アメリア・マーティンは十五歳という話だが、日本人と欧米の違いからか、四季と同じか少し上くらいに見える容姿の少女だった。
四季がやや童顔なことや、アメリアが化粧をしているのもそう見える原因かもしれない。
日本とアメリカの時差を考えて一日間を置いたお陰か、疲れた様子も見せずにアメリアはハキハキと話す。
「今回、ニホンに行くノヲ楽しミにしてタノ」
「日本語が上手なので前から日本に旅行へ来てるのかと思ってたけど、どうやって日本語を?」
「ワタシ、ニホンのアニメが好きデ。ニホン語はそれで覚えタワ」
昨今の海外での日本のサブカルチャーは物凄い熱狂的だと聞く。
アメリアは母国語訳されたのではなく、日本語のままのアニメを好んで観賞していたらしい
話しながら運ばれてきた料理に舌鼓を打つ一同。
アメリアは出されたカキフライを大層気に入った様子だ。
「アメリカで食べタのとずいブン違うノネ。ビックリシタ」
「アメリアはどんなアニメを観てるの?」
「ハイ。最近ハ……」
当事者同士で和やかな雰囲気で話す中、親達はそれを見守りつつ自分らも雑談をしている。
そして隣の部屋だが。
「……」
「春ちゃん。流石にその仏頂面はやめなさいね〜」
不機嫌そうな表情で料理食べる春花を秋葉がお客の見えないところを抓りつつ軽く叱る。
冬雪は一緒に日本に来たお付きのお客様達に出されている料理について英語で説明しており、夏海は護衛役として隣の部屋を意識しながら食事をしている。
秋葉は春花の不機嫌な様子を相手側に、妹はこういう場が初めてだから緊張してるみたいで〜、という感じに笑顔を貼り付かせて英語で誤魔化していた。
ちなみに姉妹でこうした場に慣れているのは冬雪だけで、秋葉や夏海は強制されない限り逃げ腰だったりする。
春花はチラリとアメリアを見る。
十五歳という話だが、四季と同じか少し上くらいに見える柔らかそうな茶髪に綺麗な青い瞳の明るそうな表情。
少し聴き取りづらいが日本語をちゃんと話せるのは凄いと思う。
このお見合いが始まってから気不味い様子もなく二人は会話を弾ませていた。
そしてなにより────。
(大きい……)
流石に秋葉程ではないが、背丈は夏海に近いのに、明らかに大きな胸部。
ついさっきまで長女の裸体に嫉妬と羨望を抱いていた春花は思わず眉間にしわが寄ってしまう。
そこで口元が汚れてしまったアメリアを四季がハンカチで拭いてあげている。
その光景に目を細めると、夏海も春花を叱ってくる。
「春花。いい加減にしなよ。冬雪姉さんに帰らされるよ?」
「……分かってるよ」
滅多に叱ったりしない夏海まで叱ってきた事に、春花は一度大きく息を吐いてから刺々しかった雰囲気を柔らかくする。
そんな感じに二部屋で時間が過ぎてゆく。
それから三十分程の時間が経過した後。
「本当ッ!!」
アメリアがバンッとテーブルを叩いて立ち上がる。
ただ、怒っている様子ではなく、溢れ出す喜びを抑えている感じだ。
「う、うん。確か、この近くの映画館でこの作品の続編がやってるよ。行ってみる?」
「yes! アリガトウゴザイマスッ!」
そう言って四季の手を握ってブンブン上下に振り回している。
「……」
それを見た春花は笑顔にピキリと亀裂が入った。
食事後に急遽予定変更して映画館に行く事になった。
行くのは四季とアメリアと双方の父親に冬雪とアメリアのお付き二人である。
それを不満そうに見ているのが春花だ。
「それじゃあ、行ってきます」
四季がそう言って車に乗ろうとすると、春花が手を掴んできた。
「なに?」
「あの、四季様……わた────」
だがそこで姫子が無理やり手を振り払わせた。
その様子に秋葉と夏海はあちゃーという感じに顔を引きつらせる。
「四季。くれぐれもあちら側に失礼のないようになさい」
「はい。もちろんです」
今度こそ車に乗る四季。
次にアメリアが車に乗る番だったが、その前に春花と四季の両方を交互に見てから車に乗った。
残った面々がタクシーを待っていると、姫子が春花に問いかける。
「どういうつもりですか?」
「っ!」
質問の意図を理解して春花の肩がビクッと跳ねる。
その反応に姫子は冷たい視線を向ける。
「悟堂の者としての自覚を持ちなさい。貴女は神門の血を絶やすつもりですか?」
「そんな。わたしは……」
「悟堂の役割に徹しなさい。あまりに度が過ぎるようなら、本家の方に戻しますよ」
有無を言わさぬ言葉にスカートの裾を掴んで小さくなる春花。
それを見ていた秋葉が妹の肩に手を添えて姫子に意見する。
「まぁまぁ奥様ー。そのくらいでー。妹にはボクからも言っておきますのでぇ」
秋葉の進言に姫子は頷く。
「貴女の顔に免じて今回は不問にしましょう。くれぐれも自分の行動に気をつけるように」
神門姫子は秋葉の言葉が通りやすい事が多い。
その事を春花が疑問に思っていると頼んだタクシーが来た。
「先に戻ります。貴女達もすぐに戻るように」
「は〜い」
「奥様もお気をつけて」
秋葉と夏海が礼をすると次に頼んでいたタクシーが来た。
「帰ろう、春花」
強制的にタクシーに乗せられる春花。
四季とアメリアと一緒に行けないのが不安だった。
「狙ってたよね?」
「ハイ?」
四季の問いかけにアメリアは何の事ですかとばかりに首を傾げた。
傍目から見て可愛らしい仕草に苦笑しつつ四季は自分の考えを述べる。
「このアニメの映画が日本でなら上映してたの、最初から知ってて話を振ったんだよねってこと」
そもそもネット社会のこのご時世にそうした事を調べてないとは思えない。
だが、自分からワガママを言うと却下されるから四季に話を振って映画を観れる状況を作りたかったのではないかと。
そう考えた四季にアメリアは面白そうに小さく笑った。
「エェ、だっテ日本に来たのに、コノ映画ヲ観れナイなんて、ナンのタメに今回の話を受けタのか……」
つまり、アメリアからすれば、四季とのお見合いはこの映画を観るついでだったらしい。
(僕も似たようなものだけどね)
今回のお見合いが上手くいかなくても構わないと言質が取れて正直安堵したし、今日会ったばかりの女の子に真剣に交際を考えられる訳もない。
「怒ってル?」
利用された事についてだろう。
アメリアの不安そうな問いに四季は笑顔で否定する。
「まさか。僕にやってほしい事があって、ちょっと安心したくらいだよ。せっかく日本に来たんだから良い思い出を持ち帰ってほしいからね」
この年頃の女の子にお見合いしろというだけでも酷なのに、楽しみまで奪うのは可哀想だと思う。
それに、親同士が勝手に決めたプランでは互いを知ろうと思わなかっただろう。
本当に顔を合わせてお別れしていた可能性が高い。
趣味からでも相手の事を知り仲良くなれるきっかけが出来たのは成功失敗に関わらず良い事だと考える。
「映画、楽しめるといいね」
アメリアが見たかったアニメ映画というのは、テレビアニメの続編にして完結編という位置付けの作品らしい。
知名度も、一般にはあまり知られてないが、アニメ好きな人なら好き嫌いはともかく名前くらいは知っている、という感じらしい。
四季がこの作品について知っていたのは、この作品を作っているアニメ制作会社に神門がスポンサーに就いているからである。
今季からの上映という事で、前売りチケットが贈られていたのをアメリアの説明を聞いて思い出したのだ。
(ただ、ストーリーは分からないけど)
テレビアニメの続編なので、事前知識が必要であり、それを持ってない四季は映画の内容の雰囲気だけ味わっている。
あくまでも作品の存在しか知らないのだ。
(それにしても眠いなぁ……)
昨夜、春花と冬雪の二人を相手にした疲れで、かなり眠気を誘っている。
ちょうど心地良い音楽が流れたところで段々と目蓋が落ち────。
「イタ」
手摺に載せていた手の甲をアメリアと反対席に座る冬雪に抓られた。
「四季様。眠らないように」
「……はい」
小声で注意されて飲み物を口にしてなんとか眠気を凌いだ。
「ハァ〜。感動シマシタッ」
「良かったね」
熱い吐息と共に満足そうに頬を緩めるアメリアとは対象的に眠気と戦っていた四季は疲れた様子で伸びをして自販機でブラックコーヒーを買う。
缶の熱と苦みでようやく眠気が治まっていく。
「やっパリ、日本ノ声優さんノ演技は素晴らシイワッ! それにアノ映像っ!! どうやっタラあんナ芸術が描けルノカシラッ!!」
熱気冷めぬ様子のアメリアはウッキウキな様子で観た映画のパンフレットやグッズを見て回っている。
そうしていると、不意にアメリアがこっちに質問してきた。
「そう言エバ、アノ銀髪の女ノ子トハどんな関係? それにボディガードが」
銀髪の女の子。春花の事かと四季は笑みを浮かべて返す。
「
「フーン?」
当たり障りのない返答をする四季にアメリアは疑うような視線を向けたが、それはすぐに笑顔に変わった。
「ワタシ、シキとハまた会いタイワ。今回ハ時間ガなかッタケド、次ノ機会ヲ楽しみニしテル」
そう言って握手を求めてくるアメリア。
四季はそれに快く応じた。
次の日の夕方の便で帰国するマーティン親子のお見送りに同行していた。
世話になったと父親同士は軽く抱擁している。
今回のお見合いはアメリアが四季との関係継続を望んだ事により、正式な婚約はまだとして、今後も時間を作って顔を合わせるきかを設けるという形で落ち着いた。
「ソレじゃあ、お世話になりマシタ」
ビシッと敬礼の真似事をするアメリアに四季も合わせる形で敬礼の形を取る。
マーティン家のお付きの人達が車から出した荷物を空港に預けていると、アメリアが春花の前に立つ。
「あの……なにか?」
まじまじと見てくるアメリアに春花は緊張した様子を見せる。
するとアメリアは春花の耳元で何かを囁いた。
それを聞いた春花の体が強張ったが、アメリアはそんな春花に抱きしめる。
「次ハ、アナタともお話しまショウネ」
アメリアが春化を離すとちょうど搭乗時間となる。
「シキ」
「どう、んっ!?」
そこでアメリアは四季の腕に絡みつき頬に軽くキスをした。
唖然とする四季だが、アメリアは挑発するように視線だけを春花に向けた後に、体を離す。
「マタ会いまショウ、シキ」
言いながら手を振って改札口の向こうに消えて行った。
「アメリアは春花ちゃんになんて言ったの?」
「べつに……」
ベッドに座っている四季の首や胸板を舐めたりキスしたりしながら愛撫をしている。
(あんなことくらい、全然羨ましくない……)
アメリアが四季の頬にキスした事を思い出しつつ、ズボンから肉棒を取り出して手でシゴき始める。
裏筋を親指で優しく擦りながら四季の乳首を舐める。
四季が息を漏らし、身体を少し震わせてるのが分かった。
(四季様の気持ち良いところを一番理解してるのはわたしだもん。将来は、お姉ちゃんたちみたいにおっぱいやお尻も大きくなって……)
そんな事を考えながら勃起して肉棒に視線を移す。
「四季、様……わたし、もう欲しいんです……良いですか?」
体を浮かせて既に濡れている膣口を見せる。
「うん。おいで」
姫子にああ言われて拒絶される可能性を考えていた為、そうならなくて良かったと安堵する。
座っている四季の上を跨り、ゆっくりと腰を落として肉棒を腟内へと案内する。
「手、ぎゅっと重ねてほしい、です……っ!?」
四季が手の平を重ねると、肉棒が根元まで入り、腰を動かし始める。
「あっ……腟内で四季様のが大きくなる……っ。これ、好きぃ……っ!」
肉棒を下の口で咥えながら寄りかかろうとすると四季が春花の額にキスをする。
それから頭部に顔を埋めて匂いを嗅いでくる。
「四季、様……?」
「ん。春花ちゃん髪、綺麗だよね。それに良い匂い」
これまでとは別種の攻めが新しい刺激となり、春花の腟が締まった。
「アンッ。もう、アッ、やっ!?」
「やだ?」
顔を離した四季に春花はブンブンと顔を横に振る。
そこで四季の方から春花の手を引いて腰を突き上げる。
「ハッ、んんっ!?」
我慢しているが、奥に肉棒が当たるとそれだけで意識が閉じたり開いたりした。
「四季、様ぁ……わたし、もっとしきしゃまを気持ちよくできるように……! 好みのからだになりますからぁ……っ!! 傍に置いてぇ……ほし……アァアアアァアアッ!?」
途中で四季が射精し、腟内に精液を送り込まれて春花も達する。
小休憩のつもりで四季に体を預けると、彼は春花の髪を指で絡めてきた。
「四季さま……」
返事をはぐらかすようなその仕草に、少しだけ苛立った。
アメリアが帰った翌日、四季は父に呼び出された。
「父さん?」
「四季。状況が変わった。私としては、もう少し様子を見たかったが……」
言ってる意味が分からずに首を傾げると、父は真面目な表情で話す。
「数日以内に悟堂の実家に行くぞ。お前には儀式として彼女に会ってもらう」
アメリアはたぶん他の章では出ない。
アメリアと姫子の設定載せるか悩み中。
お気軽に答えて欲しい女性人気投票。
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