※この作品はR-18です。

継母の連れ子が元カノだった、いまは僕の父親とヤってる   作:大中小太郎

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十七夜目

 

 

 

――伊里戸水戸(現実)――

 

 

夢遊病とも、金縛りとも異なる状況だった。

頭と体はほとんど眠っている、でも意識は覚めている。

半睡状態の体をどうにか動かして、我が家のリビングを目指して歩く。

体が重い――意思の力で辛うじて『寝相』のような動きを生み出し、どうにか廊下を歩く。

頭が眠い――語感すら鈍っており、自分がいまどんな姿勢でどこを歩いているか把握しにくい。

結果、夢遊病患者が家を歩き回るように、よたよたとした足取りになる。

もし他の家族がいまの僕を見たら、幽霊に憑かれていると思って悲鳴を上げるかもしれない。

 

(くそっ、意識が半分、まだ夢の中にあるみたいだ……)

 

暗闇の中で手探りするように、壁に手を付いて前進する。

半分寝ていて、半分起きている。頭も体も寝ぼけている。

そしてこんな状態だからこそ、夢と現実の出来事を同時に再確認できた。

起きれば夢の内容を忘れる、なら完全に起きていない状態なら……ということだ。

 

(おまじない、か……)

 

もはや呪いと表記すべきだろう。

南さんがした恋のお呪い――紙に好きな人の名前を書いて家に隠し、見つからなければ成功する。

そうすれば夢で好きな人に出会えて、夢で会えたらその人と結ばれる。

僕は夢の中でその呪いを解こうとした。

たぶんその結果、僕の頭の中でだけ、夢と現実の間に『亀裂』が走ったのだろう。

その亀裂から、呪いによって作られた夢の記憶が、現実にまで流出してきたのだ。

結果、白昼夢。起きて見る悪夢の原因だ。

しかしそれが、本来なら現実に持ち込めない『呪いの解き方』の記憶を届けてくれた。

 

(……結女の部屋)

 

廊下を進む途中、結女の部屋の扉を一瞥する。

眠っていることだろう。そして、夢を見ていることだろう。

一瞬、その寝顔を見ていこうか……なんて考えが頭を過ぎった。

止めろ、その劣情に従うな。夢の中でした失敗を忘れたか。

むしろ、呪いを解くことを万が一にも邪魔されないために、このまま寝かせておこう。

そう思いながら、ふらつく体を支えるため、結女の部屋の扉に手を触れたとき――

 

――真夜中の白昼夢が始まった。

 

 

○

 

 

――伊里戸結女――

 

人間の頭は、しばしば記憶を改変する。

無意識のうちにすることもあれば、自覚的に妄想として行うこともある。

私こと、伊里戸結女もまた、そういうことをする機会は多い。

手をつけたのは、つい最近の出来事。

母の再婚相手である『峰秋おじさん』、その帰省に同行して足を運んだ田舎での出来事。

現実では、私の中で伊里戸水戸への感情が、大きく前に進んだ。

私は水斗が好きだ、彼の心を手に入れてみせる――そう決意して、表明するようにキスをした。

現実ではそれでいい。清く美しい恋物語でよい。

でも、心の奥底に起きていることは?

恋をしている、男を欲している。

どこの誰に対してという細かなカテゴリを無視した根っこには、女の本能が燃え上がっているという事実がある。

その部分だけに限って見れば――相手が水斗でなくてもいいのだ。

だから、夢の中では『お義父さん』でもいいのだ。

そんな身勝手な欲求に基づいて、今宵も私は――淫らな夢を見る。

 

真夏の太陽と蝉時雨、山の緑と田の緑。

そんな田舎情緒に溢れる景色を、私は、お義父さんと並んで歩いていた。

 

「こういう田舎、なんだか落ち着くね」

 

隣の彼に言いながら、私は自分の状況を確認する。

夏物の半袖シャツと、膝丈までの薄桃色のスカートという出で立ち。

現実より大人びている私は、さながら避暑地に来た清楚な女子大生くらいに見えるだろう。

 

「ああ、結女が隣にいると、特にな」

 

お義父さんは私と手を繋いで、そう言ってくれた。

嬉しさでいっぱいになる。

綺麗な服を着た私に見とれてくれている、一緒にいると安心すると言ってくれている。

女の本能が満たされる。

 

「適当に歩こうか」

「うん♡ お義父さんの故郷、見てみたい」

 

私とお義父さんは、二人きりで歩き出す。

現実ではお母さんや水斗もいたけど、この夢では二人きり、今夜は私の独り占めだ。

私たちの邪魔をするものも、阻むものもない。

この田舎の景色はさながら、私と彼が睦み合うための楽園だった。

 

渓流が夏の日差しを浴びて輝いていた。

現実では親族たちとバーベキューをしていたけど、いまはお義父さんと二人きり。

私はあのときも来ていた水着を着ていた。

現実では水斗と一緒に選んだものだ。

試着室で披露したときは流石に恥ずかしかったけど、水斗に意識されて喜んでいる自分もいた。

そんな水着姿で、私はいま、お義父さんと川の水に浸かりながら、腰を振っている。

 

「んっ……あっ♡ はぁ……あんっ♡ 気持ちいぃ……♡ もっとぉ……!」

「結女、可愛いよ。本当に、君は僕にとっての天使だ」

 

義父は川べりに寝そべるようにして、私と騎乗位で交わっていた。

この夢で100回以上はイかされてきた陰茎は、今日も私を悦楽に導いている。

挿入されただけでイキっぱなしになるのは当たり前、前ほど乱れなくはなったけど、やっぱりお義父さんが腰を突き上げると、大好きな子宮口への衝突に声が上がる。

 

「ひゃうぅ♡ お義父さんっ、なんだか、はしゃいでる♡」

 

私の下で踊るお義父さんの腰付きが、なんだか普段より奔放だった。

テクニックで女を果てさせるというより、子供っぽく楽しんでいるような。

 

「結女の水着がたまらなくてね。ほら、もっと僕の上で踊ってみせてくれ」

「もぅ♡ こう?」

 

私はお義父さんの目に、できるだけエッチに見えるように、水着のブラから乳房を出す。

現実より豊満な胸は視線だけで感じてしまい、体ごと揺らしてみせると震動で達しそうになる。

 

「ふふ……いい子だ」

 

お義父さんが微笑んで、私の脚を撫でてくれる。

可愛がるような手付きが心地よくて、膣が締まり、子宮が震えて、また絶頂。

普通の女ならこれでギブアップ――でも私たちのセックスは、そんな次元に留まらない。

現実の女なら気絶する絶頂すら、意識を明瞭に保ったまま何度も味わえる、地上の天国だ。

 

「まったく、こんなに開けた屋外で乱れてっ、エロい子だな!」

「んひぃうっ♡」

 

お義父さんが両手を私の腰に添えると、腰の突き上げと同時に引き落とす。

膣のてっぺん、降りていた子宮口が大きく押し上げられ、快感の稲妻が下腹部から全身を巡る。

 

「あぐうっ♡ らってっ♡ お義父さんがっ、したいってぇ♡ あひっ♡ ふぐっ♡ ううっ♡」

 

遮る壁も屋根もない川辺という環境が、私に声を我慢させた。

誰かに目撃されることはないと分かっているけど、ついそうしてしまう。

するといつものように、お義父さんがそんな私の常識を壊しにかかる。

 

「いいんだっ、思う存分に喘いでごらんっ! 誰も見ていないからねっ! ほらっ、ほらっ!」

 

お義父さんの両手でおっぱいを鷲掴みにされ、親指で乳首を擦られながら、突き上げられる。

 

「ああぁぁううぅぅっ♡ それだめぇぇっ♡ 真下からポルチオ突きまくるの弱いのぉ♡

 あひっ♡ おっぱいっ、オモチャにしちゃらめぇ♡ オモチャみたいにイっちゃうのぉ♡

 あへえっ♡ イグっ♡ お義父さんっ、これっ、しゅきっ♡ またからだ溶けちゃうぅ♡」

 

もう何度目かもわからない連続アクメ。

快楽の奔流に溺れきった私は、もう溺れるどころかその奔流で暮らす生き物みたいだった。

例えるなら川の中を泳ぐ魚のように、お義父さんのもたらす悦楽の激流を浴び続けるのだ。

 

「くうっ、結女の締め付け、吸い上げるみたいだ! 出る、出るぞっ!」

 

イきそうになっているお義父さんの顔を見て、私は歓喜に包まれた。

最近は私もおまんこの使い方が上達して、お義父さんを射精させるまでの時間が短くなった。

そのたびに、私は女としてより優れた存在になったかのような達成感を覚える。

たとえ短くなっても、お義父さんが達するまで十回はイかせてもらえるから、不満足なんて感じたこともない。

 

「出してっ♡ いっぱいちょうだいっ♡ お義父さんの精子で私を満たしてっ♡」

 

お腹の中で熱が弾ける感覚があった。

今日一番の量と勢いを持った精液が、私の子宮を白く染めていく。

同時に炸裂した大絶頂が、私の全身を痙攣させ、視界に白閃光をほとばしらせた。

 

「あああぁぁぁっっっ♡ でてりゅぅぅぅっ♡ あちゅいのきてるぅぅぅっ♡」

 

パンクロッカーみたいにガクンガクンと上半身を振り乱して、私は力尽きた。

前に倒れればお義父さんの逞しい胸板が受け止めてくれる。この瞬間の幸福感がたまらない。

燃え上がった体を冷やすように、私はしばらくそのまま、川の水を浴びていた。

 

 

○

 

 

急な夕立に降られた私たちは、近くにあった神社に駆け込んだ。

 

(あ……ここって……)

 

見覚えのある神社だった。

現実で、水斗と花火を見た場所だ。

伊里戸結女にとって、水斗への恋を再認識した、思い出の深い場所だ。

そんな清らかであるべき場所で――私はそんな彼の父親と、舌を絡めている。

 

「んっ♡ んふっ♡ んむっ♡ はぷっ♡ んっ、んっ、んっ」

 

お義父さんが私の腰を抱き、私がお義父さんの首に腕を回す。

彼の片手は正面から私の胸を服越しに揉んでいた。

水着から夏服に着替えた私はいま、雨に濡れて下着が透けてしまっている。

そんな私の艶姿に、義父は欲情してくれたようだ。

それがたまらなく嬉しくて、触れられた胸が気持ちよくて、頭が蕩けてしまう。

さっきまで水斗への恋心に触れていたはずの意識が、もうお義父さんしか見ていない。

 

(そっか……矛盾しないんだ。水斗を好きな気持ちも、お義父さんを好きな気持ちも、

 同時にあっていいんだ。心の奥では、どっちも、『人を愛してる』だけなんだから)

 

現実では、一人より多い人数に愛を向けたら浮気になる。

でも夢の中では、心の中だけでなら、悪でもなんでもない。

世間から咎められないとかそういう問題ではなく、複数の人間を愛しても、根底にあるのは『人を好き』という気持ちだ。複数の人間に枝分かれする前の『幹』のような部分に『愛』があるんだ。

だから、水斗を好きな気持ちが、ここでお義父さんに足し算されても、不思議じゃないんだ。

 

「んっ♡ ふっ……あっ」

 

唇が離れると、唾液の糸が垂れた。

私はそれを拭おうともせず、お義父さんの肩に頭を預ける。

 

「はあ、はぁ……お義父さん、ここで……しよ♡」

 

いつも以上に発情していた。

たぶんこの場所が、伊里戸結女にとって『男性を強く欲した場所』だからだ。

心の奥底で掻き立てられたメスの本能が、目の前のオスを求めさせてしまう。

 

「お口で、お口でするから♡ おっぱいでも挟んであげるから♡ ね?」

 

気がつけば、私はお義父さんの前に膝をついて、自分からボタンを外して胸を晒していた。

 

「ああ、僕も我慢できそうにない。頼めるか?」

 

優しい声で応じてくれたお義父さんに、頭を撫でられる。

 

「うん♡ いっぱい、いっぱい気持ちよくするからね♡」

 

受け入れてもらえたのが驚くほど歓喜で、私は嬉々としてお義父さんの逸物を取り出す。

人気のない田舎の神社で、好きな人にキスをしたこの場所で、義理の父にフェラチオをする黒髪の少女――そんな絵図を、自分の身で描くために。

 

「ちゅっ♡ んっ♡んぅっ……♡」

 

夏のせいか、少し汗臭いような匂いが残っている。そのことに興奮してしまう。

亀頭に吸い付きながら、裏筋やカリ首を舐め回し、両手で玉袋を優しく揉み込む。

 

「んっ♡ ふーっ♡ んむっ♡ れろっ♡」

 

夢中になってしゃぶりつくと、お義父さんの息遣いが荒くなっていく。

感じてくれているんだと思うだけで、子宮がきゅんきゅんとうずいた。

 

(欲しい……早くほしいっ!)

 

思わずおねだりしそうになった口を閉じ、胸を両手で持ち上げると、谷間に彼の逸物を挟む。

 

「んっ♡ すごい、硬い……♡ お義父さん、動かしたかったら、動いていいよ?」

「ああ、結女の胸、すごい気持ちいい。ゆっくり突くから、口で受け止めてくれ」

 

お義父さんは私の頭に手を置いて、ゆっくりと前後に動かし始めた。

 

「んむっ♡ はぷっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡」

 

私は精一杯に乳房を持ち上げつつ、イラマチオ気味に怒張を口に含む。

谷間を膣道に、口を子宮に見立てるような、擬似的な挿入。

膣とは感じ方が違うけど、快感の絶対値では負けてなかった。

 

(すごい♡ 私の体、口と胸でも、おまんこと同じくらい感じるようになってる♡)

 

お義父さんの腰が前に出るのに合わせて、私も胸と口を前に動かす。

正面衝突するように、おっぱいを緩衝材にして、お口にペニスを突き入れさせる。

 

(すごいすごいっ♡ おっぱいを間に挟んでるのに、喉奥まで届いちゃうっ♡)

 

もうこれ、パイズリフェラというより、パイズリイラマというべきことになってる。

胸が潰れ、口を犯され、一突きごとに脳が痺れて、秘所から愛液がほとばしる。

 

「結女っ……!」

 

お義父さんが切羽詰まった声を上げる。

限界が近いんだとわかった。

 

(出して♡ お義父さんのせーえき、全部飲んであげるからぁ♡)

 

私はさらに強く、胸とお口を締め付けた。

お義父さんが歯を食い縛って射精する。

びゅーっ、どぴゅっと、何度も熱いものが噴き出してくる。

 

「んぶっ!? んぐっ♡ んん〜♡」

 

お義父さんがイキ終わるのを待たず、私は唇を離して舌を差し出した。

白濁した液体が溜まった口内を見せ付けながら、ごくん、ごくりと、少しずつ飲み下していく。

 

「んはぁ……♡ はあ、はあっ……♡ お義父さん、気持ちよかった?」

「ああ、最高だ。どこまでも気持ちよくなるな、結女は」

 

ケダモノめいた眼差しで見下ろす顔に、背筋が甘いゾクゾクに襲われる。

 

「いいか、結女? いつもみたいに、していいか?」

 

息を荒げるお義父さんにぞくりとしながら、私はいつものように答える。

私に食らいつこうとする猛犬の首輪を外す、魔法の言葉を。

 

「いいよ、お義父さん……いつもみたいに、犯して♡」

 

雨の滴る空の下、小さな神社の裏手。

壁を背にした私は、お義父さんの逞しい腕に抱き抱えられ、いわゆる駅弁の体位で交わっている。

 

「はぎゅうっ♡ ひう♡ おとぉしゃんっ♡ これっ、これだめぇ♡ んおっ♡ おおおおっ♡」

 

私はケダモノ声を上げながら、無我夢中でお義父さんにしがみつく。

絶頂しているなんてものじゃない。

一度起きたオーガズムがずっと続いて、それを積み重ねられている。

 

「どうだ、結女。この体位だと、もっと深く入るだろう?」

 

耳元に響く義父の声だけで気持ちよくて、それが全身に届く。

足が地に着かない浮遊感と、赤ん坊のように軽々と抱き上げる彼の力強さに酔いしれる。

 

「んおっ♡ んおぉ♡ 深すぎるぅ♡ もう、なにもかもっ、分かんなくなりゅっ♡ おひぃ♡」

 

子宮口を突き上げられ、視界で火花が散った。

 

「おとしゃあん……♡」

 

甘えた声が自然と口をついた。

 

「おとぉさんっ♡ もっと、もっともっとぉ♡」

 

誰よりも逞しくて、誰よりも私を愛してくれて、誰よりも私を気持ちよくしてくれる人。

 

「おふっ♡ んおっ♡ おおおっ♡ おほっ♡」

 

甘えずにいられない、縋らずにいられない、どんなことをされても許してあげられる人。

 

「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ っ っ ♡ ♡ ♡ い゙ぐ ゔゔゔぅ゙ぅ゙ぅ゙っ っ っ ♡ ♡ ♡」

 

そんな人に抱かれながら、私は泣き喚く稚児のように喘ぐ。

自由だった。心が、魂が自由だった。

現世の憂き辛みの全てから解放され、何一つ隠すことも偽ることもなく、一匹のメスになる。

この至福の時間が、彼が達するまで続いてくれる。

だから私は、お義父さんとのセックスが止められない。

 

 

○

 

 

親族が宴会で盛り上がる声が聞こえる。

実際にはいないけど、夢を構成するBGMだ。

現実では、祖父の書斎にこもっていた水斗のところに言って、彼のルーツに触れた。

私の中にある、彼を好きだという気持ちを構成する、重要なピースだ。

 

「も、もう♡ お義父さん? 飲み過ぎたんじゃない?」

 

そんな書斎で、親族の目を盗むように、お義父さんは私を求めてくれた。

 

「嫌かい? お酒を飲んだ僕は嫌いかな?」

「んっ♡ 知ってるくせに……」

 

そう言われてしまえば、拒めるはずもない。

夢の中でも酔うものなのか、お酒を飲んだお義父さんは、普段よりぐいぐい来てくれる。

最初に襲われてしまった夜を思い出して、無理矢理にされてしまう興奮が生まれるのだ。

 

(ここは、水斗にとって大事な場所なのに……♡)

 

一抹の罪悪感を覚えても、それをスパイスに、体は敏感になってしまう。

唇を奪われ、背後の机まで詰められる。

自然と私のお尻は机に乗って、手を付いた表紙に机の上の本を床に落としてしまう。

水斗に読ませてもらった、祖父の自伝書だった。

それを意に介する余裕もなく、お義父さんの舌と手を受け入れる。

 

「ちゅっ、ぷぁ♡ はあっ♡ お義父さん、お酒の味が―――んんぅっ!?」

 

突然、胸を鷲掴みにされた。

 

「敏感になってるね。僕の舌に残ったお酒で酔っちゃったのかな?」

「そう、かも……ひゃうんっ♡」

 

服越しに乳首を摘まれ、甘い声が出てしまう。

 

「結女、君が欲しいよ」

「私も……お酒なんかより、私を味わって♡」

 

机に座り直した私は、自らスカートを持ち上げて、可愛らしく下着を見せてあげた。

お義父さんの欲情が瞬く間に燃え上がり、机の上に押し倒され、強引な愛撫が始まる。

 

「やあ♡ 首に、キスマークは、だめぇ♡」

 

首筋に吸い付かれる快感に声を上げる。

もし現実だったら、親族に隠れて何をしていたかが一目瞭然になってしまう行為だ。

それを刻みつけられながら、シャツとスカートが脱がされ、書庫の床に落ちる。

読書用のランプだけに照らされた薄暗い部屋に、私の肌とお義父さんの眼光が浮かぶ。

 

「綺麗だよ」

 

耳元で囁かれただけでゾクッと震えた。

 

「お義父さん♡ 好き、大好きです♡」

 

お返しに私も囁いてあげる。

そこからはもう言葉はいらない、肉体の接触で互いの気持ちを伝え合う。

遠くに聞こえていた宴会の声は、もう聞こえなかった。

 

「おふっ♡ んおっ♡ おおっ♡」

 

子宮口を突き上げられ、視界で火花が散る。

 

「おとぉさん♡ もっと♡ おとぉさんもっとぉ♡ 結女のおまんこズポズポしてぇ♡」

 

甘えた声で呼ぶ。卑猥な言葉をためらわない。

彼を興奮させればさせるほど、その動きは凶悪になり、私の快感を増やすから。

 

「結女っ、結女っ! もっとだ、もっと僕を求めろ!」

 

机で仰向けになった私に、机の前に立つ義父が、腰を掴んで怒張を突く。

お腹の奥まで突かれて、頭の中で星が瞬いた。

 

「あああぁぁぁ♡ すごいぃ♡ これすごすぎるぅ♡」

「何が凄いんだい? 言ってごらん?」

「お義父さんのちんぽ♡ ちんぽしゅき♡ お義父さんとセックスできて幸せれす♡」

「その調子だ、恥ずかしがらずに、僕にして欲しいことおねだりするんだ!」

 

恥じらいや貞操感といった、私の快感を妨げるものを、お義父さんの命令が取り除いてくれる。

私は、その一匹の自由なメスになれる瞬間に、心を飛び込ませた。

 

「おとぉさん♡ おとぉさんのおちんぽミルクください♡ 結女のえっちなおまんこに出して♡」

「もう射精してほしいのか? いつもみたいにイきたくないのか!?」

「イってりゅ♡ もうたくさんイってりゅからっ♡ おねがいっ、我慢できないのっ♡

 結女のおまんこ、子宮っ、お義父さんの精液欲しがって止まらないのっ♡」

 

お義父さんの腰の動きが激しくなる。

私の膣内もぎゅうっと締まって、彼の肉棒を強く抱きしめる。

 

「出すぞ、全部飲み込めっ!!」

「っく、は、あぁぁぁ――――っ♡♡♡」

 

熱い飛沫を奥に感じて、全身で絶頂する。

子宮の中に直接注がれている錯覚。脳髄まで痺れる悦楽。

声も出ないほど絶頂しているのか、自分の声が聞こえないほど絶頂しているのか。

どちらにせよ、また思い出が上書きされた。

水斗との特別な場所だったこの書庫は、『お義父さんとセックスした場所』になった。

 

いつの間にか場所は変わっていた。

風情のある和室……ああ、ここは、祭りに行く前に、水斗と二人きりになったところだ。

『いまだけ、昔に戻るよ』と言ってくれた彼に抱き付いて、泣いてしまった場所だった。

その畳の上で、いま私は義父に抱き付いて――メスとして鳴いている。

 

「あっあっあっあっあっ♡ あふっ♡ ああっ♡ んんっ♡ んあっ♡」

 

パン、パン、パン――と、四つん這いの私に、義父が背後から衝突する。

義父の手が背後から伸びてきて、私の髪を整えるように撫でながら、優しい声で言った。

 

「結女、愛してる。君は僕の宝物だ」

 

愛情表現たっぷりのセックスだった。

同じセックスでも、お互いの情緒が少し変わるだけで、気持ちよさの質も変わる。

 

「私もです、お義父さん♡」

 

振り返ってキスをすると、膣内を愛撫するようにゆっくり腰を動かされる。

 

「んっ♡ はっ♡ あっ♡」

 

スローペースで落ち着いていられるけど、それはちょっとした罠だ。

 

「くぅ♡ ふうっ♡ はぁっ♡」

 

人は急激な変化には気付くけど、ゆっくりした変化には気付きにくい。

 

「あふっ♡ ああぁぁ♡ ふぁぁぁぁぁ♡」

 

最初はゆっくりでも、僅かずつ快感の強さを高められていくと――

 

「はひぃ♡ ふぉ♡ ほぉぉ♡ おふっ♡」

 

こんな風に、とんだアヘ顔を晒して、常時イキっぱなしの状態にされてしまう。

 

「いいぞ結女。だらしない声も可愛いぞ。このまま絶頂から降りないようにしてあげるからな」

「おと、お義父しゃ……ふぁぁぁ♡ これぇぇ♡ 幸せな感じ、しゅごい♡」

 

体位を変え、体面座位で抱き合いながら、赤子をあやすように揺らされる。

ポルチオをよしよしされるような、深い悦楽と安心感が釣り合った、不可思議な絶頂が続いていた。

 

「僕もだ。愛する人と結ばれて、受け入れあえば、幸せで、心地よくて……心が満たされるんだ。

 それ以外なんて、全部忘れて構わないんだ。家族でも、恋人になれなくても、構わないんだ」

 

何かの真理を語るように、お義父さんが囁いていた。

それは、お義父さんがこの夢の中で見出したものだったのかもしれない。

 

「?」

 

キスで顔が近すぎたため、よく分からなかったけど、一瞬この人が別の誰かに見えた。

 

「ふぁぁぁぁ♡」

 

その疑念はすぐに柔らかな絶頂で追い払われてしまった。

 

「しゅき♡ しゅきぃ♡」

 

ただ、目の前にいる人を愛している。愛されている。それでいいんだと。

幸福感の海、その水平線へと漂っていくように、私の意識はこの世界から遠ざかっていく。

 

(ずっと、この夢が、続けばいいのに……)

 

南さんから聞いた限りだと、現世に夢の記憶を持ち越せない私たちには、おまじないを解けない。

だから割り切って、夢は夢で楽しむことを決めたけど……

 

たぶん、もうすぐこの夢は終わる。

 

きっと彼が……

最後までこの淫らな夢に抗っていた彼が、この夢を終わらせるだろう。

 

 

○

 

 

――伊里戸水斗(現実)――

 

 

「っっっ!!」

 

長い白昼夢が、終わりを迎えた。

また、父と結女が交わっている夢を、僕は父の視点で見ていた。

パジャマの中に股間の膨らみを感じる。夢精してなかっただけマシだ。

 

(また、人の思い出を弄びやがって……っ!!)

 

父の帰省先で結女と過ごした時間は、僕にとっても大切な思い出だった。

その記憶を、夢の中だからといって、情事に塗り替えられるのは、やはり不快に極まる。

 

(だっていうのに……あんな、幸せそうな顔……)

 

父の視点で見た結女の顔を思い出す。

夢の中の彼女は、女の幸福に満ちているのだろう。

元カレへの執着から解放され、新しい男を得て、愛し愛される世界。

現実世界の倫理に反する部分があっても、夢の中なら悪でも罪でもない。

ただ脳内の幸福度指数だけで言えば、結女はいまとても幸せなのかもしれなかった。

 

(……今夜で終わりだ)

 

僕は、その幸福を奪う。

ふらつく足取りで、慎重に階段を降りていく。

ここで足を踏み外して古いサスペンスのように事故死なんて笑えない。

歩き慣れた我が家の廊下や階段を、大陸横断でもするように長く感じながら。

 

やがて、リビングに辿り着く。

南さんがおまじないの紙を仕込んだ場所は、夢と同じならソファーの舌だ。

そこにある本物の紙を見付けて破棄すれば、今度こそ、この悪夢の日々も終わりを告げる。

 

「……っ!」

 

ゴール地点であるソファーを目にした瞬間――また、白昼夢が始まった。

 

鮮明だった部屋の内装が曖昧になる。

窓や扉といったものが作る線が歪み、部屋全体が揺らめいているように見えた。

寝苦しい夜、汗だくになって起きてしまう前に見る悪夢のような、不気味な情景。

 

そんな視界の真ん中、ソファーの上に。

まるで、最終地点で主人公を阻むラスボスか何かのように。

 

「よう。子供はおねんねの時間じゃないか?」

 

父さんが――いた。

前日の夢と同じように、ソファーに座っている。

僕の探しているものがそこにあると知っているように。

 

「っっっっっ!!」

 

全身の血が沸騰した。

そもそも、こいつが、結女を辱めなければ。

いさなも、由仁さんも、南さんも毒牙に掛けて、

きっと僕が覗き見ていることも知りながら、見せつけるように、

何度も、何度も……何度も何度も何度も何度も……っっっ!

 

「うわあああああぁぁぁぁぁっっっ!!」

 

ソファーに飛び込むように、渾身の力を込めて、

生まれて初めて、憎悪のままに、父親を殴った。

 

 

 

【了】




ご一読いただきありがとうございました。

無駄にいいところで切ってしまいました。
結女視点は今回が最後かな。
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