ランスが女の世界で魔人アイゼルに転生〜洗脳能力と原作知識で魔王を目指す〜 作:斧池 数馬
一旦出来たところまで投稿させていただきます!
電磁波と光が落ち着き、魔法陣が消えるとそこにはさっきまでと同じ景色があった。
しかし本来いるべきでない場所に入り込んでしまった強烈な違和感がある。
その正体はすぐに分かった。仲間たちも、二体の闘神も、すべてピクリとも動かない。
戦闘で生じた粉塵や瓦礫すら、風で流れたり崩れ落ちることすらなくその場に留まっている。
「何なのよ、ここ……」
「恐らくは異次元の狭間。時が止まった世界……。アム・イスエルは魔封印結界によって追放する先をここに設定していたのでしょう」
「そんな……」
そこでやっとアイゼルとナギもこの場にいることに気づいた。
どうやら自分は妹を助けようとして、ただ巻き込まれてしまったらしい。
それでも、この男とナギを二人きりにしておくよりはマシだろう。
「アイゼル様……。わたしたちはどうなってしまうのでしょう?」
「幸いというべきかは分かりませんが、ここでは飢えや老いで死ぬことはありません。ハンティ・カラーが見つけ出してくれさえすれば、脱出することも叶うでしょう」
「そう、ならただ待っていればいいのね」
「ええ、一時間か、一日か、はたまた一週間か。それは分かりませんがね」
この口ぶりだとそれ以上の期間も覚悟しなくてはならないかもしれない。
この好色な男とそれだけ長い時間共にいるなんて想像するだけでおぞましい。
「アイゼル様……」
「ふふ、安心しなさいナギ。必ず助けは来ます」
だからと言って逃げ出すわけにもいかなかった。
長い時間に怯えているナギをこの男と二人きりにするのはもっての他だ。
例えこの男の行為をナギ自身が望んでいるのだとしても、それを看過するつもりはなかった。
この男にはすでに何度も抱かれている。だからこいつの趣味は分かっている。わたしがナギを庇おうとすれば、嬉々としてわたしを弄ぶことだろう。
その分、ナギが辱めを受けるのを留めることができるはず。
わたしはこの男が痺れを切らす前にここを出られることを祈りながら、壁に寄りかかるようにして座って助けを待つことにした。
◆ ◆ ◆
一日、一週間、一ヶ月。
変化のない世界で無為に流れていく時間は、容赦なく心を削り取っていく。
意味もなく苛々として、感情が爆発してしまいそうになる。
それはナギも同様で、いつもわたしかアイゼルのどちらかにぴったりとくっついている。
引き離そうとすると酷い癇癪を起こしたため、わたしとアイゼルは交代でナギをあやすようになっていた。
そんな生活の中で唯一救いをあげるとするならば、“歪み”の存在だった。
黄昏時の沈む直前の陽光に染まった雲のような、桃色の不定形な存在。
それは何故か人に襲いかかる性質を持つが、わたしたちにとってはちょうどいい鬱憤晴らしの相手だった。
「黒色破壊光線……!」
「アンコク……!デビルビーム……!死爆……!!」
わたしとナギの魔法が“歪み”に炸裂する。“歪み”は一定のダメージを与えると小さな欠片へと萎んでいく。
それを見届けてなお、わたし達は強力な魔法を打ち続けていた。
この世界では魔力も減ることがない。そのため、その気になればいつまでも魔法の無駄撃ちを続けることが出来た。
とはいえ的が無いのではあまりにも手応えがない。
わたしたちはすぐに飽きるとまた寄り添いあってへたり込むのだった。
「ふむ、ほとんど魂の存在を感じない……。次元の狭間で擦り切れてしまったのでしょうか?それならそれで使いようがあります」
アイゼルは“歪み”が落とした欠片を拾い集めていた。
彼はそれを使って何やら実験をしているようだった。欠片を加工して椅子や机、ベッドなどの家具を作り上げていく。
手慰みにチェスの駒と盤まで作り、それをわたしたちに提供してくれた。
いくらでも時間を潰すことのできる盤上遊戯は、このような状況であつらえ向きで、これに関しては素直に感謝するほかなかった。
「ふふ、姉様どうかしら?」
「ちょっと、考えさせてちょうだい……」
一つの盤を挟んで向かい合う。勝敗が決したら、感想戦をしてもう一ゲーム。
そんな時間は、どうしても腫れ物に触るような扱いになってしまうわたしにとって、ナギと全うな形でコミュニケーションを取ることの出来る貴重な機会だった。
この世界に来たことも、そう悪くはない。この時はそんなことすら思っていた。
◆ ◆ ◆
「くすくす……、お姉様。そうやって悶えている様はとっても可愛らしいですわ……♡」
「ナギ、あんた……!わたしに向かっていい度胸してるわね……!んくぅぅ……♡お、お返しよ……♡」
半年くらいだろうか。それだけ長い間指し続けているとお互いの手の内をすべて知り尽くしてしまって、対局もどこか退屈なものになってしまう。
そのため、わたしたちはゲームに様々な工夫を凝らしていた。
アイゼルは相変わらず、“歪み”の落とす欠片の研究にご執心のようで今では様々な形を作るだけでなく、マジックアイテムとしての機能を持たせることに成功していた。
それで作るのが、ピンクローターのような性玩具の類なのは技術の無駄遣いとしか言いようがないが。
わたしたちはお互いがお互いに身につけたそれのコントローラーを握りしめてチェスを行っていた。
相手の思考を妨害するためにスイッチを入れると、当然相手も報復としてスイッチを入れる。
お互いがそんな状態で指す手は当然のように悪手ばかりで、思いもよらない展開が楽しめている。
今回はわたしがローターの刺激による絶頂で、とんでもない悪手をやらかして敗北を喫することになった。
「ふふっ!勝ちました♡これでアイゼル様からご褒美を賜れます♡」
「はぁ、またあいつに好きなようにされるのね……」
勝負を盛り上げるための余興としてナギが勝ち、わたしが負けたときはアイゼルにナギがご褒美と称して抱かれ、わたしが罰ゲームと称して抱かれることになっていた。
わたしが勝ち、ナギが負けたときはそのままもう一戦ということになっている。
わたしとナギの戦績は一進一退なので、二戦行うごとに二人してアイゼルに抱かれていると言っていいだろう。
こうして考えるとアイゼルだけ得をしているような気がするが、【わたしとナギの暇つぶしに付き合ってくれている】のだから、その程度の役得は許してやるほかないだろう。
今、この状態でもっとも避けるべきは精神を無限の退屈に沈めることだ。そのためなら【どんな手段も厭うべきではない】のだ。
「ふふっ。アイゼル様っ♡わたし、お姉様に勝ちました。褒めてください♡」
「はぁ、アイゼル。また罰ゲームに付き合ってもらうわよ。あんたの気が済むまで、わたしのことを滅茶苦茶にして」
「くすくす、今回も思い切り楽しませてもらいましょうか」
ナギはいつもの赤いビキニアーマーをずり下ろして女性器を露出させている。コードを引っ張るようにしてピンクローターを挿入した膣内から取り出すとむわっとした淫臭が広がる。
不快に感じて然るべきそれも、もはや大して気にならなかった。すでにそれだけの回数を重ねているし、どうせわたしも似たようなものだからだ。
ワンピースの裾をたくし上げると、熱った体に外気の冷たさが心地いい。重さすら感じるほどに愛液が染み込んだショーツは、時が流れないことで器物の劣化までも否定されたこの空間でなければとっくに布地がダメになってしまっていることだろう。
「お姉様っ♡お姉様っ♡」
「ああもうっ、何よ」
「ふふふ、何でもありませんわ♡」
わたしとナギは口付けをしながら、二人のアイゼルに犯されていた。
衣服をとうの昔に脱ぎ散らかして一糸纏わない裸体で抱き合いながら、男根に背後から貫かれている。
アイゼルが激しく腰を振ると、性器が擦れて気持ちいい。
ナギは夢中になってわたしの口の中に舌を入れてきて、わたしもそれを迎え入れるようにして舌同士を絡み合わせている。
快感と興奮で頭が真っ白になって、不安が消えていく。
ここがどこなのかも忘れて、ひたすらに快感に没頭する。
「あっ♡あっ♡あっ♡」
「ふふっ、いい子ですね。ナギ、そうやって何もかも忘れて快感だけに浸っていなさい」
「は、はいっ♡アイゼル様っ♡」
アイゼルに頭を撫でられて、ナギは幸せそうだ。ラガールは、そんなことすらしないで彼女をひたすらに虐げて来たのだろうか。
ラガールを殺した後、あの男の書斎を漁った。
妄執に支配された男に囚われてきた彼女の半生を思えば、彼女は今紛れもなく幸せなのだろう。
「ね、お姉様……。わたし、お姉様にも幸せになって欲しいの。アイゼル様を気持ち良くして差し上げて、気持ち良くしていただく。その幸せをお姉様にも心から受け入れて欲しいの」
「ナギ、あなたのその気持ちはとても嬉しいわ。だけど、わたしはどうしてもこの男に支配されるなんて受け入れられない」
「お姉様……」
その時ナギが浮かべた表情はなんだったのだろう。
思いが通じなかった悲しみか、はたまた怒りか。愛情の強い子だから、その分人一倍傷つきやすい。
ナギは今までずっと苦しんで来た。だったらこれからは幸せになって欲しい。
その思いだけは茹だった頭でもどうにか抱くことができた。
だけどそれが具体的な形に結実する前に、アイゼルの射精が膣内を満たしていく快感にわたしの思考は途切れた。
「お姉様、大丈夫かしら……。ずっとわたしのことばかり心配して、すっかり心をすり減らしてしまっています」
「こればかりは彼女の性分です。守るべき妹がいるのに、思考を停止させて堕落することなど出来ないのでしょう」
「お姉様……。堕ちて、溺れてしまえば楽になれるのに……」
「ナギ、そう思うのならばあなたが志津香をそうしてしまいなさい」
「アイゼル様……。ええ、分かりました。きっとお姉様を堕落させて見せます」
◆ ◆ ◆
「んっ、んん……」
「ふふっ、おはようございます。お姉様」
お腹も空かないこの世界で、睡眠は普通に行えるのはとてもありがたい。快楽の陶酔から醒めて、多少なりともまともな頭が戻ってくる。
ナギは当然のように全裸で、否応なしに昨日の淫らな宴が頭を過ってしまう。
「おはようナギ。アイゼルはどうしてる?」
「アイゼル様はまだ研究をされていますわ」
「そう、ならいいわ」
わたしが寝ている間にナギにおかしなことをしないか心配していたが、アイゼルにとって“歪み”はそれだけ面白い研究対象なのか、そちらにかかりきりになっていた。
魔法使いとして、そういうところは尊敬に値するかもしれない。
「さあお姉様、また一局いたしましょう?今度もわたしが勝たせていただきます」
「ナギ、そんな簡単にわたしに勝てるなんて思わないことね。それよりナギ、わたしの服はどこかしら?」
「ねえお姉様。今日はこのままの格好で指すというのはどうでしょう?また違った楽しみ方が出来ると思いますわ」
「……せめて帽子だけは被らせてちょうだい。あれはわたしの魔女としてのこだわりなの」
「ふふっ、そう仰ると思ってましたわ。ねえ、お姉様……。わたしも、アイゼル様にお姉様のと同じような帽子を仕立てていただいたのですけれど、被ってしまってもいいでしょうか?」
「なんでわたしにそれを聞くのよ……。好きにすれば良いじゃない」
「ありがとうございますっ!ふふ、これでお姉様とお揃いですわ」
ナギは両手に持った帽子のうち、緑色のものをわたしに手渡すと橙色のものを被った。
魔女の正装とも言える三角帽子。全裸にそれだけを付けている姿はこうして見るとある種変態的だった。
それはつまりわたしもそんな格好をしているのだと思うと羞恥で身を焼かれるような思いだったが、喜んでいるナギを見ていると何も言えなかった。
チェスボクシングならぬチェスセックス。
アホっぽいですが、実際にアホさこそ異次元の狭間で正気を保つ手段であると考えています。アホならば矛盾の壁だって突破出来る!
その辺依存気質のナギはともかく魔想さんは苦手そうだなと。
なのでメンタル的には実は魔想さんの方が不安定な状態です。
そこにつけ込む形でドロドロにしていく所存ですのでご期待ください!
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