6月の第2土曜日―。
ついに、ビビッ島最大のガンプラバトルの祭典
ビビッ島東区ガンプラバトル大会
の開催日となった―。
ビビッ島の
南区
中央区
東区
の各地区大会の優勝チーム
と
七尾島大会の優勝チーム
の4チームによる決勝大会に優勝したチームが
G国ガンプラバトル大会のビビッ島代表チーム
となり、G国本土で行われるG国ガンプラバトル大会に出場するのだ―。
空高ガンプラバトル部も、東区大会にエントリーしている。
ミモザとユイは、集合場所である、空高の校門前に向かう―。
空高の校門前には、ガンプラバトル部の部員達が集まっていた。
どうやら、ミモザとユイが最後だったようだ。
「遅れてすみません。」
と謝るミモザ。
「大丈夫だよ☆
ちゃんと時間内に着いてるから☆」
と言う、副部長のセリーナ。
「全員、そろったよぉ☆」
と言うフライ。
「それじゃ、会場の
アスマン陸上競技場
に行くぞ。」
とミリアの号令一下、空高ガンプラバトル部の面々は、バス停へと向かった―。
バス停に行く途中で…
「ねぇ、ユイ。
ガンプラバトルって、外でもできるの?」
と、ユイに訊くミモザ。
「まぁ…プラフスキー粒子はステージにしか散布されないから、できないことはないんだけど…。
ただ、私も外でやるのは初めてだわ。」
と答えるユイ。
「つ〜か、今日の天気予報…
昼から雨
なんだけど…★」
と言うミモザ。
「うん…。
朝のニュースで言ってたよね…。
なのに、何で外でやるんだろう?」
と、首を傾げるユイ。
「大会主催者は、朝のニュースを観てないのかもね★」
と言うミモザ…。
やがて、バス停に着き…
数分後、到着したバスに乗って、アスマン陸上競技場に向かう―。
・
アスマン陸上競技場に到着し…
場内に入ると…
千人近い大会参加者達がいた…。
いよいよ、開会式開始の時間となり、競技場内に整列する大会参加者達―。
大会委員長のクラウドが登壇し
「これより、ビビッ島東区ガンプラバトル大会を開催いたします…!!」
と、開会宣言をする。
続けて
「今回は、なんと
悠久の地八戦神のメイコ様のご好意により、メイコ様の世界で大会を開催する
ことになりました…!!」
と言う。
それを聞いてどよめく、大会参加者達…。
「ユイ…
メイコ様って誰?」
と訊くミモザ。
「悠久の地の八戦神の1人よ…
…って、そっか…
ミモザは『悠久の地』についても知らないのよね…。」
と言うユイ。
「うん…★」
と答えるミモザ…。
「正直、私も『悠久の地』が何なのか、よくわからないのよ…。」
と言うユイ。
「何それ?」
と言うミモザに
「わかりやすく言えば…
異世界
なのよ。」
と言うユイ。
(い…異世界…!?)
とユイの、あまりにも非現実的な発言に、首を傾げるミモザ。
しかし、ユイが嘘を言っているようには見えないし、ましてや、嘘を言うような娘でもない。
(『悠久の地』って、何だろう…。)
と、ミモザは1人、考え込むのだった…。
「それでは、メイコ様より、ご挨拶があります☆」
とクラウドは言って降壇し、かわって、白い頭髪に青い軍服を着た
頭に犬の耳がついた女性
が登壇した―。
「あの人が、メイコ様?」
と訊くミモザに
「みたいね…。
私も名前は知ってるけど、会うのは初めてよ…。」
と答えるユイ。
「みなさん、おはようございます☆」
と、挨拶するメイコ。
そして
「では、さっそく、私の世界に来てください☆」
と言って降壇した。
「では、端から順番に、こっちに来てください☆」
と、競技場への出入場ゲートへ案内するメイコ。
メイコの案内に従い、出入場ゲートに入っていく大会参加者達。
やがて、空高ガンプラバトル部の順番がまわってきた。
ミリアを先頭に、出入場ゲートに入っていく部員達。
しばらく歩くと…
先頭を歩くミリアの前に、扉があった。
その扉を開けるミリア。
扉をくぐると…
「えっ?
何、ここ?」
と驚くミモザ。
そこは、ホテルのロビーのような場所だった。
「えっと…
ここって、アスマン陸上競技場だよね?」
と驚いているミモザに
「違うよ★
ここが
メイコの世界
だよ★」
と言うフライ。
「メ…
メイコの世界…?」
と、首を傾げるミモザ…。
その時…
ロビーの壁にかかっている大きな液晶ディスプレイに、メイコの姿が映し出された。
『ようこそ、私の世界へ☆
では、さっそく、大会のルールを説明するね☆
ルールは、いたって簡単☆』
とメイコが言ったあと、画面が切り替わる。
『この城を落とせばいいんだよ☆』
と、画面には、水堀に囲まれた、白い壁に赤い屋根の、ヨーロッパの古城のような城が映し出された。
『簡単でしょ☆』
と、満面の笑みを浮かべるメイコの映像に切り替わる。
『じゃ、がんばってね☆』
で、映像は消えてしまった…。
「聞いてのとおりだ。
11時に出撃する!!
解散!!」
と言うミリア。
「えっ?
どういうこと!?」
と困惑するミモザ…。
「こっちよ。」
と、ミモザを連れて、ユイはロビーの左方向にある扉に向かう。
扉を開け、中に入るユイとミモザ。
中は、2つのベッドがある部屋だった。
部屋の奥には、2つの扉がある。
「あの扉の向こうは、ガンプラバトルのコクピットルームになっているの。」
と言うユイ。
「待って。
一体、何がどうなっているのよ?」
と、まだ困惑しているミモザに
「一応、ここが
『悠久の地』
なのよ。」
と言うユイ。
「『悠久の地』…?」
と、首を傾げるミモザ。
「そう…。
現実ではないけど現実でもある
謎の世界…
それが、ここ
『悠久の地』。」
と言うユイ。
まだ合点がいっていないミモザに
「とにかく、出撃よ。
行こ、ミモザ。」
とユイに言われたミモザは、とりあえず
「うん…。」
と答える。
そして
ユイは右側
ミモザは左側
のコクピットルームに入った―。
◇
『Gun-pla Battel, Stand up.』
システムが起動し始めた。
『Please set your GP base.』
GPベースを、スロットにセットする。
『Please set your Gun-pla.』
ガンプラを、カタパルトデッキにセットする。
コクピットルーム内に、ホログラフィーで再現された球体操縦桿と正面と左右のカメラモニターや、残弾数や各部のダメージ表示を示すメモリなどが映るモニターが現れる。
球体操縦桿を握り、そして―
『Battel start!!』
バトルスタートの合図が鳴り響く―!!
「ミモザ。
ガンダムデュナメス・ヴァンガード、行きます!!」
「ユイ!!
ウイングガンダム
ミモザとユイのガンプラが発進した―。
◇
正面モニターに映るのは…
どこまでも広がる、雲一つ無い青空と…
どこまでも続く荒野…。
空を飛ぶ
右隣には、バード形態の
やがて、レーダーに、味方機を示す青点が表示され始めた。
その数、12。
「えっ、どういうこと?
ガンプラバトルに参加できるのって、3機までじゃないの!?」
と驚くミモザ。
《驚いたでしょ☆
ここじゃ、そういう制限は無いんだよ☆〉
と、フライからの通信が入った。
それを聞いて驚いていると
《これより、目標地点へと向かう!!
当然、城の防衛部隊や他チームからの妨害があるから注意しろ!!〉
という、ミリアからの通信とともに、正面モニターには、目標地点である城が表示された―。