※この作品はR-18です。

純性癖ナイツ   作:ひかりねこ

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プラマニクスとストレス発散おしりエッチする話

 カランドの巫女という肩書は、ただでさえ担うには重たいものだったのに──気付けばいっそう重圧を放つ称号へと変わっていました。

 

 私自身は背負った称号が肥大化することに内心うんざりしていますが、辿った変遷を思えば決して悪いことではないのも事実です。イェラグの人民をまとめ、対外的なリーダーとして矢面に立つには、やはりカランドの巫女という肩書が相応であったのでしょう。半ば以上国家元首の扱いとなるのはまこと業腹なことではありますが、理解はできるので文句もありません。

 雪山事変によりイェラグは外界へと大きく門扉を開き、他国との貿易を踏まえて目まぐるしく発展を開始しました。誰もがより良い生活、より良い明日を夢見ながら、一方で変化する情勢に備えて(はかりごと)を巡らす者も居て。この情勢を引き締めるには巫女が立つより無いでしょう。

 

 しかしやはり、こう感じてもしまうのです。

 時には国家元首という重たすぎる冠を脱ぎ去り、等身大の女性として思い切りストレスの発散をしたいものですね、と。

 

 ◇

 

 銀心湖におけるヴィクトリア軍との軍事演習──と背景(カバーストーリー)の付けられた実質的な国対国の衝突が齎した余波は、やはり簡単に収まるものではありませんでした。対外的にどう説明するか、国内ではどのように誤魔化すか、実際に現場を見てしまった民へどう取り繕うか……考えることはあまりに多く、カランド貿易の協力が無ければ沈静化は困難だったことでしょう。

 信頼できる侍女(イェラガンド)のありがたい提案に乗らずに済んだのも、我が事ながら奇跡のようなものです。もう少し私に忍耐力が欠けていて、主に対する盲目的な信仰を持っていれば、今後に発生する厄介事への逃避から頷いてしまうところでした。こういう時ばかりはカランドの巫女となるべく試練を超えた身共(みども)の忍耐強さを自画自賛したいものですね。

 

「はぁ……」

 

 ですが結論として自ら苦しい道へ踏み込んでしまったことに変わりなく、待ち受ける対外折衝を思えば非常に気が重いものです。全部放り投げてしまえれば楽ですが、これでもカランドの巫女ですから。上に立った以上は安易に逃げ出すことなど出来ません。

 

「あら、せっかくの祝いの場なのに溜息だなんて。巫女様はお疲れのようね」

「ヤエル……揶揄うのは止してください」

 

 イェラガンド像完成の式典が少し落ち着き、ようやく私も休憩する時間を取れました。先ほどまでお客人らと引っ切り無しに挨拶して、やっとの思いでしばしの休息を手に入れたのですから、侍女長の小言に顔を顰めてしまうのも許してほしいです。

 

「ほら、お水を飲んでおきなさい。イェラグの名産雪解け水、私も飲んだけど美味しいわよ」

「ええ、よく知っていますとも……ありがとございます」

 

 喉を潤す冷たい水が疲れた身体に染み渡るようです。すると周囲の賑やかな笑い声がはっきり聞こえてくるようになり、自然と顔が綻んでしまいます。どうあれ、今日という日は今後のイェラグにとって必要な一歩だから、一人で沈むより場の雰囲気を楽しみたいものです。

 それに……今日の騒動の裏で、私がずっと待ち望んでいた()()()もイェラグに到着しました。招待したのがあの人なのは業腹ですが、喜ばしいことに変わりありません。先ほど歓談している姿を見かけましたが、今はどちらに居るのでしょうか──

 

「こんにちは、巫女様。変わらずお元気なようで何より」

 

 と、思索に耽っていたら待ち望んでいた声が後ろから。すぐに振り返ると思い描いた通りの人が立っています。

 

「むぅ、ドクター。そう畏まって話しかけられると、身共は悲しみで今にも臥せってしまいそうです」

「おや、それは申し訳ない──ゴタゴタしてたが、プラマニクスが元気そうで良かった」

 

 今度は気さくに『プラマニクス』とコードネームで呼びかけてくれたのは、今回の式典に招待されていたロドスのドクターでした。3年前の雪山事変でお兄様の策略として呼ばれ、そして智謀を見せた事でカランド貿易と浅からぬ縁を築いた彼ですが……私にとっても、特別な意味を持つ人です。

 彼は片手に持ったワイングラスと別に、中身の不明なバッグを持っていて、いつも通りに目立つ黒いフードの装いでした。当初はこの異様な風貌に警戒心を覚えたのも懐かしい思い出ですね。

 

「ここ半年はロドスにお忍びで来ることも無かったから、忙しいのは察してたよ」

「ええ、望む望まないに関わらず私はカランドの巫女であり、この国の象徴的立ち位置となっていますので。此度のイェラガンド像完成式典は絶対に外せないもので……少々目が回るかと思いましたが」

「ふふ、ここしばらく巫女様はいつも『何とかしてロドスへ亡命できないかしら』とぼやいてたわね。長老たちに聞かれたら全く、ひっくり返って召されてしまうわ」

「ヤエル……まったく、あなたという人は」

 

 確かにその通りですけれど、何もドクターの前で暴露しなくてもいいじゃないですか。今更外面を取り繕う必要など無い仲といえど、やはり良く見られたい欲求は私にだってあるのです。

 ロドスにいる間は重責ある立場のことを忘れて、一人のオペレーター『プラマニクス』としてあれるのが本当に気楽なものでして。初めてイェラグから出てロドスの本艦に到着した時の衝撃と、その後の鮮烈な体験は忘れられそうにありません。ましてやドクターとの密かな関係に至っては──

 

「そうだ、プラマニクスにこれを渡しておこうと思って」

「これ、は……?」

 

 ドクターがずっと持っていたバッグを受け取ると、予想よりずっしり重い感触が伝わります。さて、これは何だろうかと思索を巡らせてみたところ、ドクターが意地悪く囁いてきました。

 

「最近、()()()に困ってると聞いたから。後で使ってみてね」

「なっ、あっ……あなたという方は、このような場所で渡さずとも──!」

 

 中身を察してしまった私は思わず声を荒げてしまって、すぐに口を塞ぎました。危ない、もし私が怒鳴るような事態があれば周囲の耳目を集めてしまいます。ましてこのバッグの中身を検められてしまったら、身の破滅も同然です。

 もちろん危険物では無いですし、違法な薬物でもありません。むしろ普通に考えれば健康的になれる器具であって……しかし実際の用途を思えば頬を赤らめてしまってもおかしくない代物でした。

 

「巫女様、そちらは私が預かってお部屋にお持ちしておきましょうか?」

「え、ええ……お願いします。ただし絶対に、ヤエルといえど中身を見てはいけませんよ。良いですね?」

「そう言われたら覗いてみたくなるのが人情だけど──うん、止めておくわ。今のあなた、イェラガンドでも呪い殺せそうな目をしてるもの」

 

 ふふふ、と信用ならない笑みを浮かべてヤエルは去って行きました。まあ、彼女がバッグを仕舞ってくれるならば一安心です。誰の目にも触れることは無いでしょう。

 

「はぁ、ドクター……あまりお戯れをなさらないでください。万が一があれば身共と一緒に万事休すなのですから」

「はは、申し訳ない。少し揶揄ってみたかったもので」

 

 本当にこの人は、いつも真面目な顔をして突拍子もないことを言い出すから油断なりません。そこが愛嬌であり多くのオペレーターを惹きつける魅力なのでしょうが、時と場合を考えてほしいですね。

 

「それじゃあ積もる話もあることだし、ロドスの代表として今後のイェラグとの提携を議論したいと思うのだけど、今夜のご予定は大丈夫かな?」

「はい、身共に異論はございません。()()を終え次第、伺わせていただきます」

 

 もちろん、今の言葉に嘘は微塵もありません。ドクターの頭脳を借りたい案件は山ほどありますから。お兄様と互角以上に競り合った智謀を一晩独占できる、これに勝る政治的アドバンテージはありません。

 ですがそれはそれとして。準備というのが、まさか直腸洗浄であるだなんて……先の会話から察せる人は皆無であることでしょう。そしてもちろん、私とドクターが後ろの穴で散々に肉体関係を持っていて、時折交われる時間を私自身が待ち遠しく思っていることなど尚更に。

 

 ◇

 

 古来より男性は『女を抱く』ことが至上の快楽として扱われます。

 

 圧倒的な権力や暴力を手に入れても、往々にしてそれらは女性を手籠めにして好きなだけ犯し、孕ませるために使われるものです。外界の歴史に多少触れれば当然出てくる概念であり、このイェラグとて決して例外ではありません。

 よって性行為による快楽を貪れるのは男性だけの特権で、妊娠という大きな変化を伴う女性はただ浪費されるだけ──でも無いのです、案外と。女性であっても気持ちよく交われて、かつ妊娠しない穴は誰にだって存在します。

 アナルセックス。肛門、不浄の穴を使った交わり。初めて知った時はあまりに禁忌的な響きに世界がひっくり返ったような衝撃を受けました。ですがイェラグの歴史を紐解けば意外と身近なもので、厳冬の中で子を増やす危険を冒さず性欲を発散するのによく後孔が用いられたとか。安易な妊娠が許されないカランドの巫女もまた、時には重圧に負け肛門性交の肉欲に溺れていたと、生き証人(ヤエル)から聞いてしまった時は本当に驚いたものです。

 

 無論、私は私なりに巫女としての職責を全うし、汚らわしい肉欲に負けることなど有ってはならないと決意していたのですが……人間、状況が変われば案外すんなり変わってしまうものでして。

 

「ドクター、こんばんは」

「うわっ、プラマニクス!? ビックリした……!」

 

 夜分、ドクターが宿泊している部屋を訪れた私を出迎えてくれたのは、過剰なまでの驚愕でした。無理もありません、何せドアをノックどころか開けることもせず、ほとんど唐突に()()()()と評するのが正しいのですから。

 

「驚かせてしまい申し訳ありません。一刻も早くあなたに会いたいあまり、今宵の身共はズルをしてしまいましたから」

「…………ああ、なるほど。イェラのおかげか、道理で」

「幸いにしてイェラガンドは慈悲深いものでして。ですが身共のみならず、やはり人の身にはすぎる恩恵です」

 

 すぐに状況を把握したドクターの洞察力はさすがの一言です。私ですら、先ほどまで山の頂上に居たはずなのにという感覚がまだ拭えないのですから。アーツ技術でも再現できぬ神の御業の凄まじさ。こうして体験してみると、やはり奇跡へみだりに頼るのは人を駄目にしてしまうと痛感いたします。

 ですが今宵ばかりは侍女長のありがたい提案に乗って、最短でドクターの元へやってきました。理由は単純、もう我慢できそうにないから。ここしばらく忙殺されたせいで精神は疲弊しきり、身体は疼いてばかり。このストレスを発散したくてたまらないのですよ。

 

「本当はドクターに相談したい物事も多くあったのですが……申し訳ありません、まずは一度『火照り』を鎮める手伝いをしていただいてもよろしいでしょうか?」

「ああ、もちろん。喜んで手伝わせてもらうよ」

 

 躊躇の無い言葉に感謝しながら、私はベッドの白いシーツの上に乗りました。お手洗いでしゃがみ込むような、床に向けてお尻を突きだした体勢。尻尾で腰回りの布地を持ち上げ、灰色の下着まできっちり曝け出してしまいます。

 ああ……この時点で身体が燃えだしそうなほど恥ずかしい。殿方の前ではしたない恰好をして、下着すらじっくり見られているのですから。けれどこれより始まる行為を思えば、この程度の羞恥など物の数にも入りません。そして私も、それこそを望んでいるのです。

 

「脱がすよ」

「はい、どうぞ……っ」

 

 ドクターの大きな手が不躾なほどあっさりと、お尻を覆う布地を剥いでしまいました。彼曰く「太ってないのにムチムチして柔らかくて、水桃みたいな触り心地」らしい私の身体ですが、気に入ってもらえてるなら幸いです。証拠に、今もゴツゴツした掌が執拗に撫でまわしてくすぐったいのですから。

 そして唐突に尻房をぐっと掴まれると、ぐいっと音が出そうなほど大きく左右に開かれました。お尻の谷間に冷たい空気がスッと入り込んで、ドクターの視線が中央に向けて痛いほど突き刺さってるのが分かります。

 

「あ……」

 

 視線が釘付けとなるのは当然でしょう。だって私の最も恥ずべき窄まりは今、ドクターから渡された太いディルドを美味しく咀嚼している真っ最中なのですから。

 

「へぇ、プラマニクスはこれを選んだんだ」

「んあっ……はい、一番気持ちよさそうなものを選んだ、つもりです」

 

 唯一不浄の穴から飛び出した丸い輪の部分をクイクイと引っ張られると、お尻全体が引きずられるように淡い快感に包まれました。すっかり性器としてこなれた尻穴。皺を伸ばして異物を頬張ってる姿をドクターにじっくり観察されて。しかも自分で選んだ太くて長いディルドを挿入したと白状までして、もはやはしたないの域を超えて下品ですらありました。

 

 ──これが、私とドクターの間にある禁忌の秘め事です。

 

 性行為は人間にとって最高のストレス発散であり、本能に根ざした強烈な欲求でもある。そのような書籍を偶然目にしてしまったのは、もう何年前になる事か。それ以来ストレスを感じる度に自分を慰め発散していたのですが、ドクターとの出会いをきっかけに行為はより激しく大胆になりました。

 カランドの巫女として、万が一にも妊娠すれば大変な政治的失態に繋がります。故に歴代の巫女たちも異性と交わる際は後孔での肉体関係に限定し、私もそれに倣うこととしたのです。

 

 とはいえ、通常の交わりすら知らぬ生娘に尻穴性交の経験があるはずもなく。初めの内は嫌悪感が強く、自分からドクターに関係性を持ち掛けたのに泣いてしまいそうでした。肛門を触られ、舐められ、異物を突き込まれる強烈な違和感。こんな行為が本当に気持ち良いのか、ストレス発散になるのかと疑ったものの……ほんの一晩の内に、すっかり疑念は拭い去られていました。

 大胆かつ繊細な手つきで直腸を穿られて、陰部も挿入しない範囲で一緒に責められ何度も絶頂させられて。汗だくになり弛緩した身体を抱かれ、何度も後孔を貫かれ耕されたときの下品な快感……今でも思い出すだけで秘部が濡れてしまうほど、めくるめく一晩でした。

 

「匂いも無いし外縁部も綺麗だ。渡したものは役だったみたいで何よりだ」

「万が一にも不浄が残っていれば、大変な迷惑を掛けてしまうので……当然のことですよ」

 

 ドクターと関係を結んだ一晩以降、私は歴代の巫女と同じく尻穴を使った行為に抵抗感は無くなりました。むしろ当時と比べて外から齎される文明の利器もあるので、煩わしい洗浄の手間すら楽しめるのは恵まれてると言えます。

 式典でドクターから渡された鞄の中身は、まさに今宵の交わりを盛り上げるための利器たちでした。ディルドにビーズにローターといった、かつてのイェラグでは決して見ること無い最新の性具。それにロドス謹製のゼリー式浣腸器までが、まさか公式の場で堂々と引き渡されるなど、私も含めて誰も思っていなかったことでしょう。

 まして最近は、ロドスに赴く度に密かに補充していた清掃用のゼリーも底を尽いてしまい、自慰すら儘ならない状態で。よって久々にゼリーで腸内を徹底的に清める感覚すら快楽に変えて、紫色をしてゴツゴツした肌触りをしたあからさまに『女性を善がり狂わせる』ためのアナルディルドを入れこむと、期待と羞恥に胸を高鳴らせてドクターの元へ向かったのです。

 

「もっちりした綺麗なお尻に、ピンク色の整った皺……何度もほじくり返されたとは思えない美しさだ」

「や、そのようなこと、言わないでください……」

 

 異物をずっぽり咥え込んだ肛門周りをドクターに見られて、触られて、言葉で詰られ──顔から火が出そうな羞恥がとても心地よい。カランドの巫女として権威ある振る舞いを求められるのに、その正反対の下劣で浅ましい今の姿に倒錯した快感を覚えてしまって。じわりと垂れた愛液がポタリとシーツに染みを作ってるのが分かります。

 

 ええ、自覚はありますとも。誰が見ても色に狂った淫乱で変態な雌フェリーンです。

 

 このような淫売が相手では、普通の殿方なら幻滅して抱くのすら躊躇するでしょう。ですがドクターは私の性癖を知ったうえで快く付き合ってくれて、好きなだけ抱き潰してくれるのです。

 傍から見れば私が性奴隷でドクターが主のような関係性。実際辱められているのは私ですが……実のところ、関係性は全くの正反対。私のために、優しいドクターが意地悪に振舞ってくれてるのが正しいのです。

 

「さてと、それじゃあまずは……お尻に入ってるものを出してもらおうか」

「出す、とはつまり──」

「もちろん手を使うのは禁止だ。お手洗いにいるみたいに、頑張って出してもらおうか」

 

 早速恥辱の命令を耳元で指示されて、背筋をゾクゾクしたものが駆け抜けました。手を使わず、しゃがみ込んだ姿勢はつまり()()()()行為と酷似していて、尊厳など欠片もない非人道的なものです。なのにディルド排泄を受けて脳が喜んでしまっているのは、きっと私が手遅れだからでしょう。

 だって、既に知ってしまっているのです。信頼できる相手に命令される被虐感も、本能に刷り込まれた排泄快楽を性行為として貪る甘美さも、立場も権威も尊厳も放り投げた姿を観察される屈辱(かいかん)も。その全てが肩に背負った重荷を忘れさせてくれるから。

 

「こ、これより排泄()しますから……私のはしたない姿を、たっぷりご鑑賞ください……っ♡」

 

 震える声は嫌悪ではなく歓喜のため。ずっとお腹に収めていて、出したい欲求を我慢し続けたこれを抜けばどうなってしまうのか。想像だけで絶頂してしまいそうでした。

 お尻がドクターに向けて突き出されるよう、両手をシーツに突いた前傾姿勢になります。鋭い視線が刺さるほどに感じられますが、隠したりはしません。これ以上なく視姦された状態のまま肛門にグッと力が籠って──太い竿部分が肉の輪を通過し始めました。

 

「んぐっ♡ あ゛っ♡ あ゛~~……っ♡」

 

 窄まりから飛び出してきたのは、紫色をした毒々しいディルドです。えげつないイボイボと段差、それに細くて柔らかいシリコンの棘まで生やしたその凶器は、直腸の襞をこれでもかと刺激してました。ですが真価を発揮するのは肛門を通過するときで……まだほんの一割程度出しただけで、もう軽くイってしまいました。 

 それでも崩れ落ちそうな身体を踏ん張り、さらに力を籠めてディルドを排出していきます。イボイボが擦過して絶頂して、段差に括約筋をなぞられてまた絶頂して、柔らかなトゲトゲにゾリッと肉輪を擽られて、ほんの短い間に何度達したかも分からない始末です。

 

「すごいイきっぷり。出してるだけでそんな気持ちいんだ」

「おぐっ、あう゛……っ♡ ごれっ、きもちよ、すぎて……っ♡ また、イ゛っちゃい、ま゛すっ♡」

 

 メリメリと、グリグリと、少しずつ長いディルドが外へと追いやられていきます。お腹に覚えていた圧迫感が消える爽快感と、物が肛門を押し通る際のはしたない快感に頭がやられてしまって、汚い濁声が止められません。ドクターの前で取り繕う余裕など欠片もなく、ただただ浅ましい巫女の姿を見せびらかすだけ。

 唯一の救いは、徹底的に腸内を洗浄したおかげで出し続けても万が一が発生しない事でしょう。汚れや匂いもなく綺麗なままの玩具は、つまり私のお尻が性器として準備万端なのも示しています。安心感と、多大な羞恥に苛まれてまた身体が跳ねました。

 

「ごめん、なさい゛……♡ い、ぐ……っ♡」

「おー、あともう少しだ。ほら、最後の踏ん張りだよ」

「んぐ……ああ゛っ♡」

 

 大上段からあたかも『疑似排泄ショー』を楽しむ様子を見せるドクターに、興奮が止まりません。触られてもない割れ目から愛液をボタボタ垂らして、8割ほどが肛門から露出したディルドは自重で今にも落ちていきそう。そこに最後のトドメを自ら刺すべく、思い切りお尻に力を入れて──

 

「お゛っ♡ あ゛ぁあぁぁ~~~~っ♡♡」

 

 ゴトン、と床に落ちる硬い音が聞こえた時には、もうこの身は深い絶頂に連れていかれてました。酷い嬌声が他人事のように聞こえるほど頭の中は真っ白です。視界がチカチカして、きっと焦点すら合わないだらしない顔をしてるのでしょう。

 ぽっかり空いた尻穴がヒクヒクして、ずるりとディルドが抜け落ちた快感を反芻して喜んでるよう。イェラグの冷たい空気が内部に入り込んでくると、熱い体内との落差にはしたなく開かれた排泄孔を感じてしまって、それがまた気持ちいい。

 

「あ……♡ あ、うぅ……っ♡」

 

 身悶えする快感に包まれて、ディルド排泄絶頂という言葉にするのも下劣な行為を貪って、気付けば私の身体はシーツの海に投げ出されていました。四つん這いでお尻だけ上げた姿勢だから、当然ドクターにはぽっかり開いた後ろの穴が曝け出されています。

 

「はぁ、はぁ……♡ ドクター……身共のはしたない姿、お楽しみいただけたでしょうか……?」

「もちろん。凄まじいイきっぷりで、見てるこっちが恥ずかしくなったよ。お尻からこんな──」

 

 グイっと、ついさっきまで私のお尻にハマっていたディルドが眼前に出されました。長くて太くて、えげつない形をした極悪な玩具から目が離せない。テラテラと濡れ輝いているのは腸液とお尻に仕込んだローションでしょうか。漂ってくるあまりに淫靡な匂いをスンスン嗅いでしまって、そんな淫売(じぶん)に絶望しながらまた軽く絶頂してしまって。淫らにすぎる反応はドクターに筒抜けでした。

 

「ぶっといのを排泄()して絶頂しちゃうなんてね。カランドの巫女なんて辞めて、娼館で尻穴性奴隷でもしてた方が幸せなんじゃないの?」

「そ、そんなこと……っ♡」

 

 無礼を軽く飛び越えた提案にまた身体が火照りました。もちろんドクターが嘯いた未来はあり得ませんが、もしそうなったらと想像してしまうとお腹の奥が疼くのです。酷いことを言われて悦んでしまうこの身体が、精神性が、恥ずかしくて心地よい。

 

「今度は何をしようか……いや、してほしい?」

「そ、それなら……舐めていただくことは、可能でしょうか……?」

「ああ、いいよ。お尻もっと突き出して」

 

 指示通りにグッとお尻を突きだすと、大きな掌にグッと左右へ開かれました。やっと閉じたばかりの窄まりがスースーして、これでもかと見られているのを肌で感じます。そこにドクターの吐息がふぅと吹きかけられて、ビクンと身体が跳ねました。さらに次への期待にヒクヒク震える尻穴へ、湿った柔らかい感触がピトリと押し当てられて……表面をベロリと舐め上げられたのです。

 

「あっ♡ あんっ♡」

 

 ディルドの暴力的な快感とはまた違う、柔らかくて短い舌だからできる繊細で優しい気持ち良さ。すっかり開発されきった尻穴は舌先だけで十分広げられるようで、入口だけでなく内部までわが物顔で侵入してきます。抵抗なんてまるでできず、性器として躾けられた証を立てているようでした。

 不浄の穴を舐められて走るくすぐったさに似た快感。それと同時に胸中へ湧き上がるのは、最も見せるべきでない窄まりを舌で愛撫される羞恥心と、そのような所を舐めさせている罪悪感。それに……悪い言い方をすれば優越感に似た感情です。

 

「あむっ、じゅるっ……どう?」

「はい、気持ちいい、です……♡ うっ、ああっ♡」

 

 人体で最も穢れた場所を舐めるなど、たとえ綺麗に掃除されていても抵抗感を覚えて然るべきでしょう。故にお尻の穴を舐めさせるなど、倒錯した娯楽本の中でのみ許される行いで。現実的には屈辱的な行為であり、仮に外交の場で使えば最大級の挑発と侮辱になるのは誰にだって明白です。

 そう、だからロドスという一企業のトップに私のお尻を舐めさせることなど、本来あってはならない事で──男娼のような扱いなどもっての外だというのに。皆から敬意と好意を集める素晴らしい人に恥辱のアナル舐めをさせ、あまつさえ奉仕させる事に申し訳なさを覚えます。ああ、本当にごめんなさい、でも背筋がゾクゾクして止められないのです。

 

「その、汚かったりとかは……大丈夫でしょうか?」

「いや、とても綺麗で甘いよ。むしろもっと舐めたいくらいだ」

 

 思わず問いかけてしまうと、ドクターは気負いなく褒めてくれて。社交辞令でない本心からの言葉なのは、これまでの付き合いで分かってますとも。こんな行為をドクターも楽しんでくれてる事が唯一の救いで、最後の免罪符なのです。

 人としての尊厳を投げ捨てて、ただ待ち受ける快楽だけを期待してしまう浅ましい雌。そんな己をドクターは否定せず、好きなように乱れて良いと受け入れてくれるから……敢えて言いますが、都合が良いのです。こんな私を蔑まずに付き合ってくれて、でも羞恥に喘がせながら目一杯お尻を犯してくれる。きっと世界のどこを探しても見つかりません。

 

 ピチャピチャ、くちゅくちゅ。

 

 聞くも淫らな水音は唾液が肛門に塗される音でしょうか。ぞわぞわと優しい刺激が背筋を走って、尻尾の毛が膨らんでしまいます。皺の筋一つまで丁寧に唾液を塗されて、ぷっくり外側へ膨らんだ入口を優しく歯で甘噛みされて、たまに割れ目の上にある突起を指がクリクリすると「ひゃうっ♡」と変な声が出てしまいました。

 糖蜜でドロドロに漬け込まれるみたいな甘くてねっとりした快感が、ずーっと続いて止まらない。力の抜けた下半身はドクターが支えてくれなければとっくにシーツへ沈んでいたことでしょう。頭がぼうっとして気持ちいいしか考えられなくなって……疲れも嫌なことも全て忘れられる、プカプカ浮かんだ夢見心地に誘われました。

 

「ん……あ……♡ ゆび、はいって、きて──♡」

 

 ねちょりと音を立てて舌が離れた後、名残惜しさを感じる間もなく指先が後孔へ潜り込んできます。慎重な指使いで二本も差し込まれるとぐいっと広げられてしまいました。内部の粘膜まで至近距離で見られ、ドクターの熱い吐息が内部に直接感じられる。お尻が熱をもって疼くと同時、ただでさえ濡れそぼった前穴がまたも恨めしそうに子宮をきゅうと疼かせました。

 もし、膣穴を貫かれ子宮に精を受けたら、もっと気持ちよくなれるのでしょうか? 後ろでの交わりを何度もした今でさえ想像がつきません。いえむしろ、肛門性交が良すぎたからこそ「本当にこれ以上の快感があるのでしょうか?」と疑問を抱いてしまうのですが。

 

 ええ、つまり。今宵も前穴の出番はありません。ひたすら後ろの穴だけを犯されて、犯されて、犯され続ける夜となるのです。

 

「もう十分ほぐれたかな」

「わたし、は、準備万端です……お好きなように身共の穴を、お使いください……♡」

 

 グーっと背筋を逸らして、今まで以上に目一杯ドクターへお尻を捧げます。それと同時にゴソゴソと衣擦れの音が聞こえてきて、熱くて硬い先端がピトリとお尻の穴に押し当てられました。何度も私の腸内(なか)を掘り返して、穿って、思うままに精液をばら撒いてくれた逞しい一物。先端の僅かな部分と触れるだけで身体は期待に震えてました。

 これまではいわば下ごしらえ、料理で例えれば前菜にすぎません。メインディッシュはこれからで、不浄の穴を玩具みたいに好き勝手に使ってもらうのです。女性としての尊厳も、巫女としての権威も、『プラマニクス』としての立場も……全て脱ぎ去って、原始的で背徳的な快感を享受するだけの雌になるために。

 

挿入()れるよ」

「はい、どうぞ……っ♡ んっ、ぐぅ……ぉあ゛あ゛~~~~っ♡」

 

 ローションと私の漏らした蜜の滑りを借りた一物が、ぬるりとお腹に侵入してきました。本来外に出すための器官である肛門なのに、逆走してくる熱の塊を欠片も拒めない。むしろ嬉しそうに迎え入れて、一番奥を明け渡すべく貫いてもらっているようです。脳裏に広がる異物感はすぐに背徳性を伴った快感となり、ドクターの熱を直接感じられる歓喜へと置き換わっていきました。

 初夜では挿入に苦戦して、収まった後もひどく気持ち悪い感触があったのに。人は慣れてしまうようでして、今や挿入時から快感しか覚えない身体となってしまいました。ドクターの腰が私のお尻に優しく触れると、それは一番奥まで入り込んだ合図。亀頭の先が触れている場所を結腸と呼ぶことは、この関係が始まってから知ったことです。

 

「すごい声だ、挿入されただけで気持ちよくなっちゃった?」

「い、意地悪は、止めてくださ──お゛っ♡ あ゛っ♡♡」

 

 舌に乗せかけた文句は、ドクターが急に動いたことで聞くに堪えない濁声になってしまいました。咄嗟に引き寄せた枕で顔ごと口を覆いますが、それでもペニスがずるりと抜けると汚い声が溢れて隠し切れません。でも、仕方ないのです。それぐらい気持ち良くて、頭が馬鹿になってしまうのですから。

 タン、タン、タンと小気味よい音を立てながらお尻を叩かれ、その度に一物が私の腸内(なか)を往復し蹂躙しました。先ほど収めていたディルドと違って形状はシンプルなのに、熱さと硬さが『本物』であることを強調し、更なる快感を齎してくる。背中側を擦られる度にゾクゾク、ビリビリとした感覚が脳まで届いて……頭が痺れてしまいそうです。きっと枕で隠してなければ、肛交で歪み切った酷い顔を見られていたことでしょう。

 

 でもドクターはそんな儚い抵抗など知らないとばかり、責め立てる手を緩めてはくれません。

 

「プラマニクスは確か、入口と子宮近くが特に気持ちいいんだよね」

「ひぎゅっ♡♡ ま゛っ、まっでくださ……いっ♡♡」

 

 入口──本来は出口であるはずの穴を擦られて、頭が何度も真っ白に明滅しました。先ほどのディルド排泄ですら呆気なく絶頂するほど気持ちよくなれたのに、今度はドクターのペニスで繰り返しあの感触を味わっているのです。爽快感と羞恥心が交わる気持ち良さに喉が潰れそうな声が出て、なのにそれだけで終わってくれもせず。ぐぽぐぽとお腹を擦られた回数だけ、女の子を辞めてしまった声が我慢できなくて蕩けるのでした。

 

「ん゛っ♡ ん゛っ♡ ぉ゛っ♡ ひ、ぎゅっ……♡」

 

 太い幹の部分で入口の輪っか部分を擦られて見悶えさせられる。

 子宮の裏側部分を熱くて硬い先端に幾度も叩かれて、気付けばぷしゃぷしゃと潮を吹き散らして。

 頭がどうにかなってしまいそうな快感を堪えようと枕に顔を押し付けるものの、どこまで恥を隠す効果があったのでしょうか。耳も尻尾もピンと逆立っているので、『お尻で感じる変態巫女』であるとドクターには筒抜けだったと思います。でもついぞ口からは「止めてほしい」とは出てきません……その一言で優しいドクターはすぐ中断してくれると信頼しているのに。

 

「イ゛っ♡ イ゛っで……っ♡♡ ふー♡ ふー……ん゛ん゛ん゛っ♡♡」

 

 だからこれは簡単な話。この頭がどうにかなってしまいそうな快楽を受けている今ですら、もっと欲しいと貪欲に肛門性交に明け暮れたいと願っているだけなのです。

 

「そろそろこっちも射精()すから、お尻で全部受け止めてね」

「は、はい……っ♡ 身共のお尻で全部、飲み込ませていただき──んあ゛っ♡」

 

 イき狂う私と違ってドクターは努めて冷静な声音でした。その様が性感に溺れている淫乱な雌と、それを眺めている強大な雄の力関係のようで興奮させられます。べちゃべちゃになった割れ目が汁を振り撒いて、腸奥で何度も一物を抱きしめて──ビクビクと太槍の先端が震えた途端、無意識に腰を高く高く持ち上げました。

 

 その瞬間、力強い手にお尻を思い切り掴まれて、奥深くのさらに深くまでドクターが突き刺さってきたのでした。

 

「あっ──あついの、たくさん出て、ます……っ♡♡」

 

 身体の一番深いところで、しかも排泄のための穴に殿方の欲望を吐き出される得も言われぬ感覚。そのあまりに背徳的な熱量と感触に馬鹿になっていた頭は完全に呆け切ってしまい……気付けば放尿じみた潮吹きをしながら、意識が白い闇に堕ちていたのでした。 

 

 ◇

 

 淫らにすぎる姿を見せ、不浄の穴を好き放題に貫かれる様を悦んでいる私ではありますが、実のところドクターと恋仲では無いのです。

 夫婦、恋人でない男女が肉体関係を持つことを世間一般では爛れた関係とか、もう少し世俗的な言い回しなら"セフレ"と呼称するようですね。ロドスに来てから知った概念ではありますが、これ以上なく的確に私たちの関係性を表現したものです。

 ですがそれらも、通常であれば女性器と男性器を交わらせる行為を指し示すもの。肛門を使用した爛れた関係を表す言葉は、残念ながら見つけることが叶いませんでした。

 

 何もかもが異例であるこの関係性ですが、単にストレス発散だけで終わりません。下手をすれば国一つを容易に掌握しかねない"ドクター"という頭脳を私が独り占めできるのは──知る人が知れば羨望と嫉妬を向ける時間なのですから。

 

「──なるほど、君の言い分はよく分かった。カランドの巫女なら、確かに体裁を気にするのは当然のことだ」

「……含みのある言い方ですね。どうぞ本心を仰ってください」

「なら遠慮なく言うが、利益の面で見ればシルバーアッシュが正しいだろう。ごく自然に銀心湖へ集約する手際も、それを隠蔽する方法も見事だ」

 

 一度大きく絶頂した後は、激しい交わりが嘘のように穏やかな時間を過ごしていました。座り込んだドクターの胸板に背中を預け、衣服も脱ぎ去ったせいで素肌で熱を交換し合う。それこそ恋人みたいな密着具合ですが、会話の内容はどこまでも真面目なものでして。

 今回のヴィクトリア軍との衝突や、お兄様が内々に進めているだろう陰謀、さらに私個人の悩みまで……些事から大事に渡る相談をドクターにできるのは、得難い時間でした。イェラグの機密事項? そんなものは今更です。

 

「むぅ、やはりドクターはお兄様の肩を持ちますか」

「今後のイェラグの発展のためには──うぐっ、ま、待ってくれ、急に締め付けないで……」

「お返しです」

 

 まあそれはそれとして、あの人を褒めるような物言いにはついムッとしてしまうのですが。内心で認めている事とは別問題なのです。

 

 ()()()()()()()()()()()硬い棒を締め上げると、途端にドクターから情けない声が出ました。先ほどは散々私を苛め抜き、その後は頭脳を遺憾なく発揮している人と同じとは思えない姿です。可愛らしい姿に溜飲を下げたのも束の間、今度は私の胸が鷲掴みにされていたのでした。

 私たちのルーチンとして、一度本気で交わり絶頂した後はベッドで政治談議をするのが常でした。それもお尻で結合したままで、です。緩く繋がり快感を求めながら、議論をしては時に苛立ちを性行為でぶつけ、時に同意に至れば甘い享楽を共有する。蔓珠院で私が提案したイェラグの行く末を占う案のいくつかが、この場で誕生したものとは誰も思わないでしょうね。

 

「プラマニクスの身体はどこも柔らかくて触り心地が良いな。何度抱いても飽きないよ」

「そ、そうですか……このような行為に付き合わせて、ドクターがお嫌でなければ良いのですが」

「嫌なわけあるものか。君を好きに抱けることを喜ばない男はいないさ」

 

 ムニムニと胸を揉まれ乳首をつねられると、またも甘い声を搾り出されてしまいました。肛門はすっかり性感帯にされましたが、胸もまた十分に感度を上げられ開発済みでした。冴えていた頭にピンク色の靄が掛かって、容易く絶頂へと連れていかれそうです。

 今の体勢は確か背面座位と呼ぶのでしたか。後ろに信頼できる人の体温を感じて、前面には腕を回されて抱きしめられ、大事なところを明け渡して深く結合する。とても安心感を覚える密着具合に自然と身体がリラックスしてしまいます。

 

 私の太い尻尾がドクターの腕に巻き付こうとして、代わりにさわさわと撫でられ返されて蕩けそう。退廃的で、甘くて、ズブズブに依存してしまう。抜け出せない氷の檻みたいで、なのにお湯に浸かってるみたいに暖かいのです。

 

「ドクターには私の我が儘を聞いていただいて、いつも感謝しています」

「大した手間じゃないさ、お礼を言われることでもないよ」

「ですがその……毎回奉仕してもらうのも、申し訳なさを覚えてしまって──ひゃうっ♡」

 

 何度目かの疑念は下から突き上げられる衝撃に掻き消されてしまいました。まるで私の不安を吹き飛ばすように、ドクターの両腕に力強く抱きこまれて、先ほどまでの緩い繋がりとは一転してガツガツと突き上げられてます。まるで駄獣の背に乗ったような衝撃で、直接お尻の中をかき回されて気持ち良い。

 

「疑いすぎだよ、君と交わるのを私が嫌と言った覚えはないけど?」

「で、ですが……お尻を舐めさせたり、抱かれながら相談に乗ってもらうまでしてて──」

「こういう時の君は頑固だね。私は心から楽しんでいるさ」

 

 それに、とドクターは耳元に息を吹きかけてきます。生暖かい感触にゾワリとして、身体の毛が逆立ちました。反射的にキュッとお尻が締まってドクターの形をいっそう強く感じてしまう。

 

「私にとってもこれはストレス発散だ。アナルセックス好きな変態巫女様を思う存分抱き潰して良いだなんて、大金を積んでもできない経験だろう」

「そ、そのような物言いは──あんっ♡」

「事実だろう? こうして今もお尻を貫かれてるのに、嫌がるどころか悦ぶなんて。イェラグの民が見たらどう思うだろうね」

 

 身体を揺すられ、無理やりにお尻の性感を呼び覚まされていく。酷い物言いのドクターはどこかわざとらしくて、悪役みたいな言い回しを楽しんでるようです。いつもと違うその姿に、私の中に眠る被虐心が煽られていくようで……正直なところ、大変興奮してしまいました。自分のはしたない雌の一面を強く自覚させられます。

 

「遠慮も我慢もしなくていい。私は君が乱れてる姿を見るのが楽しみなのだから、君は好きなだけ私を使ってくれれば良いんだ」

「……ありがとう、ございます。でしたらドクター──」

 

 背中でそっとドクターを押し倒して、寝そべった上でしゃがみ込む体勢となりました。ドクターには私の背中とお尻と、性器を咥え込んだ尻穴が丸見えなことでしょう。羞恥に首筋が熱くなりますが、グッと堪えて腰を持ち上げました。

 

「うぉ──」

「身共が満足するまで、今宵は付き合ってもらいます。よろしいですね?」

「ああ、もちろん。というか今更宣言しなくたっていつも」

「そ、そういう事は言わないで結構ですから!」

 

 一言多いドクターを今度はこちらから黙らせるべく、淫らに腰を振り始めたのでした。

 

 ◇

 

 まあそれからは、その……お互い様とでも言いますか。

 私はドクターを生きたディルドのように扱った一方で、ドクターの方も私のお尻を性処理玩具のように扱って。搾り取り、射精され、また搾り取って、射精されてお腹を満たされ、その繰り返しでした。

 

 たとえば最初はドクターの上で背中を向けた騎乗位でした、彼曰く「杭打ちピストン」とも呼ぶらしいですが、ともかくこちら主導でお尻の穴で締め上げるのは中々愉快なものがありました。射精されてお腹を白濁で満たされた際は僭越ながら優越感すら覚えたものです。

 かと思えばひっくり返されて窮屈な前転姿勢にされて、陰核を弄られながら真上から叩きつけるように挿入を繰り返されました。すっかり膨らんだ突起は「女の子のおちんちん」とも表現するらしいですが……お尻に刺さった本物の質量と比べてしまえば、とんだ過大評価というものです。つい比較してしまった惨めさにすら当てられ絶頂したのがドクターにバレてなければ良いのですが。この時にされた射精は逆に征服されて、ドクターのものになってしまったような錯覚すら覚えましたとも。

 

 その次は口で奉仕して萎えかけた一物を復活させて、横抱きのまま繋がって小休止。込み入った内容を議論して、時に相手の意見に反論があれば身体の交わりで注意を向けて……気付けば私の方が論でも体勢でも組み敷かれていたのは、ちょっと納得いきませんね。

 覚えてる最後は私がうつ伏せに寝転がって、その上からドクターにのしかかられて挿入されてた事です。尻尾の付け根をトントンと叩かれ、潰れた胸の先端がシーツに擦れて、耳元では散々ドクターにエッチだとか煽られてしまい、はしたなく絶頂してしまいました。そういえば最後の絶頂は潮吹きではなく、漏らしてはならない排泄水が出ていたような気がしますが──

 

「気のせい、ではないですよね……」

「やあ、おはよう」

 

 朝、気怠いままに目を覚ますと隣にはドクターの裸体がありました。私も同じく全裸で、服も下着も床へ乱雑に脱ぎ捨てられてます。身体は汗と体液でベタベタ、シーツも色んな液を吸ってぐちゃぐちゃで、とても洗濯でどうにかなるとは思えない惨状です。籠った匂いも最悪で、誰が嗅いでも「セックスしたんだな」と確信すること間違いなしです。うう、昨晩の乱れようを思い出して恥ずかしいですね……

 

「えっと、ドクター……こちらは、どういたしましょうか? とても今更ですが、身共がドクターと一晩過ごしたことが露見するのはマズいと思うのですが」

「うーん、どうしようか。私が漏らしたことにして、君にはこっそり窓から抜け出してもらうしか思いつかない」

 

 どうやらドクターもお手上げのようです。

 となると、頼れるのは彼女だけと言いますか。あまり借りを作りすぎるのもどうかと思いますし、そもそも彼女の手を借りて楽をしたから今の状況に陥ってるので自業自得なのですが……仕方ありません。背に腹は代えられない、とはまさにこの事でしょう。

 

「ヤエル」

「あら、巫女様。こんな早朝から呼びつけるなんて」

 

 物は試しと虚空に向けて呼びかけてみれば、待っていたかのように反応がありました。

 

「うわっ、イェラか。君にはいつも驚かされるな」

「おはようドクター、随分と刺激的な一夜を過ごされたようね。ここ、ちょっとすごい匂いになってるわよ」

 

 本当に唐突に部屋の片隅に出現したヤエルは、顔を顰めて窓を大きく開け放ちました。イェラグの爽やかで冷たい空気が流れ込んできて、淫臭を根こそぎ外へと追いやっていく。このような時に思うことでもないですが、この朝の空気が私は嫌いではありません。

 

「要望は分かってるわ、ここの宿のベッドやシーツはどうにかしてあげるから安心してちょうだい」

「すみません……二度もあなたの手を借りることになってしまうとは。イェラガンドのお怒りに触れることが無いことを祈ります」

「主はそこまで狭量じゃないと思うわ。でもそうね……これを誤魔化すためには、ドクターと一晩共にしたのはエンヤでなく私ってことにしておこうかしら」

「ヤエル!」

「ふふ、冗談よ」

 

 本当に冗談なのかどうなのか、つい疑ってしまう底知れない笑みです。我々にはもったいない侍女長だというのに、こういう所が勿体ないというか、お茶目な人と言いますか。

 ともあれ、彼女に任せられるなら問題ないでしょう。慌ただしく服を身に纏い、戻る準備を整えてしまいます。ドクターもこの状況を受け入れたようで、さしたる動揺もなく声を掛けてくれました。

 

「昨夜はありがとう、楽しいひと時だったよ」

「こちらの方こそ、礼を言わなければなりません。今はとても心と身体が軽い気分です」

「そうか、なら良かったよ」

 

 それからドクターは、昨夜を彷彿とさせる少し意地悪な笑みを浮かべました。

 

「私はしばらくイェラグに居るから、好きな時にまたおいで」

「で、でしたら……また今晩というのは、ダメでしょうか?」

 

 その問いかけに、ドクターは大きく笑ったのでした。

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