夜。
予定通りノエルの部屋に向かい、扉を開けるとそこにいたのは裸に首輪姿のノエルだった。
「──え?何?その格好」
数秒固まった後ようやくその質問を口にした俺に、ノエルは顔を真っ赤にしてベッドに突っ伏してしまう。
「うぅ──リビアちゃんのばかぁ──」
枕に顔を埋めて足をバタバタさせながらリビアへの恨み言を漏らすノエル。
「ち、ちょっと!どうしたのノエル!?何があったの?」
慌てて駆け寄ると、ノエルはぽつりぽつりと経緯を説明してきた。
「最近してもすぐ終わっちゃうじゃない?忙しくて疲れているのは分かるけど、味気なくて寂しいのよ。だから──その──何か刺激をって、思って──」
俺は居た堪れなかった。
王様になってしまって以来、仕事は忙しいし、マリエを笑えないレベルで嫁は増えていくしで一人一人になかなか時間を割けなかった。
俺が王様なんてやる前から俺を支えてくれたノエルに寂しい思いをさせるとは、情けない。
「──よく分かった。今夜はとことん付き合うぞ」
「本当!?じゃ、じゃあさ、これ──着けて」
ノエルが差し出してきたのは見覚えのある腕輪。
たしか、俺が共和国に留学していた時、ロイクがノエルに対して使っていた聖樹の一部でできた魔装具の片割れだ。
ということはノエルが着けているのはもう一つの片割れ──呪いの首輪。
聖樹が倒れた時に一緒に失われたものと思っていたが、どうやらそうではなかったらしい。
「──分かった」
腕輪を受け取って装着すると、鎖が出現し、ノエルの首輪と繋がる。
「え?まだ効果あったのか」
「う、うん。その──守護者が使うと発動するみたい。でね、その──これであたしのこと、めちゃくちゃにして欲しいの。アンジェリカさんにやったみたいに」
恥ずかしがりながらも期待の眼でお願いしてくるノエル。
だが、最後の方の言葉が問題だ。
「ちょっと待って!?なんでそのこと知っているの?」
「リビアちゃんから聞いたの。夜が味気ないって相談したら、教えてくれて──」
──俺のプライバシーはどうなっているのだろうか。別に今に始まったことではないけどさ。
「恥ずかしすぎるんだけど──」
「い、いいじゃない!あたしだって、し、してみたいのよ。いつもかっこいいアンジェリカさんが、丸一日も蕩けた顔になっちゃうなんて、一体どんなことしたのか気になるの!」
グイグイ迫ってくるノエルに俺はあっさり根負けしてしまう。
「分かったよ。じゃあ、やるからね。やめて欲しかったら『中止して』ってはっきり言ってね」
「う、うん。お願い──」
「お願い?
ノエルが目を見開く。
顔を真っ赤にして口をパクパクさせているので、すかさず追い打ちをかける。
鎖を軽く引き、顔を近づけて、囁く。
「立場を分かっているのかな。今のノエルは俺の下僕だよ?下僕には下僕らしい口の利き方があるよね?」
「は、はい。お願いします──ご主人様」
「よくできました。ご褒美をあげるね」
出会った頃から倍以上の大きさに成長した胸をやや乱暴に揉みしだき、先端の乳首を弄くり回す。
たちまちノエルは悶えながら嬌声を上げる。
普段明るく元気な少女のような声のノエルが発する艶っぽい声と吐息──そのギャップがすごく興奮する。
乳首責めを続けていると、ノエルは必死で身を捩り、小刻みに震え始める。
「ま、待っ──これ──イッ──」
そして絶頂を迎え、髪を振り乱して激しく痙攣する。
やがて落ち着いてくると、とろんとした瞳で物欲しげに見つめてくる。
「リオ──ご主人様、あの、キス──したい♡──です」
一瞬クラッときたが、まだだ。まだ与えてはならない。
焦らして焦らして、我慢の限界一歩手前で熱烈にしてやらないと。
せっかく首輪と鎖という小道具があるのだから、それを活かしてよりご主人様と下僕らしさを演出しなければ。
「え~?どうしようかな~」
ちょっと顔を背けて横目で挑発すると、ノエルは必死で媚びてくる。
唇を開いて、涎を垂らして、舌を出して、身体をくねらせて懇願する。
「はぁ、はぁ、キス──したいです♡はぁ、キス──してください。お、お願いします」
「あーあ、情けない顔。可愛いなぁノエルは」
頭を撫でてやると、ノエルは犬のように舌を出したまま呼吸を早めていく。
今にも「クーン」とでも言いそうである。
髪を撫でる手を下ろしていき、ほっぺたをがっちり捕まえて、唇を重ねる。
「うぅん──ふっ、ん♡」
ノエルは歓喜に震え、俺の唇にむしゃぶりつく。
舌を入れてやれば、一生懸命絡ませてくる。
しばらく味わわせてやった後、唇を離す。
ノエルは物足りない、もっとしてと目で訴えかけてくるが、きっと気のせいなので俺は動かない。
「何?どうしたいの?」
「な、舐めて──いえ、舐めたいです♡」
「ん~?何を?」
「うぅ──意地悪──です」
恨めしげな目で睨んでくるノエル。
ゾクゾクするが、ここで負けたらプレイの意味がない。
我慢だと必死で自分に言い聞かせて鎖を引っ張り、俺は問いかける。
「言って?何を舐めたいの?」
「──ご、ご主人様の、お、お、おちんぽ、舐めたいです♡」
引っ張られたことで距離が近くなったノエルが俺の股間に顔を擦り付けてくる。
──ギャルみたいな派手目な外見と陽気さに反して一番奥手だったノエルが、下品に舌を垂らしてフェラチオしたいと願い出てくるこの状況。
この場だけのノリだと信じたいが、優越感というか、よく分からない快感が湧き上がってくるのも確かだ。
「ふ〜ん、そんなに好きなの?」
「は、はい♡ご主人様のおちんぽ、大好きです♡」
「そうなんだ?じゃあ──はい」
「ッ!──♡」
ズボンをはだけると、ノエルは息を呑む。
「まだだぞ。待てだ」
むしゃぶりつこうとするのを手で制し、犬みたいにお座りさせる。
お預けを喰らったノエルは、まるで本物の犬のように舌を出して息を荒くしている。
そして──
「よし」
「はむぅっ!」
許可を出した瞬間、ノエルは目にも止まらない速さでむしゃぶりつき、一気に喉奥まで咥え込んできた。
そのまま俺のものをひょっとこ顔で吸いながらピストンフェラチオし始めるノエル。
上下運動だけではなく舌も巧みに動かして亀頭を舐めしゃぶり、時々唇と舌の裏でキュッ、キュッと締め上げ、息継ぎのために口を離したかと思えば次の瞬間には裏筋を舐め上げにかかり、他の所が乾いてくるとまたピストンフェラチオ。
さっき言わせた言葉通り、俺のものが大好きだと伝わってくる。
「ずいぶん美味しそうに舐めるんだね。そんなに舐めれて嬉しいの?」
「ちゅぷっ、はい♡ご主人様の、ちゅっ、おちんぽ、舐めれて、嬉っ──んぷっ!ごっ──」
言い終わる前に鎖を引っ張って思い切り喉奥まで突っ込んでやると、ノエルはむせて涙目になる。
それでも歯を立てないあたり、上達したものだ。
「ふふ、苦しそう。可愛いなあノエルは」
そう言って鎖を緩めてやると、ノエルは口を離して大きく息を吐いた。
ドロリとした大量の涎が糸を引き、ベッドに滴り落ちる。
ノエルはそのままベッドに後ろ手に手をついて、脚を広げて股を見せてくる。
「り──ご主人様ぁ──もう、欲しい♡です──ッ!」
切ない表情で訴えてくるノエルの股はぐちょぐちょに濡れていた。
挿れて欲しいということだろうが、それならちゃんとそうお願いしないとな。
「何が欲しいの?」
「ご主人様のおちんぽ──ノエルのここに──い、挿れて、気持ちよくなってください♡♡」
指で股のヒダを広げてピンク色の粘膜を見せつけながら懇願してくるノエル。
彼女のこんな姿を見たのは初めてだ。
「よく言えました。じゃあいくね」
そして俺はノエルの中にものを沈める。
狭い入り口から肉ひだを押し広げながら侵入していくこの感触は何度味わっても飽きが来ない。
しかもノエルのは入り口あたりの締めつけと中のフィット感が抜群で、ぴったりはまった時の達成感みたいなものまで味わえる。
ぴったり合うということは何もしなくても気持ちいい所に当たるということだ。
「うぅっ♡あっ♡やっ──ぐうぅ──ッ♡」
更に首輪を使った主従プレイによる興奮も相まったようで、ノエルは挿れただけで身体をのけ反らせて絶頂した。
ひとしきり快楽に悶えさせてあげた後、鎖を引っ張り、彼女の顔を引き寄せる。
「何ご主人様の許しもなしに勝手にイッてるの?」
「あっ♡だ、だって、こんなの、無理──ですぅ♡」
「ふーん、言い訳するんだ?」
「──え?」
ものを抜こうとすると、ノエルは反射的に俺の腰を手で掴む。
「ま、待って──抜いちゃ嫌──です」
「あー言い訳する上に指図までするんだ?悪い子だな~」
「ご、ごめんなさい」
「次イク時はちゃんと言って、ね!」
抜けかかっていたものを深く突き入れて行き止まりにグリグリと押し付けると、ノエルは面白いくらい感じまくる。
抱きつこうとしてきた腕は俺が両手で押さえているので、代わりにスラリとした長い脚を俺の腰に絡ませて、腰を密着させてくる。
「あ"あ"あ"ッ!ま、またイク!うぅん♡イキますッ!」
直後にノエルは無言になり、声にならない吐息を発する。
腰とお尻が激しく震え、脚と膣の締めつけが強くなる。
先程にも増して絶頂に悶えていた。
そのままガクガクと痙攣し続けるので、一旦ものを引き抜いてみると、ノエルは腰をブルリと震わせて潮を噴いた。
勢いよく噴き出た透明な液体が俺の上半身にまでかかる。
「あーあ、服にかかっちゃったよ」
「はぁ、はぁ、あ、ご、ごめん──なさい」
ノエルが荒い息をしながら謝罪してくる。
「これはお仕置きだね。向こう向いてお尻突き出せよ。ほら早く」
「は、はい♡」
ノエルが言われた通りに俺に背を向けて四つん這いになり、お尻を突き出す。
形が良く、瑞々しい果実のようなそのお尻を──力を込めて引っ叩いた。
「あぅんッ♡」
ノエルが艶めかしい悲鳴を上げた。
え?感じているのか?
正直ちょっとやり過ぎたかなって思ったんだけど。
「もしかしてノエル──これ好きなの?」
「わ、分かんない──けど、さっきなんかきた──んです♡」
「へ、へえ──」
いかん。思わず素が出てしまった。
プレイはまだ終わっていない。
「叩かれて感じるとか、ノエルは悪い子だね~」
わざとらしく溜息を吐いて再びものを突っ込む。
ノエルは嬌声を上げてシーツを握りしめた。
「は、はいぃ♡あたし、悪い子、悪い下僕です!ごめんなさい!」
お尻をさっきよりちょっと強めに叩くと、また中が締まる。
「お、素直に認めるんだ。偉いね~。じゃあこれ、ご褒美ね」
鎖を引っ張って仰け反らせ、お腹側が擦れるようにしつつ一番奥を突きまくる。
それと空いた手での乳首責めも追加で合計三箇所への同時攻撃。
「おっ♡ぅうんっ♡んっうっ♡うあ"あ"あ"ッ♡イグ♡イギまずっ♡イッ────ッッッ♡♡♡」
ノエルは獣のように吼えたかと思うと、全身を激しく痙攣させた。
中は締まり、うねり、俺のものを吸い込もうと蠢いて、その快感に耐え切れずに俺もイッた。
出した瞬間、ノエルはまた一際大きく震えて、腰をグリグリと押し付けてきた。
そのまま俺たちは数分間繋がったまま動かずにいたが、先に快感が引いていった俺がものを引き抜いた。
ノエルはまた潮を噴いてシーツを濡らしてしまう。
そして力尽きたのか、そのままベッドに倒れ込んでしまった。
◇◇◇
「ノエル、その──大丈夫だったか?」
目を覚ましたノエルに問いかけると、ノエルはこくりと頷き、呟いた。
「──すごかった♡」
「そうか。それは──よかったよ。うん」
そしてノエルは手を伸ばし、俺を胸に抱きしめる。
「リオン、大好き♡──またやろうね」
どうやら完全に新たな扉を開かせてしまったようだ。
明るくて勝気で、数少ない常識人だったノエルまでもが性癖に目覚めてしまった。
どうしてこうなったという思いが頭に満ち溢れるが──やっぱりノエルは可愛いという結論に落ち着いてしまった。
明るくてさっぱりしてて可愛いけど実は奥手な子が目覚めるのっていいと思うの