「あれはウルフバクゥ…って…
ゑっ?」
と、ウルフバクゥの姿を見て、唖然とするイザベラ…。
「あれは…
狼の頭
ですか…?」
そう―
ウルフバクゥは、その名の通り
頭が狼の頭になっている
のだ…。
大きさや形状から、1/144 HG ガンダムジーエンアルトロンの左肩の狼の頭を、そのまま使っているようだ。
そのままでも、見た目のインパクトは抜群だが、ここは
地上のように走り回ることのできない宇宙空間
なので、ウルフバクゥは
地上走行形態で宇宙空間を飛行している
という、なんとも珍妙な姿をさらしていた…。
しかも、ウルフバクゥは
地上用モビルスーツなので、宇宙ステージでは機動性が低下
してしまう…。
だが、ウルフバクゥは、空属性に対して有利な陸属性である。
ガンダムムルシェラーゴがウルフバクゥの攻撃をくらえば
ダメージは10パーセント増し
になってしまうのだ…。
ウルフバクゥが、宇宙ステージで不利な地上用モビルスーツだからといっても、油断できない相手なのだ―。
もちろん、
飛んできた砲弾が、
強烈な閃光を放った…!!
「な…何ですのォォォ…ッ!?」
強烈な閃光に、思わず正面モニターから顔をそむけるイザベラ…。
同時に
ガンダムムルシェラーゴも動きを止めてしまった…。
だが…
それは…
致命的なミスだった…。
◆
ウルフバクゥが撃った砲弾―
それは
照明弾
だった。
照明弾の強烈な閃光にたじろぎ、動きを止めてしまった
「いくぜッ!!
アーム・アンド・ニーッ!!」
とナチは叫びながら、ガンダムムルシェラーゴの両腕と両膝を狙って450ミリレールガンを撃つ。
「ショルダーッ!!」
続いて両肩…
「レッグ・アンド・チェストッ!!」
両足と胴体…
「アンド・マスクッ!!」
最後に頭…
「パーフェクトッ☆」
◇
全身に
「残念でしたわね…☆」
と、ほくそ笑むイザベラ―。
ガンダムムルシェラーゴのベースキットであるジャスティスガンダムは、実弾兵器に絶対的な防御力をほこるフェイズシフト装甲が装備されているので、
「お返しですわ☆」
と、
突如、背後に現れた
「キャアアアアア…ッ!!」
1秒間に100発ものビームを撃たれた
そして
『BATTLE ENDED.』
と、試合終了のアナウンスが流れた…。
◇
青銅側のストレートの三連勝に、青銅側の応援席からは怒涛のような歓声が起こった。
青銅側の応援席からの、怒涛のような歓声を聞きながら、ミモザ、イザベラ、ミミが、肩を落として戻ってきた。
「部長…
すみませんでした…。」
と、ミモザはキャロルに頭を下げた。
「よくやってくれました…。
あとは、私達にまかせてください…。」
と、キャロルはミモザ達を労った…。
暗い表情で、席につくミモザ。
「よくやったわ、ミモザ。」
と、左隣に座るユイが、ミモザを慰める。
「そんなことないよ…。」
と、弱々しく答えるミモザ。
『射撃絶対命中』という『
相手に手傷を負わせた低度で…
実際は、手も足も出ず負けたのだ…。
『続いて、第4試合を開始いたします。』
というアナウンスが流れると、ユイは立ち上がった。
「行ってくるね。」
「うん…。」
と、ミモザはユイを見送った―。
◇
第4試合が始まった―。
出場者は―
【空高】
キャロル / ウイングガンダムセラフィム・プロフェシー
ハイム / ブレイブセイバーガンダム
ユイ / ウイングガンダムゼロワン
【青銅】
アテナ / ガンダムアストレア・ニケ
バン / ドム・ライオネット
ゲキ / サイコガンダム・ベアー
バトルフィールドは、砂漠。
空高側は、キャロル、ハイム、ユイの連携で
バンのドム・ライトネット
と
ゲキのサイコガンダム・ベアー
を撃破した。
ストレートの三連敗で、暗く沈んでいた空高の応援席が、一気に明るくなった。
残る相手は、青銅のガンプラバトル部部長のアテナ…。
しかし、アテナは1対3の状況でも、怯むことなく、キャロル達に戦いを挑んだ―。
アテナの
ガンダムアストレアの背中に、ストライクフリーダムガンダムのバックパックを装備し、バックパックのスラスターがあった場所に、自作した
本来、ストライクフリーダムガンダムのバックパックの機動兵装ウイングに装備されているMA-80V スーパードラグーンは大気圏内では使えないが、ガンダムアストレアの擬似太陽炉のGN粒子の恩恵により、大気圏内でも使用可能なのだ。
続いて、ハイムのブレイブセイバーガンダムが敗れ…
最後に、キャロルのウイングガンダムセラフィム・プロフェシーが敗れさった…。
◇
交流戦とはいえ、4戦全敗は、あまりにも惨めな結果だった…。
帰りの電車の中でも、みんなの表情は暗く、誰一人として、言葉を発する者はいなかった…。
駅前で
「今日のこの敗北の屈辱を糧に、さらなる研鑽に励むように…!!
解散…!!」
と、ミリアの解散宣言で、部員達は各々、家路についたのだった…。