実際の研究員とは異なる場合が多々あるので、ご了承ください。
「こんなにあっさりうまくいくとは思わなかったな・・・・こいつら無頓着すぎるだろ。」
研究部門を見つけた俺は、翌日にカードを持って単独で侵入すると研究室へと向かっていった。
この手の技術などは、大規模な施設を構える組織などが圧倒的なアドバンテージを有している上に、俺たち亜人側にはそんな大きな組織は存在せずあってもこの手の研究などはそんな頻繁に行われていない。
また、亜人や魔族など様々な敵から倒した際に回収した魔具などもここに研究対象として保管されている。
それらの中に目的の魔具を求めるのが第一目標であり、今回の作戦に使える魔法技術があるかどうかを探すのが第二目標である。
そのためには、そこに関わる技術者たちを侵食によって洗脳し、内部情報を聞き出すのが一番だ。
だが、魔法に関わる技術者たちなので、高い魔力を持ち合わせている可能性もあり技術者兼魔法戦士なんて者もいてもおかしくはない。
そう考えて用心しながら室内に入っていったのだが・・・・
「なんて滅茶苦茶な部屋なんだ。おまけにそこいら辺の床に倒れるように寝ている者もいるとは。」
表のドアこそセキュリティカードのレベルが高く、簡単に入れるところではなかった。
最先端技術や魔具を扱う部署故にここは当然であろう。
しかし中に入ったしまうと、そこは想像していたのとは別の意味でカオスの空間が広がっていた。
ろくに片付けがされておらず、本は山積み状態で研究器材や資料などもそこいら辺に放置状態。
おまけに、どうやらここに泊まり込みでの研究が当たり前らしく、服や下着さえも脱ぎ散らかした状態で放置されていた。
カップ麺や弁当のパックなどもあったが、さすがにゴミ箱に捨てていた。
とはいえ、これもたまり気味であふれる一歩手前であったが。
研究員も研究員で、休憩所で寝ているならまだいい方で、デスクに突っ伏して眠っていたり、酷いと床に寝っ転がって眠っていたりしていた。
それに加えて、魔力の素養がある者はいないらしくここにいる者は一気に眠っている隙を狙って洗脳できてしまった。
一度だけ他の職員が訪ねてきて焦ったが、弁当だけ大量に買ってきて眠っている研究員たちをスルーして大容量の冷蔵庫に放り込むと、ゴミだけ回収してさっさと出て行ってしまった。
実に手慣れた感じで流れるような一連の作業に、これが当たり前の状態なのだろう。
「亜人の俺がこんなことを言うのもなんだが、もう少しきちんとしろよ。こんなゴミ屋敷一歩手前状態でよく研究なんかできるな。」
「そうは言うけどよ~、研究するのが楽しくてしょうがないから仕方がないじゃん。結果は出してるんだからいいだろ。」
洗脳した研究員のリーダーを起こし、思わず軽く説教してしまったが、それを悪びれることなく流してしまう。
すでに絶対服従の状態のはずなんだが、敬語も使わずすごく砕けた感じで九条と名乗るリーダー。
性格改変とかをしていないので、普段から誰に対してもこんな態度なんだろう。
「まあいい、俺に関係のない話だからな。でも、せめて寝る時ぐらいは布団で寝とけ。それじゃあ、例のモノを持ってきてくれ。」
「あいよ~。」
軽い感じで返事をすると、奥に入っていく九条についていく。
例のモノがあるか尋ねると、あっさりと「ある」と返してきたのである。
奥の研究室は危険なものも扱っているのか、さすがに表のように汚くはなくかなりきっちりと整理されている。
それを見ながらついていくと最奥の部屋にたどり着く。
巨大な金庫室らしきものに暗証番号を入力し、扉を開ける。
中には様々な魔具が保管されており、わかりやすい武具の形態をしてるものもあれば、見た目からでは何に使うのかよくわからないものまで様々だ。
しかし、いくつかある金庫の中でも最奥にあるような魔具だ。
どんな危険な効果があるのかわからないので、興味はあるが触らないようにする。
しばらくすると、九条が箱を持って戻ってきた。
「待たせたな、これがあんたのお目当ての品だ。」
そこに入っていたのは、俺が探し求めていた魔具・・・・『服従の首輪』であった。
~第7話・完~
魔具、ゲットだぜ!
この手のジャンルでは便利なアイテムですな。
なお、このアイテム自体は同世界線の作品内には出てきています。