睡眠姦クランハウス ~S級美少女冒険者眠り姫たち~ 作:日ノ一 大介
※お話の時期としては3章よりも後になっていますので、まだ本編には登場してないキャラも出ています
年末のクランハウス
冬、あなたが拠点とする港街ポートポルタにもチラホラと雪が降り始める時期になりました。
ポートポルタのある地域は北部に位置しながらも海から暖かい風が吹く為に、割と温暖な気候であって冬でも雪が積もる事は稀です。
しかしそんな地域でも冬に備えるのは当たり前で、街は冬に向けて色々と準備をしていました。
その冬の準備の1つに“冬神祭り”と言う行事があります。
読んで字のごとく、冬の神を奉るお祭りであり、内容としては冬の神に「冬を厳しくしすぎないでね」と言うお願いをするお祭りでした。
この世界には神様が存在するので効果はお墨付きであり、この祭りを行うのと行わないのでは地域によっては街の存亡に関わったりしちゃいます。
戦争にかまけて祭りを疎かにし、冬を乗り切れず滅亡した国の教訓譚はこの世界では広く知られる有名なお伽噺です。
「わたくしの故郷であるローマニアの冬神祭りは、集落の中心で大きなかがり火を焚くポピュラーなモノです。しかし冬神祭りの日には豚を一頭潰して塩漬け肉やソーセージなど冬に向けて保存食を作るのですわ。そしてスペアリブなどの保存食に向かない部位をその日にご馳走として頂くのが伝統となっております」
そう言ってスペアリブを皆に切り分けるのは
前年度の冬神祭りは
それだけあって彼女特製のスペアリブは
「
「あのベーコンが入ってる麦粥ですよね! 冬神祭りでしか食べられない特別な感じがして好きでした!」
「アーシア姉さん……」
幼馴染み三人組は当たり前ですが同郷です。
そんな三人組ですが
そもそもあまり裕福な村ではなかったとは聞いていますがベーコンを日常的に食べれるか食べられないかくらいの貧富の差はあった様で、剣士くんと探索者ちゃんは少々苦い顔をしています。
そんな癒術士ちゃんも今では食育管理が行き届いているクランの食事でぬくぬくと肥える……もとい成長しました。
「私の故郷では冬神祭りなんてなかったですね~。巨人族って寒さに強いですし、何より全員巨神教徒ですからね~」
「ドワーフも似た様なもんじゃな。地下王国には冬の寒さも関係ありゃせん」
と、巨人族の
どちらもフィジカルが強い種族であり、冬の寒さをものともしません。故に冬神祭りと言う文化が無かったようです。
あなたも冒険途中で色々な村や町に寄りましたが、フィジ強な種族は割とそう言う傾向にあったのを覚えています。
「ドラモス島の冬、寒くナイけど島のヒトはお祭り大好き。冬神祭りも毎年やってたヨ」
「ふーん、ドラモス島ではどんな事してたんだ?」
「焚き火のカワりに沢山の提灯灯すネ。それとハチミツのケーキ食べるヨ。ドラモス島のヒト甘いモノも大好きアル」
そう言って
彼女の故郷であるドラモス島はいわゆる南の島であり、甘い果物やハチミツが多く採れます。
故にドラモス島の島民は甘いモノを好み、それは同じ島に住んでいる竜人族も同様なのでしょう。
竜拳士ちゃんも例に漏れず、甘いモノを好んで食べているのをあなたは知っています。
「
「それは一度は拝見してみたいものですわね」
元々冬神祭りで火を焚くのは古く大きい神である冬の神は人間の声を聞き届けるには耳が遠く……もとい難聴気質である為、集落がある場所が分かりやすい様に火を焚いて光で示します。
なので花火を打ち上げたり、光魔法を飛ばしたりするのは効率的であると言えるでしょう。
「花火ではないがエルフの国もそんな感じじゃな。優れた光魔術師が空に光を打ち上げるのじゃ。そして最も優れた魔術を披露した者には最高の栄誉が与えられるのじゃよ」
「ちなみにランナマルタ卿は審査員側であります!」
「まあ、
「でしょうね」
久しぶりにクランへとやって来ていた
エルフの国自体には何度も行った事がありますが、そんなあなたでも年末にエルフの国に滞在していた事は無かったので新鮮です。
と、皆が地元の冬神祭りの話をして順番が一周しました。
地元がポートポルタである海賊くんや
ちなみにポートポルタの冬神祭りではエビを食べるのが一般的で、去年の冬神祭りではうず高く積まれたエビフライを皆で食べました。
そうしてあなたの番が回ってきましたが、今世に於ける生まれ故郷の冬神祭りはかなりオーソドックスな冬神祭りであり、あまり話としては面白くないでしょう。
冒険の途中でその土地の冬神祭りとかち合う事も何度かありましたが、1日寄っただけなのでうろ覚えな事も多いです。
そんなうろ覚えな各地の冬神祭りを話しつつ、あなたが思い出したのは前世の冬の有名行事、つまりクリスマスでした。
冬の神を奉る冬神祭りと聖人の誕生日を祝うクリスマスでは行事の趣旨は違いますが、行う時期が年末であったり、ご馳走を食べたり共通点は多いです。
「へぇ! そんな事する所もあるんスね!」
「とっても面白いです」
「興味深い……」
なのでクリスマスの事も混ぜつつ語っていると、あなたはふとクリスマスに関する下世話な豆知識を思い出します。
「これは種族によっては当てはまらないけど……」とあなたは前置きして、十月十日後を今世の暦に直し、何月何日くらいの生まれだと冬神祭りに仕込まれた子供の可能性が高いんだぜ。と言う話をし始めました。
「えっ」
「……」
「どうしたんじゃ2人とも?」
「え、えーっと……」
声を出して呆ける探索者ちゃんと苦い顔をする剣士くん。そして癒術士ちゃんが口をもにょもにょさせています。
あっ、とあなたは気付きました。
多分剣士くんと探索者ちゃんは誕生日がその日に近かったのでしょう。
幼馴染だから仲が良いとは思っていましたが、二人は同い年であり、その上で誕生日まで近かったなら小さい村で兄妹同然に育てられていても何ら不思議ではありません。
あなたは余計な豆知識を披露した事を心の中で謝罪しつつ、「イベントの後はどうしても良い雰囲気になるからな」とフォローを入れて締めくくり、次の人に話をパスしました。
その後は和やかに話が進み、クランハウスでの冬神祭りの一日は恙なく終わったのでした。
――「イベントの後はどうしてもどうしても良い雰囲気になるから」と言うあなたの発言を覚えていた一部の女の子
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年始のクランハウス
「あけましておめでとうございますクラン長」
「あけましておめでとうございます~」
異世界にも年明けがやってきました。
日本のお正月の様に連休があると言うワケではありませんが、港街ポートポルタでもこの日はお休みにしている所が多くみられます。
冒険者ギルドは一応開いていますが、併設されている酒場はお休みですし受付も縮小営業の筈です。
なのでクランメンバーのみんなもお休みを満喫していました。
「あぁ~、動かないで欲しいでござるよ~」
「あら、綺麗なお召し物ですわね? 鬼津国の衣装かしら?」
「鬼津の、と言うよりも極東島諸国の民族衣装でござるよ。これは若が首領殿にと友誼で用意した袴なので拙者が来ている物とは比べられぬ程の一品でござるが」
「ふぇ~」
そんな中であなたは正月を満喫すべく色々考えた結果、以前旅行した際に貰った紋付袴に袖を通して正月気分を味わう事にしました。しかし着付けなどやった事が無かったので女忍者ちゃんに手伝って貰っています。
年初めの挨拶周りでポートポルタの有力者たちに会う時に、多少面倒臭くてもこの衣装に身を包んで行けば気合が入ると言う物です。
着付けをやってもらってるので動けないあなたは聖戦士ちゃんたちに机に用意していたポチ袋を一つずつ持って行く様に言いました。
「なんですか~?」
「……お金、ですか?」
「拙者も頂いたでござるよ。お年玉と言う極東島特有の文化でござる」
「へ~、そうなんだ」
「そうなのですわね。そう言う事でしたらありがたく頂戴いたしますわクラン長」
「えへへ~、ありがとうございます~」
前年の元日にも考えていたのですが、お金を渡すのに良い理由付けが思い浮かばず断念したお年玉、しかし今年は日本に似た文化を持つ極東出身の女忍者ちゃんがクランに加わりました。
これで大手を振るってお年玉を渡せます。
あなたは可愛い女の子にお金を渡すのが大好きでした。
もちろん贔屓にならない様に男子メンバーにもちゃんと用意していますし、中身はちゃんと一律です。
「よし、出来たでござる首領殿」
「似合っていますわよ、クラン長」
「カッコいいです~」
「それで、着飾ったクラン長はこの後何か予定でもあるのでしょうか?」
この後の予定は初詣代わりに教会へ行く事です。
あなたは敬虔な方ではありませんが、癒術士ちゃんから新年の祝福に誘われているので着いていくつもりでした。
「クラン長~、お待たせしました」
「アーシアちゃんあけましておめでとう~」
「ティダラさんにヴェロニカさんもあけましておめでとうございます」
「あけましておめでとうアーシアさん。……お二人は一緒じゃなくて?」
「あはは、二人はあんまり教会に興味なくて……」
この世界に於いては神の存在が近い半面で、ある程度用途で信仰を使い分ける事が可能である為(例えば月の女神の教会にお布施をして避妊魔法を付与してもらったり)、要否で信仰する人も多くいます。
癒術士ちゃんの様に神の加護を貰える人間は多くは無いので、その他の人々がそうなってしまうのは仕方が無いですし、大多数の神はそんなビジネスライクな関係を是としているので問題はありません。
しかしあなたとしては女の子と初詣と言うイベントを逃すなんてありえないので癒術士ちゃんにお誘いを受けて二つ返事で了承しました。
「アーシアさんは確か豊穣の女神の信仰でしたわね? でしたらわたくしもご一緒させていただきますわ」
「わぁ、本当ですか!」
「う~、わたしは巨神教徒なので一緒に行けません~」
「ティダラ殿、でしたら拙者と一杯如何でござるか? 鬼津国自慢の米酒があるのでござるよ!」
「ええっ、良いの!? すぐ準備するね~!」
鬼津国の米酒に一瞬心を奪われ掛けますが、先約は癒術士ちゃんなのでグッと我慢しました。
教会でのお祈りを終えて、街に出れば意外と賑わっています。
と言うのも普通の店の多くが閉まっている代わりに、ここを商機と見た一部の商魂たくましい商人たちがここぞとばかりに露店や屋台を出しており、普段は見ないような品も多く、街の住人達も覗きに来ているからです。
何より普段と違う様子の街を歩くのはそれだけでも楽しいですし、物珍しい商品は見るだけでも価値があると言えるでしょう。
「ん~おいしっ」
「中々美味ですわね」
美少女二人を侍らせて歩いていると否応なしに目立ちますが、挟まれている男がS級冒険者だと分かると皆そそくさと道を譲ってくれました。
片手で食べられる物をチョイスして買い食いしながら、あなたたちは今日しか見れない出店を見て回っています。
そんな中であなたは一つの出店が目に付きました。
その出店はエルフの青年がやっている手作りアクセサリーショップです。
以前に大賢者ちゃんたちがポートポルタに来てからエルフの国との交易網が確立されてポートポルタにおいてもエルフたちを見る機会が増えてきましたが、こうやって個人で商売をしているとなると、このエルフは旅人でしょう。
「わぁ、可愛いですね」
「でも少しお高くないかしら……?」
「そんな事ないよ。ウチの品は良い品だからね」
聖戦士ちゃんの言う通り、確かに普通のアクセサリーならばお高めの値段が付けられています。
しかしあなたの鑑定能力を通せばそれらが店主の言った通り、質の良い“魔導具”である事が分かりました。
付与されている効果は様々ですがちょっとしたお土産にはちょうど良いでしょう。あなたは二人に好きな物を選ぶように促します。
「よろしいのですか?」
「えっと……えへへ、ありがとうございます」
「もう……貴方は本当に甘いんですから」
最初は少し困ったような顔をしていた癒術士ちゃんも聖戦士ちゃんも選ぶとなれば女の子、真剣にどれが良いか悩み始めました。
アクセサリーはエルフの作った物としては珍しく金属製であり、一部宝石などもあしらわれています。
指輪からネックレス、イヤリングなど豊富に揃えられており、普通に店を構えて出せそうなラインナップになっていました。
「コレにしましょうか?」
「ええ、よろしいですわよ」
長々と悩んで、どうやら二人は同じデザインの指輪を買う事にしたようです。それは花柄の文様が彫られた可愛らしい指輪でした。
違いは指輪の大きさと石の色。癒術士ちゃんがピンク、聖戦士ちゃんが紫の石が付いた指輪を選んだようです。
鑑定能力を駆使すれば、ピンクの指輪には
「嵌めてみても?」
「どうぞどうぞ、お支払いは済んでますので」
「クラン長、ありがとうございます」
二人は指輪を嵌めてみて……どうやら大きさが合わなかったらしく別の指も試しています。
何本か指を試して最終的に二人とも薬指の位置がちょうど良かったようです。
利き手とは逆の左手の薬指に。
「……どうでしょう? 似合いますか?」
「アーシアさんは自分の美貌にもっと自信を持ちなさいな」
「そ、そんなこと言われても~」
二人が指輪を付けた左手を見せてきて、何となく「これ大丈夫だろうか?」と言う気分にあなたはなってきました。
この世界には結婚指輪の概念が無いことをあなたは最近学びましたが、二人の美少女の左手薬指に指輪を嵌めて、しかもどちらの少女ともエッチな事をヤッています。
「えへへ」
「ふふ、そんなに褒められると少し照れてしまいますわ」
……まあ、この世界にはその文化が無いのだから良いか、とあなたは開き直ります。つまりこの官能的で背徳的なシチュエーションは自分だけの物だと。
そうして内心ではエッチじゃんと思いつつも二人に似合ってる・可愛い・綺麗と手放しで褒めまくるのでした。
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27話の「第一章終了時のエロステータス」に一章ヒロインズのイラストを追加しています。
自分の脳内イメージを崩したくないと言う人はスルー推奨ですが、「どれ見てやっか」と言う奇特な方はぜひ見ていってくださいませ