犯されようが孕まされようが絶対生き延びてやるからなぁ! 作:宇迦之たま猫
アンケートの結果、娘ちゃんの名前はリリスに決まりました!
投票ありがとうございました!
───この子の名前はリリス。
アマリリスから取ってリリス・ベラドンナにしよう。
私は娘の名前を決めた事を舞月さんに伝える事にした。
「あの、舞月さん」
「ん?どうしたの?」
寝袋に入って今から寝ようとしている舞月さんに話しかける。
「あ、あのですね……この子の名前決めました、リリスにします。リリス・ベラドンナ」
「リリスちゃんかぁ……うん!可愛くて良い名前だと思うよ!」
リリス、その名前を聞いて舞月さんはとても喜んでくれた。
「ありがとうございます、舞月さん」
私は舞月さんに感謝の言葉を述べた後、明日に備えて寝る事にした。
寝袋に包まり、リリスを抱いて横になって目を瞑る。
……リリスの静かな寝息が耳に心地好く、心が落ち着く。
昔の人間は子を産む事が女の幸せなどと言ったが、今なら分かる気がする。
とにかくリリスが愛おしくてたまらない。
愛しい娘の頭を優しく撫でながら、私は眠りについた。
───翌日
眩しい朝日が差し込み、私は目を覚ました。
起き上がって寝袋を見ると、そこには3歳から4歳ほどの大きさに成長したリリスが寝ていた。
やはり昨日の予想通り、この子は異常な速度で成長している。
恐らく、明日には私と同じ背丈になるだろう。
明後日になれば私の背丈など超えてしまうかも……。
子供の成長は早いと言うが、この子は早過ぎるな…。
リリスを起こさない様に寝袋を出て、辺りを見渡して舞月さんを探す。
……いた、舞月さんはガスコンロに火を灯して朝食の準備をしていた。
「おはようございます舞月さん」
「あ、リリーちゃんおはよ!」
舞月さんは笑顔で振り返って返事をしてくれた。
「あの、朝食の準備してるんですね……」
「うん、もうすぐ出来るから待っててね!」
私は舞月さんの指示に従って、座って待つ事にした。
……寝袋でスヤスヤと穏やかな寝息を立てて寝るリリスに目を向ける。
私に似た可愛らしい顔に、ふわふわとした緩くウェーブの掛かった白い髪。
寝息を立てながら親指をちゅぱちゅぱと吸うリリスは世界一可愛かった。
これが親バカの気持ちか。
「リリーちゃん、ご飯出来たよー」
「あ、はい。」
立ち上がって舞月さんの元へと歩く。
横に座ってガスコンロの上に置かれた底の深いフライパンを見る。
中ではお湯がふつふつと沸き立ち、レトルトのオニオンスープとレトルトの白米が茹でられていた。
確かにレンジが無いしあっても使えない現状、レトルトの白米はこうすれば食べられる。
オニオンスープの封を切って、2人分の耐熱プラスチックのマグカップに注ぐ。
ふわりと白い湯気が立ち昇り、コンソメとタマネギの美味しそうな香りが鼻腔を刺激した。
舞月さんはお箸でレトルトの白米をお茶碗に移す。
……うん、朝ご飯の完成だ。
「リリーちゃん、はいどうぞ!」
「ありがとうございます」
舞月さんから手渡されたお茶碗を受け取り、ふーふーと息を吹きかけて一口食べる。
白米特有の優しい甘さと柔らかな食感が口の中に広がる。
白米を少し噛み締めた後、オニオンスープを1口啜る。
オニオンスープは玉ねぎの甘さがじんわりと染みて美味しい、それにコンソメの優しい塩味がスープの旨味を引き立てている。
あまり量は多くはないが、それでも心が満たされる様な満足感がある。
舞月さんが用意してくれた朝食を食べ終えると、サッとマグカップとお茶碗を洗い、布で水気を拭き取ってリュックサックに入れる。
「それじゃあ、お腹も膨れた事だし…」
「移動…しましょうか」
寝袋からリリスを起こさないように出して、寝袋を畳んでリュックサックにしまう。
そしてリュックを背負い、寝息を立てるリリスを抱っこして歩き出す。
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店内から外へ出ると、たった1夜しか経っていないのにも関わらず、まるでゴーストタウンの様に閑散としていた。
「うわぁ……酷いね……」
舞月さんがそう呟く。
それも仕方がない事だろう、道端には白濁した水溜りの様なものが至る所に存在し、地面は赤黒い何かや肉片が散乱している。
所々に血痕らしきものも見える事から、恐らくここで化け物に襲われて殺されたのであろう事が分かる。
……そして、そんな血溜まりの中に、原型が分からない程にグチャグチャになった死体がいくつか転がっていた。
「……うわぁ……ひどすぎるよ……」
舞月さんが思わず顔をしかめてそう呟く。
……私も…こんなもの見たくなかった……。
「……んぅ……?」
……耳元で甘く可愛らしい声が聞こえた。
どうやらリリスが起きたらしい。
リリスは寝起き特有の眠たげな眼差しでキョロキョロと辺りを見渡す。
そして私を見ると、寝ぼけ眼をパァっと輝かせて抱き着いてくる。
「ママ!」
ギュッと抱き締められ、甘く可愛らしい声で私をママと呼んでくれた。
……まるで雷に撃たれた様な衝撃が走った。
胸に広がる幸せと、スリスリと頭を擦り寄せてくる愛娘に心を奪われる。
顔が緩んでニヤけ、だらしない表情になっているのを感じるが、今は気にする必要は無いだろう。
……リリスが私の顔を見つめてにへーっと微笑んだ。
それを見た私の鼓動はドクンドクンと激しく脈打つ。
……リリスが、愛娘が、何よりも…世界で1番愛おしい…。
舞月さんからの暖かな視線に気が付かぬまま、私はリリスに夢中になっていた。
(設定紹介のページにリリーのイメージイラストを貼ってあります……AIイラストで再現したので良ければ見てね……舞月さんとリリスちゃんはまだ作ってないけど何時か作るぞぅ)