撃が迸り始める。
「は、ははは、ははははははははは!!!」
パイアールは闘神を参考にメカバボラを建造したと言っていた。
その機能は巨体、浮遊、そして捕らえた者からのエネルギーの吸収。
レイを生体ユニットとして取り込んだメカバボラは更なる破壊の力を披露しようとしていた。
「バリアー展開!!」
「不味い……!!ブラックジェット解放!生い茂れ!!」
メカバボラの口が開き、巨大な砲塔が現れる。
カラフルなコードが絡み付いたそれは、ただの砲弾を放つものではなかった。
砲塔が纏う電撃がどんどんと激しさを増していく。狙いは闘神Ζ。
Ζは全身に魔力のバリアーを展開するも、それは目の前で臨界を迎えようとするエネルギーの前では余りにも頼りなかった。
わたしはザビエルの魔人ムシの力を、黒の炎の放出ではなく高速成長をさせる形で解放し、Ζの前に荊の壁を展開させる。
「消し飛べぇぇぇぇぇぇ!!!!」
その一撃が放たれた瞬間を、わたしは認識することが出来なかった。
凄まじい勢いでΖの体に激突し、炸裂した電撃が響かせる轟音を少し遅れて全身で体感した。
肉体へのダメージはない。レイから徴収した電力であっても、それを放ったのがメカバボラであったため、無敵結界が発動してダメージを無にしたのだ。
同様にブラックジェットの荊の壁も無傷で残っている。わたしは黒の炎を生じさせてブラックジェットを燃え尽きさせ魔血魂を回収しつつ、闘神Ζのダメージを確認する。
「Ζ、戦えますか?」
「……すまない。装甲が破壊されて駆動系にも大規模な損傷が及んでいる。再生には多大な魔力と時間が必要だ」
「分かりました」
ブラックジェットの無敵結界が電撃の大部分を無効化した上で、闘神を戦闘不能にするだけのダメージを先の一撃はもたらしていた。
「一つ、気になっていることがある」
「なんでしょうか?」
「闘神のボディは結局のところ、外部から魔力を注ぎ込んで動かすだけの操り人形だ。ゆえにいくら破壊されたところで、大きな問題はない。無論、魔力を全身に巡らせるための経路を破壊されれば身動きが取りにくくなるが、動力魔球に魔力を集中して浮遊させ、突撃させる程度のことは可能だ」
「あの巨体です。闘神都市ならともかく闘神では威力が足りないと思いますが」
かつて闘神Ζは第一次魔人戦争でバボラに闘神都市を突撃させ、大質量の下敷きにして身動きを封じた。
それと同じことをしようとしているのか。
しかし、あの特攻の後魔人バボラは更にその身を巨大に成長させ、闘神都市の残骸に生き埋めにされた状態から解放されてしまった。
あのメカバボラはその成長後のサイズを模しているのだから、同様に闘神都市を激突させたところで、跳ね除けたしまうかもしれない。
無論、無敵結界がない分、激突によってもたらされるダメージによって機能停止に追い込むことも可能かもしれないが、それはこちらからこの戦いを終わらせる手段を失うということだ。
絶滅を前提とした籠城戦ではとてもではないが、士気が持つとはおもえない。
「そうではない……。あのメカバボラにも同じことが言えるのではないかということだ。浮力の杖のようなものを使って、機体を浮かせ、移動させることで人形のように操作する。それ以外のパーツはほとんど機能を持たない木偶の坊。それならば、わたしたちがいくら攻撃してもまるで応えなかったことに説明が付くのではないかね?」
「あの巨体は自らの力で身体を支え、動作しているのではなく、ただ外部からの力を受けて動いているに過ぎない……。歩いたり、殴ったり、パーツの破壊に対して、変形によって対応していたのは、それを隠すためのブラフでしかない」
巨大な人型兵器。そういったものが現れ、生物のような高度な姿勢制御によって、動いていれば、自立的な機能を有しているように見える。
実際に、同じような巨体をもって闊歩していた魔人バボラを知っていれば、尚更それを疑うような発想は持たない。
だが、自らの質量を自力で支えているとなれば、その機体には強烈な力がかかっているし、そこに僅かでも歪みが生まれれば、その力は機体はあっけなくバラバラになって自壊するはず。
そうならないのは、あれがパーツごとに浮遊して、外部から力を与えられて動いているに過ぎない。
あっさりと下半身を切り捨てて上半身だけで浮遊していることからも分かるように、あれは一個一個が浮遊しての自在な移動を可能とする兵器が複数集まってできた編隊であったのだ。
「なるほど、感謝します。勝機が見えたかもしれません」
「ああ、しかし、またあの砲撃を撃たれれば、次は耐えきれないぞ。どうする?」
「彼に賭けます」
「彼?」
メカバボラは再び砲塔を展開し、そこにエネルギーを充填させている。
再度の砲撃を、Ζが耐えきるのは不可能だろう。
闘神が機能を停止すれば、闘神都市も機能を停止する。
切り札を温存するためにも、あの一撃をどうにか防ぐ必要があった。
「法王の慈悲を知るがいい……!!回復の晴天!!」
残った魔力をほとんど搾り尽くすようにして、癒しの力に変換する。
法王の特典の一つであるレベル3の神魔法。伝説に残る超絶の力は、死の淵にある命を、こちらに引きずり戻すことすらなし得る。
それをわたしはメカバボラに向かって放出した。
戦場全体が陽光に近い温かな光に包まれていく。
対多数を癒す神魔法である回復の雨を、法王の力で範囲と効力を極限まで高めた回復の晴天。
敗走した軍隊を復帰させ、戦況をひっくり返す奥の手だが、当然機械であるメカバボラには効果はない。
しかし、メカバボラの砲塔に迸るエネルギーは、更にその激しさを増しているのが見えた。
「うぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!」
晴天に浮かぶ鉄の積乱雲の中で、激しい雷鳴が轟いた。
砲塔が充填されたエネルギーの大きさに耐えきれずに爆発する。
そのあまりの威力にメカバボラの頭は吹き飛び、黒こげになった断面からは黒い煙が立ち上っていた。
「くすくす、魔人を拘束するにあたってどのような手を用意していたかは知りませんが、如何なる苦痛も瞬時に消し去る癒しの日差しの中で機能するほどのものではなかったようですね」
魔人がものを見て、聞いて、感じることができる以上、無敵結界は光や音や匂いを素通りさせている。
それらによって精神に負荷をかけ、物理的な拘束によって身動きを封じる。
そこに魔力や電力を強制的に引き出す仕掛けも併用することで魔人を捕えていたようだったが、法王の神魔法によって充填された気力と体力を持って振り絞った雷撃はパイアールの想定を超えていたようだった。
レイが即座に脱出を試みるかどうかは賭けだったが、あの男が常に自身を縛り付けるものを破壊する機を狙っているのは、当然のことだと言えた。
メカバボラから解放されたレイが重力に従って地面に落ちていくのが見えた。
無敵結界を持つ魔人である上に傷も癒えているはずだ。心配は要らないだろう。
「ふっ、ふふふふっ!!ふははははっ!!少し容量の限界の想定が甘かったみたいだね。でもいいのかい?今の電撃で頭部のバッテリーは破壊されたけど、他のバッテリーはフルに充電された。君たちを押し潰すには十分すぎるほどにね!!」
闘神Ζの推測通り、頭部を完全に破壊されたところでメカバボラが機能停止する気配はまるでなかった。
むしろ先の電撃でエネルギーを充填したのか、両腕と胴体が独立して浮遊している。
あれら一つ一つに魔人を拘束し、魔血魂を回収する機構など、パイアールの開発した兵器も搭載されているはずだ。
それが三方向から同時に攻撃してくるのは、かなりの脅威だと言えた。
「ね、姉さん!?き、貴様らぁぁぁぁ!姉さんを離せっ!!!」
スピーカーからそう怒声が発せられると、メカバボラは沈黙した。
砲撃が再開されるが、その精度はどうしようもなく低下していた。
単純なルーチンで行動する機械、それならばその動きを読むことは容易い。
「ふむ、機械のパワーと人の技術。その融合こそが闘神の本領だ。ただ破壊を命じられただけの機械では、その真価は発揮させられはしない」
回復の晴天によって、その損傷を回復させた闘神Ζがぎこちなく立ち上がる。
彼は戦場に転がる大岩を拾い上げると投擲して、過たずメカバボラの胴体パーツに的中させていく。
「オラァァァァァァァッ!」
その電力を磁力に変換したレイが、浮遊するメカバボラの右腕に取り付き、その指をへし折っていく。
右腕は激しく動き回ってレイを振り落とそうとするが、レイの体は貼り付いているかのようには離れない。
「アイゼル様!アイゼル様のおかげでわたしたちも元気全開です!!」
「くすっ、では頼りにしていますよ。あの鉄の塊を完膚なきまでに破壊しなさい」
「イエス、マイロード!」
「かしこまりました、アイゼル様」
残る左腕も攻撃魔法の集中放火を浴びて、程なくして力を失って地面に墜落した。
◆ ◆ ◆
「魔人パイアール!覚悟!!」
「ちっ!魔剣カオス……!」
ランス率いる部隊は、この戦闘の間、魔人パイアールを暗殺するために動いていた。
エレノアの魔法によって傀儡にした魔物兵を使い、時に捕虜の振りをして潜伏して所在を探る。
隠行を第一に行動したことで、魔人パイアールの下に誰にも気づかれずに辿り着くことが出来ていた。
魔剣カオスの一撃が無敵結界を破壊してダメージを与える。
メカバボラの巻き添えを恐れて、魔軍たちはパイアールの研究所兼工場からは距離を置いている。
この上ない暗殺の好機だと言えた。
「PG!こいつらを皆殺しにしろ!!!」
パイアールの命令により周囲から機械人形が現れてランスたちを包囲する。
薄い水色の美しい女性を模しているが人体の構造を無視した動きや体勢を取り、ケーブルなどのパーツを剥き出しにした姿は悍ましさを感じさせた。
「パイアール!こちらを見なさい!!」
「パイアール……、お願い、もうこんなことはやめて!!」
そんな中、エレノアに促されて一人の女性が前に出る。
その姿を見てパイアールが驚愕する。
機械人形たちと同じ水色の髪の女性。しかし、その所作には機械人形たちにはない確かな意思が宿っている。
誰あろう、パイアール・アリが唯一慕い、その頭脳のすべてを捧げて来た最愛の姉、ルート・アリその人だった。
「パイアール……、わたしはこの人たちに、あの肉体から解放してもらったの。病気も、いただいた薬のおかげで良くなったわ。だから、もう、いいの。わたしのためなんかに魔軍に与するようなことはやめてちょうだい!」
「貴様ら、姉さんに何をした!?姉さんを助けるのはぼくだ!それを他所から勝手に手を出しやがって、許さない!!」
長きに渡る研究の歳月と天才のプライドが、パイアールの目的と手段をすっかり逆転させていた。
姉を救うという目的は、自身の力を以てしなければならないというように変質しており、姉との再会を果たしても喜びではなく、激憤を顕にするほどに彼は歪んでしまっていた。
「大人しく投降する気はないようね。なら、あなたの姉だというこの女性は、人類の、アイゼル様の敵ということになるわね」
「はい……、弟の不始末はわたしの責任です。この命、その贖いに使わせてください」
「ね、姉さん!?き、貴様らぁぁぁぁ!姉さんを離せっ!!!」
寒気を催すほどの冷酷さを漂わせながら、エレノアはルートの首元に剣を突きつけた。
ルートはそれを逃れようともせずに受け入れている。
それを見たパイアールは、メカバボラの操縦も忘れて激怒した。
自動操縦による単純なルーチンの行動しか出来なくなったメカバボラは、アイゼルたちに破壊されることになるがそんなものはもはや頭の片隅にも残っていなかった。
「ふっ!はあっ!やあっ!」
「おっと、近寄らせはしないぜ」
「幻獣!押し返して!!」
機械人形たちはルートの身柄を奪うべく、エレノアに殺到する。
手を刃にした彼女らは、エレノアごとルートを殺してしまう可能性も高かったが、そんなことにまで気が回る余裕はすでに失われている。
そんな危険な攻勢を、エレノアは剣を以て捌いていく。
ヨークス姉妹たちの援護も相まって、機械人形たちはルートに近寄ることが出来ず、ルートを救おうとするものがルートを傷つけるのを、ルートを殺そうとしたものたちが阻止するという皮肉な様相を呈していた。
「白色破壊光線!!」
「デビルビーム!!」
「電気で動いているのなら!迫撃水!」
「くうううう!!」
志津香とナギの強力な魔法がパイアールに炸裂する。
無敵結界を失ったパイアールは、魔法障壁を展開してそれを防ぐ他ないがメカバボラの起動に魔力を使ったのもあってその強大な魔力はどんどんと枯渇に近づいていく。
護衛に呼び出しているロボット軍団たちも、チューリップの砲弾によって損傷させられたところを魔法による水をかけられて漏電を誘発させられ、次々と機能停止に追い込まれていく。
「パイアール!お前は、お姉さんに生きていて欲しかったんじゃないのか!だったら、どうして、喜んであげられないんだ!」
「そうです!お姉さんをあんな姿にしておいて、その上更に苦しめたいんですか!?」
「ううう、うるさいうるさいうるさいぃぃぃぃ!!」
ランスの剣戟がパイアールの魔法障壁にダメージを与えていく。
パイアールは魔人の膂力を乱暴に振り回して抵抗するが、シィルの魔法によってその反撃はいなされ、逸らされ、ランスの連撃を止めることが出来ない。
「ちょっと頭を冷やして、反省しろぉぉぉぉ!!」
「魔封印結界、起動!!」
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
シィルの神魔法の行使に反応して、ランスの身に纏う装備から四つの宝石が剥離してパイアールの四方を取り囲む。
ランスのために用意されたこの装備は、AL教が秘蔵して来た聖遺物の力を宿している。
そこに法王であるアイゼルによって、ある魔法の術式が刻まれている。
その魔法こそが魔封印結界。人類が有する魔人を無力化する数少ない手段の一つ。
戦闘によって魔力を消費していたパイアールにそれを防ぐ手段はなく、激しい光とともにその存在は異空間に封印された。
「ちぇ、せっかく魔人をぶった切ってやれるチャンスだったのに……」
「うん、でもアイゼル様が言うには、それをすると困ったことになるらしいし……」
「お疲れ、ランス。パイアールが魔血魂になったら、自分の人格をコピーしたロボットが起動する、って話だったわね」
「ちょっと信じられないわね。魂の分裂ならともかく複製だなんて」
「人工知能みたいなものかしら……。自分の存在の唯一性にも無頓着。本当に恐ろしいわ」
生きがいである、魔人の殺害を果たせなかった魔剣カオスが愚痴る。
しかし、パイアールに限っては魔血魂にすることはその脅威を無力化することにはならないため、封印という手段が必要だった。
志津香とナギがそのことについて半信半疑な様子で語ると、同じ科学者としてその凄まじさを僅かながらでも理解出来るマリアは慄いていた。
「パイアール……」
「安心して、お姉さん!せんせーが魔王になったら、解放してくれるはずだよ!」
「そーそー。だから、あんたはそのグラマラスな身体でアイゼル先生にた〜っぷりとお礼をしてあげな」
「はい、そうですね……」
ルートは弟の存在が遠いところに行ってしまったことに、暗い表情を見せていた。
そんな彼女を、ミリとミルが胸や臀部に手をやって揉みしだきながら励ます。
同性とはいえ、セクハラそのものな行為をルートは当然のことのように受け入れていた。
「剣を突きつけるような真似をして、ごめんなさいね」
「アイゼル様のためです。謝ることなんてありません。むしろ、エレノアさんにはお礼をしたいです。アイゼル様の偉大さについて、教えてくださってありがとうございます」
精神操作の魔法を操るエレノアによってルートは会ったことすらないアイゼルへの信頼を抱かされていた。
ゆえにルートは、IPボディによって肉塊の姿から解放されたことよりも、奇病カスケードを治療してもらったことよりも、アイゼルへの信仰を伝えてくれたことに深い感謝をしていた。
闘神をほぼ自力で再現するパイアールの脅威と、中身が戦士であることによる闘神の底力みたいなものを描けたかなと思います
法王級の神魔法と魔封印結界が決め手になったことで、アイゼルが法王の地位を手に入れた意義を表現出来たかなと思います
エレノアみたいなキャラが、魔人の手先になって他人を洗脳してるのにとても好き