※この作品はR-18です。

TSロリ勇者は仲間たちにぶち犯される   作:人の心を捨てないと書けない

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渡航、そして襲撃?

 

「ソルシエ様、お手紙でございます」

 

「どーでも良いわ。あたしは忙しいの」

 

 金髪の少女が床で、紙に何かを素早く書きながら、忙しそうに片手間に応答する。

 

「フォンターナ様でございます」

 

「はいはい……って、はぁ? 寄越しなさい」

 

 指をくいっと動かすと、従者の手にあった手紙が少女の目の前に飛んでくる。そして乱雑に封を破り、中を見る。きったない字ね…と苦言を漏らしながら文字に目を通す。

 

「中身はいかがでしたか?」

 

 しばらく読み込んだ後、少女…ソルシエは床に散らばった紙を全てひっくり返してバラバラに破り去った。

 

「はぁっー…こんなことしてらんないわ。あのクソバカが来るですって…? このソルシエ様を2年間も待たせた罪…存分に味合わせてやるわ!」

 

 ドタバタと部屋を飛び出すソルシエ。ここはファンリィルにある魔導学校、その研究棟の一室。若き天才魔導師、ソルシエに与えられた専用部屋である。普段はお淑やかなソルシエが校舎内を走り回る姿が、今日一日だけ観測された。

 

 

 


 

 

 

「ふぃー、やっぱ海は良いなぁ」

 

 甲板から身を乗り出し、海を覗き込むグリム。桜華を出国し、故郷がある大陸へと船で進む。

 

「あ、危ないですよグリムどのっ! ……ぅ、あ…」

 

「んー? なんだよ、ガキじゃあるまいし大丈夫だっての! って、なんだよ、顔赤くして」

 

 それを側からハラハラしながら心配する虹。結局、椿と共に同行することになったのだった。グリムの顔を見ると、ついあの夜の光景を思い出してしまうようになった。

 

「船酔いでもしたかー? 大丈夫かよぉ」

 

 少し後ずさる虹に詰め寄るグリム。虹の鼻に女の子の甘い香りがふわっと入り込み、余計に顔を赤くする。

 

「こらこら勇者殿、あまり虹をいじめてやるな。それよりも、行き先はファンリィルでごさるよ。何か、手がかりがあるやも知れぬな」

 

「…ま、魔法王国ですねっ…!」

 

 煩悩に溺れかけた思考を振り払い、行き先についての情報を思い出す虹。

 魔法の研究ならば大陸随一の国である。王都には巨大な魔導学校があり、他の国からの留学生を広く受け入れている。

 

「そうか。……あいつら、元気かなぁ」

 

 変わり果てた姿を見たらどう思うか…と考えながら、かつての仲間たちに思いを馳せる。特に、ファンリィルに居るはずの性格に難がある二人の少女を。

 

 遠くに見える大陸がみるみる近付いて行く。その時、進行方向から何かが飛んでくる。そして、船の真上で停止し、そのまま着地する。その正体は、金髪の少女だった。

 

「な、何者っ…!」

 

 虹が刀に手を置くと同時に、周囲の護衛たちも各々の武器を構えて包囲する。

 

「ふんっ」

 

 少女が開いた手を上に掲げて、ぎゅっと閉じる。その瞬間、衝撃波が彼女の周囲から放出され、兵たちは船に叩きつけられる。

 

「くぅっ…き、貴様っ…!」

 

「…へぇ、なかなか骨があるじゃない。じゃあこれならどう?」

 

 最初の攻撃を耐えた虹に向けて、掌を向ける。魔力が凝縮されていくのを感じ取り、虹は身構える。

 

 

「悪ふざけがすぎるでござるよ、ソルシエ殿」

 

 椿が、その手を横から掴み取り静止する。

 

「こーいうのは力の違いをわからせた方が早いのよ。久しぶりね、椿」

 

 二人はニヤリと笑い、お互いの手を取って強く握る。再会を喜ぶように、目を合わせながら。

 

「…ね、姉様のお知り合いで…?」

 

「うむ、拙者の戦友にござる」

 

 魔王討伐に力を貸した椿の戦友、すなわち、この少女もそれに力を貸した…椿に匹敵する力を持つということになる。どうりで強い訳だと、虹は納得する。

 

「で…アイツはどこよ。このあたしが来たってのに…船の中で籠ってるんじゃないでしょうね…?」

 

 ソルシエはキョロキョロと辺りを見回して、ある人物を探す。それはもちろん、勇者グリムである。自分が軽く放った魔法ぐらいならば、そよ風が吹いたかのように受け止める強い男を。しかしどこを見ても、立っているのは椿と虹のみ。

 

「…何よこの子。あんたの妹?」

 

 椿が一人の少女を抱いて、ソルシエに差し出すように見せつける。和服を着込んだ真っ白でサラサラの髪の毛の少女。

 

「この子でござる」

 

「………はぁ?」

 

 グリムはルナシアの魔法を受け、すっかり目を回して気絶していた。

 

 

 


 

 

 

「…つまり、ソルシエ殿でもわからない、と」

 

「あたしの得意分野じゃないわ」

 

 気絶したままのグリムを看病する虹を外目に、船室にて向かい合って座り、元の姿に戻す算段はないかと、魔導に精通したソルシエと話をする椿。

 

「こーいうのはあたしよりもターナの方が詳しいわ」

 

 ソルシエが言う「ターナ」というのは、この国の第三王女にして、ソルシエに手紙を寄越した張本人であるフォンターナのことで、極めて変わり者の魔法使いである。

 

「まぁ、そんなことは…いや、そんなことではないけど、どーでもいいの。それよりもあたしが聞きたいのは……こ、れ、は、何かしらぁっ?」

 

 額に青筋を浮かべて、椿の股間へと足を伸ばすソルシエ。足の裏から、女性にはないはずの棒のような物の感触が伝わる。

 

「むぅ、これは…なんでござるか…」

 

「……手ぇ出したわね、あんた」

 

 ビクッと体を震わせる椿。図星ね、と睨みながら溜息をつくソルシエ。

 

「……あいつの無知につけ込んで、恥ずかしくないのかしら」

 

「ぐぅっ…!?」

 

 ゴミを見るような目で見下されながら糾弾され、自身を恥ずかしく思う椿。

 無知につけ込んだ…というのは言ってみただけだったのだが、本当だったらしく、余計にイラッとするソルシエ。

 本当に二人で愛を育んだだけだったら、ここまで怒ることはなかっただろう。

 

「……し、仕方ないでござろう! 2年間も禁欲をしてっ…ようやく再会を果たしたら…勇者殿は女性でっ! 我慢できる訳ないでござろうっ!」

 

「クズね」

 

 普段はクールな椿が突っ伏しながら机を叩きながら開き直る様子を見て、余計に軽蔑するソルシエ。

 

「あたしが責任を持ってターナの所に連れて行くわ。あんたはどっかで待機してなさい」

 

「せ、拙者も行くぞ!」

 

「あんたみたいな変態を連れてく訳ないでしょ、カス」

 

 何も言い返せず、黙り込む椿。今のソルシエには逆らえず、従うしかなかった。

 

 




【ソルシエ】
 他の生徒より4年も早く、わずか13歳で魔導学校を卒業した天才。普段は猫をかぶっていて、勇者たちの前と戦闘の時は昂ってしまい口が悪くなる。魔力に物を言わせた大魔法で広範囲の敵を一掃する戦い方を得意とし、一対一は苦手。フォンターナをターナと愛称で呼ぶほど仲がいいが、本人は否定する。
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