PERSONA5:MITW【Nocturne】 作:キナコもち
「───っ、──────はっ……」
少女の荒い息遣いが鼓膜を揺らす。
普段の飄々とした態度からはかけ離れたその姿に嗜虐心が煽られる。
シルクの様な白髪は汗で肌に纏わり付き、その紅い眼からは丁度生理的な涙が零れ落ちたところだ。余裕など微塵も感じられない息遣いは甘く、小さな口からチラリと見える舌はテラテラと光を返している。
「もっと」と本能が叫ぶ。その白い髪と肌も、紅い瞳も、小さな口も───綺麗に整った彼女の全てを汚してやりたい。そんな獣じみた情欲が身体の底から湧き上がる。
「───────」
そんな自身の獣性に気付いた時、私は自分を卑下した。
自分よりも歳下で小さく、加えて姉妹の様に育ってきた幼馴染に対して、いくら恋愛的に好きだとは言っても限度があるだろうと。
だって私に抱いた欲は相手の事など一切考えない、一方的なモノであったから。
しかし、彼女…雪雫はその小さな体躯で受け止めてくれた。
雪雫の蜜壺に入っている私の指が何よりの証拠だろう。136cmの身体には十分過ぎるほどの刺激の筈だ。あまつさえ、それを2本も咥えているのだから。
大きく息を吸い込んでは、その甘い吐息を零す。
呼吸に合わせて膣壁が生き物の様に胎動しては愛液を分泌している。火傷しそうな位の熱を保持しながら、私の指をきゅうきゅうと締め付けては離さない。
「─────り、せ……」
「なーに?」
必死に声を絞り出した彼女に対して、私の声は自分でも驚くくらい平時のモノだった。
雪雫の瞳に映った自分が意地悪く笑みを浮かべている。
きっと続く言葉を待っているのだろう。雪雫が今なにを求めているのか知っている癖に。先回りして喜ばせてあげれるのに。
この私の姿をした獣はそれでは満足出来無いらしい。
「……ちゅー…しよ」
「───いいよ」
そっと双眸が閉じ小さな口が私へと突き出された。
母鳥からの餌付けを待つ雛鳥の様なその光景は、幼い身体の雪雫にピッタリだと思う。
いま私達はソファの上で向かい合っている状態だ。
私は深く腰を掛け、雪雫が太ももを跨いで上に乗っている状態。対面座位というやつだろうか。
「────んっ──」
そっと小さな唇に自身のを落とす。
私も私で口が小さい方だと自負しているが、彼女はもっと小さい。その事実がまた私の情欲を掻き立てる。
「……ん…む…」
ただ重なるだけのプレッシャーキスから、段々とついばむ様なバードキスへ。
それで足りなければ彼女の上唇を咥えたり、少し舐めたり。
終盤に差し掛かった物語の様に段階的に激しさを増していく。
────まぁキスで終幕を迎える気はさらさら無いケド。
だからその先に進むのは予定調和だ。
────もっともっと、もっと深く。
唇を無理矢理こじ開けて歯列をなぞる。
ピクリと雪雫の肩が跳ね、服を掴む両手はその皺をさらに深くしていく。
数度の往復を重ねてその表門を我が物で汚していく。収まり切らなくなった唾液が彼女の口の端から零れた辺りでもどかしさを覚えた。
(指は簡単に受け入れた癖に……)
ここまでしても尚、彼女は私を受け入れない。未だに私の舌は難民の様に極上を求めて都の門を叩くのみだ。
もどかしさは次第に苛立ちに変わり、苛立ちはやがて加虐心へ。
そしてやがて1つの答えに辿り着く。
───そうだ受け入れて貰えないのならば、無遠慮に侵入してしまえばいい。
実りに実ったソレがもたらした答えは至極単純で、それでいて鮮烈なモノだった。
「っ!!」
埋めるのみで済ませていた2本の指をここで初めて動かした。
動きに合わせてグニグニと形が変わる感触を確かめながら、丁度お腹の裏の辺りをなぞる。
熱くて、甘くて、それでいて心地良い。
感覚器官が搭載されている訳でも無いのに、ついついそう感じてしまう。
下世話な表現をするのなら『名器』という奴なのだろうか。
「…んっ……は、ぁ…っ!」
きゅっと肉圧が増し、割れ目から漏れ出た液体がスキニーに染みを作ったその時、甘い声が雪雫の口から漏れ出る。
媚びる様な、酔いしれる様な、溺れる様な───待ちわびていたようなそんな声。
「はっ………やっ…ん───」
僅かに開いた隙間をするりと蛇の様に潜り込み、念願の処女地を這いずり回る。
歯裏、硬口蓋や頬の裏。脱兎の如く飛び回っては踏み荒らす。
「────んぁ」
舌先をなぞり前舌を通過して後舌へ。ひとしきり痕跡を残したら今度はそれを絡めとる。
時折漏れる声がまた私を煽る煽る。
その麻薬の様な甘ったるい声が、私を惑わす歌声の様で───、私を誘惑する余力があるのか。とか思うと非常に腹立たしくて。
「──────っ! ─────っっっ」
だから声なんて出させてやらない。呼吸をさせる暇さえも与えない。
舌を絡めてお互いの──いや私の唾液を一方的に送りつけては刷り込ませて。私のモノか雪雫のモノか、判別付かない位ドロドロにかき混ぜて蹂躙する。
激しさに比例して膣内はさらにその熱を高めては痛い位に指を締め付ける。
唾液が混ざり合う卑猥な音と必死に酸素を取り込もうとする荒い息遣いだけが耳に届き、視界には私の手によって歪まされた雪雫の顔。
じわりと下腹部が熱くなるのを感じた。
きっと今、私のショーツは惨憺たる状況になっているだろう。もしかしたら軽く達してしまったかもしれない。
それほどまでに、五感から感じ取れる雪雫の色香は強烈で魅力的だ。
(……あぁ)
自分の事をほとほと呆れた目で眺める自分が居た。
いくら同意の上とは言え、傍から見たらこれは一方的な行為だ。少女の身体を無遠慮に荒らす汚い大人………それが今の私。
そしてその状況に興奮しているのも事実。
背徳的で甘美な誘惑がズブズブと脳内を侵食していく。
自分にこんな獣欲があるともっと前に気付いていたら、きっとこんな事になっていなかった筈だ。
悟られない様に必死に隠して──もしかしたらプラトニックな関係を雪雫と築いていたかもしれない。
しかしそんな未来は訪れなかった。
雪雫を大切にしたいと想いながらも、心の底から求めているのは醜い欲に穢される彼女の姿。
元来であれば忌避されるベき感情だ。それに気付いた時点で雪雫は私を糾弾するべきだった。
だけど彼女はそれを受け入れた。
「それで良いんだよ」「何しても良いよ」と言わんばかりに獣に繋がれていた鎖を解いてしまった。
そうしてしまったら最後、目の前の餌に飛びつくだけなのに…それを理解した上で。
少女の色香は私の理性を溶かし、正常な思考を奪っていく。
犯されていく。浸食されていく。
私は雪雫を犯しているが、雪雫も私を犯している。
彼女に快楽を与えれば与えるほど、心に積み重なっていく醜い欲。まともな思考すらままならず、本能のままに疾走する獣。
そしてそれを全て肯定し、ぐちゃぐちゃにして甘やかすのは幼い少女に不釣り合いな程のなまめかしさ。
前後不覚の中、唯一の安らぎは他でも無い彼女自身。
「───────はっ………んぁ」
長い長い蹂躙を経て、小さな口から舌を引き抜く。
お互いの舌でこねくり回された唾液は私の名残惜しさを表しているが如く、テラテラと光りながら橋を築いていた。
ようやく解放された雪雫は満足に呼吸が出来なかった分、必死にその肩を震わせて酸素を取り込む。
十分に酸素が回らず、思考が止まっているのだろう。
目は虚ろで虚空を眺め、口端から零れる唾液を拭おうともしない。
だけど残念ながら、私の思考には雪雫を少し休ませてあげようとかそういう優しい考えなど存在しなかった。
「─────♡」
だってこの状態になっても尚、挑発的な表情でこちらを見つめているのだから───。
「……まだ下のお口に入ってるんだけど?」
「───ひゃ、ぁ……」
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ。
たっぷりと水分を含んだ膣内を2本の指でかき混ぜる。
「ダメだよ? 雪雫に休む時間なんて無いの。私の指を感じて、私に犯されているのを理解するの。もっと締め付けて、もっと喘いで……快楽に溺れる姿を私に見せないと、さ」
「あっぁあっ ………………………ひっ …………!ん…………………ぁ………っ!」
基本は指の腹で優しく撫でる。時折関節で強めに抉る。
激しく犯すことはしない。じっくりじんわり、その快楽を身体に刷り込ませる。
ふとした時に私を思い出して興奮する様に。
ああ、授業中とかが良いな。
きっと雪雫にとって授業は暇な時間だから、そういう時に思い出して欲しい。それで情景だけで身体の方が準備を始めちゃうけど、勿論そこには私は居なくて。休み時間中にこっそり解消しようとしても、私無しでは何も出来なくて、もどかしさでまた身体を奮わすの。
条件付けないと。私じゃないと満足に快楽を得られないって、身体に教え込まないと。
「……雪雫が悪いんだからね。安易に受け入れるからこうなるんだよ。幼馴染だからって油断した? きっと優しくリードしてくれるって慢心してた? でも残念、私、雪雫が思っているよりダメなお姉さんなの♡」
目の前で真っ赤に色付く小さい耳に舌を這わせる。
「……ん、…れろ……。必死に隠してた私の醜い欲……雪雫が暴いちゃったから…。もう我慢なんてしてあげない。これから毎日、雪雫は私のお人形さんになるの」
ねっとりと舐め回しながらそっと囁く。
雪雫の嬌声で私の耳は常に犯されているんだから、私も犯していいよね。
身体に分からせながら、脳内も分からせていいよね。
貴女は私の欲で着飾られるお人形さんで、一生涯かけてそれに勤めないといけないんだよって。
「雪雫は私の所有物………」
かき混ぜる度に奥の水源から溢れる愛液。
スキニーは既に布としての機能は持っておらず、溢れ出る愛液を受け止め切れていない。
私の脚を伝って粘り気を帯びたソレはフローリングへ零れ落ちてはその水たまりを大きくしていっている。
そんな彼女を愛しく思い、震える首筋の唇を這わす。
僅かにチョーカーからズレた位置に舌を這わせ濡らして───そして強く吸い付く。
「んっっ …゛…゛゛ああ…ぁ……っっ! ゛ぁ…っっ…っ゛っ…っっ …゛゛……゛…!やぁっあぁあ…っ ゛……゛゛…゛!」
途端、今までにない位の圧力で指は締め付けられ、奥から勢いよく愛液が吹き出す。
零れ落ちるとか生易しいものでは無く、吹き出したそれはフローリングを飛び越えて先の絨毯にまで至った。
「…っは、や、だめ………! 見、られ……ぅんっ」
「───とは言いつつ、身体は正直だけど?」
口を放せばそこには白い肌の上で鮮やかに咲いた紅い華。
「言いじゃん、見せちゃえば。仲間にも学校の皆にもファン達にも。言ったでしょ、雪雫は私のお人形さんだって。そ、れ、にぃ……そういうの、好きでしょ?」
「 …!ぁ ……ん……っん…っっっ ……………………あぁっ! …………………!んんっ……そ、そんなこと………♡」
▼
比較的広い家とは言えども、換気しなければ匂いが籠るのも必然。
ソファを中心にあちこちに飛び散らかった愛液と汗の匂い。
そしてその主な発生源は…ソファの上に力無く寝そべる全裸の少女。
「─────っ ──────っ」
私はそんな少女を見下ろしながら、思わず口角を上げる。
髪は汗で濡れ、恥部は自身の愛液で。その他の箇所は私の唾液で。
首、胸、背中、胸、ふともも……全身のあちこちには無数の華が咲き乱れている。
全部、私の手で乱した証拠だ。
「雪雫、何回イッた?」
「───わか……ら、ない………」
「んー、じゃあ赤点かな」
私に何回絶頂に導かれたか、数えておいてって言ったのに。
「……ひぁ……やっ」
そして今度は脚の付け根の部分、恥部の横にキスを落として印をつける。
雪雫の甘い匂いと雌の濃い匂いが混ざり合っていて、キスしている最中は脳がクラクラした。
「ちなみに正解はキスマークの数だよ。後で数えておいてね」
「─────ぅん」
そこでまた思い出して身体を昂らせてくれればいい。
自分自身の痴態を見ただけで、私を思い浮かべてくれるのなら冥利に尽きる。
あぁ、汚してしまった。汚されてしまった。
前者は少女の身体を。
後者は自身の精神を。
もう見て見ぬふりしてたあの頃になんて戻れない。
もう普通に接することなんて出来ない。
もう私は、雪雫無しでは自身の欲を発散することは出来無い。
身体を思い通りに嬲っていたのは他でも無い私で、それはきっとこれからも変わらなくて。
でも────。
「─────♡」
少女が私を見つめていた。
透き通っていた筈の紅い双眸は濁り、自身の淡い唇を舌なめずりしている。
「………今度はちゃんと数えるんだよ…」
でもきっと、そうなる様に仕向けたのは他でも無い彼女自身だろう。
多分、本編終了後の時空。
ふわっとした時系列はスクランブルの手前くらい。