※この作品はR-18です。

RG ガンダムビルド…ビビッドアーミー   作:星龜

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今日はバイト


 

水曜日の夜―。

 

 

ミモザは電車に乗って、バイト先であるカフェ【クスクス】に向かう。

 

ミモザが住んでいるビビッ島東部の都市アスマンから【クスクス】があるビビッ島中部の島都ノブリスまでは、電車で30分―。

 

駅から徒歩数分で、【クスクス】に着く―。

 

 

更衣室で、店の制服に着替えるミモザ。

 

「ところでミモザ。」

と、同じく、着替えている、ミモザより背の低い少女が、ミモザに話しかける。

 

彼女の名はビビ。

 

ビビッ島の島都ノブリスにある大陸高校の2年生で、【クスクス】のバイトリーダーだ。

 

「今日から、新しい子が入ってくる。

新人教育は、お前に任せるぞ。」

と言うビビ。

 

「はいはい★」

と答えるミモザ。

 

ビビはバイトリーダーなのだが、性格的に、新人教育には向いていない…。

 

なので、ミモザも、仕事はビビからというよりも、自力で覚えた…。

 

しかし、仕事はきっちりとやっている。

 

客からも人気があり、中には

あきらかにビビを目当てに来る男性客もいる

くらいだ…。

 

・

 

さて、着替え終わって、タイムカードを打つため、ビビと一緒に事務室に行くと、店長(マスター)と一緒に、件の新人がいた。

 

「おぉ、ビビにミモザ。

紹介するよ。

今日からウチで働くことになった

クレア

だ。

仲良くてやってくれ。」

と、ミモザとビビにクレアを紹介する店長(マスター)。

 

「はじめましてじゃけん!!

クレアというけん!!

よろしくおねがいするけん!!」

と、自己紹介するクレア。

 

(七尾人(ななおじん)かよ…。)

と、顔をしかめるビビ。

 

▽

 

今から200年前、ビビッ島はG国に征服されてG国の領土となり、七尾人達は南ビビッ島―通称・七尾島に追いやられた。

 

そうした過去のせいで、現在のビビッ島の島民であるG国人と七尾人は、今でも基本的に対立関係にある…。

 

▽

 

しかし、ミモザはビビッ島民(G国人)には珍しい、七尾人に対して差別意識や偏見はもっていない。

 

その証拠に、ミモザの彼女のユイは七尾人である。

 

しかし、ビビは七尾人を毛嫌いしている、典型的なビビッ島民(G国人)である…。

 

 

「私はビビ。

こっちはミモザ。」

と、ビビがクレアにミモザを紹介する。

 

「よろしくね、クレア☆」

「こちらこそ☆」

と、握手をするミモザとクレア。

 

「じゃ、さっきも言ったけど、新入りの教育、頼むな。」

と、ビビは事務室から出ていった…。

 

 

「じゃ、仕事を教えてあげるわ☆」

と、ミモザの新人教育が始まった―。

 

接客の仕方―。

 

注文のとり方―。

 

レジの打ち方―。

 

…と、基本的な仕事を教えていくミモザ。

 

 

「じゃ、実戦よ!!」

と、クレアを連れて、事務室から出て行くミモザ―。

 

◇

 

午後9時―。

 

クレアのバイト初日は終わった。

 

七尾人の新人に顔をしかめる客もいたが、大きなトラブルもなかった―。

 

 

ロッカーで着替えていると…

 

「ミモザさん…

ノーブラじゃけぇッ!?」

と、上着を脱ぎ、上半身裸になったミモザを見て、顔を真っ赤にするクレア。

 

「さわってもいいよ♡」

と言うミモザだったが

 

「悪いけんど…

それはちょっと…。

そういうのは、いくら女の子同士でも、よくないと思うけん…。」

と言うクレア。

 

「私も、こればかりはクレアに同意だな。

お前の、そういうところが理解できん。」

と言うビビに、ミモザも反論できなかった…。

 

 

「あっ…!!」

と、ミモザが着替えている最中、GPベースを落としてしまった。

 

「えっ?

ミモザさん、ガンプラバトル、するけん?」

と訊くクレア。

 

「まあね。

まだ、始めたばかりなんだけど…

クレアもするの?」

と訊くミモザに

 

「はい☆

幼稚園の頃

からけん☆」

と、笑顔で言うクレア。

 

「えっ…!?

幼稚園の頃からって…?

じゃ…

クレアって…

ガンプラバトル歴10年…?」

と驚くミモザ。

 

「ミモザさん。

よかったら、今度の土曜日にでも、ガンプラバトルをやらんけん?」

と訊くクレア。

 

「いいけど…

でも、クレアって、どこに住んでるの?」

と訊くミモザに

 

「ブルービーチじゃけん。」

と言うクレア。

 

「ブルービーチか…。」

と、考え込むミモザ。

 

ブルービーチといえば、ビビッ島の南西部にある港町だが、ミモザが住んでいるのはビビッ島の東部だ。

 

ミモザが住んでいる街からブルービーチまでは、だいたい、急行電車で1時間ほどだ。

 

時間はともかく、行き帰りの電車代は、高校生には少々キツい出費だ…。

 

だが、せっかくのお誘いだ。

 

無下に断るのも失礼だろう。

 

「わかった☆」

と、ミモザはクレアからの誘いを承諾した。

 

「10年選手と『カテゴリーF』だけどド素人か…。

面白い対戦になりそうだな★」

と言うビビ。

 

「えっ?

ミモザさんって、『カテゴリーF』なんじゃけん?」

と訊くクレア。

 

「そういうふうに言われるのって、あんまり好きじゃないんだけどね…。」

と言うミモザ。

 

「どんな能力を持っとるけん?」

と訊くクレアに

 

「射撃が絶対に当たる能力

なんだけどね…。」

と答えてしまうミモザ…。

 

(バカッ★

もうすぐ、ビビッ島ガンプラバトル大会だというのに、今日会ったばかりのクレアに自らの秘密をバラすヤツがあるかッ!!)

と、ミモザにあきれるビビ…。

 

もっとも、大会のレギュレーションからすると、ミモザとクレアが対戦することになるのは決勝大会だ。

 

しかし、ミモザの実力を考えると、ミモザとクレアが決勝大会で顔を合わせる可能性は低いだろう…。

 

(なら、秘密をバラしても、とくに問題は無さそうだな★)

と、ビビは思った―。

 

◇

 

翌日の、大空高校の昼休み―。

 

ミモザとユイは、いつものように、非常階段の最上階の踊り場で昼食を食べる―。

 

 

「ユイ。

今度の土曜日、空いてる?」

と訊くミモザ。

 

「金曜の夕方から日曜の夜まで、私はミモザと一緒よ♡」

と言うユイ。

 

「あのね…

昨日、バイトで新しい娘が入ってきてね…

その娘、七尾人のクレアって娘なんだけど…

土曜日に、その娘とガンプラバトルをやろうって話になってね。」

と言うミモザ。

 

「そのクレアって人と、どこで対戦するの?」

と訊くユイに

 

「ブルービーチ…。」

と答えるミモザ…。

 

「ミモザ…

そこ…

どこにあるか知ってる?」

と、あきれるユイ…。

 

「う…うん…★」

と、うなだれるミモザ…。

 

「でも、私がついて行っていいの?」

と訊くユイに

 

「1人で行くのもアレだし…。」

と言うミモザ。

 

「そうだよね…。

それにしても、もうすぐビビッ島ガンプラバトル大会なのに、ミモザを誘うって…

もしかして…

それ…

誘われたんじゃなくて

スパーリング相手にされた

んじゃないの?」

という、ユイの指摘に

 

「そ…そんな…!?」

と驚くミモザ。

 

「ま、ブルービーチに住んでる人だったら、大会で対戦することもないし、手の内を明かしても、問題ないわね。」

と言うユイ。

 

「どういうこと?」

と訊くミモザに

 

「ビビッ島ガンプラバトル大会は

ビビッ島の南地区、中央区、東地区に分かれて行われる

の。

この

3つの地区の優勝チームと、七尾島の優勝チームによる4チームで決勝大会が行われる

の。」

と、ガンプラバトル大会のレギュレーションを教えるユイ。

 

なお、クレアが住むブルービーチは南地区だ。

 

「そうね…。

ミモザをスパーリング相手にするなんて、許せないわ!!

私と一緒に、そのクレアって人を返り討ちにしてやりましょ!!」

と言うユイ。

 

「う…うん…★

ありがと…★」

と答えるミモザだったが…

 

(たぶん…

そんなつもりで私を誘ったとは思えないのよね…。)

と思うのだった…。

 

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