※この作品はR-18です。

RG ガンダムビルド…ビビッドアーミー   作:星龜

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交流戦第2試合(2)


 

デルタプ([メルチェ])ラスの相手は、ジム・キグ([ヒョウガ])ナス―。

 

 

「…って、何だ、ありゃあ…!?」

と、ジム・キグナスの姿を見て驚くメルチェ…。

 

〈どうした?

空を飛ぶジムが、そんなに珍しいか?》

と、ヒョウガからの通信が入った。

 

「その声は、さっきの…!?」

 

〈その声…

メルチェといったか…!?》

 

「あぁッ!!

黄金の荒鷲

の孫娘のメルチェだ…ッ!!」

 

◆

 

通信機から聞こえてきた

黄金の荒鷲…。

 

▽

 

2年前―

 

一人の男が、76年の生涯を閉じた…。

 

彼の名はテツゾウ。

 

元ガンプラファイターであった…。

 

 

テツゾウがガンプラバトルの世界に足を踏み入れたのは、もう30を過ぎた頃だった。

 

やけにデビューが遅いが、テツゾウが30代の頃に、ガンプラバトルが始まったのだ。

 

つまり、テツゾウは

ガンプラバトル創生期

の頃のガンプラファイターなのだ―。

 

 

テツゾウの愛機はデルタガンダムだった。

 

黄金色の機体を煌めかせながら、ウェイブライダー形態で戦うバトルスタイルから、いつしか、テツゾウは

金色の荒鷲

と呼ばれるようになった。

 

しかし、その頃がテツゾウの絶頂期だった…。

 

 

月日は流れ…

 

テツゾウに、孫娘のメルチェが生まれた。

 

メルチェがガンプラファイターになろうとしたきっかけは、祖父テツゾウの影響だった。

 

テツゾウは連日、ガンプラバトルに興味をもったメルチェを、ガンプラバトルアリーナに連れて行った。

 

その頃のテツゾウは、現役のシニアガンプラファイターだったが、還暦を過ぎ、年齢からくる衰えで、かつてのような戦いはできなかった…。

 

年老いた体に、もはや、デルタガンダムのような高機動の機体(ガンプラ)は扱いきれなかったのだ…。

 

孫娘が見ている前で連敗を重ねるテツゾウは、次第にシニア仲間達からも嘲笑され、そして、罵倒されるようになっていった…。

 

晩年のテツゾウは

過去の栄光にしがみついているだけの老害ガンプラファイター

でしかなかった…。

 

そんなテツゾウの姿を見て育ったメルチェは、2年前、テツゾウが世を去った時…

 

テツゾウの栄光を継ぐ

決意をしたのだった。

 

だから、メルチェの愛機(ガンプラ)も、デルタプラスをウェイブライダー形態のまま使用している―。

 

 

ヒョウガがテツゾウのことを知ったのは、10歳の頃―。

 

とあるガンプラバトルアリーナで見た、ガンプラバトルがきっかけだった。

 

そのバトルは、シニアガンプラファイター同士の対戦だったが、デルタガンダムが、ジンの重斬刀でメッタ斬りにされていた。

 

それを見たヒョウガは、あきれていた…。

 

なにしろ、デルタガンダムよりも、はるかに性能が下回るジンに、デルタガンダムが負けているのだから…。

 

見物客達も、デルタガンダムが負けていることに、ブーイングをおくっていた。

 

 

試合後、コクピットルームから出てきた、デルタガンダムのファイターが、孫娘であろう女の子と一緒に帰っていくのを、ヒョウガは見ていた―。

 

▽

 

(そうか…。

あの時の女の子が…)

 

今、自分が戦っている相手だ―。

 

 

右手に持つマシンガンで、デルタプ([メルチェ])ラスを撃つジム・キグ([ヒョウガ])ナス。

 

なお、ヒョウガは、ジム・キグナスのマシンガンをビーム兵器に設定を変更しているため、マシンガンの銃口からは、ピンク色のビームが放たれる。

 

しかし、高速で飛び去るデルタプ([メルチェ])ラスには一発も当たらなかった。

 

「メルチェ。

君は知っているのか?

君の祖父が」

〈言うなッ!!

じいちゃんは、黄金の荒鷲なんだッ!!

じいちゃんの悪口を言うヤツは許さないぞッ!!》

 

(やはりな…。

知らないはずはないか…。)

 

「今の発言を許せとは言わん…。

ならば…

黄金の荒鷲の孫娘の実力を見せてもらう…ッ!!」

とジム・キグ([ヒョウガ])ナスはデルタプ([メルチェ])ラスにマシンガンを撃った―。

 

◇

 

メルチェも、テツゾウがどんな人だったのか知っている…。

 

幼少の頃から、テツゾウの敗北を、何度も見てきた…。

 

▽

 

「また負けちまった…★」

と、いつものように、笑いながらコクピットルームから出てくるテツゾウ…。

 

なぜ、負けたのに笑うのか?

 

どうして、勝てないのに、ガンプラバトルを続けるのか?

 

まだ、物心ついたばかりのメルチェでも、負けてもガンプラバトルを続けるテツゾウに、疑問をもっていた…。

 

 

ある日、ガンプラバトルアリーナからの帰り道―。

 

メルチェは

「じいちゃんは、どうして勝てないのに、ガンプラバトルをするの?」

と、テツゾウに訊いた。

 

「そりゃ…

好き

だからじゃ☆」

と答えたテツゾウ。

 

「好きだったら、負けてもいいの?」

と訊くメルチェに

 

「あぁ☆

好きじゃからな☆」

と、笑顔で答えるテツゾウ。

 

しかし、メルチェには、テツゾウの言うことが理解できなかった…。

 

むしろ、自分の好きなことなら、私は負けたくない…

 

…というのが、メルチェの考えだった。

 

 

「勝っても負けても楽しいのがガンプラバトル

じゃ☆」

と、笑うテツゾウ。

 

 

そうかもしれない…。

 

でも、やっぱり、勝ちたい…。

 

負けて嘲笑さ(わらわ)れるよりも…

 

勝って、みんなと笑いあいたい―。

 

それが、メルチェの考えだった―。

 

▽

 

今にして思えば、テツゾウはテツゾウなりに

ガンプラバトルの楽しさ

というのを教えてくれたんだと思う。

 

ただ、やり方がまずかっただけだ…。

 

だから、メルチェは

テツゾウのことを悪く言うヤツは許せない

のだ―。

 

◆

 

一方、地上の西の森の中では―。

 

 

「タイミングを見計らって、援護射撃って言われてもなぁ…★」

と、ジャブが空を見上げて愚痴っていた…。

 

 

ジャブの愛機(ガンプラ)・ユニコーンガンダム―。

 

全身を紫色に塗った、ユニコーンモードのユニコーンガンダムである。

 

 

イッキからは、タイミングを見計らって援護射撃を…と言われているのだが、撃ちたくても、空を高速で飛び回る機体(ガンプラ)を地上から狙撃するなんて、至難の業だ。

 

しかも、ジャブは、射撃はそれほど得意ではない…。

 

だが、ジャブの敵は

空ではなく、地上にいた…。

 

レーダーが、敵機を捉えた。

 

「2時方向…

高度50メートル…

機種…トムリアット・ブルーサンダー…!?」

 

ユニコーンガンダムのレーダーが捉えたのは、リコのトムリアット・ブルーサンダーだった。

 

さいわい、トム([リコ])リアット・ブルーサンダーは、こっちに気づいていないようだ。

 

(あれだったら、オレでもヤれる…ッ☆)

と、ビームマグナムをかまえるユニコ([じゃ])ーンガンダム…。

 

「目標捕捉(ターゲットロック)…

くらえッ!!」

と、ロングライフルを撃とうとしたら…

 

トム([リコ])リアット・ブルーサンダーも撃ってきた…!!

 

◇

 

高度50メートルを飛び、地上にいるであろう、青銅側の3機目の機体(ガンプラ)を捜す、リコのトムリアット・ブルーサンダー―。

 

 

リコの愛機(ガンプラ)・トムリアット・ブルーサンダーは、全身が水色に塗られた、バックパックがティルトローターパックのティルトローターを改造した物であるため、ローターがビームローターではない。

 

バックパックの側面には、大口径連装砲が装備されている―。

 

 

青銅側の3機目の機体(ガンプラ)は、どこにいるのか―?

 

どこかに隠れているのだろうが、隠れているとしたら、川の向こうの森の中だろう。

 

そこ以外に、隠れる場所など無いからだ。

 

隠れている本人は、上手く隠れていると思っているのだろうが、捜す側からすれば、居場所を教えているようなものである。

 

ただ、森は広いので、正確な居場所を突き止めるのは難しい。

 

そういう時は

向こうから出て来てもらう。

 

トム([リコ])リアット・ブルーサンダーが50メートルなどという、中途半端かつ相手が狙いやすい高度で、しかも、ゆっくりと飛んでいるのは、相手を誘い出すためだ。

 

案の定―

 

鳴り響くロックオン警報―!!

 

どうやら、真正面にいるようだ。

 

正面モニターに、敵機のデータが表示される。

 



 

【機体名】

ユニコーンガンダム

 

【ベースキット】

1/144 HG ユニコーンガンダム

 

【種別】

汎用型モビルスーツ

 

【属性】

陸

 

【ファイター】

ジャブ

 

【戦場適応】

宇宙戦 ◎

空中戦 ✕

地上戦 ◯

水中戦 △

 

【得意戦術】

射撃戦 ◯

接近戦 ◯

 



 

ジャブの名を見て、怒りに燃えるリコ。

 

さっき、自分のことを『小学生』だと嘲笑し(わらっ)た男だったからだ。

 

トム([リコ])リアット・ブルーサンダーは、バックパックに装備されている連装砲からナパーム弾を撃つ。

 

ユニコ([ジャブ])ーンガンダムが隠れていると思われる場所に着弾し…

 

周囲は火の海と化した―!!

 

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