パシン、と夏海は頬を張られた。
妹の頬を張った冬雪が夏海を睨む。しかし夏海は無表情で冬雪を見ている。
「夏海。今の発言を取り消しなさい。今ならまだ、聞かなかった事にしてあげる」
姉に叱られている夏実は臆する事なく自分の気持ちを口にした。
「アタシは、四季の一番傍に居たい。ずっと一緒に居て欲しいって思ってる。それはいけないこと?」
「そんな事が許される訳がないでしょう! 第一、神門と悟堂は────」
「子供が作れない? 子供が居なくても、幸せに暮らしてる
夏海の発言に冬雪は眉間にシワを寄せる。
「貴女は分かっていないのよ。神門当主の血が途絶える事が何を意味しているのか!」
「さぁ? でももう決めた事だから」
それだけ言うと、夏海は部屋から出ていく。
妹が部屋を出た後に、冬雪は苛立たしげな様子で乱暴に椅子に座った。
冬雪の仕事部屋を出ると緊張の糸が切れてドッと冷や汗が流れた。
いくらマイペースな夏海といえど、あの完璧超人な姉に対して自分の我を通すのは精神的にかなりキツい。
そもそも悟堂の女はこう在るべしと姉妹に叩き込んでのが他ならぬ冬雪なのだ。謂わば親や師に近い人。
その教えを真っ向から否定するのが辛くない訳がないのだ。
深呼吸してから部屋を離れると、向かいから母である悟堂美季が笑顔で手を振っていた。
「あらら、あの子も酷いわねー。妹の顔を叩くなんて」
赤くなった夏海の頬に触れる美季。
しかし優しく接してくる母に対して、夏海の反応はひどく淡泊な物だった。
「……いつまで
「ま! 失礼ね。せっかく心配してあげてるのに」
産まれてから最近まで殆んど交流の無かった母だ。今更少し優しく接して来たくらいで心を開く訳もない。
「夏海は、四季君が好き?」
「……わるい?」
母も夏海の気持ちに反対するのだろうか?
しかし美季の反応は正反対だった。
「まさか。むしろいくらでも応援するわよ。ちなみに、参考までに四季君のどこが気に入ったのか聞いても?」
母の質問に夏海は眉を少しだけつり上げる。
「それ、言う必要ある?」
「無いけど、興味はあるじゃない? 娘が四季君の何処に惚れたのか。貴女、そういう事にあまり興味も無さそうだったから」
その娘の事を大して知りもしないくせに、と夏海は心の中で毒づく。
「あぁ、やっぱりセックスが気持ちいいから? 身体の相性って大事よね」
まるでセックス目的で四季を手にしようとしているみたいに言われて夏海はムッとなる。
それがまったく無いとは言わないが、勘違いされたままなのも何となく腹立たしい。
「四季にとって、ここでの生活は良くも悪くも新鮮だったと思う」
四季の母は息子を虐待まがいのぞんざいに接してきたらしい。
生活基準もここよりずっと低く、慣れないことの連続だっただろう。
「だけど、いきなりここに引き戻されて。本当に戸惑うことも多かった筈。なのに……四季はずっと神門に……アタシ達に寄り添ってくれた」
それはもう神門以外に行くアテがないから。
今の方がずっと良い生活が出来るから。そういう理由も当然あると思う。だけど。
「それに文句1つ言わずに馴染もうと頑張れるのは純粋にスゴいなって思う。それに、今まで四季に与えられなかった愛情を少しでもアタシが与えられたらって」
親と恋人では与えられる愛情には違いがあるだろう。
だけどそれでも、だ。きっとその根幹。相手が好きという気持ちは同じ筈。
「それを与えるのが、誰ともしれない他人だなんて嫌。そう思ったから。それはいけないこと?」
胸に当ててそう口にする夏海に美季は小さく笑う。
「いいえ。若いっていいわね~。当てられちゃったわ」
夏海は真面目に話したつもりなのに手で扇ぐような動きで茶化されたと感じ、母を横を通って自室に戻ろうとする。
「夏海。手を貸して欲しがったらいつでも頼りなさい。私は貴女の味方よ」
その言葉に少しだけ振り返ったが、美季が信頼出来ずに無言で立ち去った。
「形振り構わずで私に協力を求めないのがまた可愛らしいわね。自分の力で頑張るって言うならそれはそれで……」
美季は扉の向こうで夏海の想いを聞いていたであろう冬雪に視線を向ける。
しかしすぐに興味を失った様子でその場を立ち去った。
高校が終わった後に冬雪の運転する車の助手席に座る四季は与えられた資料を読んでいた。
今日は神門の傘下にある会社の社長との会談である。
会談と言ってもそう堅苦しい話し合いではなく、世間話ついでの自己紹介と会社見学と言ったところだ。
今日会う社長も三十代前半と聞く。
「盛岡社長はとても優秀な方ですが、穏和で人当たりも良い方てす。きっと四季様とも良い関係を築けると思います」
「そうですか。楽しみです」
この生活にも大分慣れてきたと思う。
今なら気を付ければ相手を不快にさせることはない筈だ。
渡されていた会社の資料を頭に叩き込んでいると、冬雪が別の話を振ってくる。
「夏海とは、最近どうですか? その、学校などで……」
突然、母親が娘の学校生活を友人に訊くような質問に四季は一瞬目を丸くしたが、すぐに答えを返す。
「はい。とても良くしてくれてます。最近は、その……僕の体調の変化にもよく気付いてくれて助かってます」
少し言いづらそうにしたのは、体調の変化が四季の性欲に関することで校内で
それでも夏海が傍に居てくれなければ、他の女子に手を出していたかもしれない。
「それにこの頃は気軽に話すようになったんですよ」
事務的なやり取りではなく、好きな物や苦手な物。
今熱中してる事や互いの友人や学校での愚痴。
そういう個人的な事も最近は普通に話せるようになった。
「……そうですか」
何故か面白く無さそうに返す冬雪に四季は心の中で疑問に思う。
五分程間を置いてから今度は四季の方から冬雪に話しかける。
「来年は僕も自動車の免許を取ろうと思うんです」
「良いことだと思います。資格は持っていて損はありませんから。取得するなら夏休みの合宿を利用しましょう。まだ先ですが、スケジュールは調整します」
「ありがとうございます。これまでは自動車に興味は無かったんですけど、冬雪さんが運転するのを見て、格好良いなって思ってたんですよ。だから僕も免許を取りたくなって」
ちょっと子供っぽい理由に少しだけ恥ずかしそうに話す四季に冬雪のさっきまでの不機嫌さが消える。
「そうですか。なら何か質問があったらいつでも訊きに来てください。私で良ければ力になります」
「はい。その時はよろしくお願いします」
冬雪の言った通り、盛岡社長との会談は問題なく終わった。
四季のような子供に嫌な顔一つせずに会社を案内してくれて、こちらから質問をすると気持ちよく答えてくれる。
むしろ、まだ高校生の四季が会社の資料を読み込んでいたことに感心された程だ。
そんな訳で、盛岡社長との会談は社員も含めて和やかな雰囲気で幕を閉じた。
社員食堂で夕飯を御馳走になり、今は帰る為に冬雪の車に乗っている。
「お疲れ様です、四季様」
「盛岡社長が話しやすい方でしたから」
そこからはいつも通り訪れた会社の雰囲気や感想を冬雪に述べる。
車で移動して九時を回ろうとした時に、冬雪から提案がされる。
「四季様。この先にサービスエリアが在りますので、そこで休憩を取りましょう」
「運転に疲れましまたか?」
「それもありますが、四季様もお腹に何か入れた方が良いでしょう? 会社で頂いた量だけでは足りないと思いましたので」
「うっ!?」
ここ最近の四季は性欲だけでなく、食欲も人並み外れてきている。
食堂で食べた分だけでは足りないのは分かっていた。
サービスエリアに着くとファミレスで三人前の食事を食べて程よく腹を満たす。
「四季様。すみませんが、後部座席に入ってもらえますか?」
「え? はい」
何で? とは思ったが、別に問題ないので後ろに入る。
するとすぐに冬雪も後部座席に入ってきた。
「冬雪さ、んむっ!?」
後ろの席で四季を押し倒し、四季と唇を重ねてきた。
顔を離すと、火照った顔で四季を見下ろしている。
「冬雪さん……っ。ここでヤッたら、外から見られて……」
「この車のガラスは外からは絶対に見えない仕様になってますから。声も、滅多なことでは漏れません。ここのところ、あまり相手をしてくれませんでしたから。どうか御慈悲を……」
そう言うと、冬雪は上着とスカートをスルリと脱いでシャツのボタンを外す。
その下着の形に四季は瞬きをする。
黒いブラとショーツには乳首と膣口がわざと隠れないように、その部分に切り込みが入っていた。
「いつでも何処でも……四季様のお相手を出来るように購入したんです。こういうのはお嫌いですか?」
覆い被さって垂れている巨乳。四季はそれをボールを持ち上げるように下から揉む。
「今日ずっと、こんな下着を着けてたの?」
「は、い……運転してる時も本当はずっと四季様に襲ってほしく、てぇ……っ!」
四季の指が隠していない膣口からクリトリスをなぞると冬雪から熱い吐息が漏れる。
その仕草があまりにも────。
「可愛いね……」
「え? んくっ!?」
突然四季が冬雪の頬を引き寄せてキスをする。
舌を絡ませ、首を動かして冬雪の口という口を味わう。
顔を離すと唾液が糸を引く。
「冬雪のエッチな姿を見て、僕もちょっと限界みたい。すぐに入れたい」
「はい。わたくしもです……」
対して愛撫もしないまま、後部座席に座っている四季を膝で跨いでいる冬雪の尻を掴んで一気に腰を落とさせる。
肉棒が冬雪の奥を突き、四季の頭を抱いてその乳房を押し付けてきた。
密着している最中に四季が話しかける。
「こんなに発情して! もしも事故を起こしたらどうするのさ!」
「申しわけ、ありませ────あうっ!?」
謝罪する冬雪の尻を四季は音を立てて張る。
「謝罪じゃなくて! どうするつもりだったのか答えてよ!」
「それはぁっ!? はうっ!?」
尻を叩かれ、膣内を擦り、子宮を突かれる感覚に冬雪の頭が回らない。
そんな冬雪の乳房を噛んで仕置きするが、全て御褒美になっている。
呆れたように。しかし嗜虐心を刺激されて四季は最初の射精をした。
精液を受け止めて美女の声が上がる。
「まったく……仕方ないね。仕方ないから、エッチな事なんて考えられなくなるくらい、ここで犯すから」
「はいぃ……よろしくお願いします……っ」
四季の宣言に冬雪は頬を緩ませて頷いた。
「あふっ! アン、アンッ!! しひしゃまっ!? もっとぉ……っ!?」
体を横向きにし、狭い車内で脚を大きく広げて晒した肉壺を容赦なく突かれる。
既に射精した回数は六回。呂律が回らなくなっても、車の中が精臭で溢れても止めることなく二人は腰を振り続けている。
胸を潰すように握られ、体を倒した四季が乳房を音を立てて吸ってくる。
乳房に幾つかの歯形を付けると、何度も頬と首筋にキスの雨を降らせる。
そして────。
「耳のあなぁ……これ、変です……っ!」
耳の中を舌が這ってくる感触に身震いする。
そこまでしてから、少し体勢を変えさせて、四季は冬雪の姿を見下ろす。
ブラの切れ目から勃った乳首を指で弾くと、冬雪の口からアンッと小さく声が漏れた。
「本当にエッチではしたない格好。でも綺麗だよ、冬雪……」
そう言って頭を撫でておでこにキスをした。
子宮への責めを再開し、狭い車内で激しく腰を振る度にギシギシと音が鳴る。
「最後っ! 射精すよ!! ちゃんと、受け止めてっ!?」
「あ、はぁ……いぃっ! あふっ、ア、ア、アァッ!? 熱いの、イクゥウウウウウッ!?」
ドビュッ、ドビュッ!? と注がれる精液に冬雪は膣内を締めて受け止めた。
四季が肉棒を引き抜くと、冬雪は愛おしげに布で拭く。
「たくさん射精してくれて、ありがとうございます。屋敷まで安全に送り届けますね」
息を調えながら、冬雪は微笑んだ。
九時頃に戻る筈が、気付けば十一時を回っていた。
屋敷に入るとパジャマ姿の夏海が寄ってくる。
近付くと、一瞬眉間にシワを寄せたが、すぐにこれまで見たことがないくらい穏やかに笑みを浮かべた。
「四季。お風呂入ろう。一緒に」
「え? でも夏海はもう入ったんじゃ……」
「い・い・か・ら」
「は、はい……」
夏海の圧に気圧されて四季は背中を押されるがままに脱衣所に向かう。
その途中に、一瞬だけ夏海は外にいる冬雪に視線を向けた。
「卑怯者……」
誰にも聞こえない声量でそう呟いた。
次話で冬雪&夏海ルート終わり。次に秋葉&春花ルートを書きます
お気軽に答えて欲しい女性人気投票。
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悟堂冬雪
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悟堂秋葉
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悟堂夏海
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悟堂春花
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悟堂美季
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神門姫乃
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悟堂咲子
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悟堂夏織
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縁種