※この作品はR-18です。

聖槍に選ばれたマクギリスはハーレム王になるそうです   作:生死郎

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マクギリスのレーティングゲームでの衣装は鉄血でマクギリスが着ていた軍服イメージしています。正装は同作のものにマントを付けたもの。アニメでのサーゼクスを見ていると男は正装にマントが必要なのかなと思いました。


ダイス・フィギュア 開始

 八日後、レーティングゲーム当日。その日もマクギリスはいつも通り、領地に関する仕事をこなして、眷属たちと鍛錬をしてその時間が来るまで過ごしていた。

 集合場所として指定された場所は駒王学園(くおうがくえん)のオカルト研究部の部室だった。マクギリスたちは準備を整えて部室にやって来たときは、部室は無人だった。

 

「あら、誰もいないじゃない」

「集合時間の二時間前ですからね」

 

 戦車(ルーク)のアルクェイド・ブリュンスタッドは拍子抜けした様子で部室の中を見渡した。騎士(ナイト)の源(みなもとの)頼光(らいこう)が柱にかかった時計を見て苦笑した。

 

「私たちにとってレーティングゲームとしてはこれが初陣。緊張していたのかも知れません」

 

 知らず知らずの内に自分が緊張をしているということを僧侶(ビショップ)のオフェリア・ファムルソローネは悟る。

 

「まあ、仕方ない時間まで待機するとしよう」

 

 マクギリス・レラジェはそう言ってソファに腰を据えて、眷属たちにも楽にするように伝える。

 

 騎士(ナイト)の胡蝶(こちょう)しのぶと兵士(ポーン)の栗花落(つゆり)カナヲがお茶の準備を始める。少しの時間が経った後、マクギリスと眷属たちの分が注がれたティーカップがテーブルの上に置かれる。

 

「どうぞ」

「ありがとう」

 

 兵士(ポーン)の狭霧(さぎり)友子(ゆうこ)は膝まで届く長い白髪を揺らし、部室内を歩き、窓から校舎を眺めてみる。

 

 友子が着ているのは白いジャケットとタイトパンツ。身体のラインがはっきり表れておりジャケットの前を閉じておらず、インナーは一〇〇センチを超えた乳肉に押し上げられて大きく谷間を露出している。タイトパンツを着用した下半身はむっちりと肉の乗った太ももの肉感的なラインを浮き出させていて、下腹部は露わになっている。へそも見えていて鍛えられた腹筋は割れてこそいないまでも、うっすらと隆起が見えるほど引き締まっており、健康的な女体の魅力を見せつけていた。

 肉感的な魅力を惜しみなく発揮するこの服装は、かつて人間だった頃ブラックラベルとして活動していたとき同じだった。

 

 違いがあるとすればそれは友子自身だろう。心臓の辺りに彫られたタトゥー。かつてそこにあったのは、彼女の誇りであり、信頼している仲間たちとの絆を表す証。ブラックラベルの紋章だった。今そこにあったのは、レラジェ家の家紋であった。

 

 このタトゥーが今の彼女の誇りや心がどこにあるのかを示している。

 

「この歳で学校にまた来るというのも妙な気分ね」

「友子の通っていた学校もこういう建物だったのか」

「別によく似ているというわけじゃないけれど、なんというか学校という雰囲気が懐かしいのよ」

「学生時代の友子か、見てみたい気もするな」

「あ、今度制服着てエッチしちゃう? 胸のところがもうキツいかもしれないけど、まだ着られると思うわ」

「そういうことじゃないでしょう」

 

 瞳を輝かせる友子に嘆息をつくのは、同じく兵士(ポーン)で友子の双子の姉である、狭霧(さぎり)耀子(ようこ)である。

 

「制服を着てのエッチ……興味深いな」

「……マクギリス。あなたはこの眷属たちを束ねる王なのですから。レーティングゲームの前にはもっと真面目にしてください」

 

 オフェリアの冷ややかな言葉で諫められた。

 その後はアルクェイドが暇そうで学校を見て回りたがったのをマクギリスは宥めているうち、暫くして教室の扉が開いた。

 

 それから暫くして部室のドアが開く。

 

「あらあら、一番乗りだと思っていましたが、皆さんお早いのですね」

 

 入って来た姫島(ひめじま)朱乃(あけの)は駒王学園高等部の制服だった。服装の指定もないことから制服を選んだようである。

 

「こんにちは。初のレーティングゲームということもあって、緊張して早く来てしまった」

「まあ、戦場で武勲をかさねられたレラジェ卿でも緊張されるのですね」

 

 マクギリスと言葉を交わし、朱乃は彼の眷属たちにも挨拶をする。朱乃がマクギリスの対面の椅子に座るとカナヲによって朱乃の分のティーカップがテーブルの上に置かれる。

 

「ありがとうございます」

 

 微笑みながらお礼を言う朱乃にカナヲは会釈してから下がる。

 

「確かに緊張こそするが、不安には思ってはいない。私には頼もしい眷属たちがいるからな」

 

 そう言ってマクギリスは眷属たちを見渡す。

 

「ヘクトール様に恥ずかしくないだけの、むしろ自慢できるだけの眷属を集められた。そう自信をもって自負しよう、朱乃」

「それはとても頼もしいですわ」

 

 マクギリスの秀麗な顔は悠然と微笑んでいるが、放たれている覇気は王として相応しいものであると朱乃は感じた。

 

 時刻が指定時間となるとそれが合図に部室内に描かれている魔法陣が輝きを放つ。

 逆巻く風と光、魔法陣が燦然と輝きを放つ。その光の奥から現れたのはメイド服を着た美女だった。

 迎えの使者であるグレイフィア・ルキフグスだった。マクギリスはなんと美しい人だと何度目かわからない感慨に耽った。

 

 その美貌は、玲瓏とすみきっているのに春の靄みたいに霞み、太陽のように明るいのに、月光のように神秘的だった。

 銀色の髪を三つ編みにした、色気漂う美女──グレイフィアは、身に着けたメイド服の上からわかるほどの豊かな胸と大きな尻。腰はきゅっとしまっており大きな尻や胸との対比でより腰回りが細く見えた。

 

 グレイフィアが準備の確認をすると、準備が出来たことを示す為に皆が立ち上がる。

 

 魔法陣が再び輝きを放ち始め、陣に描かれた文字が別の文字へと変化する。術式によって転移先が再設定された。

 

「そろそろお時間となります。皆さま、魔法陣への移動をお願いします」

 

 一同揃って魔法陣へと移動。魔法陣から魔光が溢れ出す。

 

「では行くぞ! 我が眷属たちよ! 出陣だ!!」

 

 マクギリスの号令に眷属たちは応え、魔法陣によってマクギリスたちを戦いの場へと転移させた。

 

 

 ◇◆◇

 

 

 レーティングゲームのため冥界にある施設に転移した。場所はアガレス領にあるレーティングゲームの聖地でもある浮遊都市アグアレス。

マクギリスは、控室に通された。別室にはフォルネウス眷属も既にいるとグレイフィアから説明を受けた。

 

 控室には壁に大型画面モニターが備えつけられており、画面に試合が映されるのだという。通信越しにグレイフィアの声が届く。

 

「それではこれより、マクギリス・レラジェチームとジャスアーノ・フォルネウスチームのレーティングゲームを開始します」

 

 グレイフィアはそう宣言し、マクギリスの手元にダイスが出現する。モニターにはマクギリスとジャスアーノが映る。

 ジャスアーノはオオカミウオのような顔をして派手な宮廷衣装を纏った男の純血悪魔だ。

 

「フォルネウス家のジャスアーノ・フォルネウスだ。悪魔でありながら聖槍に選ばれたレラジェ卿の話は聞いている。だがしかし、大戦の英雄と言えど手心は加えることはないぞ」

「光栄です。胸を借りるつもりて挑ませてもらいます」

 

 鋭い声で大上段に言うジャスアーノにも、マクギリスは悠然と応じる。

 

「両キングはダイスを手に取ってください」

 

 グレイフィアに言われ、マクギリスとジャスアーノはそれぞれ台の前に立ってダイスを手に取る。

 

『シュート!』

 

 グレイフィアの合図と共にマクギリスとジャスアーノはダイスを振る。その数字は、

 

 マクギリスは『四』

 ジャスアーノは『一』

 

「駒価値五か」

「そうなると出られるのは最大値で戦車(ルーク)の組み合わせ私まで、マクギリスやスカサハ、朱乃は出番がなしと」

 

 五分の作戦タイムを告げられ、通信が断たれてモニターも暗転する。

 

 

 ◇◆◇

 

 

「薄汚い、栄誉ある元七二柱の威光に群がる蛆虫の乞食がっ! ファルネウス家宗家である俺に、増上慢な物言い! 生意気な青二才め!」

 

 選民思想に凝り固まった貴族の矜持を、したたかに傷つけた。ジャスアーノは己と対等であるかのように物言いを不遜と受け止めていた。

 

 兵士(ポーン)の神楽(かぐら)などに言わせれば、ジャスアーノもマクギリスを悪しざまに言っている、おあいこではないか、ということになるのだが。侯爵家当主と言えど自分より下等な存在と見なすだけ、ジャスアーノのほうがよりたちが悪いとも思う。

 

 ジャスアーノにとってはこのようなレーティングゲームを行うことも不満だった。

 悪魔の仕事として有象無象な人間の欲望を満たし、その対価を得る。それだけの仕事だった。他の悪魔が介入しても実力で跳ねのけるだけだった。しかし、介入してきたのが公爵家グレモリーで、さらに魔王が仲介となったことからジャスアーノの思惑が狂い始めた。

 

「レーティングゲームも未経験、眷属も揃えられていない小僧を前に出すとは、魔王様も何を考えておられるのやら。俺も鼎の軽重を問われたものだ」

 

 ジャスアーノの露骨な嘲弄は、その対象がマクギリスだけでなく魔王にも及んでいた。

 

「こうなってしまったのだから仕方ないだろう。さっさと一回戦目の出場者を決めちまいな」

 

 追従する眷属たちとは異なり、主の言葉をあっさり受け流したのは兵士(ポーン)の神楽(かぐら)。この眷属で唯一の女性悪魔である。艶やかな着物に身を包み、それに劣らず綺麗な顔をしている勝気な表情が印象的な美女。炎のように赤い瞳を持ち、黒髪を結い上げて羽の髪飾りを付けている。

 彼女はザガン家からトレードされた眷属である。

 

 神楽が心底くだらないと思うので同調するでもなく指示を出すことを促すと、ジャスアーノの顔色が一変した。微速度撮影でも見るようなあざやかさだった。

 このようとき、彼の眷属や従者たちは、床に身を投げ出し、土下座して罪をわび、主君の赦しを請うのである。

 自由を愛する神楽は無論、そんなことはしない。

 

「……もう既に決めている。貴様に言われるまでもなくな」

 

 ようやくジャスアーノが声を押し出した。眷属へ指示を飛ばし試合の準備をさせた。

 

 机の上に置かれたものをジャスアーノは見る。そこには眷属に調べさせたマクギリスとその眷属たちの資料が置いてある。彼の視線は類稀なる美女たちの画像に集中される。

 

「身分卑しい小僧にしては、俺好みのイイ女が揃ってるじゃねえか。特にあの胡蝶とか言う女……いいな。顔も好みだし胸も大きくて組み伏して泣かせてやりてえな。この試合が終えたあとトレードを持ちかけてみてもいいかもしれないな。」

 

 ジャスアーノの瞳に、油膜を浮かべたような、ぎらぎらした輝きがあった。彼のなかですでに問題はいかに勝つかを離れて、勝ったあとへと移っている。森を見ただけで、虎の毛皮の値を計算しているのだ。

 

 また始まったと神楽は軽蔑の眼差しを主に向ける。好色なことも、多くの妻や愛妾を抱えるのも神楽にはどうでもいい。

 神楽が嫌悪するのはジャスアーノの相手が奉仕するのも当然という態度だった。だが、彼を弾劾しても意味がないと思ったと諦めている。

 そもそもジャスアーノなどにとって、中級や下級悪魔とは彼ら上級悪魔──特にジャスアーノのような純血悪魔──に奉仕するために存在するのであるから、彼ら下等な悪魔を食い物にしていると思わないし、そう批難されたところで皮膚感覚に響かない。

 神楽は言っても意味がないと思い、不快感を禁じ得ないながらも沈黙しているのである。




ジャスアーノの人となりは『銀河英雄伝説』のフレーゲルとフォークの悪い部分を融合させたようなモノでした。
個人的な好みですがリューネブルクみたいな悪魔も出したい。
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