夜ににゅるっと投稿します。
~白い亜人視点~
「ああ、そうさ。お前の全てを捧げるための、な。」
近くにあった荷物から『それ』を取り出し、エルシアに投げ渡す。
それはごく普通のボールペンに、一枚の紙だ。
こんなこともあろうかともらってきたものが、ここで役に立つとはな。
「これは・・・・なんですか?」
「それは『魔法誓約書』と呼ばれる魔具の一種さ。『服従の首輪』と似たようなもので、それに記入するとその契約を絶対に履行しなくてはいけなくなる。もしも果たされない場合は、ペナルティーが課されるようにもできる。」
『服従の首輪』との最大の違いは、魔法戦士相手であっても問題なく効果を発揮でき、相手にペナルティーを課せることができる点。
そして、そのペナルティーを契約させた相手だけではなく近親者に対しても課せることができることだ。
本来は魔法戦士の正体を知ってしまった者に対して、黙っておくように頼み込んでも聞いてくれそうにもない相手に対して強制的に黙らせておくためのアイテムだ。
開発されたのは割と最近なので、エルシアが知らなくても無理はない。
これが開発される前は、亜人や魔族なら問答無用で討伐だが人間であった場合は強制的に記憶を消去するしか方法がなかった。
しかし記憶の消去だと、消去自体は確実だが脳に障害が残る可能性もそれなりにあって、組織としてもできるなら自主的に黙っていてくれることが理想的だ。
こちらの場合だと、相応のペナルティーを設定しておけば他には何もリスクがないので、今では半ば強制的にこちらの契約をさせているようだ。
九条からこの存在を聞かされた時は『服従の首輪』があるので必要ないかと思っていたが、念のためにと一枚だけもらっておいたのだ。
「そこにお前の名前を書けば契約が成立する。それに記入するならば、さっき俺が話したことを教えてやらんでもない。」
「で、でも・・・・この紙には、何も書かれていませんけど?」
エルシアが契約書の中身を確認するが、そこには名前の記入する欄以外は真っ白なほとんど白紙の状態だ。
「名前さえ記入すれば、契約内容は後から書き込んでも問題はないのさ。お前はただサインだけすればいいんだ、契約内容については俺が後から決めるからな。」
「そ、そんなの・・・・・あまりにも不公平です!!これじゃあ、全ての決定権を貴方に委ねるだけで、私の意思が一切反映されません!!」
中身を後から決めるなんていう理不尽な内容に、エルシアは当然のように抗議する。
「当然だ、お前の意思なんて関係ないからな。お前たちはすでに俺のものなんだから、どう扱おうと俺の自由だ。これは俺のほんの気まぐれなんだから、別にお前には話す必要なんてない。それにサインをしないんだったら、お前には一切何も話さない。だが、それにサインするんだったら話してやらんこともない。」
「そんなの当てになりません。後からどうとでも変更できるんですから。」
さすがに俺への全権委任は、今のエルシアであっても拒絶するであろうことは予想済みだ。
「そんなに疑うんだったら、先にそこの記載だけはしてやろう。ほれ、契約書をよこせ。」
エルシアから契約書を受けとると、俺のサインをした上で以下のように記載する。
『エルシア・クロンメリンが日本に来た詳細を知った経緯、それを聞いた相手の情報をエルシア・クロンメリンから問われた場合、その情報に嘘もごまかしもせずにエルシア・クロンメリンに提供する。』
「ほれ、これでいいだろ。俺のサインも記入したから、それにお前の名前を記入すれば契約は成立する。その契約書には白紙の部分だけ後から記入できるのは事実だが、同時に契約が成立すれば記入した契約内容は消すことも内容を変更することもできない。先に書いた契約内容に矛盾するような記載もできないから、情報提供自体を妨げることはできない。」
「・・・・・・・・。」
変な曲解ができるようになっていないか、その文章をエルシアは何度も見返す。
「言っておくが、これがお前に対する最大限の譲歩だ。今すぐにサインしないんだったら、この話はここで終わりだからな。」
これ以上は待てないとエルシアをせっつかせる。
少しの間だが、これ以上ないほどにどうするべきかエルシアは悩んでいるのが伝わってくる。
「うう・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい、ひかりちゃん・・・・!」
やがて背に腹は代えられないと観念したのか、震える手でペンを握ると恐る恐る契約書にサインをする。
名前を書き終わると同時に契約書が一瞬だけ輝き、契約が成立した。
「よしよし、これで契約が成立したな。なかなかいい判断だぞ、エルシア。」
「こ、これで・・・いいでしょう?は、早く・・・・・さっきのことを教えてください・・・・!」
「まあ待て。慌てなくても、話すことは俺にも止めることはできないんだからな。その前に、契約の詳細を決めておくことが先だ。」
ひかりに続いてエルシアもまた俺に踊らされるがなってしまったことに、俺は笑みが止まらない。
契約書は一つにつき1枚だけと決められており裏への記入はできないが、大きさは比較的自由に決められるので空白の欄が大量にある。
そこに俺の都合がいいように契約内容を書き込む。
後から契約内容を追加できるように、少しは余白を残しておく。
「・・・・・・・・・。」
ただでさえ捕らわれの身で逃げられないのに、ほとんど空白の契約書にサインをして自身を捧げてしまった。
そこにどんな内容が書き込まれるのか、エルシアは固唾を飲んでそれを見守っている。
「できたぞ、これが俺とお前との間で成立した契約内容だ。」
書き終えた契約書をエルシアに投げ渡す。
『服従の首輪』と違って、させる側からでも破棄すること自体は一応は可能だが、大抵はさせる側にそれができないような内容にさせられている。
エルシアにさせた契約内容は以下の通りだ。
1、白い亜人に対して絶対服従を誓わなければならない
2、どんな命令も亜人からの許可がない限りは拒否してはならない
3、もしも守られない場合、最も近しい者の命が失われる
4、契約の破棄は白い亜人からしかすることはできない
「こ、こんなのって・・・・父の命まで人質にするつもりですか!?それに、最初に書いた内容に追加されているこの文章は!?」
書かれた文章の内容変更は不可能だが、それに抵触しない範囲でなら文章を追加することはできる。
最初に書いた文章の後ろに『ただし、それをいつエルシア・クロンメリンに話すのかは契約者が自由に決められることができる。』書き足したのだ。
「話すことは話してやるが、すぐにとは言ってないぜ。そこまで確認しきれなかった、お前のミスだと諦めるんだな。まあ、お前が完全な性奴隷になった時には間違いなく話してやるよ。それより前に話すかどうかは気分次第だがな。は~はっはっは!!」
「くう・・・・・ひ、酷い・・・・・・。」
結局は自分で家族を売ってしまったに等しい行為に、エルシアは歯噛みするしかない。
実際にはこんなことをしなくても首輪の効果で絶対服従も同然の状態だし、命令の拒否も不可能だ。
契約書の効果が家族にまで影響するのは事実だし、実の父親ならば確実に効果はある。
もっとも、俺は父親の所在などは知らないので効果があってもその生死を確認しようがないが。
ここで重要なのは『家族を人質に取られたこと』と『その原因が自らの手によってもらたしてしまったこと』である。
強制的な部分もあるし促すまでに色々と仕掛けたのは事実だが、最終的に自分の意思でサインしてしまったのは揺るぎようのない真実である。
こうやって、ひかりとは違う形で心に傷を負わせることで少しづつ快楽への淵へと追い込まれていくのだ。
「ご、ごめんなさい・・・・・お父さん。わたし・・・・・わたし・・・・・・」
――――ドクン
「んん!!・・・・・な、なに・・・・・また、不思議な感覚が・・・・?」
どうやらエルシアにとっては精神的にかなりショックだったようで、さらに侵食が進んだようだ。
エルシアの心の中が鮮明にわかるようになってきた。
(こいつの心の中では、結果的に売る形になってしまった父に対する謝罪の気持ちと、自分で勝手にこんなことを決めてしまったことにひかりへの申し訳ない気持ちでいっぱいになっている。)
「これは一体・・・・もしかして、これも貴方たちの仕業ですか?」
不可解な感覚に、俺が何かしたのではないかと疑念を抱いているようだ。
実際にその通りなのだが、今はまだそれを言うつもりはない。
「さてな、それをお前に言うつもりはねえよ。(もっとも、言ったところで今のこいつらがどうこうできることはないが)」
すでに『服従の首輪』で抵抗する手段を奪われているので、侵食に対して抗うことはできない。
ましてやエルシアに至っては、契約によってさらに縛られているのでなおさらだ。
「話は済んだだろ、調教を再開するぞ。ちょうどいい、お前が契約を履行できるかどうか、試させてもらおうか。」
「な、なにをさせるつもりですか・・・・?」
自身でさらに袋小路に入ってしまったことで、心の中の怯えがさらに大きくなっている。
俺を睨む眼力が弱くなり、俺への恐怖心が増加しているのがはっきりと読み取れる。
「別に難しいことじゃない、さっきと同じように俺に奉仕すればいいだけだ。今回は――――」
近くにあったベンチに座り込み、エルシアをこちらに呼び寄せる。
「衣装を全部脱ぎ捨てて、俺に跨って肉棒に存分に奉仕するんだ。どちらの穴に挿入するか、こちらを向くかどうかは自由にしていいぜ。先に言っとくが、ここからは俺がもういいと言うまで命令に無駄に抗議したり躊躇しても、父親にどんな影響がいくかわからないようにしておくからな。そういう文章を追加しとく。」
契約書の空白欄に『白い亜人が合図を出した時にそれが撤回されるまで、エルシア・クロンメリンは命令に対して抗議や拒否・躊躇をした場合、近しい者の命へ何らかの害が発生する恐れがある。白い亜人の質問に対しての躊躇も同様である。』と記載する。
空白の欄が存在する限り、すでに記載されている契約内容に矛盾しなければいくらでも追加できる。
わざとこうやってあやふやな記述にしたのは、ただでさえ父親に対して効果があるのか不明瞭なのに、こうやって『恐れがある』という可能性の記載だとなおさら効果があるのかどうか不明なままだ。
何しろ、父親がどうなっているのか確認しようがないのだから。
「ああ、そんな!!・・・・くう・・・・や、やっぱり後から記入できるように、空白部分をそんなに用意したんですね・・・・。」
やはりエルシアもそのことには気づいていたようだ。
エルシアがサインした後で俺が契約内容を書いたんだから、そうできるようになっているとすぐにわかるだろうが。
「よかったな、俺が合図を出す前で。もしも合図を出していたら、それだけですでにアウトだっただろうな。」
「――――!?うう・・・・・こんな・・・・・!!」
契約内容に理不尽さに気を取られて、そちらの方にまで気が回らなかったようだ。
そんなエルシアの目の前で、改めて拳を握って合図を出す。
「これを合図とし、もう一回同じ合図を出すまで効果を継続させるからな。効果を発動させたところで、改めて命令するぞ。衣装を全部脱いで俺に奉仕するんだ。少しでも躊躇ったら・・・・わかるな?」
「はい・・・・・・うう・・・・・。」
もはや抗議はおろか躊躇することすら許されず、エルシアは観念して衣装に手をかけ手早く脱いでいく。
下着や手足にまとっていたブーツや手袋なども外し、完全に全裸となる。
「こ、これで・・・・いいですか?」
「ああ、いいぜ。それと、俺にいちいち確認しなくていいからな。さっさと、自分の好きな体勢で存分に奉仕するんだ。」
「はい・・・・・それでは、失礼・・・・します・・・・・。」
俺の側まで歩み寄り、顔を見られないように向こうを見ながら俺に跨る。
そのまま止まることなく、ややゆっくりとした動作ながらも俺の肉棒を前の穴にめり込ませていく。
「んんん・・・・ふああああっっ!!う、ぐううう・・・・・んんんーーーーー!!」
初めて自分の意思で迎え入れたわけだが、ひかりとは違って
途中で少し止まったが、それも躊躇とみなされると思ったのか一気に奥まで挿し込んだのだ。
「はあ・・・・・・はあ・・・・・・んん・・・ぐう・・・・ひううううっっ!!」
そのまま俺に確認を取ることなく、腰を動かし始める。
「いいぞ、なかなかに気持ちいい動きだ。自分が少しでも気持ちよくなれるように、
「はい・・・・・んんん・・・・・ぐううう・・・・・・・ふああああっっ!!」
腰の動きを上下に動かすだけではなく、グラインドさせるように動かして
「うう・・・んん・・・ふああ・・・・―――んんんううううっっ!!!・・・・・こ、ここ・・・が・・・・特に、気持ち・・・・よく・・・感じ・・・ます・・・・。ここを・・・・丹念に・・・擦り・・・つけて・・・・気持ち・・・・よくなる、ように・・・・動かし・・・ます・・・・ふあああ・・・・ひううう・・・・・んぐううっっ!!!」
やがて自分が
動きはよりスムーズになり、そこにグラインドも加わってより気持ちよくなるようになってきた。
「へっへっへ、なかなかにうまいじゃないか。ひかりも最後は腰はスムーズに動かせるようになったが、グラインドまでは実行できなかったからな。調教における学習能力はお前の方が上のようだな。どうだ、前の穴と後ろの穴、どっちが気持ちいいんだ?」
「うう・・・・・ま、前の方も・・・き・・きもち・・・いいです・・・けど・・・う、後ろの・・・方・・・が・・・より・・・・気持ち・・・よく・・・・感じ・・・・ます・・・・ひああああっっ!!」
目をつむり涙を流しながら、屈辱的な質問に正直に答えなくてはならない。
「やっぱり後ろの方が感じるんだな。自分でも自覚症状があったのか?最初に犯された時から自分でも気づいていたのか?」
「は、はい・・・・・最初は、わかり・・・ません・・・・んんん・・・・でした、けど・・・・何度も・・・・お、犯されて・・・・いく、うちに・・・・ふあああ!!で、でも・・・・お尻の・・方が・・・感じる・・・なんて・・・・へ、変態みたいだって・・・・お・・思って・・・・そ、それで・・・・そのことは・・・知られ・・・ない・・よう・・に・・・ひああ・・・・!!」
「そうかそうか、正直に認めることができてよかったな。これからはそのことを隠さずに、自分は変態ですと正直に言うんだぞ。それも後で契約書に書いておいてやる。」
「うう・・・・ひぐ・・・・ヒック・・・・あ、ありが・・・とう・・・・ござい・・・・ます・・・んんんっっ!!」
自分の性癖を自ら打ち明けてしまい、これからはそのことを包み隠さずに言わなくてはならなくなってしまった。
自分の行った行為の浅はかさを悔い、現状の自分の惨めさと合わさって涙声になってしまう。
その間も腰の動きは休めることなく動き続ける。
「はあ・・・うう・・・んん・・・ひうう・・・・んんぐ・・・も、もう・・・イっちゃい・・・・ます。」
「ああ、
「は、はい・・・・私も・・・・
「もうすぐ出るから、遠慮なく受け取れよな。」
「ど、どうぞ・・・・・私の、
望んでいるわけでもないのに、そう言うように強要され射精に身体をこわばらせる。
だが、エルシアの心の中がより鮮明にわかるようになった俺にはわかっている。
言わされたというのが理由になって、自身が求めていることを隠せていることに安堵している面があるということに。
「いくぜ・・・・・・ウオオオオオ!!」
そんなエルシアに向けて遠慮することなく、再び
「んんんんーーーーーっっ!!な・・
射精されている感覚をじっくりと感じ取り、エルシアの身体はビクビクと小刻みに震える。
「ふああ・・・・イ、イっちゃい・・・・ます。
その気持ちよさに我慢できるわけもなく、一気に絶頂を迎える。
「はあ・・・・・はあ・・・・・す、すごい・・・・です・・・・。
その余韻に浸りながら、身体を震わせつつもエルシアは満足げだ。
「どうだ、気持ちよかっただろ。まだまだ満足できないなら、たっぷり味わっていいんだぞ。何しろ『俺との契約によるもの』なんだからな。」
「・・・・は、はい・・・・・ま、まだ・・・・・満足できない・・・ので・・・・腰を動かして・・・奉仕・・・・させて、いただきます・・・・・んん・・・・ぐうう・・・・!!」
『自分が快楽を求めるため』ではなく『命令と契約によってやむを得ずやらされている』ことによって、ひかりと同様に自身が求めるためのハードルを下げる。
今はまだ抵抗感の方が大きいが、こうやって少しづつ快楽を求めやすくなるようにしてやるのだ。
「お前の
「あ、ありが・・・とう・・・ござい・・・ます・・・・・。んん・・・・ぐうう・・・わ、私の・・・
褒められたのが内心嬉しかったのか、
(少しずつだが、こいつも快楽を求めるのに抵抗がなくなってきたようだな。この辺の学習の早さもひかり以上だな。)
「よしよし、自分に正直になってきた褒美にキスをしてやろう。顔をこちらに向けな。」
「は、はい・・・・んむ・・・・はむ・・・・んむう・・・・あむ・・・・・。」
俺が求めてくると思ったのか、いきなり自ら舌を絡ませてくる。
「おいおい、いきなりお前から舌を絡ませてくるとはな。そんなに欲しくてたまらなかったのか?」
「んむ・・・はむ・・・・も、求められると・・・・思ったから・・・・んん・・・・んぐ・・・・先に・・・・自分から・・・・しようと、思っただけです・・・・んぐ・・・・ぐう・・・・。」
その割には、舌の絡め方が初めてにしては情熱的な感じがする。
その心の中に、やむなくという感情と共にそのキスと舌の絡まりに感じ入っているのが見え隠れしている。
エルシア自身はまだそのことに気付いていないようだが。
(どうやら、アナルほどではないが舌の方もかなり感じやすいようだな。今までそういう経験がなかったから、自身でも気づいていなかったようだが。)
俺たち以外の亜人はひたすら犯すだけだったし、それ以前にエルシアで遊んでいたやつらもアナルを犯す方を優先して楽しんでいたのだろう。
「んむ・・・・むう・・・・・ちゅ・・・・はむ・・・・・んんん!!」
俺から命令されたにしてはそのキスはやたら情熱的だ。
戸惑いがあったのは最初だけで、すぐに舌を積極的に絡ませてきて今は俺が何も言わなくてもエルシアの方から貪るように唇を合わせてくる。
「はむ・・・・んん・・・・す、すごい・・・・も、もっと・・・・・・・。」
いつの間にか腰を動かすのも忘れて、ひたすら俺とのキスをねだってくるようになってきている。
(俺はただ調教の一環でキスをしただけだったのに、いつの間にかエルシアの方が積極的に求めてくるようになるとはな。こいつの性感帯はアナルだが、キスは別の意味で性的スイッチが入るようだな。)
こんなことなら、ひかりにもキスを試しておけばよかったかもしれない。
キス自体は後からいくらでもできるが、快楽に夢中になる前にどれほどまで感じるようになるかはすでにわからない。
いくら心の中がわかるようになったとはいっても、考えてもいないことを読み取れるほどまだ侵食は進んでいない。
(まあ、今さら考えてもしょうがないか。今はエルシアの調教を進める方に集中しないとな。)
予想外のキスの反応の良さに、快楽を求めるハードルが一気に下がったようだ。
そろそろ、ひかりと同様に精神的な責めを開始してもいいだろう。
「んむ・・・・むぐ・・・・なかなかキスがうまいじゃねえか。そんな夢中になって吸い付いてくるとは思わなかったぜ。しかし、腰の方が止まっているじゃねえか。しっかりとこっちも動かせよな。」
「あむ・・・・・んぐ・・・・す、すいません・・・・・すぐに、動かします・・・・んん・・・・ぐうう・・・・・・っっ!!」
思い出したように腰の動きを再開させる。
動かしながらもキスも続けたいのか、俺の方に顔を向けながら求めているが、向こう側を向いているので動きがぎこちない。
「あむ・・・・・んぐ・・・・・うあああっっ!!ひう・・・・・んん・・・ぐう・・・う、うまく・・・・身体・・・・動かせない・・・・あ、あの・・・・・。」
遠慮しがちに俺に問いかけてくるが、何を言いたいのかはすでにわかっている。
「言っただろ、俺に遠慮するなって。お前がやりたいようにやればいいんだ。」
「は、はい・・・・・し、失礼・・・・します・・・・・んんぐう・・・・!!」
身体を動かして俺の方に向き直る。
腕を俺の身体に回し正面を向いた状態で再び俺にキスをしながら、腰の動きを再開させた。
「とうとう自分から、こうやって求めてくるようになるとはな。ひかりと同様に、すでに快楽に抗えなくなってきたのか?どうなんだ、ん?」
「んぐ・・・むふ・・・はむ・・・ぐう・・・・か、感じてはいますけども、これは・・・貴方がそうしろって言ったからやっているだけで・・・快楽に、抗えなくなったわけじゃ・・・・・。」
契約によって素直には答えるが、感じてはいてもこうすることは「命令されたからしているだけ」というスタンスだ。
『常に俺の意見を肯定しろ』とは書いていないので、今の発言はエルシアの本心であろう。
だが・・・・
「おいおい、馬鹿を言っちゃ困るぜ。俺は『好きにしろ』とは言ったが、具体的にどうしろとは言っていないだろうが。なんだったら、そのままやめることもできたんだぜ。だがお前はさらに快楽を求めるように、自分の意思で行動したんだ。これが快楽を求めるためにやったんじゃなければ、なんだってんだ?」
俺はエルシアがどうしたいのかを読むことができたから、エルシアがやりたいようにしろとあえて何も言わなかった。
結果的にエルシア自身が求めるように動いてしまったのだ。
「だ、だって・・・・こんな状況で・・・やめるなんて・・・できるはず・・・・・。」
「だったら、一時的にでも離れてみてもいいんだぜ。それができるならな。」
ニンマリと笑みを浮かべながらそう告げる。
「んぐ・・・うう・・・・ど、どうし・・て・・・です・・か・・・?こんな、離れ・・・たいのに・・・やめ・・・たいのに・・・・うああ・・・ひうううっっ!!」
そんなエルシアの意思に反して、彼女の身体は離れようとせずにしがみついたまま腰を動かし続ける。
キスこそ止めることはできたものの、それ以外は離れようとする気配がまるで感じられない。
それどころか、腰をグラインドさせて
乳首もさらに固くなり、俺の身体に擦りつけるように動いてまるで俺に刺激してほしいかのようだ。
さらには身体を止めようと必死に心で抵抗しながらも、俺の方をチラチラと見ている。
キスを止めたことで刺激が不足して、俺の方からしてくれないか期待しているのだ。
「ほれ見ろ、離れるどころか動きを止めることさえできていないじゃないか。お前がどう思っていようが、すでにお前の身体は快楽を求めたくてしょうがなくなってるんだよ。」
「こ、こんな・・・の・・うそ・・・です・・・。わたし・・・が・・・ふああ・・・ひう・・・快楽を・・・求めて・・・いる・・・なんて・・・・。」
「嘘も何も、今のお前の動きがすべてを物語っているじゃないか。他の誰でもない、お前自身が証明しているだろうが。すでにお前は快楽狂いの変態になっちまったんだよ。」
「いやあ・・・こんな・・の・・・ち、ちがう・・・ちがい・・・ます・・・ひああああっっ!!」
必死に否定しながらも、身体は変わらずに快楽を求め続けている。
媚薬の影響もあって、ひかりと同様に身体の方が先に快楽堕ちしたのだ。
「こうなると、さっきの契約の件も父親の情報が聞きたいがためにしたのかどうかも怪しいな。父親のためとかこつけて、お前が快楽を求めやすくするために利用したんじゃないのか?」
しかしそれだけではまだまだ足りない。
身体とは別に抵抗と続ける心により大きなダメージを与えるために、言葉による責めを行う。
「そ、そんな・・・こと・・・ありえ・・・ません・・・・わ、わたしが・・・・父を・・・お父・・・さんを・・・利用する・・・・だなんて・・・・んんぐ・・・・・!!」
もちろん、あの時はあくまでも情報が欲しかっただけで『快楽を求めたいが故に父親を利用した』なんて微塵も考えてはいなかった。
「どうしてそう言いきれる?お前は契約書にサインした段階で、少なくともこうなってしまうことぐらいは予測できたはずだ。それなのにサインをしてしまったということは、少なからずそういう考えがあったと考えるのは自然だろうが。」
「そ、それは・・・・契約内容が何も書かれていなかったから・・・・・ふあ・・・んん・・・今のは?」
「書かれていなくても、俺が後から自由に書き込めること自体は先に言ったぞ。細かい内容はともかくとして、自身を追い込んでしまうこと自体は容易に想像できただろうが。それを全く考えていなかったとは言わせんぞ。」
そこをひかりと同様に催眠の効果を発動させ、言葉でエルシアを追い込んでいく。
ひかりの場合は状況から適当な推論によって勢いで押し切ったが、エルシアの場合は追い込むのに絶好な材料を自身で提供してくれたのでよりやりやすい。
父親を利用したなんてことはあの段階ではありえないが、サインした段階で自分がどうなってしまうのかは容易に想像できるはずだ。
それは父親の情報を得たいがために自身を犠牲にするという意味合いが強いが、それを元に適当な理由をでっちあげエルシアの心を揺さぶる。
本来ならこんなものはあっさり否定されてしまうだろうが、媚薬を盛られて犯されまくって肉体的にも精神的にも消耗しているのに加えて、催眠による効果も相まって強く否定しきれなくなっている。
そうやってできた心の隙間を一気に広げて、治すことのできない傷をひかりと同様に刻み付けるのだ。
「だ、だって・・・・あの時は、そうするしか選択の余地が・・・・・。」
「俺は何が何でも契約しろとは言ってないだろうが。すでにお前たちは俺の物になったんだから、契約しようがしまいがどっちでもよかったんだ。選択の余地は与えた上で、お前がそれを選んだんだぞ。ならばそういう可能性を考えるのはごく自然だろうが!!」
「ひう!!そ、そんな・・こと・・・・。」
語尾をやや荒らげながらエルシアの反論を無理矢理に封じ込める。
いくらひかりの時よりも言いくるめやすい状況ではあっても、言っていることはめちゃくちゃであることには変わりない。
なので、そこはひかりと同様に勢いで押し込んでしまう。
「私が・・・お父さんを利用するだなんて・・・・そんなこと・・・・あるはず・・・・。」
「本当か?本当に心の底からそう断言できるのか?今のお前は明らかに快楽に屈しつつあるのに、そんなこと信用できるわけねえだろうが。そうやって否定すること自体、お前自身が心を偽っているんじゃないのか!?」
「いやあ・・・そんなこと・・・・そんなこと、言わないで・・・・くだ・・・さい・・・。」
実際にそんな事があるはずないのだが、俺に強く言われたことで萎縮してしまって否定しきれなくなっている。
「どうした、それならなぜはっきりと否定しない?そうやって否定しきれない自体が、俺の言った言葉の証左になるんじゃないのか?」
「そ、それは・・・・強く言われたから言い損なっただけで・・・・。」
「俺のせいにするなよな!自分に正直にならないどころか、他人に責任転嫁するだなんてな。よくそれで魔法戦士が務まるもんだ、お前なんて魔法戦士失格だぜ!!」
「わ、私が・・・・魔法戦士・・・失格・・・?う、嘘です・・・そんなこと・・・・。」
父親のことだけではなく魔法戦士としての自分すら否定され、心の中に動揺が広がる。
それによってできた隙を逃すことなく一気に広げるために、ひかりと同様に動きを止めてそちらに集中させる。
「ああ、そうさ。お前は魔法戦士失格なんだよ。自分でも自覚していたんじゃないか?父親が亜人である時点で怪しいし、それをネタに他者にいいように弄ばれてしまうなんてのも、魔法戦士として情けない話だ。俺たちとの戦いでも、ひかりだけを逃がそうとしたのも独断専行だしな。そこで自分だけ逃げれば、2人共助かったかもしれないのにそれをしなかった。そしてこうやって捕らわれてしまい、俺にいいように犯されてしまう性奴隷になってしまうなんてのも魔法戦士としてあるまじき恥ずべき状態だ。挙句の果てに、快楽に身を任せるようになってしまいそのために父親を利用してしまうなんて、魔法戦士として最悪だな。」
俺が知りえるエルシアの個人情報を元に、それら全てをネガティブに解釈してエルシアを追い込む。
父親が亜人になった件に関しては完全に不可抗力でありエルシアに非はないが、後に父親を庇ったことはとっさのことと父親を守りたいということがあったとはいえ、さすがに非難されるのもまたしょうがない。
だがそれ以外のことは未熟であるが故の失敗であるし、成長する過程で大なり小なり誰でも何かしらの失敗はしてしまう。
それを取り返しの失敗であるようにわざと大げさに言うことによって、言葉による防御力がなくなっているエルシアに大きな傷を刻みつけるである。
「こんな有様でよく今まで魔法戦士なんてやってこれたな。その身体を差し出していたことでお目溢しをもらってきたってことなのか?」
さらには今まで組織の男どもに犯されてきたことでさえ、まるで自分で体を売ったかのようにエルシアに曲解して言い放つ。
「ちがう・・・・ちがう・・・・そんなこと・・・・ちがいます・・・・・やめて・・・・もう、やめてえ・・・・いやあ・・・・・いやああ・・・・!!」
否定こそするものの、言われた行為そのものは嘘ではないので次第に頭が混乱し整理ができなくなってきている。
「全てを本当に否定しきれるのか?よく考えてみろ、こうなってしまったそもそもの原因を。お前が正体を知られなければこうなることはなかったんだぜ。」
止めにこうなってしまった原因はお前にあると、エルシアに突きつけてやる。
実際にエルシアの正体がわかなければ、こうやって見つけ出すことは困難を極めていたであろう。
そう言った事実を含めて無理やり感情を揺れ動かし、正常に戻す前にあるはずのない感情を植え付けてエルシア自身でそう思っていたかのように誘導するのだ。
そうすれば、後になって冷静に考えて間違っていたと気づいてもそれを完全に消すことなどできなくなる。
ひかりがそうなってしまったように・・・・
(私が・・・・魔法戦士失格?そんなこと・・・・あるはず・・・・・でも、今回のことは私が正体を知られていたからこうなってしまった・・・・・わたしがいなければ、ひかりちゃんは捕まることはなかった。ひかりちゃんに逃げてと言われたときに素直に逃げて助けを呼んでいれば、もしかしたら私もひかりちゃんも助かっていたかもしれなかった・・・・・)
「うそ・・・・うそです・・・・・私の・・・・せいで・・・・ひかりちゃんが捕まっちゃった・・・の?今回のことは・・・・私の・・・・せい・・・・・なの?」
俺に言われた言葉を自分の中で反芻し、さらに自分を追い込んでいく。
魔法戦士失格であると言われたことも大きなダメージを与えたようだが、それ以上に自分のせいでひかりをこんなことに巻き込んでしまったのかという大きな後悔がエルシアの心を容赦なく蝕んでいた。
「俺に言われて今更気付いたのか?それとも、今まで気付いていないフリをしていたのか?そうだろうな、ひかりとの友情を大切にしたいのなら、そんなことは考えないようにした方がひかりとの絆を守れるだろうしな。」
「ああ・・・い、いやああ・・・・もう、いやあ・・・・・これ以上・・・わたしを・・・わたしを壊さないでください・・・・・わたしは、ひかりちゃんを・・・・ひかりちゃんを・・・・・」
「『ひかりちゃんを』・・・なんなんだ?そうやってひかりを大事にしているように言いつつ、こうやってひかりを逃げることのできない快楽の淵に追い込んだのはお前自身だろうが!!お前はひかりとの友情や絆さえ自分で踏みにじってしまったんだよ!!それをひかりはどう思っているかなあ?それを踏まえた上で、もう一度自分の愚かさを考えてみるんだな!!」
ひかりとの友情さえも否定され、エルシアの心はいよいよ追い込まれていく。
冷静に考える余裕など全くなくなり、頭の中は自分を追い込み絶望させるようなネガティブな考えで埋め尽くされる。
(私が、ひかりちゃんとの友情を踏みにじった?そう・・・・なの・・・・?わたしは、ひかりちゃんを・・・・裏切っちゃったの?そんなこと・・・・そんなこと・・・・思っているはずないのに・・・・ひかりちゃん・・・・・ひかりちゃああん!!)
(ふっふっふ、ここいらでダメ押しと行くかな。)
俺に抱き着くような体勢のままで自分を追い込んでいくエルシアに、止めとばかりに仕掛けておいた幻覚魔法を発動させる。
本来なら当人にしかわからないが、状況を理解できるように俺にもその感覚が共有できるようになっている。
エルシアの目の前にはひかりの幻覚が見えていた。
(ひかり・・・・ちゃん・・・・わたし・・・・・わたしは・・・・・)
そんなひかりの幻覚に縋るように手を伸ばすエルシアに、ひかりの幻覚は――――
「わかってるの、エルちゃん?エルちゃんのせいで、わたしはこんなことになっちゃったんだよ?もう、私は逃げることのできない性奴隷として、この人たちに一生犯されることになっちゃったんだよ!!これも全部、エルちゃんのせいなんだよ!!」
「ひかり・・・・ちゃん・・・・?嘘・・だよね・・・・そんな事・・・・ひかりちゃんが・・・言うはず・・・・」
全ての責任がエルシアにあると、激しい怒声でエルシアを非難させる。
エルシアは一瞬だけ理解できなかったが、その言葉が頭の中に染み込んでくると親友の自身を非難するセリフの一つ一つがエルシアの心に深い傷を与えていく。
「エルちゃんはいいよね、自分が犯されるのを楽しんでいられるんだから。本当は自分が楽しむために、私を道連れにしたんでしょ!!貴方なんかを信じた私が馬鹿だったよ。もう絶交だから、私に一切話しかけないで。それじゃあね、エルシア・クロンメリンさん。」
最後は一切の感情を廃した興味のない眼差しでもって、わざとフルネームを言うことで完全に他人であると一方的な決別を宣言する。
それと同時に幻覚を消滅させるが、エルシアにとってはすでに十分すぎるほどのダメージであった。
「あ・・・・・あ・・・・・ひ・・かり・・ちゃ・・・・うあああああああああああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!!」
本物と幻覚の区別など今のエルシアにできるはずもなく、激しい絶望とともにすさまじい絶叫を上げた。
それによって、エルシアの侵食は一段と進んでしまうであった。
~第39話・完~
物理的な拘束よりも、精神的な束縛が大好きな私であります。