聖槍に選ばれたマクギリスはハーレム王になるそうです 作:生死郎
ミニーニャはPは純粋なパワーアップで鍛えたらオールマイトみたいなことができそうだし、Pで攻撃力アップ、血装は静血装に全振りで戦えるし奥の手で完聖体もあると結構強そうなのに、OSRが足りなかった……
マクギリスは
「護衛として控えていなければならないというのに……失態です」
「気にすることはない。ああいう時間をともに過ごすのも我が眷属に求めていることだからね」
「私はあなたの
「それもそうなのだが、デートをしても君とはしないというのも何か不平等な気がしてね。……しのぶが許してくれないならば、護衛の武官を連れるしかないか」
「部下に知られてしまうのは、流石にちょっと……」
マクギリスたちが話ながら三人で銀座線の連絡通路を歩いている時に、マクギリスは呼び止められた。
「この気配は……お会いできて、本当によかった!」
マクギリスは声の主を見て驚いた。世にも稀なる美少女だったからだ。日本人ではないのだろう、髪は黄金色で、鼻は細く高く、眼は高貴な
「失礼、以前お会いしたことがあっただろうか?」
あくまでも礼節を守りながらマクギリスは訊ねた。金髪の美少女がマクギリスへ伸ばしていた腕は、しのぶが毅然とした態度で掴みマクギリスへ届くことを阻止していた。
「あ、突然すみません。不作法でした」
金髪の少女は謝り、身を引いた。しのぶやカナヲがマクギリスの前に立ち少女を警戒している。
「私の名はジャンヌ。ジャンヌ・ダルクと申します。以前は教会で聖剣使いとして所属していました」
金髪の少女───ジャンヌは慇懃に挨拶をした。
「あなたが……」
しのぶが瞠目する。カナヲも驚いた様子だ。しかし、ジャンヌと名乗る少女にはそれが偽りとは思えない凛然とした風格があった。幾万と言葉を尽くすよりも存在感がジャンヌ・ダルクという勇名に相応しい人物だと証明していた。
英雄、豪傑の魂を受け継いだ存在はこの世界では稀に現れる。マクギリスの
「あなたがかのオルレアンの聖女か。その名は聞き及んでいるが教会に所属していましたか。私を探していたというのはどういうことだろうか?」
「私は今、教会から異端として追放されています。教会からの助力は望めませんが、そんな時にこの地で協力者を得られる……そう感じたのです」
しのぶは困ったような首を傾げた。
「感じた、とは随分抽象的ですね」
「聖女の直感、あるいは啓示かな」
マクギリスも確信があったわけではないが、ジャンヌ・ダルクであればそれも存外的外れな推量ではないのかもしれない。
「あなたを見たとき、協力者はきっとあなただと思いました」
「私が教会へ異端者としてあなたを引き渡すかもしれないと考えなかったのですか?」
「教会はマクギリスさんを嫌っていますのでわざわざ彼らに利することはなさらないでしょう?」
ジャンヌの言葉にしのぶとカナヲが意外そうにマクギリスを見る。
「そうだったのですか?」
「悪魔が聖槍を持っているというのは、彼らにとっては好ましくないんだ」
マクギリスの説明にしのぶたちは得心がいったように頷く。幾度となくマクギリスのもとへ教会からの刺客が来たがその悉くが聖槍の威光を浴びて大半が失神、あるいは正気を失ってしまった。信仰に篤い彼らにとって威光を浴びるだけでも効果は甚大だった。
そのためマクギリスは教会からの刺客を無血で退けていた。
「それで、ジャンヌ。私を協力者に望むとしても私を叶える理由は奈辺にあるのかな?」
「悪魔らしく契約することはできませんか?」
マクギリスの視線は、ジャンヌの顔を正面から射とおした。彼の瞳に、興味の影がゆらめいた。
「くわしく訊こうか」
しのぶが批難する眼差しをマクギリスは気づかないふりをした。歴史に名を残す聖女の魂を継承する者が悪魔との契約を持ちかける。そのことのほうがマクギリスの興味を引いたのだった。
◇◆◇
マクギリスたちが案内されたのはジャンヌの隠れ家だった。清潔であまり物がない部屋だった。時間は夕方、せっかくだから食事でもとジャンヌが用意した夕食に、マクギリスたちは驚いた。
「これは……」
「ザリガニです!」
茹でたザリガニがてんこ盛りで大皿に乗っていた。近くにある水場に大量のアメリカザリガニが住んでいるらしく、いつもたくさん獲れるのだと聖女は楽しげに語っていた。
いつもはそれだけでなく、農家などから捨てるもの、要らない食材を分けて貰っているらしい。教会からの援助を受けれないジャンヌはそうして資金を節約していた。
マクギリスは平然と甲殻を剥いて食べ始めたが、しのぶとカナヲはその様子にやや慄いている。
「ま、まあ、ザリガニも食用だったらしいですし。……どうやって食べるのでしょうか?」
しのぶがザリガニを摘まみ上げて難しそうな顔をする。マクギリスはしのぶからザリガニを受け取る。
「これは海老みたいなもので、ちょっとした順番があるんだ」
そう言いながら、頭と身の境目から割って、頭をもぎ取る。腹を割ってから身を取り出した。
「ほら、食べてごらん」
微笑みながらマクギリスが身を摘んでしのぶへ差し出す。しのぶの頬が、内部に太陽をもつかのように紅潮している。カナヲやジャンヌを横目に見ながらマクギリスにザリガニを食べさせてもらう。
「い、頂きます……」
しのぶが恐る恐る食べるが、咀嚼してすぐに表情が変わる。泥臭くもなく、海老のような弾力と美味しさがある。
「……確かに、美味しいです」
「そうだろう? ほら、カナヲも」
「い、頂きます」
カナヲも同じくマクギリスの手づから食べるとやはり、意外そうな顔をした。
「気に入っていただけたようで嬉しいです」
「私も日本に滞在していたことがあったが、金がなくてザリガニを釣って食べたことがあったんだ」
そうだったのですか、とジャンヌが相槌を打つがマクギリスたちを見て少し照れたような表情をする。
「あの、もしかしてあなた達は……」
「まあ、君が察するような関係だよ」
マクギリスは言い切れるだけのふてぶてしさがあるが、しのぶもカナヲも彼ほど臆面もなく言い切れなかった。顔を赤くして視線を逸らした。
「さ、流石です」
「何がだ」
「い、いえ! 何でもないです。そ、そうだ。それで本題なのですが」
「強引だな。まあ、いいけれど」
ジャンヌの取り繕うように本題を切り出した。ジャンヌが問題とする人物はラヴァルという名の大司教。彼は自分が設立した機関で
「ラヴァル大司教は仰っていました。英雄も聖剣使いも、一人だけでは戦争では大局に影響を与えることは難しい。だから質を高めて数を揃えるのだと」
例えば教会の戦士養成機関『シグルド機関』の最高傑作にして、魔帝剣グラムに選ばれた曠世の大剣士ジークフリートが一人いても戦場を一変させることはできない。聖剣使いを量産しても粗製濫造では数を揃えるだけでは役には立たない。そう考えたラヴァルは『シグルド機関』とも『聖剣計画』とも異なる選択をした。
「数? それで
「そういうことです」
ラヴァルは過去から現代に至るまでの優れた教会の戦士たちの情報を集めて
さらに異なる勢力の戦士や魔法使いなど傑物たちの再現、ついには傑物たちの記憶から強力な悪魔や魔物を再現する実験にまで着手していた。
「ジャンヌさんは何故そのような計画を知ったのですか?」
「私が受け継いだ魂の持ち主。ジャンヌ・ダルク本人を再現させようと私に接触してきたのです。辛うじて逃れられたのですが、異端として追われる身となってしまいました」
ラヴァルは根回しをして護身にも気を遣っていたものの、ジャンヌ本人はそういった政略は苦手なものだった。教会にとってジャンヌはあくまでも聖女のかつて存在した名残であり、聖女ジャンヌ・ダルク本人ではなかったこと、彼女本人が派閥を作るあるいは属するなど発想がなく、彼女の性情もあって教会内の政治という戦いにおいてジャンヌはまったく無力であった。
ホムンクルスは三大勢力内に混乱を齎す可能性が高いとジャンヌは思い、味方を募ったがそれは成果が芳しくなかった。挙句の異端認定だ。
「ですが、計画の実態を知ってしまった以上はラヴァル大司教の計画は阻みたいと思い、マクギリスさんと取引をしたいと思います」
「ジャンヌさんが危惧するように、人以外の存在を作りだして支配できるのであれば。既に滅んだとされるドラゴンや初代魔王なども復活して、大司教の尖兵となる……」
「見上げた努力だ」
熱のない口調でマクギリスは賞賛した。しのぶの視線が主の横顔をひとなでする。
「それにしても、とんでもないことを考えたものですね。複製人間の軍隊を作るとは……ラヴァルは新しい技術を開発したのでしょうか」
「新しい技術というわけでもない。スケールを大きくしただけだろう。それもあきれてものも言えない、という類だ」
言わずもがなの異論、マクギリスが唱える。
そうは言っても兵力が膨大になるというのは脅威について、脳裏で打破する算段を考えている彼は既にジャンヌの取引を受けることが確定になっていた。
眷属にBLEACHキャラを入れるならばという案、皆さんのご意見を参考までに教えてください。
私の推しキャラと以前の募集で集まったキャラでアンケートを作りました。乱菊や夜一は別作品でも出していますが、彼女たちもアンケートには織り込みました。