継母の連れ子が元カノだった、いまは僕の父親とヤってる 作:大中小太郎
十二夜目(結女視点)
――伊里戸結女――
『真夏の夜の夢』――シェイクスピアだ。
ロミジュリやハムレットなど悲劇ばかり有名な彼の著作にしては、ハッピーエンドな話である。
ざっくばらんに言うと、恋仲の彼氏と彼女がいたが、彼女に親の決めた許嫁ができてしまう。
更に妖精が惚れ薬を使って一波乱を起こし、最後は愛し合う者同士が結ばれる、という話だ。
まあ、許嫁の男は、惚れ薬の効果のまま、惚れていなかった女性と結ばれたりするのだけど。
当初は彼女に惚れていた許嫁くんの、精神的な尊厳は、はてさてどこへ行ったのやら。
そういった点に目を凝らすと、どこか皮肉めいたものも感じられる。
例えば、その劇中世界では、「父親の言いつけに背く娘は死刑」という法律がある。
誇張された封建社会だけど、言いたいのはそこじゃない。
劇中世界において、親の決めた許嫁に従わなかったヒロインは、死刑相当の悪事をしたのだ。
丸く収められたけど、ヒロインの叶えた恋は、その世界の常識に照らして『悪』だったのだ。
現代で言うなら、例えば――義理の家族と結ばれてしまうというくらいに。
母親の再婚相手と連れ子の関係だとか、元恋人が義理のきょうだいになったとか。
その二人の恋が確かでも、世間から見れば悪事であり、許すまじと糾弾する輩も出かねない。
きっとその人たちが劇中の住人なら、父の言いつけに背いたヒロインを死刑にしたのだろう。
それでも物語はこう言うのだ。
どうせ虚構だ。当事者たちが幸せなんだから、細かいことは気にするなと。
世間では悪である関係でも、惚れ薬で作られた恋心でも、ハッピーならそれで大団円だと。
――――だったら、夢の中も、それでよくない?
母親の再婚相手と恋仲になったとしても。
あるいはそれが、妖精の惚れ薬のような『おまじない』から生まれた恋心でも。
どうせ夢という虚構なのだから、当事者が幸せなら――ハッピーエンドの条件は満たしてる。
季節は夏、現実では夏休み。
『真夏の夜の夢』を見るには、うってつけ。
だから今宵も――私こと、伊里戸結女は、淫らな夢を見る。
○
懐かしの我が家に帰ってきた。
夢の中でほんの数日、離れただけなのに、
しかも現実では普通に帰宅していたのに、懐かしくすら感じる。
「ん……っ♡」
もう体が疼いてる。
この家の中で『彼』が待っていると思うと、体が準備万端になる。
ほんの数日抱かれなかっただけで、食を絶たれていたかのように、飢えていた。
そんな飢えて火照る体を引き摺るように、家の玄関を開くと。
「――おかえり、結女」
お義父さんが、私を出迎えてくれていた。
「あ……っ♡」
私は一瞬呆けた。
数日ぶりに会うお義父さん。
現実で私が「峰秋おじさん」と呼んでいる母の再婚相手。
元恋人である水斗の父親であり、彼と同じ血を持っていて、彼より大人な男性。
この夢の中で、私の体に女の悦楽を無尽蔵に与えてくれる、王子様以上の王様。
「お……」
それから慌てて靴を脱いで、廊下に飛び上がるように上がった。
「お義父さんっ♡」
そして、我慢できずに抱き着いた。
「ああ、結女……会いたかったよ、結女。寂しかったかい?」
「はいっ、はいっ♡ すっごく……っ♡」
「そうか、よしよし。僕もだよ。さあ、おいで」
大きくて逞しい体に抱き寄せられた瞬間、私の全身を驚くほどの快感が駆け巡った。
「ひぁ!? はうぅっ♡」
脳髄まで痺れるような感覚に、思わず声が出てしまう。
久し振りに味わう、お腹の奥底から湧き上がってくるかのような、甘美で強烈な快楽。
(ああ、違う……やっぱり、全然違う……抱きしめられただけで、イっちゃってる♡)
水斗のときとは、この時点で完全に別物だった。
なまじ他の男と比較してしまったせいで、彼から与えられる悦楽と幸福感の強さに驚く。
「おっと、痛かったか?」
「違う、違うのっ♡ 離さないでっ、もっと強く、抱きしめてぇ♡」
私は恥も外聞もなく義父に懇願して、はしたなく全身を擦り寄せた。
「こうか?」
「んはあっ♡」
さらに力を込めて、ぎゅっとされる。
気持ちいい、なんて気持ちいいんだろう。
硬い鎖骨に乗せた頬が気持ちいい、厚い胸板に押し付けたおっぱいが蕩けそう。
太い腕を回された背中は至福で、太い指に抱き寄せられた腰やお尻が歓喜している。
「あっ♡ あっあっあっ、あぁぁぁっ♡」
私はそれだけで、抱きしめられただけで、ポルチオでイったような快感に腰を抜かした。
立ってられない。でも義父の腕が許してくれなくて、むしろ強引に体を密着させられる。
「ああ、可哀想に。こんなに僕に飢えていてくれてたんだな、結女」
「あうっ♡ お、お義父さん……♡」
耳元で囁かれる吐息がくすぐったくて、身悶えする。
「ごめんなさい、出て行くようなことしてごめんなさいっ! 戻ってきたから許してっ!
お願い、嫌いにならないでぇ……っ!」
私は泣きながら詫びていた。
ちゃんと別れを告げて家を出たけど、いまさらになって、この人の傍を離れたことが怖かった。
もしかしたら私への気持ちが冷めてしまったのではと思うと、命を奪われるくらい怖かった。
「結女、落ち着いて。怒ってなんかいないから」
お義父さんは私を優しく抱いていた。
「ん……っ♡ んんっ♡」
そしてゆっくりとキスをしてくれる。
キスイキで震える私を引き寄せて、情熱的に唇を貪られる。
やがて唇を離してから、微笑んでくれた。
「結女、僕は君を愛しているよ」
「――っ♡♡♡」
単純明快な愛の言葉に、全身が甘く痺れた。
心は愛されてる喜びでいっぱいになり、体はふわりと達していた。
子宮が収縮して、膣内が激しく痙攣し、そこにお義父さんのモノがないことを嘆いている。
「はぁっ♡ はぁぁぁぁっ♡」
お腹の奥底で暴れる衝動を抑えきれずに、その場でへたり込みそうになる。
「ああ、声だけでイっちゃったんだな。可愛いよ、結女」
だめ、だめ♡ 褒めないで、愛情表現しないで、幸せすぎて死んでしまいそう……っ♡
それを言葉にもできず、私は涎を垂らしそうな顔で、お義父さんを見上げる。
「お、部屋……連れて、いって……♡」
そこで何をするかなんて言うまでもない。
お義父さんは微笑して、私をお姫様抱っこしてくれた。
そのまま寝室まで運ばれ、ベッドの上に寝かされる。
「お義父さん……ごめんなさい、私、水斗に……」
「いいんだ。全て分かっているから。何も言わなくていいんだ」
謝ろうとした私の口を、覆い被さってきた義父のキスが塞ぐ。
水斗に抱かれてしまったこととか、義父の元を離れて水斗に会おうとしたこととか。
言ってみれば浮気に等しいことをした自分を、この男性は許してくれている。
私は、なんて素敵な人に愛されてるんだろう――そんな感動で涙すら出てきた。
「結女、君は僕のものだ。誰にも渡さない。絶対に離したりしない」
「ああっ♡ 嬉しい、お義父さんっ♡」
ぎゅっと抱きしめられて、またキスをする。
今度は舌を差し込まれ、口の中を舐め回された。
「んっ♡ ちゅぷっ♡ れろぉっ♡」
気持ちよくて嬉しくて、それだけでイってしまっているのに、まだ足りない。
もっと深く繋がりたい。ひとつになりたい。
いいやきっと、それだけでも足りない。
私のこの気持ちを伝えるためには、ただセックスするだけなんてお子様すぎる!
「お義父さん……お願いが、あるの……」
「っ、なんだい?」
慣れた手付きで私の服を脱がそうとしていた義父の手を、両手で包んで止める。
「破い、て……?」
義父は目を瞬かせていた。
いつも快感で主導権を持って行かれるせいか、虚を衝けたのがちょっと楽しかった。
「脱がせるなんて、甘いことしないで♡ こんな服っ、破いちゃって♡」
私の来ている服は、白いブラウスに桃色の膝丈スカートという清楚系。
「この服装……水斗の趣味なんです。もうこんなの、お義父さんの前で着ていたくないっ」
お義父さんの手を硬く握って懇願する。
言語化しにくいこの気持ちと願いが伝わるように。
「お仕置きしてっ、一時でもお義父さんから離れちゃった私のこと、罰してほしいのっ!
水斗との間で揺れてたこと怒ってほしいの! ぶたれて、犯されるくらいじゃなきゃ嫌なの!
そのくらいしてくれないと、私っ、自分で自分を許せないの……っ♡」
犯されるくらいじゃないと、償いにならない。
ただ愛情たっぷりに抱かれて感じさせられて悦ぶなんて、いまの私には許されない。
なぜなら――私はひどい女だから。
元恋人に未練たらたらかと思えば、義父に愛される日々に溺れて、なのにまた水斗に期待して。
いざ水斗に抱かれてみれば『最悪』で、のうのうとお義父さんの元に戻って抱かれようとする。
客観的に見てクズだ。
二人の男の間を手前勝手に行き来して、私はどっちが好きなのと少女漫画の主人公気取り。
赤の他人がそうしているのを見たら軽蔑する。
こんな自分――もう終わりにしたい。
せめてきっぱりと、せめて不可逆に、どちらの男のものになるかを潔く決めよう。
「もう二度と、揺れないくらいに――心の底まで、染めてください♡」
これは儀式だ。必要な行為だ。
女の心は自分で思い通りにならない。
だから男の強引さで決定づけられることを望む。
迷ったり揺れたり、不安や苦悩が無い状態――俗に言う『愛』を求め、男の強引さを頼るのだ。
だからこれは、それを得るための、この人を心の底から愛するための、愛の儀式。
私の心に残る『伊里戸くん』は根深い。
言わばこれは、体の奥底に残る恋の病を根治するための、手術みたいなもの。
血を流すくらい激しく愛されないと、きっと治らない。
「あなたの手で、私の昔の恋を、終わらせてください……っ♡」
思えば、以前から私はそう思っていたのかもしれない。
この夢での私は、犯されるくらい激しくされるのが好きだった。
初めて押し倒された『一夜目』や、決定的に堕ちた『二夜目』を、また味わいたがるように。
現実で蓄積した憂き辛みを、殴り飛ばしてしまうくらいの愛を、私は義父に求めていたんだ。
「結女……そんなに、思い詰めて……」
お義父さんが気の毒そうに私の頬に触れてくれた。
「優しい人、大好き♡ ごめんなさい、そんな人じゃないのに、似合わないことさせて。
でも……こんなこと、あなたにしか言えないから。この夢でないと、できないから……」
胸が高鳴る。
「お願いします……♡」
とても罪深い火遊びをしている気分、邪悪な儀式に手を染めてしまっている心地。
「あなたの手で……♡」
それでも、それでしか得られない幸福のために、私は『おまじない』のように言葉を紡ぐ。
「再婚相手の連れ子を……♡」
自分の手で体から下腹部までを撫でて、彼の目に自分の肢体を強調して、誘惑する。
「息子さんの元カノを……♡」
背を軽く反らし、気がつけばすっかり巨乳になった胸を押し上げて、熱い息を喉元へ送る。
「父親であることも忘れて……」
舌で唇を湿らせ、ベッドで完全に脱力して、顔を横向きにしながら、流し目で彼に言った。
「――――ヤっちゃって♡」
○
パァン! という音が、部屋に木霊した。
お義父さんが……私の頬を……平手で張る音だった……
ぶたれた、引っぱたかれた、顔を叩かれた――痛みはないけど、衝撃だった。
お義父さんに叩かれた衝撃が脳天を突き抜けて、目の前に星が瞬いた。
「このっ、どうしてそんなに淫らなんだ! お前は!!」
聞いたこともないような、彼の怒鳴り声。
怖い、心臓が危険信号のような動機を連発する。
身が竦む、体が震える、大きな声だけで全身が敗北を悟る。男の人に、屈服していく。
「あぁっ……!」
思わず漏れた、怯えの吐息。
聞かれてしまったのか、彼がハッとした顔になって――しかしすぐに、怒りの形相に戻った。
「そうかよ、そういうことならこっちにも考えがあるぞ」
乱暴な言葉遣いと共に、服を掴まれる。
すると――まるで紙細工のように、ブラウスが引き裂かれていった。
ボタンが飛び、布地が裂け、ブラジャーも千切れ飛ぶ。
「あっ……や……っ」
剥き出しになる私の体。
そして、露わになる私の乳房。
お義父さんの視線がそこに注がれているのを感じて――ゾクッとする。
「なんだよこの巨乳は。現実のお前より大きいじゃないか!
義理の父親に抱かれて、女に目覚めたっていうのかっ!?」
「ひゃっ♡ いや……そんな目……見ない、で……っ」
憎悪するような目で胸を見られて、思わず両手で隠す。
その隙に、今度はスカートを裾から腰まで破かれてしまう。
ビィィィィ! と布を引き裂く音がして、私の素足と下着が無理矢理に晒された。
夢だからかもしれないけど、服をちり紙のように破いてしまう彼に、男の暴力を痛感する。
「きゃあっ! や、やだっ、お義父さんっ! やっぱり駄目……っ!」
涙声で哀願するも、聞き入れられない。
彼は破いたスカートを開いてショーツに手を掛け、紙紐のようにブチッと引き千切る。
「いまさらなんだ! 僕を裏切っておきながら、いまさら生娘でも気取ってるのか!?」
胴間声に「ひっ」と怯えた声が出た。
怖いのに、こんな乱暴なの嫌なはずなのに……下半身が急速に痺れていく。
子宮が激しく脈動している、秘所が瞬く間に濡れていく、乳首が勃っていく、唇が震える。
(怒られてる……怒ってくれてるっ。私が水斗に抱かれたこと激怒してくれている……っ♡)
愛されてる、愛されてる愛されてる愛されてる!
なのに虐げられている。だから憎悪されている。
『嫌だ』と『欲しい』が、『怖い』と『嬉しい』が、同居している。
人の心は矛盾を内包するから。むしろそれこそが、色恋沙汰の妙味だから。
相反する感情に胸を引き絞られて、私の体は、怯えながら……達していた。
「手をどけろっ! 継父を誘惑したその体、見せてみろっ!」
「やっ、いやぁっ!」
胸を隠していた手を掴まれ、頭上に上げられる。
義父はそのまま、いつの間にか取り出したハンカチを紐にして縛り上げる。
抵抗できないように縛られ、自由を奪われて――
「いい格好じゃないか。そうだ、写真に撮っておこう」
「っ!! うそっ、止めてっ! お義父さんっ!」
脚を大きく開かれた私は、服を破かれた惨めな姿を、スマホで撮影される。
夢の中だということも忘れて、顔だけは隠そうと、縛られた腕で目元を覆った。
そんな私に、お義父さんは何度もシャッター音を鳴らす。
「分かるぞ? 脅されただけでイってるな? 乳首はびんびん、おまんこはびしょ濡れだ」
「やめ、て……酷いこと、言わないで……っ♡」
撮影の音が止まるのを待って、恐る恐る腕をどけると、彼の凶悪な笑みが見えた。
「そうだろうな。この夢が始まって以来、義理の父親とのセックスで何回イってきたんだ?」
指が、ゆっくりと私に近付いてくる。
「100回か? 200回か? もう『お義父さん』以外じゃ満足できないんだよな?」
「あっ♡ あぁぁっ♡」
その指先が、呼吸で揺れる胸に触れる前から、乳首が彼の手を感知してビリビリと反応し始めた。
「他の男とのセックスなんて、ままごとにしか感じられなかっただろうさ」
「ひうっ♡ もぉっ、やめ……んぁぁぁっ♡」
彼の手はそんな乳首に触れることなく、紙一重の間隔をおいて、お腹から秘所へ下る。
ひくひく震えるクリトリスに、体温だけ届くような距離で、撫でるように指を動かす。
それで……イっていた。
触られてないのに、触られると錯覚した体が、それだけで達してしまっていた。
「だめ、お義父さん……ごめんなさい、本当に怖いのっ! 私の体、いまっ、信じられないことになってるのっ! いま何かされたらっ、だめだからっ! 絶対、なにかっ、終わっちゃう! 私の何かが終わっちゃうからぁっ!」
あれだけ誘っておいて、いざとなると拒絶していた。
本気か、レイプ感を出すための演技か、演技を本物と思い込んでるのか、自分でも分からない。
「だから……いまさらさだろう!」
そんな私に、彼は――おまんこを握り潰すかのように触れて、凄まじい速度で全体を擦り始めた。
「ひっ、あ――――」
直後、私の視界が真っ白に明滅した。
脳裏にバチッと火花が散って、何も考えられなくなる。
「~~~~~っっっ♡♡♡」
声も出なかった。
ただ、おまんこから潮が噴き出して、全身が痙攣する。
「なんだ、声も出ないのか? いつもの可愛いイキ声はどうしたんだっ!?」
もう片方の手で乳房を掴まれる。
視界の白閃光が二重になり、全身が魚のように跳ねた。
「――っっっ♡ ――っっっ♡ っっっっっ!!」
もう、何が何だか分からなくなっていた。
自分がどんな声で喘いでいるかもわからない。
気持ち良いとか悪いとか、そういう次元じゃない。
快感という電気信号に全身を焼き切られている。
オーガズムの最高潮だ。挿入される前からこうなるのは初めてだった。
「ほら、目を覚ませ!」
また頬を張られる。
最初とは逆の頬が引っぱたかれ、顔が逆方向に向いて、やっと意識が戻ってきた。
「え……あ……」
目の前には、私を見下ろす義父の顔があった。
気付けば私は両足を開かれ、彼の――私を何百とイかせてきた逸物を、私の秘所に近付けていた。
「っっっ、やだっ! だめっ! だめだめだめだめっ! 挿れないでっ! お願いだからっ!
当てるのもだめっ! それに触れたらっ、私――」
「こうか?」
くりっと、お義父さんのペニスが、私の割れ目を舌からなぞって、クリトリスを擦り上げた。
「んぁぁぁぁぁぁっっっ♡♡♡♡♡♡」
その瞬間、私の体が弾けたように仰け反った。
お尻が浮いて、足がピンッと伸びてしまう。
「可愛いなぁ、結女。お前の体は、僕のちんぽに触れられただけで大喜びしてるぞ。
ほら、泣いてる場合か? 入口を擦って焦らされるの大好きだろう?」
「んぁぁぁ……♡ おねがいします、やめてぇ……♡」
「お前にそんなことを言う資格はない」
ぐいっと腰を持ち上げられ、おちんちんの先端が膣口にめり込む。
「ひぐぅぅぅっ♡」
一気に奥まで挿入されそうになって、慌てて腰を逃がそうとすると、つるっと滑るように外れる。
「ひぁぁぁぁっ♡」
たったそれだけのことで、潮を吹くほどイっている自分が、信じられなかった。
「ほら、入るぞ。結女のおまんこ、僕のものになっちゃうぞ?」
「い、いやぁ……らめ、おねがい、もぉらめぇ……ゆるひてぇ……」
前戯だけで呂律が回らなくなった私は、縛られた両手で必死に彼を押し返そうとしたけど――
「そらっ!」
ずぶずぶっと肉棒が挿入され、あっという間に最深部まで到達する。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁっっっ!!」
なにか――まるで――そういう装置みたいに――
彼の怒張から高圧電流でも流されているように――
全身が――快感が――許容値を超えて――脳天から爪先まで――
気持ちいい――こわい――イってる――壊れる――イキすぎて――壊れ――ちゃった♡
「いくぅぅっ♡ イグゥッ♡ んおっ♡ おっおっおっお♡♡♡」
びくんっ! ビクンッ!! がくがくがくんっ!!!
子宮口にぴったり当てられた亀頭が脈動するたびに、気絶するほどの絶頂が生じた。
まるで私の体全体が心臓になったように、脈動のたびに快感という血流を全身に広げている。
「そんな声を出しても止めないぞ。犯されたいんだろ? ほら、こうだ! こうしてやる!」
ドスン! と、彼は腰を引いた後、真上から最奥部へと突き落としてきた。
触れているだけで気絶しかけたのに、体重を乗せて種付けプレスなんかされ――た――ら――
「んあ゙っ♡ ひっ♡ あああぁぁぁっ♡ いっっくっっ♡ あ゙あ゙あ゙あっっっ♡」
視界が真っ白に染まり、何も考えられなくなる。
突き入れられたら絶頂して気絶して、膣道を引っかかれたら絶頂して目を覚ます。その繰り返し。
快感の桁は増すばかりで、絶頂の高さは上がるばかり。
ここがどこで、目の前の人が誰なのかさえ、もうよく分からない。
貞操とか、尊厳とか、そんなものより根本的な自己認識すら、オーガズムに塗りつぶされていく。
「ああ、まったく、そんなにおっぱい揺らして。揉み潰したくなるじゃないか!」
「んぁぁっ♡ だめぇ♡ おっぱいきもちよすぎるからぁ♡」
「抵抗するなっ! お前の体は僕のものだろう!」
「んひぃ♡ ごめんなさい♡ お義父さんのための体、他の男に使わせてっ、ごめんなさいっ♡
お仕置きくださいっ! おっきくなったわたしのオッパイいじめてくださいっ♡」
「このっ、これじゃレイプにならないじゃないか!」
おねだりし始めた私を咎めるように、逞しい五指が私の乳房に突き刺さる。
握り潰しながら、ピストンも加速され、私は首を左右に振って、髪をベッドの上に踊らせた。
「おねがいっ、おねがいひましゅっ♡ もっとぉ、らんぼうにしてくだしゃいっ♡」
「正気か? そんな頭おかしくなるほどイってるくせにまだ欲しいのか!?」
「おねがいしましゅっ♡ したいのぉ♡ おとぉさんにこわされてうまれかわるのぉっ♡」
私の口が何か言っている。
きっと、本心から遠くない何事かだろう。
「ほら、理解してるのか? 乳首を抓って引っ張られてるぞ? 千切れちゃいそうだぞ?」
「あああぁぁぁいいいぃぃぃ♡ 痛くて気持ちいいですっ♡ もっと虐めてほしいれふ♡」
そう言いながら、私は自分から胸を突き出すようにして背筋を伸ばす。
すると彼は、パッと手を離して乳房を落下させると、今度はクリトリスを強く指で挟んだ。
「お゛お゛お゛お゛お゛♡」
強烈な刺激が脳天まで駆け抜け、私の体が跳ねた。
イった。でもすぐにまた、彼の手が、爪先が、私の体を弄ぶ。
「イぐっ♡ イッてるのにイクッ♡ イキながらイカされるのでイっちゃってりゅのぉ♡♡♡」
「このっ、犯されてるのに、緩急つけて締め付けやがって!
出るぞ、結女の子宮を僕の精液で汚してやるぞ!」
「あ゙ぁ゙っだめぇ♡ そんなのされたら孕んじゃいますぅ♡ 孕みたくなっちゃうますっ♡
夢の中なのにっ、あなたの赤ちゃん、欲しくなって――あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っ♡」
子宮口をこじ開けられるような感覚と共に、熱いものが注ぎ込まれる。
もう絶頂なんて次元じゃなかった。
この夢の世界で、セックスによる修行を積んだ人間だけが辿り着ける、悦楽の極限だった。
「――――――――――ッッッ♡♡♡」
これだ。
この瞬間に辿り着くために、女は女として生まれつくんだ。
出産時にまき散らされるアドレナリン、
死ぬ直前に分泌されるエンドルフィン、
そういうレベルの極地だった。
○
どのくらい、気絶してたんだろう?
お義父さんはまだ私の膣を突いていた。
その快感に揺さぶり起こされ、私は目を覚ます。
「むぐっ!?」
口の中に異物感があった。何か、丸めた布のようなものを詰め込まれている。
「ああ、起きたか。喘ぎ声がうるさかったから、ショーツを突っ込んでおいたぞ」
どうやら私は、最初に引き千切られたショーツを、口内に詰め込まれているようだ。
「んぶっ……んんっ♡ ふぐぅっ♡」
声を上げようとするけれど、それはくぐもった音にしかならない。
そもそも、上げようとした声にしても、たぶん抗議じゃなかった。
何か、お義父さんに甘えたようなことを言って、おねだりしようとしていた。
次の瞬間には、本当にレイプされてるみたいで興奮していた。
「吐き出すなよ。出したら思い切り引っぱたいてやるからな!」
そう言って、義父は私の体を反すと、後ろ向きにして腰を引き上げる。
軽くお尻を叩かれて、反射的に下着を噛みしめた。
そしてまた、あの快楽の奔流が始まった。
「ふぐっ♡ おごっ♡ おっ♡ んおっ♡ おっおっおっおっおっおっおっ♡」
パンッ、パァンと、何度も腰を打ち付けられ、子宮口に衝突する怒張で意識が飛びそうになる。
体は常時イキっぱなしで、そのドロドロに溶けたような体に、快感の波が追い打ちしていく。
「んおおおおおぉぉぉぉぉっ♡♡♡」
そしてすぐに大絶頂、さっきあれほどの極地を味わったのに、それに及ばない絶頂でも鮮烈だ。
「結女、よく聞け」
ショーツを詰め込まれた口元を、ベッドの上に落としていた私に、義父が耳元で囁きかける。
「水斗は、きっといまでも、お前のことが好きなんだぞ?」
――――その瞬間、私の脳裏に、現実世界の記憶がフラッシュバックしてきた。
『よく、笑う人だったかな』
いつだったか、どこだったか、彼はそんなことを言っていた。
初恋の人は誰なのかと聞いたら、軽く視線を外しながら、なんでもないことのように。
それが照れ隠しだと知ったとき、それが私のことだと知ったときの気持ちが――蘇った。
(いや……いやぁっ!)
口からショーツを吐き出した。
思い出してしまった。あの気持ちを思いだしてしまった。
水斗を好きだという気持ちを、また思い出させられた!
「なんでっ、お義父さんなんでっ! なんでそんなこと言うのっ!?」
バックで挿入されたまま、泣きながら彼を振り返る。
忘れてたのに、忘れられたのに!
さっきの天国みたいな快感で、せっかく全て塗りつぶしてもらったのに。
どうしてここで、水斗への恋心を思い出させるのか。
「吐き出すなと言っただろう?」
パァン! と、お尻をスパンキングされる。
「ひぐぅっ!?」
痛みと同時に快感を覚えてしまい、私は思わずシーツを噛んだ。
「分かってるのか? 水斗はまだ、本心ではお前を彼女だと思ってるんだぞっ!
それなのにお前は、義理の父親とのセックスに溺れてっ、それを踏みにじったんだ!」
「あっ♡ あひっ♡ あああぁぁぁっ♡」
乱暴にピストンされ、膣奥まで突かれる。
ああ……そっか……
なんて、単純なことを忘れてたんだろう。
彼は水斗のお父さんなのだ。
息子の恋心を踏みにじるようなことをした女に、怒るのは当たり前だ。
他ならぬお前が襲ったんだろう――なんて道理に意味はない。
現に私は義父とのセックスに溺れて、この間は自分の意思で水斗を傷付けたのだから。
「ほら見ろ、水斗のことを思い出しながら、こんなにも濡れてるじゃないか!」
「ああぁっ♡ やめてぇっ♡ 言わないでっ♡ 水斗のこと言わないでぇっ」
心が砕けそうだった。
私、本当に、感じてる。
水斗への気持ちを思いだした途端、快感の質が一変した。
心が水斗の彼女に戻ってしまった。そんな状態で義父に抱かれることに、別の快感を覚えていた。
『奪われている』――そういう罪悪感と優越感を伴う、寝取られる女の許されざる悦楽だった。
「どうしてっ! 忘れたいってっ、消したいってっ、言ったのにぃ!」
「うるさいぞ、いいからそのまま感じていろっ!」
義父の腰付きがペースを上げて、膣全体を掻き回すようなものになる。
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ!
「おっ♡ おっ♡ おっ♡ んおっ♡ おっおっおっおっおっおっおっ♡」
子宮口をノックされて、快感神経を直接殴られるような衝撃が走る。
水斗のものであるはずの体が奪われていく、蹂躙されていくっ!
いまさらそんなことを思う資格がないはずなのに、そんな興奮が止まらない。
「伊里戸、くんっ! 伊里戸くんっ! 伊里戸くん……っ!」
まるで水斗に突かれているかのように、私は恋人時代の呼び方で、彼を呼んでいた。
心に強く彼を思い浮かべながらの快感なのだから、ある意味でこれは彼の与えた快感だった。
どうして――彼を忘れたくて犯してもらったのに、逆に彼の存在が以前より大きくなってしまう。
『いまだけ、昔に戻るよ』
やめて、やめてやめてやめてやめて!!
「だめぇっ♡ 戻さないでっ! 私を昔に戻してから犯さないでぇっ♡」
体よりも情緒をおかしくするようなプレイに、本心から悲鳴を上げた。
だというのに快感は増すばかりで、私は久しぶりに、自分の浅ましさ恨みながら絶頂を繰り返す。
「ごめんなさい……っ、ごめんなさい……っ、ごめんなさい……っ!」
義父に向けてか、それとも水斗に向けてか、私はベッドにひれ伏しながら謝っていた。
「あああイクぅぅぅっ♡ 伊里戸くんっ、許してっ! イクッ! 私またイっちゃうっ♡
あなたのこと、好きなままっ♡ お義父さんとのセックスでぇっ♡ イっちゃうのぉっ♡」
涙と涎でぐしゃぐしゃになった顔で、私は全身を解かすような大絶頂に沈んだ。
義父の動きが止まり、小休止を与えられる。
「お義父さんっ、どうして……っ、私、あなたに、愛を誓いたくて――」
よろよろと起き上がりつつ、義父を振り返って恨み言を述べようとする。
「そんなこと、する必要ないんだ!」
胸を掴んで抱き上げられた。
体はいつものように達してしまい、乳房を揉み回されるほど喘ぎ声が止まらなくなる。
それでも耳だけは、彼の言葉を明瞭に聞いていた。
「水斗のことを、忘れる必要なんてないんだっ!」
膝立ちの姿勢でやや下から打ち込まれ、リズミカルに嬌声を上げる。
「それも含めて、結女なんだっ! 色んな気持ちがあっても、僕には不愉快な感情があっても!」
言葉の合間に、首に吸い付かれ、歯形とキスマークをつけられる。
その痛烈な快感に、喉が勝手に吠えるような声を上げた。
「受け入れてやるっ! 今度こそ受け入れてみせるっ!
結女の心の中にあるもの全部っ、そのままでいいんだ!」
「っっっ」
何を言われているか理解し始めた脳が、いままで味わったことのない種類の幸福感に満たされる。
含意より先に、直感が理解した。
私はいま――愛されていると。
「水斗のことを好きな君もっ、僕に抱かれてよがる君もっ、どっちも結女なんだ!
半分に切り捨てる必要なんかないんだよ。『ありのまま』でいていいんだよっ!」
何度も、何度も何度も、気持ちの強さを物語るように、突き入れられる。
気持ちいい。知らない種類の気持ちよさだ。喘ぐよりも泣いてしまいそうになる幸福感だった。
「君の可愛いところも、可愛くないところもっ! 淫らなところも、面倒なところもっ!
好きなところも、嫌いなところもっ! 全部、丸ごと――愛してあげるから」
「あ……あぁぁ……ふぁぁぁ……っ♡」
私はたぶん、このとき――愛されるっていうことの本当の意味を知った。
「あっ、はぁっ♡ あんっ♡」
水斗への気持ちを捨てなきゃ、否定して打ち消さなきゃいけないと思っていた。
そうしないとお義父さんは嫉妬して、それが原因で、『また別れるかも』と思ったから。
中学時代と同じ失敗を繰り返したくなかったから。
「ふああっ♡ ひあっ♡ そんなっ、そんなぁ♡」
でも……そんなことしなくていいんだと。
そういう、自分にとって不愉快な一面があっても、手放さないし背を向けないと。
人間として清濁があることを許し、時に苦しい思いをしても恋人であり続けると。
彼は私に、そう言ってくれていた。
「らめっ♡ そんなのっ♡ 嬉しすぎっ♡ しあわせ、しゅぎ、て……っ♡」
知らなかった。
『ありのままの自分を愛される』ということが、こんなに、泣くほど嬉しいなんて知らなかった。
「っぐ! 結女っ、結女っ!」
「あっあっあっあっあっ♡ あああああぁぁぁぁぁっっっっっ♡♡♡」
新しい絶頂だった。
膣内射精をされているからではない。
壊すのでも、塗りつぶすのでもなく、包み込んで全てを肯定されるかのような、快感のゆりかご。
この瞬間、私はそのゆりかごで赤子のように泣く、幸せな女になった。
(ああ……そっか……そうだったんだ……)
この違いだったんだ。
水斗に抱かれているときと、義父に抱かれているときの、雲泥と言ってよい幸福感の違い。
さっき伝えられたものの有無だ。
全てを塗りつぶしてくれる力強さだけではなく、全てを許してくれる包容力があった。
正に慈父――性愛だけでなく、熱愛だけでもなく、慈愛も備わっていたから。
女の本能が、そこに身を任せてしまったんだ。
心では気付いていて、頭では理解してなかったものを、私はいまようやく理解したようだ。
「おとぉ、さぁん……ちゅっ♡ ぢゅっ♡ あいして、りゅ♡ ちゅぱっ♡ あいしてましゅ♡」
覆い被さってきた彼とキスをしながら、言葉と共にキスを繰り返す。
この気持ちが、愛されていることへの感謝が、少しでも伝わるようにと。
愛そう。この人を愛して生きよう。
ありのままの私を愛してくれた人のために生きる――女としてこれ以上の幸せがあるもんか。
たとえ、おまじないで作られた夢の中だけであっても。
たとえ、現実の私が、彼以外の男を見ていても。
ここにいる私は、この人こそを愛したい。
(ずっと、ずっと、この夢を……見ていたい……っ♡)
ここは『真夏の夜の夢』だった。
許されざる男女、向く先を変える恋心――
その結果として誰と誰が結ばれたとしても、最後は愛で幕を閉じる。
私こと、伊里戸結女が、淫らな夢の果てに辿り着いたのは――そんな物語だった。
【十二夜目 了】
ご一読いただきありがとうございました。
「恋愛は相手の欠点を受け入れることだって言うけど、実際やってみると辛くて、
それができる人間だけが愛される資格を持つものなんだよね」
(↑二次エロ小説を書きながら)
なにはともあれ、結女が心まで完堕ちする回でした。