ランスが女の世界で魔人アイゼルに転生〜洗脳能力と原作知識で魔王を目指す〜 作:斧池 数馬
カミーラ奪還の陽動として、魔軍は大規模な侵攻作戦を発動した。
ストロガノフの采配のもと、魔物界からの魔軍とゼス内の魔軍を連動させたその攻撃は、陽動を通り越してゼスを滅ぼすのに十分な破壊力を有していた。
◆ ◆ ◆
「ははっ!てめぇら、ありがとうよ!おかげでこうして戦場に帰って来られたぜ!!」
魔物将軍マックス。通常の魔物将軍よりも二回りは多くの巨体を持ち、頭脳として取り込んだ人間が朽ち果てるほどの長い時を経た歴戦の魔物将軍であった。
派閥戦争において内外にその力を恐れられた彼であったが、反乱を恐れたケイブリスに門番にされていた。
ケイブリスの本拠を守るという意味では栄転とも言えたが、闘争を愛する彼にとってそれは、退屈以外のなにものでもなかった。
しかし、人間界侵攻の苦戦によって彼は再び戦場へと駆り出されていた。
自分から生きがいを奪っておいて、都合良く利用しようとするケイブリスに怒りはある。
しかし、それを上回る闘争の悦びが彼を突き動かしていた。
「雷神雷光ォォォ!!」
「おおっと!!おっかねえ爺さんだ!」
雷軍の将、カバッハーン・ザ・ライトニングの雷が魔軍に降り注がんとする。
マックスはそれをバリアーの傘で防ぎ、そのまま前進する。
彼の将としての戦術は呆れるほどに単純なものであった。
自身が最前列となって突撃し、敵からの攻撃は自身の魔力量に任せたバリアーで防ぐ。
バリアーの範囲から外れてしまえば、敵の攻撃をモロに受けてしまうから、兵たちは必死になって彼について行く。
敵の攻撃が強ければ強いほどに真価を発揮する彼に対して、カバッハーンのような強力な魔法の使い手はまさにお誂え向きの相手だった。
「今、この場において、我らに魔法使いとそうでないものの間に違いは無い!!魔物に蹂躙されじと戦い!抗い!生き延びようとする我らは、人類!我らは人類なのだ!!」
「うぉー!!提督ー!!!」
「へっ、ちょっと前までは魔法使い共への憎悪を煽ってた癖によ。まあ、悪かねぇ」
かつてゼスの魔法使い至上体制を崩壊させることを目的としていたテロリスト集団ペンタゴン。
そのリーダーであったネルソン・サーバーの号令に、前衛を務める非魔法使いたちは雄叫びをあげる。
そこにはかつてのペンタゴンの中核メンバーたちの姿もあった。
ネルソンを心酔するキングジョージ・アバレーは、ネルソンをかつてのペンタゴンの役職で呼びながら、両手に装備した重量のある武器を掲げている。
ロット・フットは自分たちの転身に呆れながらも、人類すべてのためという大義に戦意を昂らせていた。
ネルソンの言葉はかつて一つの組織を自身の思想で染め上げていたほどの力を持つ。
一人一人が高い士気をもって一体となった彼らは、以前の魔法使いたちの肉壁に過ぎなかったゼス軍前衛とはまるで質的に異なっている。
通常の魔物将軍よりも更に大きい巨体を、身軽な魔物兵たちが必死になって追随するほどに走らせる魔物将軍マックスの突進は恐るべき運動エネルギーを宿している。
その猛威を前にしても、彼らは怯むことなく自らも前に踏み出していた。
両者が激突し、乱戦が始まった。
雷軍は、カバッハーンの指示のもと、後方支援に徹する。
それは、前衛である非魔法使いたちを信頼していなければできない戦術だった。
◆ ◆ ◆
「魔物ざむらい、アバシリ!推参!!」
「ふっ!」
「今のを受けるか。へっ、面白え。名乗りな」
犬頭の魔物隊長が振るう鋭い斬撃を、ある男が受け止める。
ゼス軍の多くは、魔法さえ掻い潜ってしまえば容易に切り伏せることが出来た。
そんな中で自身の刀を止めた男に興味を抱いたアバシリが、一時刀を引いて尋ねる。
「アベルト・セフティ。我が主のため、そして、我が子の願いのため、斬ります」
「アベルトだと!?てめぇ、カミーラ様の使徒じゃねーか!?なんで人間について──」
「ふんっ!!」
「ちょわわわっ!?おい、話の途中だろうが!へっ、まあいい。斬り合いをおっ始めようぜ!!」
相対している男が魔人カミーラの使徒の名を名乗ったことで、アバシリが驚愕する。
そこを隙と見て、スレッジハンマーを携えた女が横合いから殴りつける。
アバシリはそれを難なく躱すと、再び刀を構えて戦闘を再開した。
アベルトが率いているのは、古巣のアイスフレームのメンバーたち。
心情的なしこりを除けば、その連携は慣れたものだった。
「せいっ!はぁ!おらぁ!」
「ふっ!はっ!やっ!」
「ああもう!斬り合いの最中に射ってるのになんで躱せるのっ!?」
「化け物じみた反射神経だね……。いや、実際魔物なんだから当たり前かもしれないけど」
「……もう一回、突っ込む」
アベルトの剣術は巧みでありながらも、奇抜さのない、型のある動きだった。
その動きの予想のしやすさは、後方が動きを合わせやすいということでもある。
ゆえにアイスフレームの弓手、メガデス・モロミは誤射をすることなく、アバシリのみを狙って矢を放っていた。
一方のアバシリの刀捌きは、野性的で自由自在なものだった。
ときに跳ね、ときに屈みながら刀を振るう動きは予想が困難で、唯一動きの止まる鍔迫り合いの最中すらも僅かに体を逸らすだけで放たれた矢を避けてみせた。
その人間とはそもそもの身体能力が違う戦闘技能に、アイスフレームの衛生兵プリマ・ホホノマンは戦慄する。
同じくアイスフレームの戦士であり、先程スレッジハンマーの一撃を躱されたセスナ・ベンビールは、再び一撃を叩き込むための好機を伺う。
小柄な体格の彼女では、スレッジハンマーを振るうのに全身を使わなければならないために、隙が生じてしまう。
先程はアバシリが自身よりアベルトを優先したために反撃を受けることはなかったが、次はどうなるか分からない。
そのため、ハンマーを持つ彼女の手は、死の恐怖に対する緊張感で震えていた。
「ふーむ。わんわんの剣士か……。面白いな。貴様、我が配下にならないか?」
「ああん?」
斬り結ぶ二剣士の中間に、魔弾が放たれて二人を引き剥がす。
そこに現れたのは悪魔の力を解放したミラクル・トーであった。
◆ ◆ ◆
「もっと、溶け合いましょう〜」
レア女の子モンスター、バイランローズ。
その巨体と魔法、手にしたジョウロから強烈な勢いで放たれる放水が脅威な魔物であった。
「ファイアレーザー!」
「スノーレーザー」
相対するのはゼスの炎軍と氷軍。
それぞれの将軍であるサイアス・クラウンとウスピラ・真冬の魔法がそれぞれ直撃するが、膨大な量の泥で肉体が構成されている彼女に対しては効果のほどが判定しづらかった。
「相手、泥で出来ているだけあって凍らせれば動きを止められるみたいね」
「おおっと、それじゃ俺らは役立たずかな?支援に回るべきか」
ゼスの四将軍が率いる軍は、それぞれ名に冠した属性の魔法の使い手が集っている。
そのため、炎軍は氷魔法が有効なバイランローズに対して、有効な対抗手段を持っていなかった。
そのことにサイアスは苦笑しながら、魔法陣の展開やバリアーによって氷軍の補助に回ることを提案する。
「お願い。あと、敵の随伴する魔物兵たち。火炎放射器であの泥のモンスターも攻撃しているわ。氷を溶かすつもりみたい」
「了解。全く、レディにあんな扱いをするとは、度し難い連中だ」
動きを封じられているバイランローズを、炎で氷を溶かすことで解放する。
それだけならば、戦略的に有効な方策と言えるかもしれない。
だが、魔物兵らには、バイランローズが炎でダメージを受けるのを面白がっている気配があり、そこから彼らの力関係が伺えた。
敵とはいえ、そんな外道どもに怒りを燃やしたサイアスは、魔物兵だけを正確に魔法で焼き殺していくのだった。
◆ ◆ ◆
「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
「久しいな、モドカタ!」
「てるか……」
魔軍の中でも魔人に匹敵するほどの指折りの強者が、レア男の子モンスター骸骨王モドカタであった。
赤い装甲を纏った異形に、ゼス軍が竦む中で、彼をかつてから知る毛利てるが堂々と相対する。
「元就は、ここにいないということは、死んだか」
「うむ、JAPAN最後の大戦で見事討死して満足そうに逝ったよ」
「そうか、それは何より」
JAPANのかつての毛利家の領土にある黄泉平坂迷宮で生まれた彼は、食客として招かれ、毛利家と親交を持っていたが、親しくなればなるほどその相手を殺めたくなるという性により、毛利元就から追放された過去を持つ。
同じ戦狂いが、迎えた最期に笑みを浮かべると、彼はその巨体を持って襲いかかってきた。
「アイゼルさんの話だと、夫婦のバイランローズさんとお互いを人質に取られて戦わされてるのよね……。あーん、なんて悲しい境遇なのかしら!」
「パセリ様!相手は魔物です!」
モドカタと対峙するのは、JAPANからの援軍の毛利家の面々に加えて、ゼス現国王マジック・ザ・ガンジー率いる王国親衛隊。
初代国王、パセリ・リグ・ゼスと彼女が操作する発掘闘将なども含んだ彼らは紛れもなくゼスの主力軍と言って良い。
魔軍とゼス軍の戦いは、ここが正念場だった。
◆ ◆ ◆
ゼスの永久地下牢を、行く、異形の魔物の一団があった。
特異な力を持つ、突然変異種の魔物だけを選りすぐった彼らはマエリータ隊。
少数精鋭の彼らは、魔軍にとって切り札となり得るエリート集団と言って過言ではなかった。
「凄まじい罠の数々。魔人カミーラがここに封印されているのは間違いないようですね」
「そうか……、首の皮が一枚繋がったか」
だが敵よりも味方にこそ疑心と敵意を向けるケイブリスの率いる魔軍においては、特筆に値する力の持ち主はむしろ不遇な扱いを受ける。
永久地下牢の罠を踏み潰すための捨て駒として、彼らは迷宮攻略の最前線に立たされていた。
とはいえ、そこはエリート集団であるマエリータ隊。
特異なスキルを持つ彼らは、危険な状況にこそむしろその真価を発揮していた。
メンバーの一人、アカメの変異体である学者は、魔物においては珍しく広い知識と深い思慮を持つ。
そんな彼が、魔法的な罠を解析し、解除していくことで一行はスムーズに探索を行っていた。
「あんたをこんな前線に引っ張り出すとは、ケイブリスの野郎は何を考えているんだか」
そこにはかつての彼らの隊長であり、現在の魔物大元帥を務めるストロガノフの姿もあった。
かつては最強の魔物として名を馳せた彼だったが、派閥戦争の負傷によってその力をすべて失ってしまっている。
それでも変わらぬ知略をもってケイブリスを支えてきた彼を、こんな前線に駆り出す采配に、ぶたバンバラの突然変異種であるマッスルは憤っていた。
「くすっ、わたしとしてはあなたとまた肩を並べて戦えることを嬉しく思います」
「……戦闘時には指揮を頼むぞ」
「分かった。わたしとともに先鋒を務めてくれて感謝する」
だが、年長者である学者とるろんたの突然変異種の王様はその巡り合わせにむしろ喜んでいた。
現在のマエリータ隊の長を務めるのは学者だが、その本領は魔法による戦闘だ。
彼に代わってストロガノフが指揮を執るのは、後衛のガードを務める王様の負担を考慮しても十分に大きい意味があった。
そんな彼らの信頼に、ストロガノフは深く感謝した。
「気配が変わって来たな」
「うん、今まではただの人形って感じだったけど、今のはなんか、嫌な感じがする」
「月は群雲で陰った」
ヤンキーの突然変異種アパッチ、ハチ女の突然変異種ニードル、サメラ~イの突然変異種剣豪。
迷宮のセキュリティとして現れる魔法生物の掃討を担当していた彼らは、襲いかかって来た敵の中に、白い蛇と黒い植物が混ざっているのを見て、何かの前触れを感じ取っていた。
「雑兵の中に、別の種類の手駒を隠れさせておいて不意打ちを狙う。人間らしい小賢しい手だ」
「けれどこの白い蛇と黒い植物からは、この迷宮とは明らかに毛色が違う。第三者の意図を感じます」
「つまり、
「ええ、その通り」
ストロガノフと学者が、伏兵の存在から推理を進める。
それは、ある意味において魔人カミーラよりも重要な人物の存在を指し示していた。
次の瞬間、突如として強烈な光の魔法がマエリータ隊を襲った。
それは爆発を伴って広範囲に拡散しており、部隊の全員に負傷を負わせた。
「危ないところだった」
「感謝します。王様」
「現れたな……」
屈強な肉体を持つ者が多い彼らに、大規模な損害は出ていない。
唯一、例外と言えるストロガノフには、王様がガードに入り、直撃を防いでいた。
「初めまして、マエリータ隊。あなたたちの武勇は良く伝え聞いています」
「ずいぶんな挨拶ですね。魔人アイゼル」
先程の魔法の下手人。魔人アイゼルは、まるで悪びれることない優雅な振る舞いでマエリータ隊の前にその姿を現した。
◆ ◆ ◆
「くすくす、あなたたちが迷宮攻略の先鋒とは、ケイブリスにはずいぶんと信頼されているようですね」
「ええ、我々は優秀ですから」
ケイブリスの臆病さから来る部下への冷遇。
そこは魔軍と彼を引き裂き得る弱所だ。知性の高い学者や、ケイブリスに忠誠を誓うストロガノフまでもがいるこの状況では、あまり有効ではないかもしれないが、挑発を兼ねてそこを揶揄する。
「そんな優秀なあなたたちだからこそ、よりその力を発揮出来る場所があるのではありませんか?」
「はっ!挨拶代わりに爆破しておいて勧誘かよ!」
狙い通り、マッスルがわたしの言葉に応じて切り掛かって来た。
ぶたバンバラでありながら引き締まった肉体から繰り出される攻撃は、重く早く、そして鋭いが、強化されたこの肉体ならば余裕をもって対処することが出来た。
「月は群雲で陰った!」
剣豪も加わり、剣戟はさらに苛烈さを増していく。
わたしは右手で猿の手を振るいながら、もう片方の手を硬質化させ、擬似的な二刀流で両者の連撃に対応する。
二対一ともなれば手数が足りずに剣が何度もわたしの体にぶつかるが、そもそも相手はいくら力を持とうともただの魔物。
つまりは無敵結界によってその攻撃でダメージを受けることは無い。
よって彼らの猛攻はわたしになんのプレッシャーを与えることが出来ておらず、むしろ後衛からの目隠しになっている。
「フレイムレーザー」
猿の手の柄を白蛇に咥えさせて振り回す。剣を手放し空いた片手でストロガノフを指差し、剣戟の最中に高めた魔力を解き放った。
「我々を買っていただいて光栄ですが、ホーネット派のあなたとはどうやっても相容れません」
「新たな魔王には、ケイブリス様こそ相応しい!!足止めに専念せよ!!」
向こうの前衛を遮蔽にして、可能な限り静かに発動した魔法であったが、狙いそのものが読まれていたのか、学者が展開したバリアーによって防がれてしまった。
自力では防げなかった死の脅威に対して、ストロガノフは何ら怯えることなく指示を出している。
ついで学者が放った魔法により、白蛇が焼き切られて猿の手が地面に落ちる。
空手になったわたしに対して、前衛のマッスルと剣豪は油断することなく警戒した様子で剣を構えていた。
最弱の肉体と、最高の知略、そして最強の切り札を隠し持ったストロガノフ。
彼はわたしにとって優先して仕留めるべき相手だが、そのことは向こうも十分承知している。
彼に固執すれば手が読まれることになり、あまり上手い展開にはならないと考え、別の手を講じる。
「いけ」
あらかじめ天井に忍ばせておいた白蛇と黒い植物たちにマエリータ隊を襲わせる。
加えて腕を変形させて無数の手裏剣を生やし、それを腕を振る勢いで剥離させて解き放つ。
どちらも特に狙いを付けていない攻撃であり、敵全体への損害を意図している。
しかし、ストロガノフにとっては十分仕留めるに足る攻撃であったため、彼らは彼のガードに入り、その布陣に若干の混乱が生まれていた。
「殺った」
「いいや、殺らせんよ」
腕を硬質化させ、それを腰溜めに構えて突進する。
狙いはマッスル。低い位置から攻撃する白蛇への対応に苦慮する彼の腹を刺し貫かんとするが、その攻撃は突如として飛来してきた白球によって防がれた。
白球は、アパッチが手にした先端に斧の刃を備えたバットで弾き出したものであった。
彼の周辺には、首を落とされた白蛇の亡骸が転がっている。
見た目通り、ムシ相手の狩猟は慣れているということか。
「アレックス!やりなさい!」
迷宮の壁を貫通して、白色破壊光線が強烈な光と音を伴って側面からマエリータ隊に炸裂する。
狙いはやはり指揮官であるストロガノフ。わたし自身を囮にした策は彼らよ意表を突くことに成功していた。
「光軍が将、アレックス・ヴァルス。アイゼル様、これより参戦します」
「ええ、頼りにしています。状況によりますが、わたしには無敵結界があります。敵に損害を与えられるのであれば、躊躇なく巻き込みなさい」
「は、はい」
当然のことだが、カミーラの防衛にあたっているのはわたしだけでは無い。
永久地下牢にはマエリータ隊以外にも無数の部隊が攻略に取り掛かっているが、その被害をある程度無視してわたしの周囲に戦力を固めてある。
「ぐ、ぬぅ……」
「王様っ!」
「すまぬ……!」
白色破壊光線の余波で生まれた土煙が晴れて敵の被害が明らかになる。
王様のガードが間に合い、ストロガノフへの直撃を防いでいた。
ストロガノフを仕留められ無かったことは残念だが、王様の負傷は大きい。
強固なガードである王様が欠ければ、ストロガノフを始末するのは容易い。
そう考えた時だった。
「アイゼル……!てめぇ、よくもカミーラさんをこんなところに閉じ込めてくれたなぁ!!」
「け、ケイブリス様……」
恐怖と怖気を伴う気配と共に、金属が擦れ合うような不快な声が響く。
迷宮を、罠を破壊しながらやって来たその巨体には、殺意と憤怒が満ち満ちていた。
「来ましたか……」
狙い通りの展開だが、実際に彼と対峙するとその威圧感に冷や汗が流れる。
魔人ケイブリス。現在、最強であり、最も魔王の座に近い魔人がわたしの目の前に姿を現していた。