※この作品はR-18です。

シンデレラたちは止まれない!   作:私立聖白ビキニ女学院理事長

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ダンシング・デッドのコミュと曲の関係なさには思わず苦笑い。


クリフハンガー

中途半端に時間が空いてしまった。

直前の仕事が先方の都合で急にバラしになってしまったのだ。

その次の仕事までは約2時間ほどか。

他の仕事を見付けてそれをしてもいいのだが、あいにくとバラしになった仕事を前に急いで片付けたばかりだ。

なんとも間の悪い。

こんなことなら余裕を持ってゆっくりとこなせばよかった。

まあ超能力者ならざる身では予想できなかった事態なので仕方ない。

社会生活においては予想通り事が運ぶことの方が少ないものだ。

 

時刻は昼過ぎか。

そういえば腹も減ったし少々眠い。

何か適当な物でも買ってどこかで食べつつ、少しでもいいのでできれば仮眠を取りたいのだが。

実は昨夜も徹夜だったのだ。

私の労働環境はいつになったら改善されるのだろうか。

嗚呼、丸一日フェラされながらゴロゴロしたい。

一日でいいから。

 

益体もないことを考えつつ、候補地を探す。

事務所は人の出入りが激しすぎてダメだ。

飲食店に入っても仮眠はできない。

となるとネットカフェかカラオケだが騒がしすぎてなあ。

うーーーん……。

どこも一長一短あるなあ。

こうしている間にもどんどん時間が過ぎて行ってしまうぞ。

どこかに短時間でリフレッシュできる快適空間は……いやそんな都合のいいものは……あったわ。

この時間なら大丈夫なはずだ。

私は確認のために相手に通話アプリで連絡を入れ、了承をもらってからそこへと向かうことにした。

 

 

インターホンを押すと、中から明るい声の返事があり、パタパタとした軽い足音のあと玄関ドアが開いた。

「悪いな、急に言って。本当に大丈夫だったか?」

「おけおけー!はぁととプロデューサーの仲だろ、気にすんなって☆」

出て来たのは我が事務所のアイドルの一人である佐藤心(さとうしん)だった。

ここは女子寮にある彼女の家だ。

「ありがたい。人の温かさが身に沁みる」

「うん、それ服の下から手ぇ突っ込んでおっぱい揉みながら言う台詞じゃないな。そっちの意味じゃないだろ☆」

「おっとついついいつもの癖で」

「サラッと自白してるの怖いわー……」

普段からこんな感じである。

もちろんプロデューサーと担当アイドルという間柄ではあるが、ある種悪友的なノリでもある。

こういう関係性を築けているアイドルは実はなかなかいない。

彼女とのやり取りは私の心を軽くしてくれる。

 

「あれっ、おまえら来てたのか」

軽いキスを交わして室内へと入ると、そこには2人のアイドルが先客としていた。

「プロデューサー、おはようございます」

「Pちゃん!おっつおっつだにぃ」

生真面目本音ダダ漏れアイドルの松尾千鶴(まつおちづる)と長身キャワキャワデコレーションアイドルの諸星(もろぼし)きらりである。

「誰もいないだろうから来たのに。邪魔して悪いから他の所に行くよ」

せっかくの女子会(?)にオッサンが混じっては興醒めだろう。

「待て待てってば。2人にも了解取ってるし、プロデューサーの意見も聞きたいんだってばよ☆」

「おまえはどこの里の忍びだ。……意見?ああ、この3人っていえばファッションショーか」

そそくさと出て行こうとした私の右腕を絡め取られて引き戻される。

相変わらずいいおっぱいしてやがる。さっきも揉んだけど!

「女子会じゃなくて打ち合わせだったのか。プライベートでも熱心なことだ、感心感心。よし、なんか今度特別支給してやるからな」

「うっきゃー!Pちゃんだーいすきだにぃ!」

「ありがとうございます。でもこれは私たちが好きでやっていることですから」

「私もきらりんのこと、だーいすきだよぉ。ちーちゃんは相変わらずお堅いなー。揉みほぐしてあげようか?わきわき」

「結構です!」

対象的なリアクションの2人にそれぞれにリアクションを返す。

ファッションショーは我が事務所の企画の中でも人気が高く、大掛かりなショーを年に数回打つほどの看板イベントの1つだ。

「そういうことなら協力するからいくらでも頼ってくれ。と、その前にちょい飯食わしてもらっていいか?」

右手にぶら下げたままのビニール袋を掲げてみせる。

 

 

「どうぞどうぞ」と言ってくれた千鶴ときらりの言葉に甘えて座り、ガサガサと袋の中から昼食を取り出す。

「何買ってきたん?って、カップ焼きそばに赤飯おにぎり!?こんなんで足りんの?」

心が手元を覗き込んできて心配そうに眉をひそめる。

「んー?腹は減ってるんだけど食欲はあんましない」

「野菜も不足してるしさー。ヨシ待ってろ、野菜たっぷりブチ込んだ味噌汁はぁとが作ってやっからさ。……味噌汁はインスタントだけど」

「悪いな、助かる。あーあとお湯貸してくれ」

キッチンに向かった心を追いかける。

「そっちのポットにお茶用の沸いてっから」

「これもだいぶ使い込んでんな」

「愛着あるからねー。とはいえ塗装も剥げてきたから買い替え時かも」

「だったら今度いっしょに買いに行くか。おまえスライサーも欲しいとか言ってただろ」

「それな!なんなら買い物帰りにお茶もしちゃう?なんならもっと他のこともしちゃう?」

「お、言ったな?無事に帰れると思うなよ?」

「いやそこは無事に帰せよ☆」

並んでキッチンに立ち、肩と肩をぶつけ合いながらの丁々発止。

「プロデューサーと心さんって」

「うん……ねえ?」

「ん?」

「なんだなんだ、ふたりして」

千鶴ときらりから向けられる視線が熱い。

「いえ、なんだか熟年夫婦みたいだなあって」

「うんうん、以心伝心って感じだにぃ。ツーと言えばカー!」

「「いや新婚通り越して熟年なんかーい!」」

今度は私たちがふたりしてツッコむ番だった。

 

 

ずぞぞ。ずぞぞっ。

カップ焼きそばをすする。

「は~、いい匂いだにぃ~」

「おい飯テロだぞ飯テロ!」

「お昼ごはん食べたのにまたおなか空いて来ちゃいますね」

三者三様の抗議(?)を受ける。

「す、すまん」

反射的に謝ってしまった。

そうは言ってもなあ。

ずずずず……っと味噌汁をすする。

「汁物があるとやっぱいいな。焼きそばと赤飯だけだとノドに詰まってたわ。サンキュー心」

「いいってことよ。はぁとの嫁力(よめりょく)に感謝しろよ☆……って、プロデューサー、そこのボタン取れかかってない?」

「どこどこ?……あ、これか。ほんとだ」

「はぁとがちょちょいっと直してやっからほら脱げ☆」

「キャーッ!きらり!ちーちゃん助けて!食ーべーらーれーちゃーうーっ!」

「ぐへへ、ええカラダしとるやんけ!って逆だろ☆」

フォークを口に咥えつつ、スーツの上着を脱いで心に手渡す。

「いつもすまないねえ」

「おじいさんそれは言わない約束ですよ、ってやっぱり熟年夫婦なんかい!しかも熟年にもほどがあるわ!」

まださっきのネタを引っ張っていた。

「やっぱり、なんか憧れちゃいますね、おふたりの関係」

「うんうん、わかり合ってるぅ!って感じにぃ」

「そうかあ?なんか自分では実感ないな。なあ心?」

「だなー。いつからこんなだったかもう憶えてないもん」

「そういうところですよ!」

「それそれぇ!」

そんなもんかねえ。

心と顔を見合わせて肩をすくめる。

 

 

「くあ~~~~~っ、ふあ」

大きな大きな欠伸が出てしまった。

「プロデューサー、もしかしてまた徹夜明けだったりします?」

「お身体、心配だにぃ」

「実はそうなんだわ。腹が膨れて眠気が一気に襲ってきた」

目をこする。

「ちょっと寝てく?」

「そうしようと思って来たんだけな、そんな状況じゃないっぽくない?」

心はそう言ってくれたが、千鶴ときらりがいるしなあ。さすがに気が引ける。

「んなのふたりとも気にしないって。な?」

「ええ、全然」

「Pちゃん、少しでも寝てね。きらりからもお願い」

「ほら」

みんな優しいなあ。

「ではお言葉に甘えて」

ふらふらと立ち上がり、心の背後にストンと腰を下ろす。

「ん?どした?」

「ん~~~いい匂い。それにふかふか~」

「あっ、おい!背後から抱きつくなうなじにキスするなおっぱいを揉みしだくなーっ!」

「注文の多いやつだなあ。人がせっかく気持ちよく眠りにつこうとしてたのに」

「はぁとは抱き枕かっつーの!エロいことばっかしてないでちゃんと寝なさいってば!」

「ぐえっ!」

くるりと位置を入れ替えられて後頭部を床に打った。

「プロデューサー、大丈夫ですか!?」

「今『ごいんっ!』って音がしたゆ?」

「はいはい自業自得だっつーの。はぁとの膝貸してやっから寝た寝た!」

頭を両手で持ち上げられ、そっと横ではなく縦の膝枕をされる。

「あームチムチ~っ。スベスベ~っ」

「褒め言葉としてギリギリだからな、それ」

ジト目で上から睨まれた。

 

「痛っ」

あっ。

「え、ごめん、おでこになんかアクセでもぶつけちゃった?」

心に心配される。

「いや違う」

善意が痛い。

申し訳ないがそんなんじゃないんだ。

本当に申し訳ない。

恥ずかしさのあまりどちらを向いていいのかわからない。

「じゃあどこが……あっ」

気付かれるのが早すぎるんだが。

さもありなん。

マイサンは「わが生涯に一片の悔いなし!!」と言わんばかりに天を衝いてテントを張っているのだ。

「あっ」

「あっ」

心の視線の先を追い、すぐに千鶴ときらりも気付いた。

見ないで!こんな私を見ないで!

「これって『疲れマラ』ってやつ?」

「ザッツライト」

心から顔を背けつつ素直に答える。

隠しても仕方がないからね!無駄だからね!

「うーわ、バッキバキじゃん」

「面目次第もございません」

「これってはぁとのせい?」

「どちらかというとあてはまる」

「アンケートの曖昧な回答みたいなこと言ってんな☆」

だって感触が素晴らしいしいい匂いだし温かいんだもん!

 

「しょーがない、はぁとのせいじゃはぁとが責任取ってやらないとな☆」

ぐいーっと心が覆い被さり、私のズボンのファスナーへと手を伸ばす。

「よっ!ほっ!はっ!……と、とーどーかーなーいーっ!」

惜しい、もうちょっと。

と、それよりですね。

「『ぼんっ』が……『ぼんっ』が……」

心のスウィーティーおっぱいが顔面を完全に塞いで息がっ!

むぐーっ!

このままだと世界で一番幸せな窒息死を迎えてしまうかもしれん。

「きゃっ!PちゃんのPちゃんがすっごいことになっちゃってるにぃ!」

「あんなに大きくなっちゃうと痛そう……」

生物は生存本能が高まると種を保存しようとするからね!生き残れ!

というか洒落にならないレベルで愚息がピンチ。

「……こうなったらしゃーない」

心が身を起こし、私はようやく新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込むことができた。

「心?」

「千鶴ちゃん、きらりちゃん、はぁとの代わりに抜いてあげてくんない?」

 

「うえっ!?」

「私が!?」

きらりと千鶴が驚きのあまり大きなリアクションでのけぞる。

そりゃあなあ。

「心、さすがにふたりに悪いってむぐぅ!」

私は遠慮しようとしたが、心に両手で口を塞がれてしまった。

「どっちかお願い!プロデューサーとはぁとを助けると思って!このとーり!」

手を合わせようにも両手で私の口を覆っているので頭を下げる。ボリュームのあるツインテールが大きく揺れる。

「千鶴ちゃん、どうすゆ?」

「きらりさん、どうしますか?」

きらりと千鶴が同時にお互いに尋ね、顔を真っ赤にしてうつむく。

「ふたりとも初々しくてスウィーティー☆ひとりだけが恥ずかしいならいっそふたりで……って、さすがにアレか。てへり」

場を和ませようとして心が悪ノリする。

「じゃ、じゃあ」

「そ、それで」

「「……へ?」」

心と私は同時に素っ頓狂な声を出した。

 

 

「これを……こうして……」

「あ、それはこっちじゃないですか?」

千鶴ときらりの共同作業、ふたりで苦戦しつつ私のズボンのベルトを外しにかかる。

「いやあ、慣れてない感じがなんともいいですなあ☆」

「なんでおまえの方が喜んでんだ?」

「なんかこう、さ、グッとこない?」

「来るけどさ、私はさ。おまえの場合ベルト外さずにファスナー下ろすだけってのも多いからな」

「そうそう、待ちきれなくてさ~。って、おい、若い子たちの前でバラすのやめろよ☆」

そうこうしている内にふたりはベルトを外し終え、乞われて私は腰を浮かせると、するりとズボンを脱がされた。

「うわっ、トランクスにカウパーめっちゃ染みちゃってんじゃん。出る時履き替えて行きなよ?洗っとくからさ」

「毎度恩に着る」

「「毎度!?」」

今度は千鶴ときらりが素っ頓狂な声を出す番だった。

「ああ、心の家に一通り着替え置いてあるから。なあ?」

「そうそう、来てもいいようになっ☆」

「それってもう」

「『通い妻』ならぬ『通い亭主』では!?」

「やぁん、『通い亭主』だって、あ☆な☆た?」

「ははは、本当に夫婦ならあの程度で済ませるわけないだろ」

「っておい、はぁと毎回プロデューサーが来たあとは腰いわせてるんだが!?」

どんどん私と心の私生活が明らかにされちゃってるなあ。

 

「きらりさん」

「千鶴ちゃん」

ん?なにその迫力のある表情でのアイコンタクト。

「「えいっ!」」

一気にトランクスが引き下ろされた。

ぶるんっっ!!

とっくに屹立していたペニスが解き放たれ、暴れ龍のごとくのたうつ。

ぱたたっ。

「きゃっ!」

勢いで先走り汁が飛び散り、千鶴ときらりの頬へと付着する。

「目に入らなかったか!?」

「だ、大丈夫だにぃ」

「へ、平気です」

ひとまずよかった。ザーメンの成分は目に良くないので入ってしまったら大変だ。

それが私が顔射を好まない一番の理由だ。

「すっごいにおい……」

「それに、すごく、ねばねば……」

きらりと千鶴の表情がぽうっとなる。

「あー、これスイッチ入っちゃったな」

「あははー」と心が苦笑交じりに言う。

「マジ?」

「マジマジ。そういうもんなんだってば」

そうなんだー。

 

 

「はあっ……ぺちゅっ……ちゅくっ……れぇるれぇる……えるっ」

「ふぅっ……んちゅっ……ぴちゃっ……ちゅぴっ……ちゅっ、ちゅっちゅうっ」

きらりと千鶴が夢中になって左右からいきり勃った男性器にむしゃぶりついている。

当初の躊躇はどこへやら、争うにように根本から竿、カリ首に鈴口と休むことなく頭と唇と舌を動かして口淫を続ける。

「あ、うっ!お、うっ!」

フル勃起している敏感な疲れマラをダブルフェラをされて声なんか我慢できるわけがない。

気持ち良すぎる。

快感のあまり水揚げされたウナギのように腰がのたうってしまう。

「Pちゃん動いちゃダメだゆ!」

「そうですよ。舐めにくいからじっとしていてください」

左手を千鶴に、右手をきらりにしっかりと恋人つなぎに絡め取られてしまう。

参った。

これではろくに動けないぞ。

「ちゅぷっ……えぇるえぇるっ……ちゅっちゅっ、ちゅっちゅっ」

「くぷっ!くぷくぷくぷっ!ちゃるっ……じゅるっ……ぢゅっ」

「ああああ……!」

無理無理無理無理!

気持ちいいにもほどがあるって!

「なあ心、せめて頭抱え込んでるの外し」

「いいな、はぁとも欲しくなってきちゃった」

「はあ!?」

「ねえプロデューサー、キスしよ?」

「この態勢でか!?」

「もうダメ、もう我慢できない!ん~~~~~ちゅうっ!」

「ん~~~~~っ!!」

縦膝枕のまま心に唇を奪われる。

「ちゃくっ!ぢゅるっ!じゅるるっ!れれれれれれっ!ぴちゃあっ」

いきなり舌入れてきやがった!しかも激しい!

「プロデューサー……好きっ、好きぃっ!れるれるれるれるっ!ぴちゅぴちゃっ!」

「じゅっぽじゅっぷっじゅっぽじゅっぷ!ちゅぽっ!ちゅっぽ!」

「ぺちゃあ……ぴちゅっ……ぴちゃぴちゃちゅぴっ……ねぷっ!ねとぉ……」

上はディープキス、舌はねっとりWフェラ、どんな状況だよこれ!?

なんだこれなんだこれ!?わけがわからんぞ!

頭のてっぺんから爪先まで全身気持ち良すぎておかしくなるって!

もう何も考えられない!

 

「ちゅうっ!ねぷっ!ぢゅるっ!えれえっ!」

「れーぇっ!れーぇっ!れーぇっ!ちゅくちゅるっ!」

「ちゅっぽっ!ちゃぽっ!じゅぽっ!ぢゅっぽっ!んぐっ!」

ああああああ。

ああああああああああ。

ダメ。

無理。

限界。

「射精(で)るッ!!」

千鶴ときらりを思い切り引き寄せる。

次の瞬間腰が跳ね上がる。

どぐッ!どぷッ!どっぽ!どっびゅ!!

「「ん!んっ!んん~~~~~っっ!!!!」

鈴口に左右半分ずつ吸い付いた千鶴ときらりが声にならない悲鳴を上げる。

どぽっ!どぴゅどぴゅどびゅうっ!!びゅびゅっ!びゅびゅびゅーっ!!

「ぷはあっ!うーわ、すっごい量。プロデューサーいくらなんでも射精(だ)しすぎ。あれじゃ千鶴ちゃんときらりちゃん溺れちゃうって」

ようやく唇を離した心が呆れる。

「無茶言うな。調節なんて器用なマネができるか。……うっ、まだ射精(で)る!」

ぴゅぐっ!びゅっぷ!ぶぴゅっ!びゅるっ!

 

とてつもない解放感だ。

まるで海に浮かんでいるか空を飛んでいるかのようだ。

「おーおー、だらしない顔しちゃってまあ」

「仕方ないだろ!」

「あはっ♪ぺろぉっ……ぴっちゅ……ぺーるぺーるぺーる……」

「素敵……ちゅっ……ちゅぷっ……こくっ……ぴっちゃ……ちゅ、ちゅちゅっ」

心と私が喧々諤々の応酬をしている間にきらりと千鶴はお掃除フェラを始める。

きらりは満面の笑みで、千鶴はうっとりと唇と舌を入念に這わせる。

大量発射したばかりの疲れマラに極上の追い打ち。

「あー……あー……極楽極楽……」

「温泉かよ☆」

心のツッコミがどこか遠くに聞こえる。

腹を満たし、その上性欲まで満たし、残る三大欲求はあれしかなかった。

なにしろ昨夜眠っていないのだ。

「お、プロデューサー眠くなってきちゃった?」

心に顔を覗き込まれる。

「そう、みたいだ。千鶴、きらり、抜いてもらっておいて何もしてやれなくて悪い……」

急激にまぶたが重くなってきた。

視界が狭くなる。

「いいんですよ。日頃のお礼にはこんなのじゃ全然足りませんから」

「そうだにぃ。Pちゃん、ぐっすり寝てね?」

「ありがとうな。でもそんなに時間の余裕ないんだわ。心、1時間したら起こして……く、れ……」

そこで私の意識は途絶えた。

3人の楽しそうなくすくす笑いが聞こえた気がしたが、あれは気の所為だったのだろうか。

 

 

数日後。

心の家に置いておくための着替え一式を補充するためにそれらを持って夜に訪ねる。

「ほいほーい、確かに」

「スペース取って悪いな。隅っこに押しやっといてくれていいから」

「そういうわけにはいかないでしょ、すぐに出せるようにしとかないとだし」

「そこまでしょっちゅう使うわけでもないだけに気が引けるな。おまえが寂しい時に引っ張り出して抱き締めて寝てたりするんなら話は別だが」

「……う、うん、ソウダネ」

「おい」

「てへっ☆」

どこまで本当なんだか。

「ところでプロデューサー、一杯飲(ヤ)ッてけよ☆」

おちょこをグイッとやるポーズ。

「あ?おまえ今日『仲間と宅飲みする』って言ってなかったっけ?」

「それがさー、みんな急に予定が入っちゃってオジャン。はぁと寂しいの☆きゅるるんきゃぴっ☆」

人差し指を咥えて上目遣いにまばたき連打。

ぶっちゃけあざと過ぎるんだが、それをわかってやってるところが私としては憎からず思えるわけで。

「あ、もしかしてこのあと予定あったりした?」

急に心の表情が曇る。

わかりやすいなあ。

根が真面目で大人だから、100パー弾けられないんだよなこいつ。

「いんや、珍しくなかったんだわそれが。お互いラッキーだったな」

「やたっ!上がって上がって!」

ぱあっと花が咲いたように笑い、私の背中を両手で押す。

本当は持ち帰りの仕事があるにはあったんだが、この笑顔のためならあとでなんとでもするさ。

 

「さささ、グイッとグイッと!」

上機嫌の心からなみなみと濃いオレンジ色の液体が注がれたロックグラスを勧められる。

「焦んな焦んな!……なんかこの酒、匂いキツくない?」

「男ならそんなの気にすんなって☆あプロデューサーのぉ、ちょっといいとこ見てみたい♪あそーれ♪」

「しゃーねーなー、酒飲むの久しぶりだっつーのに」

やんやと手を叩く心のテンションに負けてやることにする。

私とサシ飲みするのをこんなに喜んでくれるのならやぶさかではない。

勢い良くグラスを呷る。

「よっ!プロデューサー男前!イケオジ!絶倫!」

「微妙な褒め方しやがって。……って、胃が熱いんだがこれ何の酒だ?」

ノドもカーッと灼けるようだ。

「んー?何だったかなー?これ確か礼子(れいこ)さんが置いてったやつじゃなかったっけか……」

「おいおい、礼子のってそりゃ……」

「バーボンウイスキーだってさ、アルコール度数57度」

57度!?

「ブフォッ!」

「うぎゃーっ!顔射やめれ!」

うおーめっちゃ回るの早い~~~っ!

 

 

「私の話、ちゃあんと聴いてんのかあ!?ああ!?」

気付けば私は泥酔して心に絡んでいた。

頭の片隅はめっちゃ冷静なのに、身体とか口先とかが全然言うことを聞いてくれない。

疲労の上に久々に酒を飲んだせいですっかり出来上がってしまっていた。

いやはや面目ないが、飲ませたのは心だから仕方ないよね☆

「あの、めっちゃ酔ってらっしゃいますね?」

なんで敬語やねん。

「おーう、酔ってるぞー!おまえの魅力に酔ってる!見れば見るほどかわいいなおまえ!お肌スベッスベで髪もサラッサラでぼんっ-きゅっ-ぼんっ♪で!なあ!?」

「は、はあ、恐縮です」

心はひたすらへこへこしている。

「それがよー!世間ってやつはよー!」

ムカムカしてきた。

「はい?」

「26歳でババア扱いってなんやねんな!下手したら私の娘ぐらいの歳やぞ!?世の中ロリコンばっかりか!」

「そ、そッスね。まったくその通りッス」

「何かやる度に『キツい』だあ!?どこがじゃ!!めちゃくちゃかわいいやろがい!節穴どもが!目ん玉の代わりに泥団子でも付けとんのか!」

「いや、そこまでは……」

「『崖っぷち』!?総選挙の結果見ろや!190人中、第7回22位!第8回も22位!第9回14位!第10回8位!Stage for Cinderella第1回本戦6位!崖っぷちどころか右肩上がりやんけ!このまま行ったらもうすぐシンデレラガールやっちゅーねん!のお!?」

「関西弁キレッキレッスね。ありがたいことです、マジで、本当に……」

なんだろうこの温度差。

私の愛情、大きすぎるのかな?深すぎるのかな?重すぎるのかな?

 

「うわ、プロデューサー、今度は泣いてる!?」

「……は?」

驚愕顔の心に指摘され、頬を触ると確かに涙が伝っていた。

だが飛鳥(あすか)の時の二の舞いではない。

あの時とは違う。

泣き言など言わない。

「心」

「は、はいっ!なんでございましょうか!」

「おまえを絶対にシンデレラガールにする」

「え?」

「それで、おまえのことを『年増』だの『キツい』だの『崖っぷち』だの言う奴らを全員黙らせてやろうな?」

「う、うん」

心は虚を衝かれたようにキョトンとしている。

私があのまま次は泣き上戸に突入するとでも思っていたのだろうか。

「心、いつも言ってるが、自信を持て。おまえはかわいい。おまえは美人だ。プロポーションだって最高だ。歌もダンスもどこに出しても恥ずかしくないレベルでできてる。トークも面白い。人気もある。色々なデータがそれをちゃんと裏付けてる。アンチなんかに負けるな。おまえは私の自慢のアイドルなんだ」

「プロデューサー、はぁとのことをそこまで……」

心が潤んだ瞳を向けてくる。

お、ものすごくいい雰囲気だぞ?

これはこれは。

私は心にゆっくりと顔を近付けて行き……。

そのまま彼女の胸の谷間に顔を埋(うず)めて意識を失った。

2回連続寝落ちなんてサイテー!

 

 

「……ぅ、ん?」

目を覚ますと心の部屋のベッドの上で、抱きまくら状に抱えられていた。

部屋の中は明かりが消されていて薄暗い。

「目ぇ覚めた?」

息がかかるほどの至近距離で心に問われる。

暗闇に彼女の大きな瞳が優しく光る。

「おう」

「あは。相変わらず酔いが醒めるの早いな☆」

「まあな。それもあってあんま酒が楽しめないんだよな。今、何時だ?」

「まだてっぺん回ったとこぐらい」

「そうか。言うて今からは出られんわなあ」

「なに?帰るつもりだったの?」

心の瞳の光が一瞬寂しげに揺らぐ。

「いや。もういいや。今はこうしてたい」

そっと心の身体を抱き締め返す。

ほっそいなあ。

これのどこがダイエットの必要があるんだ?

そのままふたり無言でしばらくお互いの体温を確かめ合った。

 

「心」

「ん?」

「さっきは泥酔して悪かったな。めっちゃかっこ悪(わり)ぃとこ見せちまった」

目を見つめながら謝る。

あれはさすがになかったよなあ。

「全然」

「そうか?」

「うん。むしろ嬉しかった。ものすごーく」

「ならいいが」

「『めちゃめちゃ大事にされてるなー』『愛されてんなー』って改めて実感した」

「普段から言ってるだろうが」

「そうだけどさー、ああいう時ほど本音が出るっていうじゃん?」

「おまえにはいつも本音しか言ってねーよ」

「知ってる。でも、本当に本当に嬉しかったんだ」

「ふむ」

そしてまた沈黙が降りる。

 

「ねえプロデューサー」

「なんだ?」

「えっちしたい」

「唐突だな」

「唐突なんかじゃないって。こうしながらずっと我慢してたし」

心の頬に赤みが差したのが暗闇の中でもわかった。

ちくしょうかわいい。

「ね?しよ?」

「私は全然構わんが」

むしろウェルカムだが。

「だよねー。そうだよねー」

さすさす。

子供をあやすような口調でズボンの上からギンギンのペニスを撫でられる。

とっくに勘付かれていたらしい。

我ながらわかりやすすぎる。

「で、どうするんだ?どの体位がいいとかあるか?」

「待って待って!はぁとにやらせて?」

「おまえに?任せればいいのか?」

「そそ。プロデューサーはされるがままになってればいーの」

私は自分からガンガンいきたいタイプなんだが、そんなことは百も承知の彼女がそう言うのだから何か考えがあるのだろう。

「じゃあ頼む」

言ってごろんと大の字になった。

「おっけー。はぁとに尽くさせろよ☆」

舌舐めずりはやめなさい。

 

 

「な、なあ、この体勢恥ずかしいんだが……」

「なーに言っちゃってんのさ。いまさらすぎんだろ☆」

すでに全裸にひん剥かれた私は仰向けになって腰を浮かせ、正座になった心の両膝の上に両足を乗せるような恰好だ。

なんでもこれがパイズリしやすいポジションなのだそうだ。

あ、ちなみに心もとっくにマッパです。

「さーて、ではいただこうかしらん☆」

ずいずいと膝を進めた心がガチガチに反り返った肉棒を深い谷間にセットする。

「カウパーダラッダラでおいしそ☆」

顔をペニスに近付け、スンスンと鼻を鳴らす。

「それにすっごい匂い。もーたまんない。あ~もっ」

ぱっくりといかれた。

「じゅずっ!じゅずっ!じゅずっ!じゅずっ!」

のっけから引っこ抜くようなストロークだ。

両胸で挟んでしごくタイミングの連動も完璧で、いかに私のモノをパイズリし慣れているかがわかる。

「あ……お……」

快感が大きすぎて重い声が漏れてしまう。

「プロデューサー、きもひい?」

「ああ、たまらん。相変わらずおまえのパイズリは極上だな」

「ふふ、よかった。えれれれれれ~っ」

小さく微笑むと心はこれ見よがしに舌先で鈴口を弄ぶ。

それを単に動かしているだけではなく、的確に私の気持ちいい部分だけを狙って刺激してくるのだ。

「ぉっぉっぉっぉっ」

腰が跳ねる。

「動いてすまん心」

「いいっていいって、気持ちいい証拠でしょ。それより女の子みたいな声出すじゃん」

「言うなよ。なんか今日は特別感じるんだ」

「それってはぁとが上手いから?」

「もちろん。それに私のことを考えてしてくれてるからな」

「照れるって。そんじゃそろそろ本気でいこっかな?」

「頼む」

「らじゃー☆」

 

「ぢゅぽっ!ぢゅぽっ!ぢゅぽっ!ぢゅぽっ!」

唾液と先走り汁でぬめる剛直をしっかりと胸で押さえつけ、さらに巧みに動かして刺激しつつ、根本近くまで咥え込んでは亀頭付近まで戻る。

その途中も唇で竿を吸い、舌を這いずらせて愛撫する。

それら全てを同時にこなす技術に恐れ入る。

などと冷静に分析していられないほどに男根全体が異常なまでに悦楽に包まれていた。

「あっ!おっ!おっ!あっ!」

もはや私は大波に翻弄される小舟のような有様だった。

「じゅずぢゅっ!じゅるずぢゅっ!じゅずぢゅっ!じゅるずぢゅっ!」

心のパイズリはさらに勢いを増す。

「あー!あー!あー!あー!」

頭がおかしくなる!

頭がおかしくなる!!

「イクの?プロデューサー、射精(だ)しちゃうの?」

私の目を見ながら亀頭をちゅっちゅっちゅっちゅっと吸いつつ訊いてくる。

「……!……!」

私は歯を食いしばりながらぶんぶんと首を縦に振る。

「そんなに気持ちいいんだ?報われるなあ」

感慨深げに舌をエラの周囲にぐるぐると這わせる心。

「何回でも抜いてあげるからさ。そろそろ1回イッときな。イケよ☆」

「え」

心は前のめりになると、極限まで肉棒を飲み込む。

「ぢゅぞぞぞぞぞ~~~~~っ!!」

「なんだそれなんだそれなんだそれーっ!?」

びゅぐっ!どぷっ!どびゅっ!びゅるっ!びゅっく!!

「ん~~~~~っ♪」

まんまと射精させられた私のザーメンを心が満面の笑みで受け止める。

ごくっ!ごくっ!ごっく!こくんっ!

彼女の喉が何度も何度も高らかに鳴る。

「こくっ!こっく!こぷっ!……ぷはあっ!これでまたお肌ツヤッツヤになるわー☆」

「私のザーメンは美肌エキスかよ……」

それだけ言い返すのが精一杯だった。

くそ、完敗だ。

「どする?もう1回ぐらい抜いとく?」

お掃除フェラをしながら余裕の様子で問う心に対して私は。

「……お願いします」

お願いした。

「素直でよろしい☆」

無邪気に笑って彼女は再度パイズリの用意をしてくれる。

意地なんか張っても仕方ない。

 

 

「ごきゅっ!ごきゅっ!ごっきゅ!……く~っ、さすがプロデューサー、2発目でも特濃じゃん☆」

「おかげさまでな」

そこで負けていられるか。

「ならそろそろ反撃に移らせてもらうとするか」

なあ?

「え、もうやれんの?」

「誰に向かってモノ言ってんだ?」

左右に大きく揺らしてみせる。

「あははー、ビンビンでいらっしゃる……」

「さあ上に乗れ上に!ヒィヒィ言わしてやる!」

「あ~れ~っ☆」

 

「あっあっあっあっ!あっあんっあんっあっ!あふっ!きゃふっ!くふっ!くうぅんっ!きゅっ!」

私の上で心の身体がリズミカルに跳ねる。

腰を突き上げる度に嬌声が上がる。

振り乱しすぎてトレードマークのツインテールが解け、豊かなボリュームの髪が宙に広がる。

じゅっくじゅっくずっぷずっぷずっぷずっぷじゅっくじゅっく!

「ダメダメダメダメ!こんなダメだって!ダ、ダメ!ダメダメダメ!」

「何が『ダメ』なんだ?」

下から両手で形の良い胸を揉み、乳首を引っ張る。

「気持ち良すぎてダメなんだってば!おかしく、おかしくなっちゃう!」

「気持ちいいならいいじゃないか!何の問題がある!?」

たぱん!ずぱん!たぱん!ずぱん!たぱん!ずっぱん!

大振りに、より深くペニスを刺す。

「きゃあんっ!んひぃんっ!だめぇ……だめぇえぇ……」

心の呂律が回らなくなてきた。

「1回イッとくか?」

先程の心の台詞を流用する。

意趣返しという奴だ。

「イカせてぇ……もぉ、イカせてぇ……」

目の焦点が合っていない心の口の端から涎がこぼれる。

「お望み通りに!」

ずぐずぐずぐずぐずぐずぐずぐずぐずぐずぐずぐずぐ!

たたぱんっ!たたぱんっ!たたぱんっ!たたぱんっ!

彼女の両手首を下から掴み、自由を奪ってひたすら騎乗位の醍醐味を味あわせる。

「やあん!やあん!やあんやあんやあんっ!」

両目を閉じた心が首を左右に必死に振りながら襲いかかる快感に抗う。

「『やあん』じゃないだろって!」

ずずこずこずこずこずこずずこっ!

ぢゅぐんぢゅぐんぢゅぐんぢゅっぐんっ!

「イッちゃイッちゃイッちゃイッちゃ!あーあーあーあー!もーもーもーもー!ダメダメダメダメ!ああああ~~~~んっっ!!!!」

絶叫とともに彼女の身体が爆ぜ、私はそれをしっかりと抱き止める。

「ぷろ、りゅー、さー」

「気持ち良かっただろ?」

「うん、さいこう……。ぷろりゅーさーは?」

「私ももちろんめっちゃ気持ち良かったよ。だからさ」

「?」

「腟内射精(なかだし)するな?」

「うん、射精(ら)して……」

「ではでは」

びゅるっ!びゅっぷ!びゅぷっ!びゅぐびゅぐびゅぐっ!びゅびゅっ!

「あー射精(れ)てう……はぁとの赤ちゃんの部屋にたっぷり射精(れ)てう……」

うっとりとした表情の心。

それを見て私もとても満たされた気分になった。

 

 

「好きっ!好きっ!好きぃっ!プロデューサー!好きぃっ!」

「私もだ!心!好きだっ!」

バックから容赦なく肉棒をねじり込む。

水音なのか肉同士がぶつかり合う音なのかもわからない音が室内に響く。

ぱてぃんぱてぃんぱてぃんぱてぃん!

ばちゅんばちゅんばちゅんばっちゅんばちゅんっ!

たんぱんぱんたんたんぱんぱんたん!

ぱぱたん!ぱぱたん!ぱぱたん!ぱぱたん!

「あっ……イッ……くぅっ!」

心の背筋と白い尻がぶるぶると震え、彼女が絶頂に達したことを私に伝える。

「それでは私も、っと!」

それから二三度最奥まで男根を押し込むと、最後にもう一度大きく突き込んで子宮に挨拶をしつつ覆い被さって強く彼女の両胸を掴みつつ射精開始。

ぶびゅっ!ぶぴゅるっ!びゅぷっ!びゅーっ!びゅびゅるっ!どぴゅうっ!!

「ああ……しあわ、せ……」

心はついに力尽き、うつ伏せにシーツに突っ伏す。

私はその左隣に仰向けになると、右手でゆっくりと彼女の髪を撫でる。

「心、よくがんばったな」

できる限りの優しい声をかける。

「うん」

心は蕩けきった顔で、にへら、と笑った。

 

 

その後はふたりで並んで寝て、翌朝いっしょにシャワーを浴びてから朝の支度をした。

「プロデューサーってさ」

「あん?」

向かい合ってテーブルに座ってトーストをかじりながら心が切り出す。

「ふたりっきりの時は『佐藤』って呼んでこないよね」

「呼んで欲しいのか?」

「いや、全然」

「だろ?」

「だったらなんで外では呼ぶのさ」

「あれはラインだ」

「ライン?」

「そう、外でのライン。以前『佐藤さんとの距離やけに近くないですか?』って言われたことがあってな」

「それでかー」

やっと腑に落ちたらしい。

「おまえ自分の苗字あんま好きじゃないのにイジってごめんな」

「確かにねー。でも『佐藤』だからこその『しゅがーはぁと』でもあるわけだし」

「だなあ」

「芸名ならオッケーかなあ」

「芸名?」

どういう意味?

「そ。『佐藤心』は芸名で、本名の苗字はプロデューサーが変えてくれちゃってもいいんだZO☆」

バチコーン!とウインクしてくる。

そういうことか。

 

「結婚してもアイドル続けるつもりなのか」

「もっちろん!それはそれ!これはこれ!」

空中ですいーっと両手を動かす。

「あれもこれもか」

「当たり前でしょーが。せっかくアイドルなんてものになれたんだし、とことん欲ばっていかないと!」

「だったらもうワンランク上がってみせろよ」

「あー!それまた例の『シンデレラガールになってから』ってやつ?」

「そうだ」

「なってやろーじゃん!なったら結婚してくれるんだな!?てゆーかしろよ☆」

席を立ち、私に向かって飛び込んでくる。

私はそんな彼女を受け止める。

 

いいさ。

もっともっと貪欲になれ。

それで何もかもをその手に掴んでみせろ。

私に「結婚してください」っておまえを選ばせてくれ。

おまえと毎日いっしょに暮らせたらどんなに楽しいだろうな。

その時を誰よりも一番、私が楽しみにしてるから。




ライブ出演が絶望的なのが心底残念でならない。
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