蛍は何処へ 作:パリピブラゾール
色んな可能性の姫様方を登場させた結果混乱してどうしていいのかわからなくなってこのような形に落ち着きました。
でも同じ姫様を連れてきた方が愉悦できるのでいいよね……いいですよね?
「結局伴部さんもただの牡なんですね!」
大輪の笑顔を咲かせて、橘佳世は青年を嘲る。
「女とみれば誰にだって腰を振って、自分のものを突き立てて。牝を満足させるより、自分の満足を優先させる。それだけでしょう?」
「否定はしませんが、腰砕けになりながら言われても……」
伴部は少女の挑発に、消極的な反論を寄越す。むっとして頬を膨らませる佳世も、青年の一突きに、慌てて彼にかじりついた。
一定の間隔を保ちながら、青年は少女を畳と自分の間に挟み込んでぐいぐいと自分の分身を押し込んでいく。
少女はあれだけ喜んで青年を迎え入れたのに、やはり異物が侵入してくる不馴れに対し、無意識に足を閉じようとしている。それでも必死に青年を挑発する言葉を探そうとする少女の姿に、彼は呆れを通り越して尊敬の念すら抱きそうになる。
組み伏せられても、まだまだ自分の優位を保ち続けようとするのは商人の性なのだろうか。いたずらっ子のような笑みを、喘ぎ声の間にちらつかせながら、珠の汗を畳へと散らす。
青年の荒く、熱い吐息を顔で受け止め、佳世はすぐにでも絶頂しそうになる。無理矢理に体を動かされ、こちらも荒くなる息遣い。こうやって二人は溶け合っているのだと思うと、佳世は、ぞくぞくとする身震いを止められない。
「伴部さん、私を孕ませたいんでしょう? 孕ませたいんですよね? 子種を一番奥のところでびゅうっと、吐き出してしまいたいんでしょう?」
「あの、そういうのはあまり何度も口に出さないほうがよろしいかと。それに……」
「それに?」
「その、子供ができたら大変なのでは?」
「じゃあ、大変でなければ伴部さんは、私を孕ませたいんですね?」
妙なところで揚げ足取りを始められることに、青年は頭痛を堪える。そもそもこうやって全く身分が異なる相手が体を重ねること自体、知られたら白い目で見られるだけでは済まないのだ。そこに子供など決定的な証拠が出てくれば、言い訳など不可能である。
「ねえ伴部さん、毎度毎度外に出すなんて大変でしょう? 中に出しちゃいましょうよ。きっととても気持ちがいいですよ? 私、伴部さん以外に体を捧げたりしないんですから。伴部さんの好きにしていいんですよ? でも子供ができたらもちろん産みます。だって伴部さんとの愛の結晶ですもの。どんな子供が生まれるでしょうね?」
弾んだ声で生まれてくる子供について話し始め、しっかりとこちらの腰に脚を回して何が何でも逃がさないという姿勢を物理的に露わにする少女に対し、青年は空を仰ぐ。そして、いつもの手を使うしかないと、消極的に決意せざるを得ない。
「佳世」
真正面から少女を覗き込む。熱に潤んだ瞳でこちらを見上げる少女に、青年は身分など忘れてしまったかのような口調で、傲慢に言い募る。
「誰が勝手に孕んでいいと言った?」
「はうっ」
「好き勝手色々と言ってたみたいだけどな。そもそもお前は、俺のものを全部咥えられた試しがないだろうが。それで受け止められるとでも思ってるのか?」
青年は精いっぱい、少女を軽蔑するような表情を作り、顔を作る。
「がきが、調子に乗るんじゃねえよ」
「……は。大きく出ましたね。でもそう言いながら、伴部さんは私の体に夢中じゃないですか。やっぱり、所詮牡は牡……」
大きな音が炸裂し、反射的に佳世は身を縮める。緊張が解けた瞬間に、佳世の強張った体がほぐれるのと並行して、小水が二人の体を濡らし始める。勢いよく噴き出したそれは、生温かさを均等に、二人に振りかけていった。
佳世の顔の横に手を突いた伴部は、だらしなく口を開けて涎を垂れさせた佳世の耳に口を寄せて、
「子供は作らない。勝手に産むな。わかったか」
「はい」
おずおずと脚をほどいたところで、伴部はその両足を掴み、大きく腰を前後させる。佳世が再び達した瞬間に急いで引き抜く。熱い子種を体にぶちまけられ、凌辱された後のような姿になっても、佳世のうっとりとした表情が変わることはなかった。