シンデレラたちは止まれない! 作:私立聖白ビキニ女学院理事長
「ふぃ~、終わった終わったー!今日のレッスンもきっちぃー!」
「ちょっとアンタ、汗ぐらいちゃんと拭きなさいよね!」
「どうせ今からシャワー浴びるんだからいいだろ」
「女の子としてどうなの?って話よ!」
レッスンを終えたばかりの
まったく、仲がいいのか悪いのか。
同い年であるこの2人は内面はともかく外見は類稀なる美少女である以外の共通点がないが、ビートシューターというデュオユニットを組む関係である。
お互いを助けて補い合うよりは競い合ってそれぞれが成長するタイプの
「内面はともかく」というのは、2人ともが極度の負けず嫌いであり、双方強くライバル視しているのが大きな共通点だ。
身長は晴が140cmで梨沙が143cmだが、セクシーさを売り物にしている梨沙よりも実は晴の方がバストは3cm、ヒップは5cm上回り、ウエストは3cm下回っていたりする。
これも梨沙が晴に対してついつい攻撃的になってしまう理由でもある。
「はー極楽極楽」
熱いシャワーを大量に浴びながら髪をワシワシと掻き乱す晴。
「お風呂に浸かったオジサンが言う台詞だからそれ」
「うっせーな。気持ちいいからいいんだよ」
隣のシャワーブースから口を尖らせて晴が梨沙を睨む。
「別にいいけど。はあ、そんなんじゃ女の子らしくどころかオジサンに……って晴アンタ、シャンプー変えた?」
「お、やっぱ分かる?」
仕切り板の上部にかじり付いて身を乗り出す梨沙に対し、晴がご機嫌な様子で返す。
「この前までお父さんやお兄さんたちと同じの使ってたくせに」
「オレだってアイドルとしてのキャリアを積んで来てんだし、いつまでもあのままじゃあな」
「ふーん、どういう心境の変化なんだか」
ジト目の梨沙。
「それにしてもいい匂いね。アンタそれ自分で見付けたの?」
「いんや。
「うわっ、ウチの事務所の女子力最強メンツじゃない。向こうからオススメしてくれたなんてラッキーだったわね」
「……オレから訊いた」
「えっ」
「だからオレから訊いたんだって。『男物のシャンプー卒業したいからオススメない?』って」
「ウソ……アンタ本当にどうしたっていうのよ」
「どうもしねーよ」
目を丸くする梨沙に、晴は照れ隠しのように乱暴に髪を洗う。
「ちょっ、せっかく高いシャンプー使ってるのにそんな洗い方したら髪が逆に傷んじゃうでしょ!」
慌てて梨沙が晴のシャワーブースへと飛び込む。
「こうして……指先じゃなくて指のお腹を使って力を入れ過ぎないようにして……アンタ、毛質が細くて切れやすいんだから気を付けなさいよね!」
「おう……わかった」
「あら妙に素直ね。てっきりウザがられるかと思ったわ。あとタオルでの拭き方やドライヤーのかけ方にもちゃんとしたやり方があるんだから」
「女の子って大変なんだな」
「何言ってんのよ、アンタだって立派な女の子でしょ!こんな立派な……」
不意に梨沙の動きが止まる。
「どうしたんだよいきなりフリーズして」
不審がる晴。
「……アンタって、こんなエロい身体してたっけ?」
「エロッ!?おまえこそ何言ってんだよ!そういうのアレだ、セクハラだぞ!」
「女同士でセクハラも何もないわよ!いいからよく見せなさいよ!」
真剣な顔で晴の全身をペタペタと触る梨沙。
「うひゃひゃ!うひゃ!……あんっ!……あ」
「晴、アンタ」
思わず漏らした晴の艶声に今度は2人して固まってしまう。
だが双方の表情は対照的だった。
「失敗失敗」とでも言いたげな晴と、ショックを受けたような梨沙。
「あ、オレもう出るから!そんじゃお先!」
梨沙が呆けている間に晴は彼女の脇をスルリと抜けて出て行ってしまった。
「晴……」
一人だけになったシャワールームで、梨沙はそのまま熱いシャワーに打たれ続けた。
重い足取りで梨沙が更衣室へと戻ると、そこにはもう晴の姿はなかった。
相変わらず小学生男子のように着替えるのが早い。
「アタシがモタモタしてたのも悪いけどさ。なによ、訊きたいことまだまだあったのに」
ブツブツと独り言を言いながら下着を身に付ける。
彼女の年齢にしてはセクシー過ぎるデザインの物を今日下ろしたばかりなのに、テンションが全く上がらない。
それどころか晴が遠い所へ行ってしまった気分だった。
「……はあ、何やってんだろアタシ。こんな所でモヤモヤしてても意味ないじゃない。そうよ、
気を取り直して急いで着替えを終える。
「そうと決まれば連絡を」
と、梨沙がロッカーの中のスマホを手に取ろうとした瞬間。
「こっちこっち!」
「晴!?」
晴の声だ。とっくに着替え終わってどこかへ行ったのではなかったのか。
それに、誰かを連れて来た?
「おい晴、私が女子更衣室の中にいるのを誰かに見られたら
「大丈夫だって!そん時ゃオレが味方してやるから!『Gを退治してもらってた~』とか上手いこと言ってさ!」
「プロデューサー!?晴ってばどういうつもりよ!?」
泡を食ってロッカーの中に荷物を抱えて扉を締めて隠れる梨沙。
「って、なんでアタシが隠れる必要があったのよ!アタシのバカ!!」
今さら出て行こうとしてももう遅い。
更衣室の中にプロデューサーの手を引いた晴が入って来てしまった。
「お、しめしめ、梨沙はやっぱもういないな」
「いたらどうするつもりだったんだよ」
「へーきへーき!なんとかなったって!」
「考えなし過ぎて怖いわおまえ」
「む。オレだっていつまでも考えなしじゃねーし」
拗ねた表情の晴が外側のドアノブに「入室お断り」の札をかけ、内側からしっかりと施錠する。
これでますます梨沙は出て行けなくなってしまった。
「へへっ」
更衣室の真ん中に設置されたベンチにプロデューサーを座らせ、その膝の上に晴が横座りして悪戯っぽい笑顔を見せる。
(よりによってなんで真ん前なのよ!!)
梨沙が今日使ったロッカーの位置がたまたまそうだったので仕方ないのだが、これだとロッカーの穴から嫌でも様子が見えてしまう。
「おまえ、なんかいい匂いするな?」
「だろ?シャンプー変えたんだ。美紗希たちオススメの奴」
「なるほど。通りで」
「嗅ぐなよ、くすぐったいだろ!」
うなじの辺りでスンスンと鼻を鳴らすプロデューサーに笑いながら身を
「暴れると落ちるぞ?」
「そんなヘマなんかしないって……おっと!」
「言わんこっちゃない」
バランスを崩した晴が慌ててプロデューサーの首の後ろに両腕を回してしがみついてこらえる。
「ちぇ、かっこ悪い所見せちまった。……あ」
至近距離で目が合う。
「プロデューサー……オレ……」
「今日も『練習』するか?」
「うん……」
(なんて顔してるのよ
梨沙のツッコミが止まらない。
「んっ……」
プロデューサーの膝の上に横座りで首の後ろに両腕を回した体勢のまま、目を閉じた晴が顔を近付ける。
(キス!?自分から行くの!?)
そこにいたのは梨沙がよく知る結城晴ではなかった。
「ちゅ……ん……ちゅ……」
「同じ角度からだけにならないように。息は鼻でするようにして。慣れない内は無理に舌を使おうとしなくていい」
「あーくそ、ムズいなキス。簡単そうに見えるのに」
「基本にして奥義、みたいなところあるからな。キスを疎かにすると絶対にいいエッチにはならない」
「もう一回!」
「いいぞ。今度は小さく吸って音を出すのを意識してみろ。そうすると気持ちも盛り上がってくる」
「……ちゅっ!……こんな感じか?」
「そうそう。わざとらしくなり過ぎないように気を付けてな」
「オッケー!」
気を良くした晴が再びプロデューサーの唇に吸い付く。
その後も2人のキスの練習は続いたが、最終的に晴はキスだけでプロデューサーにイカされてしまった。
「はあ……はあ……頭が痺れてボーッとする……オレこれ、すきぃ……」
とろんとした表情で晴がつぶやく。
「前よりずっと上手くなったな。ポテンシャルは十分にあるぞ」
「ほんとか!?絶対オレ、もっともっと上手くなるから!」
目を輝かせる晴。
(
目の前の光景から梨沙はすっかり目が離せなくなっていた。
そして彼女は自分が知らず知らずの内に左手の人差し指と中指をしゃぶっていることに気付いていない。
「なあプロデューサー、アレの練習もさせてくれよ」
「もちろん」
晴の身体をそっと持ち上げて優しく下ろしたプロデューサーが足を開く。
「よっと」
それを見た晴がプロデューサーのズボンのベルトをカチャカチャと外し始めた。
(!!)
声を発しそうになった梨沙は思わず両手で口を押さえる。
彼女には晴が今から何をしようとしているのかがすぐにわかった。
わかってしまった。
(あれってフェラチオよね!?晴が!?あの晴が!?)
大混乱。
あの男勝りの晴が男性器を舐めるという絵面が全く想像がつかない。
が、梨沙の内心などお構いなしに晴はベルトを外し、ファスナーを下ろしてプロデューサーのズボンとトランクスを脱がせた。
「出た出た♪って、まだビンビンじゃないんだな。早く
荒い手つきで握ったペニスを上下に
「おい、もっと大事に扱え」
「悪い悪い、つい」
プロデューサーに注意され、晴は後頭部を掻く。
「しっかしなんでだろな」
「何がだ?」
「
せっせと手淫しながらも晴は首をひねる。
「そりゃ親父さんやお兄さんたちのじゃないからな」
「誰のかが重要ってこと?」
「そうそう」
「なるほどなー。今でもオヤジやアニキたちのなんか見たくもねーもん。舐めたりなんかぜってーできないし」
「もしそんなのしたらえらいことだよ」
おまえがしてることも大概だけどな!
「よっし、準備オッケーだな!」
ガチガチに屹立した肉棒を前に晴が舌舐めずりする。
「待たせたな。『口の中で大きくなるのがいい』って子も少なくないんだけどなあ」
「そうなのか?オレはバッキバキになってからの方がいいな。さて、と……ちゅっ」
そして待ちかねたようにプロデューサーの同意も取らずに亀頭に口づけた。
(マジ……!?)
梨沙は気が動転しているはずなのに妙に脳が冷えているような不思議な感覚に陥っていた。
自分の目の前であの男勝りの結城晴が美味しそうに男性器に口で奉仕している。
とても信じられないがこれは事実なのだ。
「おっ、今の舐め方はよかった。キスより才能あるぞ」
「やった!……って、喜んでいいのかそれ」
「いいに決まってるだろ」
複雑な表情の晴の髪をプロデューサーが柔らかく撫でる。
「なら、いいけどさ」
機嫌を直した彼女は口淫を再開する。
(あんなに真剣に……それに、美味しそうに……)
さっきまで左手の人差し指と中指をしゃぶっていた梨沙は今や右手で自ら秘部をまさぐっていた。
当然これも無意識だ。
瞬きができない。
口も指も止まらない。
「そう……そう……裏筋に沿って舐め上げるんだ」
「裏筋ってこの血管浮き上がってるとこか?」
「それそれ。下から上へ大胆に……そう、上手いぞ」
梨沙を置いてけぼりに2人のフェラチオレッスンは盛り上がっていた。
「プロデューサー、そろそろオレ、ガッツリしゃぶりたいんだけど」
「ああそうしてくれ。私もして欲しくなってきたところだったんだ」
「へへっ、じゃあするからなっ!」
晴が勢い良く男根を咥え、次の瞬間には水音高く吸い上げる。
静かなロッカールームに口淫の水音と晴とプロデューサーの息遣いだけが響く。
だが二人はその水音の中に梨沙の自慰のものが混じっていることには気付かなかった。
「晴」
「
「成長したな」
プロデューサーは両手で晴の髪を撫で付け、彼女は深く咥え込む合図だと悟ってそれに従う。
「……っ!」
「んんっ!」
長い射精だ。
引き寄せられた晴の頭が離れるまでたっぷりと2分間はあっただろう。
「はー……気持ち良かった~……」
プロデューサーが解放感を全身で表現する。
「……オレでもそんなに気持ち良くできたんだな」
口元に付着した精液を手の甲で拭い取り、それを舐め取りながら晴が感慨深げに言う。
「当たり前だろ。最初の頃とは大違いだよ。晴の気持ちが伝わってきてめっちゃ嬉しい」
「プロデューサー……」
「なら今度はこっちの番だよな」
内股を擦り合わせる彼女の様子に気付いていたプロデューサーが立ち上がる。
その股間では見るからに硬化した雄々しくペニスが反り返っており、それを晴は紅潮した頬でうっとりと眺める。
(
荒くなりそうな息遣いを必死に抑える梨沙。
実は先程プロデューサーの射精と同時に彼女も自慰によって達していたのだが、その指のスピードは衰えることなくしゃぶっていた左の指は今や乳首をこねていた。
「ベンチに両手を突いて。そうだ」
下半身に何も身に付けていない晴がプロデューサーに尻を向け、その瞬間を待ちわびる。
(アタシの方向かないでよ!)
梨沙は全力で抗議したいがそうもいかない。
このままでは晴が後ろから挿入されるのを正面で見続けることになるのだから。
(なんの罰ゲームなのよこれ!)
身から出た錆なのだが、冷静になれる状況では到底なかった。
「そんなのいいから、早く
執拗に生尻を撫で回すプロデューサーに晴がねだる。
「わかったわかった。これだ……ろっ!」
「くふぅんっ!!」
(
自らの
(あの、太くて、長くて、硬くて、熱いのが晴の
くちゅくちゅくちゅくちゅ!
梨沙の指も激しく動く。
「あんっ!ああんっ!あっ!ああっ!」
晴が艶めかしく喘ぐ。
こんな彼女の姿を見るのは梨沙も初めてだった。
ビートシューターとプロデューサーとで3Pをしたことはあるが、その時も晴は梨沙の存在を意識してできる限り声を押し殺そうとしていたからだ。
「すげっ、すご、いっ!息、できなっ!奥までズンズンくるっ!ああっ!」
心の底から気持ち良さそうな晴の嬌声なんて聴きたくないはずのに、なぜかもっと聴いてみたい。
相反する思いが梨沙の中に同居していた。
「ああっ、そんなのっ!くぅぅぅんっ!」
身を屈めたプロデューサーが晴に覆い被さって両の胸を揉みしだきながらさらに乳首をこねくり回している。
さらには舌を伸ばして彼女の耳たぶやうなじまでもを舐め上げて責める。
あの男のセックスは本当に相手を休ませない。
腰を振るのに専念する時はガトリング砲のようにひたすらに叩き付け続け、そうでない時は何箇所もを一度に愛撫する複合攻撃をプラスするのだ。
なんとたちの悪い。
台風の中の一枚の木の葉のようにプロデューサーの激しいセックスに翻弄される晴がそうそう持ちこたえられるわけがないのは明らかだった。
「プロデューサー!オレっ!もうっ!」
やっと声を出すことができた晴が限界を告げる。
「ならこの前教えた
「わか……った」
(『この前』って何よ!アタシ知らないわよ!)
エクスタシー寸前、膣内射精される寸前の晴を見ながらもツッコまざるをえない梨沙。
「こう……か?でき、てる?プロデューサー……んんんっ!」
「おおっ、締まる締まる!これはたまらん!食い千切られそうだ!
「オレ、イクっ!
「
「ああああああああっ!!」
どぐっっ!!どぐどぐどぐどぐどきゅっ!!
絶叫とともに全身を震わせた晴がオーガズムに達し、小さな彼女の身体を限界まで引き寄せたプロデューサーが容赦なく呆れるほどの射精を行なう。
(あ……あ……晴……)
梨沙もまた再び達していた。
彼女の目には晴がプロデューサーに丸呑みされてしまったかのように映った。
「あの頭ん中も身体ん中も全部真っ白になって空っぽになる感覚、やっぱたまんねーよな」
事後、横向きに正座した体勢でプロデューサーのモノを丹念にお掃除フェラする晴。
言ってる内容だけ文字で見るとプロデューサーの言葉のように見えなくもない。
「まさかこんなに晴がセックスにハマるとはなあ」
苦笑しつつ晴の髪を優しく撫でるプロデューサー。
「だってすっげー気持ちいーんだもん!オレ、梨沙にだって負けねーから!」
(なんでそこでアタシの名前が出てくるのよ!)
息も絶え絶えな梨沙は声に出さずに憤慨する。
(晴……あんなに気持ち良さそうにエッチして……あんなに嬉しそうにプロデューサーのをお掃除フェラして……アタシ、アンタのことをどれだけ知ったつもりになってたんだろう……)
梨沙は二人が全てを終えて更衣室を去ってからもしばらくボーッとしていた。
「なんなのよもう!一体なんなのよ!」
我に返って地団駄を踏む。
胸中に渦巻く複雑すぎる感情の持って行き場がなかった。
翌日。
「
事務所の廊下を歩いていたら尻に軽い衝撃が走った。
実際全然痛くはなかったのだが、反射的にそう口走っただけだ。
尻をさすりながら振り返る。
「なんだ梨沙か」
さっきのアレは彼女のキックだったのか。
「『なんだ梨沙か』じゃないわよ!」
ネクタイをぐいっと引き寄せられる。
「えらくご機嫌斜めだな。せっかくの美人なのにシワが寄るぞ」
「っ!そんなことは今いいのよ!いいからこっちに来なさい!」
そのまま引っ張られて無人の小さな会議室へと連れ込まれる。
彼女は「使用中」に切り替えると内側からしっかりと施錠する。
一体何のつもりだ?
私を椅子へと強引に座らせると入り口から梨沙がズカズカと大股で歩み寄って来る。
ガッ!
と、足を振り上げた彼女はそれを私の足と足の間に踏み付けるようにして下ろす。
「?」
「アンタ、昨日晴とシてたでしょ!?」
「晴から訊いたのか?」
「ち、違うけど」
「じゃあなんで知ってるんだ?まさか尾行してたとか……」
「そんなんじゃないわよ!アタシはロッカーの中から!」
「うーわ梨沙さんさすがにそれはないッスわー。ドン引きッスわー」
「じゃなくて!あ、違わなくて!あーもうアタシの話を聞きなさい!」
「わかったからそんなに興奮するなって」
こうして私は梨沙から顛末を聞くことになった。
「なるほどな。そりゃ災難だったな」
「まったくよ!」
まだプリプリしてる。
怒った顔もカワイイなあ。
「で?」
「は?」
「私は確かに昨日晴とセックスしてた。だから?」
「『だから?』って何よ」
「おまえはどうしたいんだ?もしくは私に何をして欲しいんだ?謝罪か?」
「それは……」
「そこまでは考えてなかったか」
よく頭に血が上った状態が翌日まで持続するもんだ。
健康に良くないぞ?
「話を整理してみようか。まずはそこへ座れ」
梨沙に対面の椅子への着席を促す。
「う、うん」
梨沙はなんだか肩身が狭そうだ。
まあわからないでもないが。
「晴に抜け駆けされたと思った?」
「ちょっとはそう思ったかもしれないけど、ムカついた理由はそれが一番じゃない気がする」
うつむいてボソボソしゃべってはいるが、返答はしっかりしている。
さすが梨沙だ。
「ムカついた?抜け駆けされて怒ったわけじゃないのに?」
「うん」
「それは本当にムカついたのか?違う感情なんじゃないか?例えばそうだな、イライラしたとかショックを受けたとか焦ったとか」
「言われてみればどれもそんな感じするけど、その中だと『焦った』が一番近いかも」
冷静さを取り戻した彼女が形の良いあごを
改めてじっくり見るとこの子本当に美人だな。
「となると何に焦ったか、だ。私とシてる晴を見てどう思った?」
「ちょっ、アンタ、アタシに何言わせようとしてるのよこのヘンタイ!」
「落ち着け。これは大事な話だ。おまえの中のその大きなモヤモヤを吹き飛ばせば、もしかしたら一皮剥けるきっけになるかもしれない」
大声を出して椅子から立ち上がった梨沙がプロデューサーを見て座り直す。
これはふざけている時の彼ではない。
知っている。
「えっと、とにかくめちゃくちゃ気持ち良さそうで、それからそうね……そう、色っぽかった!晴のくせに!アタシでもドキッとしたもん!」
「それか」
「それ?」
「そうだ。おまえは晴のセクシーさを見て焦った。『晴のくせにめちゃくちゃセクシーじゃない!あいつがセクシーになっちゃったらどうなるの!?』ってな」
「そんなわけ!……待って、その通りかも……それだわ!きっとそれよ!」
原因にたどり着き、頭を抱える梨沙。
「ふむ。ただまあ、心配はいらん」
私はきっぱりと断言した。
「なんでよ!?ボーイッシュでカッコいい
「釣り合いが取れなくなる?それどころか置いて行かれる?」
「そうよ!」
「それはない」
再度断言。
「だからなんでそう言い切れるのよ!?」
目を血走らせた梨沙が掴みかかってくる。
「晴がいくらセクシーになったところでおまえの足元にも及ばん」
バッサリ。
「ふぇっ!?」
梨沙が虚を衝かれて素っ頓狂な声を出す。
「え、その、なにもそこまでは」
そして毒気を抜かれ、そのままストンと着席する。
「事実だ」
私はまっすぐに梨沙の目を見る。
「仮に晴が付け焼き刃のセクシー路線を突き詰めたところですぐに天井にぶち当たってそこまでだ。最初はギャップで受けるだろうが、絶対に長続きしない。それにあいつのボーイッシュさや健康美が好きだった古参ファンが離れて行ってしまって結果大損するだけだ。一発ネタならいいかもしれんがな」
「確かにそうよね、うん」
同意して目を輝かせて身を乗り出す梨沙。
相変わらず胸元が危うい。
「それにな、おまえと晴とでは決定的な違いがある」
「なになに?そもそも持ってるセクシーさ?」
「そいつは大前提だな。だがそれじゃない。あいつは言われたことはできるだろうが、おまえは言われた以上のことができる。なんなら言われる前に自分からな」
「!」
顔を真っ赤にして固まる梨沙。
「どうした?」
「う、ううん、なんでも?」
目が盛大に泳いでいるがそれにはツッコまないでおくか。
「カメラマンが晴に『こういうポーズしてください』と注文したとする、なんだかんだで最終的にあいつはそれができるだろう。でもおまえなら『こんなの良くない?』ってカメラマンの注文以上のものを自分から出せる。この差はとてつもなく大きい。ちょっとやそっとでは埋められないほどにな」
「ふ、ふーん。アンタ、わかってんじゃない」
横を向いて口を尖らせ、なにやらモジモジながら梨沙が言う。
これは彼女なりの照れ隠しなのか?
「アンタ、イイオトコね」
「……は?」
突然梨沙から意外すぎることを言われて今度はこっちが面食らった。
「パパよりずっとオジサンでパパみたいにカッコよくないけど」
「ねえそれ褒めてる?」
「褒めてるわよ。なんたってアタシの中じゃパパがブッチギリなんだからしょうがないじゃない!」
「さいで」
「アンタはパパの次にカッコいいわ!このアタシが認めてあげる!」
「おまえに褒められるのは嬉しいが、正直どういう流れでそうなったのかわからん」
いやマジで。
「アタシのこと全然コドモ扱いしないじゃないアンタって」
「そりゃな。梨沙は梨沙だし」
「そこが他のオトナたちとは違うのよ!あいつらはまずコドモって目で見てから評価するの。で、『コドモにしては』って!どいつもこいつも!」
「あー……」
確かにな。
みんなそういうとこあるよな。
仕方ないっちゃないんだけど、それでもなあ。
「アンタはアタシのことをコドモでもオトナでもなくアタシはアタシとして見てくれて、それで真っ正面から真剣に向き合ってくれる。それが嬉しいの!」
「お、おう」
なんか、照れる。
完全に無意識でそうしてた。
「パパだって、アタシのことは娘としか見てくれてないし」
小声。
でしょうね!
むしろそうじゃなきゃ色々マズい。
「アタシのこと、そういう風に見てくれるの、アンタだけよ」
「アタシ、もう知っちゃってるのよ」
今度は急に低くて重いトーン。
「何をだ?」
「パパとは結婚なんかできないってコト」
指を組み、天井を見上げる梨沙。
まあ常識としてはね。
「総理大臣になって法律を変えるんだろ?」
それはいつも彼女が公言している野望だ。
「……調べたのよ。今まで女で総理大臣になった人はいない。それで総理大臣になったからって法律をホイホイ変えられないってことも。もしそれができたとしても、アタシがおばあちゃんになってちゃ意味ないのよ」
梨沙がおばあちゃんになっちゃってたらパパさんはその時はなあ……。
「だから、アンタでいいわ」
「なに?」
「パパとも仲いいしアンタ」
あーあ。
梨沙、それはダメだ。
いくらおまえでもな。
それはダメだ。
「梨沙、あまり私を馬鹿にしてくれるなよ」
「な、なによ。このアタシに選ばれて不満だって言うの!?」
凄んだ私に露骨にビビる梨沙。
「ああ不満だね。おまえは今相手に対してどれだけ失礼なことを言ったかわかってるのか?おまえは自分が『誰かの代わりでいい』『2番目だけど好きでいてやるから喜べ』って言われて嬉しいのか?」
「っ!!ごめ、アタシ、そんなつもりじゃ……!」
プライドの高い彼女のことだ、私が言った意味を即座に理解できたのだろう。
見ていて気の毒なぐらいに動揺している。
「おまえはカワイイ。美人だ。しかもセクシーで賢い。おまえみたいな女の子に好意を向けられたら素直に嬉しい。でもな、私だって男だ。どうせなら、いや、言葉が良くないな。絶対におまえの一番になりたい。なのにあんな言い方をされたら……わかるな?」
「ごめんなさい!本当にごめんなさい!アタシ、自分のことだけ考えてた!」
必死に弁明する梨沙。
「梨沙に悪意がないことぐらいわかってるって。気にするな。しっかし、おまえのパパ愛は相変わらずだなあ」
彼女の頭をポンポンと撫で、苦笑しながら立ち上がる。
「待って!どこ行くのよ!?」
梨沙が私の腰にすがり付いてくる。
「『どこ』って、仕事の続きだよ。話はもう終わっただろ?」
「待って!アンタのことが好きなのはウソじゃないの!本気よ!」
「いいっていいって、そこまで言わなくても。ごめんな、私も大人気なかったよ」
「違うの!本当にアンタのことが好き!信じて!」
そう言って梨沙が両目を閉じる。
目尻には涙が浮かんでいた。
そして恥ずかしそうに唇を前に突き出す。
「梨沙、おまえ」
私は動きを止めた。
これまで梨沙とキスしたことは何度かあった。
だがそれは全部私から求めて渋々彼女が受け入れてくれてのことだった。
「本当に本気、なんだな?」
確認する。
こくりと梨沙がうなずく。
「二つ確認しておくことがある」
私は今すぐむしゃぶりつきたい衝動を必死に抑え込んで彼女の両肩を掴む。
「……なによ」
出鼻をくじかれた梨沙が不満たっぷりの声を出す。
「晴への対抗心からの行動じゃないな?」
「違うわ。アタシがシたいと思ったからよ」
「私はパパの代わりか?」
「違うわ。アンタだからよ」
ウソはない。
……と思う。
「満足した?」
梨沙に彼女の肩を掴む両手を払いのけられ、逆に顔を両手で挟まれる。
「あ、ああ」
我ながら歯切れが悪い。
「ああもうじれったいわね!」
何を思ったのか梨沙はのっしと私の膝の上に乗り、どっかりと腰を下ろす。
彼女の身体を座ったまま正面から抱っこする形となった。
「これならどう!?」
「!!」
唇を奪われた。
梨沙に。
あの梨沙に。
次の瞬間、理性が弾けた。
「れろっ!れぷっ!ねろおっ!れるれるれるれる!ちゅぷっ!ちゅぴっ!えぇろれろねろれるねるえぇるれえっ!」
夢中で梨沙の唇を吸い、舐め回し、舌を絡め、吸い、唾液を送り込む。
「ん~~~っ!」
腕の中で梨沙が声にならない悲鳴を上げるが、抵抗する様子はない。
完全に私を受け入れてくれたことがわかり、それがさらに火を点けた。
「えろえろえろえろねるねるねるねるちゅぷっ!ちゅっ!ちゅうっ!ぢゅるぢゅるぢゅるれれれれれれれぇっ!ぴちゅっ!ぴちゃあっ!」
この世にこんなにも美味しいものがあったのか。
それこそは的場梨沙とのディープキスだったのだ。
美味しい!
美味しい美味しい美味しい!!
もっと欲しい!
もっともっと味わいたい!
吸う唇が、舐める舌が止まらない。
いくらでも唾液が出る。
「梨沙!梨沙!梨沙梨沙梨沙あっ!」
吸って舐めてしゃぶることしか考えられない。
「プロデューサー……」
その声にハッとなる。
気付けば腕の中で梨沙がくったりとしていた。
知らない間にキスで何回イッたのか。
膝の上の彼女のパンティが愛液でぐしょぐしょになっているのが一瞬でわかった。
「アンタ、アタシとのキス、好きすぎでしょ……」
「す、すまん梨沙!大丈夫か!?夢中になりすぎた!」
私は焦った。
いくらなんでもがっつき過ぎだろ。
童貞少年の初体験かよ。
「フフン、舐めないでよね。オンナミョーリに尽きるってものよ……」
汗で前髪が張り付いた顔で気丈に笑う。
なんていい女なんだ。
「梨沙、おまえに
彼女の軽い身体を机の上に仰向けに寝かせ、引き千切るようにしてズボンとトランクスを脱ぎ捨てる。
痛いぐらいに勃起した男根からは先走り液の太い糸が垂れていた。
「アンタ、アタシにフェラもさせない気?」
梨沙が苦笑する。
「いいわ。来なさい。フェラなら終わったあとでしてあげるから」
そう言って彼女はゆっくりと足を開く。
お掃除フェラまでしてくれると言うのか!
たまらんたまらんたまらんたまらん!
もう
「梨沙ああっ!!」
私は彼女のパンティを乱暴に剥ぎ取り、居ても立っても居られず一気に奥まで挿入した。
「きゃふぅんっ!」
梨沙が苦悶の声を上げたが、労ってやる余裕がすぐにはなかった。
狭い!!
キツい!!
気持ちいい!!
狭い!!
「あ”あ”あ”あ”、気持ちいい気持ちいい何だこれ何だこれ!?」
あまりの快感に舌を限界まで突き出す。
射精を我慢するために歯を食い縛ろうとすると舌を噛み千切ってしまいそうだ。
「なんて顔してるのよ、バケモノみたいよ?」
「『バケモノ』はひどいな。せめて『ケダモノ』にしてくれ。おまえの
「なによ、アタシのせいにする気?」
私たちは肩で息をしながら薄く笑い合う。
「梨沙」
彼女に顔を近付ける。
キスしたい。
キスハメがしたい。
「しょうがないわね……ちゅっ」
梨沙もキツいだろうに、微笑んで唇を差し出してくれた。
「んちゅっ!ちゅぷっ!あっ!んんっ!ああんっ!れるっ!ぴちゃっ!あっはあ!んふうっ!ちゅくっ!」
めちゃくちゃキスしながらめちゃくちゃセックスする。
「梨沙っ!梨沙あっ!」
「アタシなら、んぅんっ!ここに、ああっ!いるわよ、きゅぅんんっ!」
泣き叫ぶみたいに梨沙の名を呼びながらキスをして腰を突き込む。
まだ少女である彼女の方がよっぽど大人だった。
「梨沙!私のことを!『好き』って!……い、言って!」
「言え」って言うつもりだったのに、「言って」になってしまった。
痛恨のミスすぎる。
自分が情けなくてピストン運動が止まる。
うつむく。
「……こっち見なさい」
「梨沙?」
顔を上げる。
と、彼女と目が合った。
目尻に涙が浮かんでいるのにいつも以上に勝ち気な目つきだ。
「好きよ。アンタのことが。誰よりも一番。……パパよりも」
「梨沙ぁ……」
私の方が先に泣いた。
「泣くんじゃないわよ、オジ……オトナのくせに」
「だってさあ……嬉しすぎるだろこんなの」
「オジサン」って言いかけたのは聞かなかったことにしておいてやる。
「ホラ、アンタを選んだアタシに後悔させないようにがんばって気持ち良くしてよね」
左目をバチンと閉じてウインクしてみせる。
射抜かれた。
最高か、この女。
いや、間違いなく最高だ。
「任せろ!私がおまえを絶対に世界で一番幸せな女にする!」
渾身の力で剛直を狭すぎる膣内の最奥へと突き込む。
「あああああっ!深いぃぃぃぃっ!!」
梨沙の嬌声が脳を痺れさせる。
どぷっ!ごぽおっ!どぐっ!どぐっ!どっくっっっ!!
もう何度目だか記憶にない射精をまだ小さな子宮へと行なう。
「はーっ……はーっ……さすがに、もう、しばらくは、
椅子へとへたり込む。
「アンタ、一体、どれだけ
天井を仰ぐ梨沙が大きく溜め息を吐く。
上半身は唾液でベトベト、下半身はザーメンでドロドロだ。
「自分でも予想外だ」
まっ白に……燃えつきた……。
「まっ、それだけこのアタシが、イイオンナだってコトよね!」
舌舐めずりしながら身を起こす梨沙。
タフだなあ。
若いなあ。
「アタシとポジション交代しなさい。お掃除フェラしてあげるって言ったわよね」
「ああ」
今度は私が机の上に腰掛け、梨沙が椅子の上で膝立ちになる。
「よくも散々めちゃくちゃにやってくれたわね。……で、大丈夫なの?」
ややくったりしているペニスを両手で持ち、心配そうな顔をする。
「大丈夫大丈夫!ちょっと疲れただけだから」
「そう?ならいいけど。……ぺるっ」
「くはっ!」
「ちょっ、平気なの!?」
「平気平気!むしろ元気!ああキスしてる時の梨沙もセックスしてる時の梨沙もいいけど、フェラしてくれてる時の梨沙はまた格別だなあ!」
「うわっ!もう復活した!?なんなのこのセッソーなしのおちんちん!」
「我が息子ながら現金すぎる」
「アンタ、やっぱり本当はただのロリコンなんじゃないでしょうね?」
竿をぎゅっと握られ、ジト目で睨まれる。
わーい、その目好きー。
「私はね、梨沙」
キリッ。
「……言ってみなさいよ」
「ロリコンじゃない」
「じゃあなんなのよ?」
「『梨沙コン』だ」
「……はい?」
「(ドヤ顔)」
「……ぷっ!あははははは!なにそれ!」
梨沙が腹を抱えて笑う。
明るいとてもいい笑顔だ。
「それいいわね!これからアタシたち2人で世界中にロリコンじゃなく『梨沙コン』を増やしていきましょ!アンタはメーヨあるその第1号なんだからしっかりしなさいよね!」
「おう!」
固い握手を交わす。
まったく、なんて子だよ。
私の想像なんかのはるか上を行くポテンシャルを秘めている。
これからなんだってできるし、なんにでもなれる。
まさに可能性の塊だ。
可能性しかない。
ああ、なんて眩しいんだ。
だが私は瞬きなんてしていられない。
この子から1秒たりとも目を離すわけにはいかないんだから。
図らずとも30話と似た構図になりました。実は次のお話候補と順番を入れ替えようか悩んだのですが、書きたかったので書いてしまいました。
梨沙のイイオンナぶりが伝われば幸いです。