※この作品はR-18です。

Beliefers   作:とある渓流にいるかわうそ

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2話では主人公 影明君と瞬君の馴れ初め描いていきますよ〜、って、男女の仲っぽく書くな!

うん、はい、自分でつっこむとか痛いですね


2話 始まり①

聖マリア学園の入学式が終わり、クラス分けも済み、新入生徒達は

それぞれが割り振られたクラスへと向かった。

 

ここは聖マリア学園、高等部校舎。新たに高等部を設立するにあたって

新たに建設された学園の高等生徒のための新校舎である。

元が貴族のための学園なだけはあり、校舎は豪奢で煌びやかであり、

さまざまな設備で充実していた。

今、神崎瞬はこの新校舎の1年の教室にいる。

 

彼は5つあるクラスのうちの最初、Aクラスに割り当てられていた。

このAクラスに割り当てられているメンバーには先ほど瞬に

話しかけて来た石山勝平、3大名家の一つ、綾風のお嬢様。

ーーそしてあの男の子、緑川影明も割り当てられていた。

 

しかし、今この教室の中に緑川影明はいない。まだ来ていないようだ。

 

神崎瞬は今、深い不安のまどろみの中にいる。

確かにあの男子生徒はあの男の子だ。幼かったあの時聞いた

名前と完全に一致している。性格も昔のままだ。

感動の再会は果たした。しかし大きな問題がある

 

瞬(影明は……俺のこと覚えてくれているのかな……?)

 

そう、神崎瞬が緑川影明と出会ったのは3歳の頃。

まだ物心も落ち着いていないころだ。神崎瞬とて出会った時の事は

朧げであり、どのようにして出会ったかなんて覚えてなどいない。

だが、緑川影明とは小学生に上がる少し前、彼が引っ越すまで

毎日一緒に遊んだ。その思い出は神崎瞬にとっては間違いなく

宝箱であろう。

いや……パンドラの箱に例える方がもっと正確だろうか。

絶望だらけの暗黒の心の中にあるちっぽけな眩き

だが、その小さな星は確かに暗黒の中に強く輝いているのだ

 

ーー目を閉じればその思い出の光景が映るほどにーー

 

だからこそ、神崎瞬は怖くて仕方がない

 

ーー影明がもし、もし自分のことを忘れてしまっていたらーー

 

その十分にあり得る可能性が怖くて怖くて仕方がない。

考えれば考えるほど恐怖がこちらににじり寄ってくるようだ

死神のように

 

神崎瞬の思考はどんどんまどろみの深奥に沈んでゆく

もう…もう二度と這い上がれない深みに堕ちてしまいそうだ

 

ーねえー

 

その声で、どこまでも沈みゆく不安の沼から神崎瞬の思考は

一気に引っ張り上げられ、現世へと意識が帰還を果たす

 

瞬「え、あ、はい?」

 

??「あぁ、ごめんね?何か考え事してたかな?」

 

瞬「い、いえ、大丈夫ですよ!」

 

優「そう?なら良かった。僕の名前は".紅藤 優"

"あか"は色の"紅"って漢字だよ。席が隣同士

よろしくね」

 

そう自己紹介した眼鏡をかけた男子校性の雰囲気は

とても優しそうであり、親しみやすそう。

いかにも優等生の優男っぽそうな男子であった。

その雰囲気に神崎瞬の緊張も解れた。

 

優「さっきはごめんね?影明の奴が騒いだりして。

あいつは昔からうるさくてテンション高いんだよね」

 

瞬「いや、いいよ。確かに影明は昔からそうだったし」

 

優「知ってるの?もしかして影明の知り合い?」

 

瞬「……小学生に上がる前、よく一緒に遊んでたんだ。

まぁ、幼い頃の話だから影明は忘れてるかもしれないけど」

 

そう言葉にした時、神崎瞬は顔を暗くさせた。

しかし、紅藤優はその言葉に目を丸くさせる

 

優「君……もしかして……ーー」

 

紅藤優が何かを言いかけた時、教室の扉が開く。

入ってきた人物は2人の間で話題となっている男子

緑川影明だった。そばには入学式で一緒だった

石山勝平もいる。

 

彼が入ってきた瞬間、教室中がどよめく。

今、Aクラスでも緑川影明は

話題で持ちきりであったためだ。

 

だが、そのどよめきをよそに緑川影明は

ツカツカと神崎瞬と紅藤優の元へと向かってくる

 

ーーそして、神崎瞬の不安を吹き飛ばす

 

影明「瞬……!お前瞬だろ!?」

 

ーーその言葉と太陽の笑顔に心は高揚する

 

瞬「影…明…?俺の事覚えてるのか?」

 

影明「アホか!覚えてるに決まってるだろ!

俺にとっちゃお前との日々は宝そのものだ!」

 

ーーその言葉で神崎瞬の不安のまどろみは霧散していく

 

ーー心に堆積してゆく闇の底なし沼は蒸発した

  一片のかけらなく

 

彼はこの時、自分が生きてきた意味を証明された。

彼の『救世主』が彼を救った。

報われた……報われたのだ。

 

気がつくと、神崎瞬は泣いていた。

人目も憚らず、泣いていた。

アクションは起こせない。顔を覆う右手とて

指ひとつ動かせない。

嬉しさの余りに涙をひたすら流す事に全神経と脳が

集中しすぎているのだ。

たった泣くという行為に神崎瞬の脳は負荷100%の

運転をかけてしまっていた。

それでも、彼の脳は何とか負荷1%を確保し、

その1%を口へと充てた。

彼が何としても告げたい一言を搾り出すために

 

瞬「ありが……どう……!!覚えててくれで……

本当にありがどう……!!」

 

そう言葉にすると、神崎瞬はわんわんと

泣き崩れてしまうのであった。

 

 

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ーー

 

 

〜12年前〜

 

男の子が歩いていた。

ポカポカと日和の良い森の中を歩いていた。

その日和に似つかわしくない無表情で歩いていた。

一歩歩む事に、ナニカが消えてしまいそうに歩いていた。

歩めば歩むほど、もう戻れない気がするのに歩いていた。

 

目は涙で泣き腫らしていた。--何故泣いていたのだろう?

きっと何か悲しい事があったんだ。ーー何が悲しいのだろう?

だからこそ男の子は歩くんだ。ーー何処が目的地なのだろう?

 

分からないーー泣いている理由なんて

分からないーー悲しみの理由なんて

分からないーーそもそも何処からきたんだっけ?

 

何も思考すら試み得ぬまま、男の子は何処かに

消えるためにあるく。

 

ーねえー

 

声が響く。

声が微かなる意識を叩く

声は消え入りそうな心の中でこだまする。

そうして、その男の子の歩く道に壁を作る。

 

幼瞬「何でそんなに悲しそうにしてるのー?」

 

幼い頃の神崎瞬が陽気に話しかけてくる

 

男の子は答える。

 

「分かんない…… すごく、すごく怖いんだ…

すごく、すごく悲しいんだ…」

 

男の子に理由なんて分からない。

ただ、微かにだが確実に残っている感情を述べた

 

幼瞬「ふーん…… じゃあシャミクジ様だ!」

 

「シャミ…、クジ……様?」

 

幼瞬「うん!ばばさまが言ってたんだ!とっても怖い

らしいんだよ!『トチガミサマ』なんだって!

よく分かんないんだけど!」

 

「そう…なんだ……」

 

男の子はふと手をつかまれる。

 

幼瞬「大丈夫!シャミクジ様に襲われた時は襲われてない人が

手を引けばいいんだって!僕は襲われてないから君を助けられるよ!」

 

幼い瞬は太陽のような笑顔を男の子に向ける

しかし、男の子の反応は悲壮そのものだった

 

「じゃあ……僕はきっと…そこに向かってるんだ……

悪い子だから…… 苦しまなくちゃいけないから……」

 

幼瞬「そんな事ないよ!」

 

その言葉を幼い瞬が否定する。

男の子は聞き返す。

 

「何で……? そんなこと言えるの……?」

 

幼瞬「分かんない!でも、僕は君がそんな悪いように

見えないんだ! 神様はそう見えるかもしれないけど

僕には悪く見えないんだ!むしろ良く見えるよ!

だからきっと、君に『価値』はあるんだよ!

少なくとも、僕には君は価値はあるよ!

 

だって!『君と一緒に遊んだらとっても楽しそうだもん!!』」

 

男の子の心が動いた。

真っ白になりゆく心にその言葉が色付けていく

 

「そう……かなぁ…… 僕……価値あるのかなぁ……

苦しまなくても……良いのかなぁ……」

 

男の子はグズグズと泣きながら目の前の男の子に聞いた

 

幼瞬「うん!そうだよ!ーーー

だからあっちで僕と遊ぼう!僕のパパとママと一緒に!」

 

男の子「……! ……うん、うん!」

 

そう言い、男の子は幼い瞬に手を引かれた

そうして、男の子は道の分かれ道の先へと走っていく

行く宛のない無から確かにできた目的地へと駆けて行く

 

幼瞬「そう言えば、君の名前って何で言うの?」

 

男の子「僕の名前? 僕は」

 

男の子は目的地へとたどり着いた。

その目的地にたどり着いた男の子の名前はーー

 

幼影明「『緑川影明』!!」

 

太陽の笑顔で幼い緑川影明は答えた。

そして幼い緑川影明は新たな

目的地へと向かうのであった。

 

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ーー

 

 




いやぁ〜 気持ち悪いね!自分で描いといてなんなんだけどね!
何かBL本っぽくなってきたけど、ちゃんと2人の恋愛対象は女性ですよ!

さて、病みに病みまくってた神崎瞬だけど、次回から普通になります。
それにしてもホントに瞬君歪みに歪みまくってるね!

そのうちキャラ設定公開しますね。


ヒカルさんらはいつ出てくることやら……
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