※この作品はR-18です。

天使を堕とさず、惚れさせろ   作:ボルメテウスさん

2 / 16
現在も募集は行っています。
まだ、確定していませんので、皆様の応募、お待ちしています。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=282794&uid=45956

投稿した後に、本文が途切れている所が感想にあった為、再度投稿しました。
申し訳ございませんでした。
また、アースガルズの次期当主が完結を記念して、特別復活編の短編を募集しています。
皆様の応募、お待ちしています。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=282846&uid=45956


創世の拳

 ガブリエルさんの突然の来日から翌日だった。

 

 あの衝撃的な行為を忘れず、未だに夢午後地が冷めない中で、俺は普段通りの生活ができるかどうか不安になっていた。

 

 だが、そんな俺の不安を吹き飛ばすように、チャイムが鳴った。

 

 来訪する人がいるのだろうかと疑問に思いながら、俺はゆっくりとドアを開ける。

 

「君が創世の拳の持ち主か」

 

「……誰?」

 

 そうして、俺がドアを開けると共に来訪した人物について、思わず首を傾げる。

 

 白いローブを身に纏った人物であり、僅かに顔が見えるが端正な顔立ちをしているのは見て分かる。

 

 だが、その格好からも考えて、あまりにも日常離れしている人物に首を傾げる。

 

「ヴァチカンから派遣されたゼノヴィアだ。

 

 これから君の護衛をする事になった」

 

「ゼノヴィアさん? 

 

 というか、ヴァチカンって、なに?」

 

 俺は思わず聞き返すとゼノヴィアはふむと頷く。

 

「君は、宗教には入っていないのか」

 

「いやぁ、俺はそういうのはあんまり」

 

 そもそもこの世界に来る前の記憶も曖昧だからなぁ。

 

 ただ、俺の言葉を聞いたゼノヴィアは何とも言えない表情で考え込む。

 

 何だろう? 何かまずい事言ったかな? 

 

「まあ良い、とにかく私の事はゼノヴィアと呼んでくれ」

 

「分かったよ、ゼノヴィアさん」

 

 とりあえず俺は彼女を家に入れる事にする。

 

「それにしても、君が本当にガブリエル様を始めとした大天使との間に子を産める奇跡の子とはな」

 

 そう言いながら、彼女はそのまま、まるで我が家だと言わんばかりに出された緑茶を飲んでいる。

 

 なんというか、ゼノヴィアさん、意外とフレンドリーな感じだ。

 

 そういえば、さっき、ヴァチカンから来たとか言ってたっけ。

 

 じゃあ、やっぱり教会関係者なのかな? けど、どうして護衛なんかを? 疑問に思っていると、ゼノヴィアさんが真剣な目つきになる。

 

「君はあまり理解していないようだが、君の立場はかなり危険だ。

 

 本来だったら、ヴァチカン本部にすぐにでも移動したい所だが、下手に動いたら、他の勢力から狙われる危険性がある。

 

 だからこそ、今回は私1人で護衛する事になった」

 

「はぁ、やっぱり、大事なんだな」

 

「間違いなく、暗殺対象だな」

 

 俺としては冗談半分に言ったつもりだったのだが、ゼノヴィアさんが割と本気で言っていたので慌てて訂正に入る。

 

「それで、少し図々しいのだが、その創世の拳を、良ければ見せてくれないか。

 

 私としては、あの偉大なるアポロニアス様の魂が宿る神器を一目で良いから見てみたいのだ」

 

「その、アポロニアスって、一体誰なんだ? 

 

 あまり聞いた事ないが?」

 

 俺は思わず聞いてしまう。

 

「アポロニアス様は、確かにあまり有名ではない。

 

 だが、過去の戦争では、そのあまりの強さに太陽の化身と言われる程だ。

 

 その翼の輝きから、まるで太陽の輝きと同じ力を秘めていると言われたぐらいにな」

 

「へぇーそうなんだ」

 

 太陽の化身ねぇ。

 

 とても想像できないが、ゼノヴィアのその目は先程までの無愛想な顔から一変し、熱く語っているような気がした。

 

 まあ確かに神器の力を詳しく知っているのなら興味を持つのも当然か。

 

 それにしても、創世の拳、か。

 

 まさか本当にその力を持っているとは思えないけどな。

 

「とにかく、創世の拳だな、ほら」

 

 その言葉と共に俺は創世の拳を出した。

 

 見ると、やはりロボットアニメに出てくるような腕であり、拳には相変わらず太陽の紋章があった。

 

「これが、創世の拳か。確かに凄まじい力を感じる」

 

 そう言いながらも、ゼノヴィアは創世の拳を見つめる。

 

「んっ」

 

 そうして、見つめていると、創世の拳で変化していた事に気がつく。

 

 見れば、太陽の紋章の他に月の紋章があるが、これは。

 

「どうかしたのか?」

 

「なんでもない」

 

 特に大きな事はないだろう。

 

 俺はそう思い、すぐに創世の拳を引っ込める。

 

「まぁ、とりあえずは飯を食べに行くか。

 

 どちらにしても、買い物に行く予定だったからな」

 

「ならば、ついて行こう。

 

 それが使命だからな」

 

 その言葉と共にゼノヴィアも立ち上がる。

 

 特に拒否する理由もなかったので、俺達はそのまま出掛けたが。

 

「少し失敗したかも」

 

「んっ?」

 

 俺の言葉に不思議そうにゼノヴィアは首を傾げる。

 

 周りからひそひそ声や視線を感じるが、その理由はほとんどゼノヴィアだ。

 

 怪しい白いローブを身に纏っている少女という事で、周りの注目を集めていた。

 

 一応、フードを深く被らせてはいるが、その綺麗な青髪は隠す事ができなかったようだ。

 

 そんなゼノヴィアに気付かず、彼女は周りをキョロキョロと見回している。

 

「どうかしたのか?」

 

「ふむ、すぐに移動しよう。

 

 どうやら、思っていた以上に早く刺客が来たようだ」

 

「えっ?」

 

 その言葉に疑問を余所に俺はゼノヴィアに手を引かれる。そして、俺は路地裏へと連れて来られた。

 

 俺達の前に立ち塞がるのは2人組の男だった。

 

「堕天使か」

 

「堕天使?」

 

 そう、疑問に思っている間にも、男達の背中から翼が生える。

 

 それはガブリエルさんのような天使を思わせる羽ではなく、カラスを思わせる翼だった。

 

「創世の拳の所有者である貴様には、ここで死んで貰う」

 

「ついでに、その護衛である貴様にもな!」

 

 そう言いながら男達はこちらに向かってきた。

 

 それを見たゼノヴィアは小さくため息を吐く。

 

 しかし、相手の動きを見て、ゼノヴィアはローブの中から何かを取りだした。

 

 それは人1人分はあるだろう巨大な剣だった。

 

「堕天使が、この剣の錆びにする」

 

 次の瞬間には、その巨大すぎる剣を持ったゼノヴィアを振り下ろす。

 

 まるで、豆腐でも切るかのようにあっさりと、堕天使の翼は地面に落ちた。

 

 堕天使の悲鳴を聞こえていた。

 

「うぐっ」

 

 これまで、戦いとはまったく無縁の生活という事もあり、その血は見た事がなかった。

 

「おい、大丈夫か」

 

「余所見をしている場合か」

 

 ゼノヴィアが俺を余所見している間にも、堕天使は襲いかかってくる。

 

 咄嵯の事態であり、対応が遅れたものの、その攻撃を創世の拳で受け止める。

 

 創世の拳と激突した槍は、甲高い音を立てて折れた。

 

 同時に、堕天使はそのまま後ろに下がる。

 

「それが、創世の拳か。

 

 確かに強力だが、宝の持ち腐れのようだな!!」

 

 その言葉と同時に、今度は光の槍を出してきた。

 

 その数は10を超えており、その全てが俺を目掛けて飛んでくる。

 

 それを慌てて回避するも、次々と放たれてくる攻撃を避け続ける事しかできなかった。

 

 こんな状況では反撃する事などできない。

 

 だからといって、このままだと殺される。

 

 俺はそう思っていたが、衝撃は襲わなかった。

 

 何が起きたのか呆然としていると

 

「無事か」

 

 そこには剣を盾に俺を守ってくれたゼノヴィアがいた。

 

 だが、僅かだが、擦っていたのか、槍はゼノヴィアの身体に傷をつけていた。

 

「ゼノヴィアっ」

 

「これも護衛の役目だっ、気にするなっ」

 

 ゼノヴィアはそれだけ言うと再び堕天使達に向かっていく。

 

 その状況の中で、俺はこの状況で何もできないのか。

 

 そう怒りに覚えながら、ゆっくりとゼノヴィアを見つめる。

 

「どうやら、俺は守られるのはあまり合わないようだ」

 

「んっ」

 

 俺はその言葉と共に、まるで本能のようにゼノヴィアの唇を奪う。

 

 フードの中に隠れていた素顔は、前髪に緑色のメッシュを入れた青いロングヘアの女性であり、その素顔を見ながら、鼓動を感じる。

 

 同時に創世の拳には新たに火星の紋章が浮かび上がる。

 

「なっなんだっ」

 

「創世っ合体! アクエリオン!!!」

 

 その言葉と共に、俺はゼノヴィアを抱き抱えながら、立ち上がる。

 

 同時に創世の拳を中心に鎧は形成されていく。

 

 全身を覆う機械の鎧と共に、その姿はまるで天使を思わせる姿だった。

 

「創世の拳っ」

 

「まさか、禁手がここまで早くっ!!」

 

 アクエリオンの姿へと変わると共に、俺自身の力が湧き上がるような気がした。これが、力。

 

 その力に戸惑いながらも、ゼノヴィアの手に持っていた剣を持つ。

 

 不思議と重くはなく、背中にある翼から光を放ちながら、目の前にいる堕天使に向かって、駆け抜ける。

 

 その速度は通常の数倍以上の速さで移動し、堕天使達に近づいていく。

 

 堕天使達は突然の事に驚き、反応が遅れている。

 

 そんな隙を逃すはずもなく、そのまま手に持つ大剣を振るい、1人を切り裂く。

 

 すると、そのまま、光の粒子となって消滅した。

 

「なっなんだよぅ、こんなの聞いた事ない!!」

 

 その言葉と共に堕天使の一体はそのまま、そこから離れようとする。

 

「そんなに飛びたきゃ手伝ってやるよ!!」

 

 その言葉と共に剣を地面に落とす。

 

 同時に空いた拳を真っ直ぐと逃げた堕天使に向けた。

 

「無限拳!!!」

 

 それと共に、その拳は真っ直ぐと堕天使に向かって伸びていく。

 

 逃げる暇すらなく、堕天使は直撃を受け、そのまま吹き飛ばしていく。

 

 俺と拳の間に機械の腕が繋がっていき、どこまでも伸びていく。

 

 やがて、堕天使が辿り着いたのは、俺達の視界には入らない程に離れている星まで届いた。

 

 そして、拳を元に戻すと共に、俺はその場に倒れ込む。

 

「ふぅ」

 

 ゆっくりと息を整えながら、創世の拳を見る。

 

 そこには先程まで浮かび上がっていた月と火星の紋章が消え去っていた。

 

 それと共にアクエリオンの鎧が崩れた。

 

「これが、創世の拳の力」

 

 ゼノヴィアはゆっくりとそう呟いた。

次回のヒロインは?

  • ルシファー(モンスト)
  • 立花響
  • 八神はやて
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。