PERSONA5:MITW【Nocturne】 作:キナコもち
またそれに伴って本編に関わる内容とIFで分けました。
やっと追いついたね。
おせーよホセ
「痛くてもいいよ。だってその方が記憶に残るでしょう?」
見た目不相応な笑みで雪雫は言う。
小さい口から垣間見えるテラテラとした舌。肉欲掻き立てる細ませた眼。思わず蛇を思わせる仕草であった。
「貴女の、欲のままに」
下から伸ばされた細い両腕。首をかすめ、後頭部まで達した腕は、りせの縛られた髪を解いた。二つ結びだった髪はパサリと重力に従い落ちる。その一連の動作は合図であった。関係を一段階押し上げる為の、枕を共にする為の。
再び迫る小さな唇。誘う様なソフトタッチ。舌で唇の輪郭をなぞる。じれったい誘いにりせが興じれば今度はその歯列で、彼女の下を緩く噛む。
「ん……んぁ…」
熱を帯びた声音が、耳を打つ。
しなやかな指が、頬を撫でる。
幼い香りが、思考が麻痺させる。
端正な容姿が、惑わせる。
甘い唾液が、掻き立てる。
久慈川りせの五感の全てが、天城雪雫という少女に浸食されていく。ゆっくりと確実に、自分の存在を刻み付ける様に這う。
身体が熱い。心臓が五月蠅い。
発せられた熱は、吐息は、密室状態の空間に幾分かの湿気をもたらす。今や異形と化した都会を見渡せる大窓は徐々に曇り始め、甘く粘着質な空気が身体に纏わり付く。
「綺麗だね、雪雫」
口吸いを程々に、りせは少女の肢体を眺め、なぞる。
2010年から成長していない未成熟な身体。だと言うのに、スレンダーで無駄な肉付きなど無い芸術的な線。
「スベスベ」
しっとりとしたりせの指が、雪雫の足先をなぞる。
雪雫の肌は言葉の通り清らかであった。その特殊の体質故か、少女は穢れるという事を知らない。だから、教えてあげる必要があるのだ。指で、舌で、言葉で、沸々と湧く情欲で。真っ白なキャンパスに絵の具を零す如く。
(私が……)
指で描く奇跡は違和感無く、思いのまま足先から脛、太ももと昇っていく。そして辿り着く鼠径部。やがて至る少女の聖域。
「ビショビショじゃん」
筋の通った割れ目をなぞれば、指は滴る蜜を潤滑油代わりにさらに滑りを良くした。
クニクニと痴丘を遊べば、トロリと漏れだした淫水がソファを汚した。
「アハっ。キスだけでこうなっちゃったの?」
誰も知らない少女の痴態。その淫靡な本質。
肉親も、仲間も、大衆も、神であっても。誰も知る由の無い、自分だけがその本質を知っている。
その事実に、りせはさらに心臓の値を早める。さらに上昇する体温が、雪雫の身体に伝わっていく。
「……………」
雪雫の瞳は暗がりの中であってもよく通る。その瞳は熱に浮かされながらも冷静にその内面を暴く。
楽しそうなりせの顔。いつもの笑顔のその下から、ちらりと覗く嗜虐性。優しくしたいと虐めたい。その相反する感情に挟まれ、
きっと外の状況もあるかもしれない。
そう雪雫は考えた。
破滅寸前の世界。タイムリミットが迫る中、そうはさせまいと仲間達は今も戦っている。
そんな中で私達は己の欲のままに尽くそうとしている。
素敵ね。と内心で笑う。
この切迫した状況ゆえの焦燥感。戦う仲間達を余所に行為に及ぶ罪悪感。それらに対し天秤の片側に乗せるのはドロドロとした情欲。そして天秤は常に揺れ、あまつさえ徐々に己が欲へと傾いていく。
丁度良い。私達には丁度良い。大衆全体の望みよりも、個人を優先させた私達には。人としての矜持も、プライドも責任感も。全部をスパイスにして、一生消えない記憶として沁み込ませる様に。溺れていく様が私達には似合っている。
「………家に着いた時から…かも」
いえ、帰路の途中から?
そう雪雫は微笑み、自身の秘部から漏れ出る蜜を一掬い。テラテラと光る指でりせの唇をなぞる。
「変態」
平時よりもワントーン低い声。上から降りる嗜虐に染まったりせの瞳が、雪雫の肩を震わせる。
優しく、壊れものを扱う様に秘部をなぞっていた指を収め、次に繰り出したのは欲に浸した圧迫。手の平で、気遣いとか情緒とかも関係無しに、未成熟な陰部全体を圧し潰す。
「ん……っ …゛゛゛あ…っ゛」
普通は…と言っても二人は通常のカップルがどの様な流れで、どの様な手心で行為に及んでいるかは知らない。
だからこれは一般論にはなるが、これは恋人の行為というよりも、しつけとか蹂躙とかその類のもの。そのつもりは無くとも、他の人から見れば些か暴力的な快楽であった。
「気持ち良いよね? 雪ちゃん乱暴にされるの結構好きだもんね」
雪雫はその成り立ち故か、自分自身を人では無く、物として考えている節があった。特にりせに対してはその傾向が強い。物は使われて当たり前。その考えは自分自身にも…少なくともりせとの間柄においてはそのように考えている。愛しき人の欲を全て受け入れる器量…それが雪雫が己に課した恋愛観と恋人としての造形。
その事に対し、りせもいい加減に理解していた。
チョーカー、ピアスといったアクセサリーを渡した時の反応。入浴時、共寝した時の言動や行動。その答えに行きつくためのピースは、そこかしこに散らばっていた。
つまり、天城雪雫はドМである、と。
「こんなになっちゃった」
より面積が拡大したソファの染み。受け止め切れずソファを飛び越えて床までに及んだ飛沫。そんな中で洪水の中心地で遊んでたりせの手がどうなったかは言うまでも無いだろう。
あーあ。と己の手を月明かりに翳して、指を開いたり閉じたり。動きに応じて伸縮する愛液を、りせは恍惚とした表情で眺める。
「はい」
短い言葉で、雪雫の眼前に差し出されるテラテラとした手。
分かるよね?
そんな言葉がりせのニコニコとした表情から読み取れる。
「ん………」
舌を伸ばし、這わせる。手の輪郭を切り抜くように、手の平の皺をなぞるように。一つ一つ。丁寧に、入念に。
しょっぱい。
これは汗? それとも自分の?
雪雫は通常の人間よりも五感が優れていた。
今思えば、心臓代わりとなった異物の影響なのだろう。物質と情報…その両方の性質を併せ持つ異物は、少女が外界から取り込む情報をより鮮明に肉体と精神に刻み込む。
りせとの行為一つ一つ、自分の愛液を、自らの唾液で上書きしていく行為その全てが、鮮明に情報として刻み込まれ、さらにそれが興奮材料として消化される。
舌を這わせるたびに、ほんの僅かにりせは肩を震わせる。
行為に費やす時間が増えるほど、りせの股下からも興奮の証は漏れ出て、下にある自分の身体がそれを受け止めている。
口に含んだ指の爪は、切り揃えられたばかりで、きっと行為を見越していたのだろう。
一つの行為で得られる情報は存外に多い。
それがまた、少女の無い筈の心臓を動かす。
そう、錯覚させた。
「良く出来ました~」
幾分か綺麗に…と言っても愛液の代わりに唾液でコーティングされただけではあるが…満足したりせは一転、あやす様にその手で、頬、首を撫でる。
幼さと完璧な黄金比が混在した神聖さすら感じさせる顔が、自分の手で汚されていく。
その様で得られる充足感。
徐々にりせの理性という水はコップから零れていく。
雪雫はチョーカーをしていた。行為を予感して服を脱ぎ捨てても、それを外そうとはしなかった。ただのワンポイントのオシャレ…である筈なのに、少女の裸体に添えられてはそれは欲求を掻き立てるアイテムでしかない。
チョーカーに指をひっかけ、引く。犬のリードを引く様に。雪雫の軽い身体は簡単に引力に従い、上体が起き上がった。
「……はい、脚開いて」
苦しかった?
なんて心配はもう無かった。寧ろチョーカーの形に添って出来た赤擦れに気分を良くし、間髪入れずに次なる行為へと歩を進める。
おずおずと開かれた両足。先程までの体勢では距離があったから、こうして間近で見るのは初めてだった。
何人たりとも侵入を許したことの無い秘部。見た目相応に、陰毛どころか毛穴すら無く、未成熟さが見て取れる。唯一、見た目不相応なのはその獣の涎の様な愛液か。
「美味しそう……」
ソファに正しい形で座らせ、自分はその前で腰を落とし、埋める。
今まで戯れに表面を弄った事はあったが、それより先に進んだことは無かった。
ピタリと閉じた割れ目に舌をあて、ゆっくりと侵入させる。
狭い。非常に狭かった。
気を抜けば押し戻されてしまいそうな程で、多少強引にでも航路を開拓しなければ難破してしまいそうであった。
「あっ゛っ゛ ……゛!かっ」
対する雪雫は与えられる情報の処理に追われていた。
ただでさえ小さい身体だ。加えて未開拓な身体に差し込まれる成人女性の舌。ふっくらとした肉厚は明らかに未成熟な身体にとってキャパオーバー。ヌチヌチと音を立てて舌が肉をかき乱す度に、視界はチカチカと明転する。
これまで精神的な優位性を雪雫は確保していた。
りせの本能を、抱える欲を見抜き、なし崩しに溺れる様に誘導する。それを意図的に行う位には。
だが今は違う。
キツイ、気持ち良い、苦しい、びりびり、気持ち良い、気持ち良い、気持ち良い。
思考が飛び、呼吸を忘れ、身体は言う事を聞かない。
又坐に埋めるりせの頭を抑え、なりふり構わずその進行を止めようとしてしまう。心はもっとと乾きを訴え、身体は無理と限界を訴える。
知らない。知らない。知らない感覚。何か来る。怖い。怖い。
身体の奥底から湧き出る何か。
でもりせは止まらない。少女の反射的な行動など、成人女性の力の前には敵わない。寧ろ小さな抵抗を興奮材料に、さらにその動きに激しさを増した。
「だ゛゛゛っめぇ゛ぇっ」
だが実際、逃げ道はある。
外界から得る情報を絞れば良いのだ。メメントスでの経験を得て、天城雪雫という器を理解した少女にはそれが出来た。元より死に体。身体の機能は殆どがハリボテだ。例えば少女は痛覚を遮断出来る。簡単な話、身体が傷ついたという情報を処理しなければ済む話だ。
だからやろうと思えば、与えられる快感を遮断、もしくはある程度…常人のレベルまでは下げる事は可能の筈。
だけどそれを雪雫はしない。あろうことか、この一分、一秒を刻み込もうと、より鮮明に、情報精度を上げ、楽しんでいた。
彼女はどうしようもなく、淫らで、欲に弱かった。
「あ ゛……あ゛っ あ゛!」
ぎゅっとりせの髪を掴む力が強くなる。
何の前触れも無しに、逝くと一言告げようとしたが、それすら紡げず、深い快感が少女の身体を震わせた。
「──────」
別の生き物の様に、右足はピンと跳ね、左足の指は統一感無く動く。
腰は跳ね、両足の太ももはキュっと内側に向かって閉じ、結果的にさらに秘部をりせに押し付ける形となった。
「あっ…゛゛!、゛゛いっやぁ」
それがトリガーとなって、第二の大きい波が少女を襲う。
多分な水分が洪水の様に秘部から吐き出され、りせはそれを受け止める。
オーガズムは初めてでは無い。潮吹きだって経験はあった。
だけど、今回のは深みが違った。身体の芯を震わす重低音の様な深い深い快楽。
「むふふふぅ、派手に逝ったねぇ」
満足そうに笑みを浮かべ、立ち上がったりせは、濡れた髪をかき上げながら再びソファに腰掛けた。
「まだ処女なのにね」
力が入らず、ソファに項垂れる雪雫の腰を持ち、膝の上に向き合う構図で座らせる。
今も小刻みに揺れる腰。未だなお秘部から漏れ出る余韻。焦点が合わない瞳。気だるげな深い息。
「ほーんと、淫乱」
全てがミスマッチだ。
精巧に創られた芸術作品の様な、幼い少女の身体に与えられた巨大な快楽。元が神聖さを感じさせる分、上書きされた淫らな姿は非常によく映える。
「相応しい身体にしてあげる」
ゆっくりと、りせの細く長い指が秘部に添えられる。
しなやかで、芯の通った綺麗な指。指先が陰裂を掻き分ける。先程よりも幾分か抵抗が無くなった航路を、第一関節、第二…と進んでいく。
「はっ……はっ……はっ…」
虚ろな目で、だけどしっかりその侵入の様を、雪雫は見ていた。りせも見せつける様に、身体を僅かに離し、腰に添える手は前に突き出す様に促していた。
指が侵入すればするほど、雪雫はその呼吸を早くする。無い筈の心臓が、そのペースを上げていく。
幼い雪雫の身体には十分過ぎるほどの大きさだったが、それでも舌と比べれば圧迫感は無かった。
だが指は長い。舌では到底届かなかったその秘奥、真の不可侵領域まで、簡単に届いてしまう。
「雪雫」
感じる不思議な感覚。
大事な所の付近で、確かに感じる圧迫感。既に快感に飼い慣らされた身体は、それを拒むのではなく、もっともっととギュウギュウと包み込んでは、ドロドロに溶かしていく。
「愛してる」
「────私も」
そしてもう一歩。指は航路を進めた。少女の、少女たる証の、頼りないほど薄い膜は。
「い…っ゛゛」
いとも簡単に突き破られ。
また別の感覚を少女に知覚させる。
雪雫に残っていた最後の理性が、破り捨てられる。
それは、りせの身体を傷つけない事。
恋人であると同時にアイドルであるりせ。どんなに快楽に溺れようと、傷は残すまいと、思っていた。
しかし、その理性すらも、久慈川りせは雪雫に捨てさせる。
放たれていた身体はまた一つに。痛みに襲われた雪雫が、逃げ場所を探す様に身体を密着させた。細い両脚がりせの腰の後ろで結ばれ、背中に回された指はそれぞれ跡を残す。
それでもりせは構わなかった。
その傷一つすらも、愛おしい。
だって雪雫に与えられてモノであるから。
それは雪雫も同様であった。
雪雫にとって、この痛みは何にも代えがたいものだった。
これまでしてきたどんな怪我よりも痛く、気持ちが良い。
彼女はどうしようもなく、被虐的であった。
私の中で
雪雫
精神的優位 肉体的劣位
りせ
精神的劣位 肉体的優位
という構図になっています。
でも雪雫さんは魂が淫魔の形をしてるので、基本なんでもいけると思います