優柔不断は切り捨てろ:周りの美少女は全員他人のモノ 作:エルサイズ
――――――――――――――茜視点
部屋に入るなりかかって来た内線には休憩とだけ伝えた。
先ほどの片田舎のラブホテルよりは綺麗だ。
「ね。ねえ...一瀬さん...ここって...」
あ...真っ赤になってる。
なんだかこんなに初心な反応をされると少し面白いかも。
...思えばろくでもない男としか来たことがなかったから麻痺していたけど...本来であれば私の年齢でこんな場所に出入りしている方がおかしいのだ。
「ラブホテルって知らない?」
「し、知ってるよ!...あ...」
「ふふっ、なんだ知ってるじゃない。案外むっつりなのね」
「そ、そんなこと...っ!ふ、普通なんじゃないかな...」
まあ...それもそうか。
...さて。本題に移らなければ。
「ねえ、斉川君...ここに一緒に入った意味...分かるよね?」
「え...?」
わざと色っぽい声を出して彼の胸板をなぞる。
初心な彼には案外効果があったようだ。
「今日、見たことを全部忘れるなら...私のこと好きにしても良いよ...?」
「でも...」
ああ...これなら大丈夫かもしれない。
先生の様にきっぱりと断られると怯んでしまうところだったけど、彼はどうやら理性と性欲の間で揺れているようだ。
次の手段に出よう。
えっと...漫画ではどんな感じで誘惑してたっけ...ああそうだ。
私は彼の手を取って胸に触らせた。
「ほら、触って...?」
斉川君はTシャツの上から恐る恐る胸に触れている。
「...柔らかい...」
感慨深そうにそう話す姿が少し面白かった。
「ふふっ...そうでしょ?ほら...好きにしてもいいのよ?」
もう片方の手が私の胸に伸びてきた。しかし、その手を掴んで動きを封じた。
....抵抗が無いわけではない。...でも、無理やり唇を奪われるよりはマシだ。
...初めては奪われたけど、唇はまだ守っている。
「その代わり、さっき見たことは黙ってること。出来る?」
「...でも...」
あれ...?今ので落ちたと思ったけど...案外慎重みたいね...
「しょうがないわね...これからも相手してあげるから...」
みんなに知られて話が大きくなって欲しくない...そうなれば...多分食べていくことも難しくなる。学校にも...居れなくなるかもしれない。
学校に行って、家に帰れば家事をして、酔って帰って来た継父の相手をして、夜中に起きた継父にいきなり襲われることもある。さっさと出ていきたいけど...夕華と離れ離れになると、それこそ心が壊れてしまう。
「うーん...」
まだ何か悩んでいる様子だ。
これって...優柔不断なだけみたいね。
「お願い...誰にも話さないで...」
「...わかった」
ああ...良かった。あとは斉川君に抱かれるだけで事が終わる。
「ありがと...ほら、好きにしていいわよ...?」
掴んでいた方の腕も胸に触らせて好きにさせた。
「うん...あ、でも...」
....少し面倒になってきた。まだ何かあるのだろうか...?
「どうしたの?」
「僕には夕華がいるから...」
「え?」
ここでどうして夕華が出てくるのだろう...?
ああ...そういえば、夕華と斉川君は仲良しの幼馴染で有名だったわね。みんなもそのネタでからかっているのを見たことがある。
でも...夕華をちゃんと見ていると、彼女が想いを寄せているのは先生であることが分かりそうなものだけど...
「その...夕華にも秘密にすればいいんじゃない?」
自分でも何を言っているのかよくわからなかった。
...ひょっとしたらそれは私がいつも思っていることかもしれない。
...夕華に知られたくない。あの子に軽蔑されたくない。あの子に嫌われたくない。だから...夕華に秘密にしている。
でも...この前は本当に油断していた。ぼんやりとしていたら教師と身体の関係があると漏らしてしまった。優しいあの子の雰囲気にリラックスしてしまい、全てを打ち明けてしまいそうになる。
「そう...だね」
ああ...よかった...斉川君もただの性欲の塊で。所詮、男なんて身体で誘惑したら全て解決するのだ。
視線をずらすと、大きな姿見に私が映っていた。...酷い顔。なんて酷い顔をしているのだろうか。こんなでも男は夢中になって腰を振るのだから不思議なものだ。
「ちょっとまってね...」
「うん...」
ジャージとTシャツを脱いでランジェリー姿になって、彼の手を取った。
「ほら、こっちにきて」
斉川君の手を引いてベッドへと誘う。
ふくらはぎにベッドの端が当たるのを感じると、ぐっと彼の手を引いて仰向けに倒れた。
「わっ...」
バランスを崩した彼は私の顔の両脇に手を突いた。
「ふふっ...ほら、好きにしていいのよ...?」
「で...でも、どうすれば...?」
あ...そうか。経験が無いとわからないか...
「じゃあ...今回は特別よ?」
上下の位置をくるりと変えて、斉川君を見下ろす形となった。
(案外可愛い顔してるわよね...斉川君って)
あまり話したことは無いけど、誠実で真面目な人という印象だった。今日の会話で優柔不断とむっつりすけべという特徴も追加された。
「じゃあ、脱がすわよ?」
「うん...」
...なんだかいけない気分になってきた。今までが汚いおじさんに犯されてきたから、こんなに綺麗な身体の男の子とするのは新鮮だ。
「あ...」
ズボンを脱がせると、意外と普通のサイズの局部が姿をみせた。
「どうしたの?何か変だった?」
「あ...ううん大丈夫よ」
偏見かもしれないが、何となく小さいモノを想像していた。これだと勃起したらそれなりの長さになるのではないだろうか。
「んっ...」
まだ少し柔らかい亀頭に舌を這わせる。あまりちゃんと洗っていないのか、少し臭いがキツい。でも、おじさん2人に比べるとはるかにマシだ。
「あぁ...」
(ふふっ...)
可愛い声...彼なら少しは穏やかな気持ちでセックスが出来そうだ。
「んっ...んっ...ぇ..ろ...んぷ...はぁ...はぁ...どう?気持ちいい?」
「う、うん...凄く良いよ...」
「ふふっ...ならよかった」
ああ...無理やり喉奥に突っ込まれたり、濡れてないアソコに捻じ込まれたりしない性行為がこんなに気楽だったなんて...
「ね、ねえ、一瀬さんの身体...触っても良い?」
おずおずと尋ねてくる様子が少し微笑ましい。
「...興味あるの?」
「う、うん...」
そうよね。男の子だもんね。同級生のはずなのに年下の男の子みたい。年下彼氏ってこんな感じなのかしら...
...年下どころか同い年だろうと年上だろうと恋人と呼べる相手はいなかったけど。
「ほら...好きに触っていいわよ」
ブラを外すと、ぐっと重さが肩にかかってしまった。...重いわ。同じようなのぶら下げて陸上やってる夕華は尊敬するわね
「うん...っ!」
少し嬉しそうな彼に思わず頬が緩んでしまった。
恐る恐るといった手つきで私の乳房に触れる斉川君。
「わぁ...」
「っ...!」
やはり慣れていないのか、少し掴む力が強い。
「あ、ごめんね...痛かった?」
「...大丈夫よ。でも、もう少しだけ優しくしてくれる?」
「う、うん...」
しかし、彼は意外と不器用なようでまだまだ痛い。おかげで何度か顔をしかめてしまった。
「ごめん...」
「初めてならしょうがないわよ。これから一緒に慣れていきましょう?」
「うん...」
あ...今、自然と一緒にって言っちゃった...
ふふっ...案外彼の事気に入ってるのかもね。
落ち込んでしまったせいで彼のアソコも萎んでしまっている。
「ほら...舐めてあげるから元気出しなさい」
「あ、ありがとう...ございます」
「ふふっ...なんで敬語なのよ。んぇ..ぉ...」
チロチロと先端を舐めて刺激すると、すぐに硬くなってきた。
そして、亀頭を口に含んで舌の上で転がすと完全に勃起した。
「ふふっ...これで大丈夫そうね...えっと...」
枕元に目を向けると、ゴムが3つとシャンプーの試供品のようなローションを2袋見つけた。
「ゴムのつけ方わかる?」
「えっと...見たことはあるけど...」
「まあしょうがないわよね。あ...ちょっとまってね...」
ショーツを抜いで、ゴムを一つ取り出した。
えっと...確かマンガでは電マにゴムをつけてたわよね...
ゴムの隣に置いてある電気マッサージ器...まあ、用途はいろいろあるだろうけど、ここに置いてあるということはそういう使われ方をしてきたのだろう。
私はゴムを先端の振動部に被せて、スイッチを入れた。
手が痺れそうなほどの振動が伝わってくる。
「ふあっ...ぁあっ...」
これ...結構凄いわね...体育教師や継父の乱暴な愛撫や粗末なモノでは一度も感じたことが無いけど、何度かホテルでこれを使われたときは気持ちよかった。
思わず安売りの殿堂でこっそりと購入してしまったほどだ。
「一瀬さん...?何を...?」
「ふああっ...こ、これっ..は...あぁっ..!」
どうして今聞くのか...彼の間の悪さは優柔不断な性格のせいだろうか...
って...一人で盛り上がりすぎたわね...
危うく電マオナニーで絶頂するところだった。
「はぁ...はぁ...斉川君が入れやすいように濡らしてたのよ...はぁ...はぁ...」
「あ...そうなんだ...ありがとう...」
なんだか素直にお礼を言われると少し照れてしまう。
「はぁ...はぁ...待ってね...今、ゴム付けてあげるから...」
私の痴態をみて興奮したのか、先ほどよりもガチガチに勃起いした彼のアソコにゴムを被せていく。
...なんだか...弟の下の世話をしているみたいね...
私...弟か妹が欲しかったのよね...夕華も妹みたいに接してるし。
「あとは...」
ローションを一袋取り出して彼のアソコと私の膣口に塗布する。
「これで...よし。ふふっ...ほら、横になって?」
騎乗位なら滅茶苦茶に動かれることもないだろう。
「う、うん」
横になって元気なアソコだけが天を向いている。
「入れるわよ?んっ...ふぁ...」
「うん...ああっ...」
ヌププとゆっくりと入ってくる斉川君の肉棒。
程々の大きさなのであまり苦しくは無い。
「うあっ...熱い...っ..!」
「あぁっ...ふふっ...気持ち良い...?」
顔を赤くして感じている斉川君が可愛らしい。
「うんっ...!熱くて...柔らかくて...っ...!すごく気持ち良いっ...!」
ゆったりと腰を振っていると、私の膣内も案外気持ちよかった。
「あぁっ...結構...良いところに当たる...かもっ...」
大きくも太くもないが、大きさが丁度良いのか意外と癖になる快楽だった。
「はぁ...はぁ...あぁっ...」
夢中になって腰を前後左右上下に振って一番イイところを探ってしまう。
「うあぁっ...!一瀬さん...!!やばい...っ...!」
「はぁ...あぁっ...えっ...?」
夢中で腰を動かしていたら、彼に限界が訪れてしまったようだ。
「い、イきそう..っ..!」
「あ、まって...もう少しだけ...」
もう少しでイイところが見つかりそうなのだ。
「イっ...うあああっ!」
「あっ...」
ガクガクと揺れる斉川君の腰。
...あとちょっとだったなぁ...
不完全燃焼だけど、相手は初体験だったのだ。致し方無いだろう。
ズルリと抜くと、彼はゴムの中で射精を済ませていた。
「はぁ...はぁ...」
なんだか肩で息をする彼が可愛らしい。あまり体力が無いのかもしれない。
既に一度済ませていたので私も少し疲れてしまった。
だから、彼の横にころんと転がって横から斉川君の顔を見つめた。
「どうだった?」
「うん...凄く気持ちよかった...」
「ふふっ...それならよかった。ねえ...もし斉川君のが良かったらで良いんだけど...」
私は...この日常に少し疲れてしまったのかもしれない。
「うん?」
「その...付き合ってみない?」
「えっ...?」
いきなりの告白に驚いているのだろう。私も驚いている。
友達にならないか、って言おうと思ったのに気づけば告白していた。
「あの...お試し、みたいな感じでだけど...その、恋人とかよくわからないから...斉川君なら優しそうだし...」
「...うん。いいよ」
案外あっさりと了承してもらえた。
「いいの?私...こんなに汚れてるのよ?」
「そんなことないさ。一瀬さんは綺麗だよ」
「うっ...ありがと...」
面と向かってそんなことを言われるのは...ああ、初めてではないか。夕華と先生には言われたことがある。
でも、この場面で言われるとドキッとしてしまった。
「じゃあ...これからよろしくね?」
「うん...よろしく」
こうして...私の日常が変化し始めたのだった。
「じゃあ...また明日、学校でね」
「うん...じゃあね、一瀬さん」
そう言って彼を見送った。
彼の背中が見えなくなるまで見つめていたつもりが、どうやらそのままぼんやりとベンチに座っていたらしい。
「帰りたくないなぁ...」
帰っても何も良いことは無い。酒に酔った機嫌が悪い男が一人いるだけだ。
でも、帰らないと制服もカバンも家に置いたままだ。
私はトボトボと家路に就いた。
「あ...雨...」
全くツイてない。
そして、雨に濡れながら家の近くまで来たときに、古いアパートの二階の奥の部屋...私の家に電気が点いていないことに気づいた。
どうやらあの男は帰っていないようだ。
日雇いの仕事だろうか?日曜日なのに珍しいこともあるものだ。
軋む鉄階段を上り、丸いドアノブを握って部屋に入る。
「...?」
なんだか違和感がある。
荒らされているわけでもないし、窓も玄関も鍵がかかっていた。
...何となく嫌な予感はしたのだが、他に行くアテもないので家に入る。
パチンと電気をつけると、古い作りだけど整頓されたキッチンと、布団が敷きっぱなしの荒れた畳張りの一間、そして襖の奥に同じような間取りである私の部屋がある。
制服と学校のカバンに下着が数着とジャージが1セットとTシャツが何枚か。そして古ぼけたダウンコート。お母さんの形見の化粧道具。私の全財産はこれだけだ。
そして、すぐに逃げ出せるように学校のカバンには貴重品を入れて、リュックサックには予備の制服と私とお母さんの化粧道具とお母さんの形見のアクセサリーを入れてある。
「はぁ...」
部屋の隅で膝を抱えていると、いろいろなことを思い出した。
まだ、お母さんが元気だったころことだ...ああ...そういえばお母さんと夕華を引き取ってくれた保護者の人が仲が良くて、そこで夕華と出会ったんだっけ...
あの子は昔から優しかった...あの子も両親を亡くして辛いだろうに、いつでも私を笑顔で元気づけてくれた。
あの子の家は知っているけど行ったことはない。
...今度遊びにいってみようかしら。...きっと迷惑よね。
そんなことを考えているうちにだんだんと眠くなってきた。
それもそうだろう...今日は二人も相手をしたのだから...
「....」
しかし、次の瞬間飛び上がるほど驚いた。
「な、なんで...いつの間に...?」
「なんだ。俺の家だぞ?居たらいけないのか?」
継父だ。いつの間にか帰って来ていたのだろうか?いや...玄関の音は聞こえなかった。
それならばなぜ暗闇の中に居たのか?
「お前...ヤってきたな?」
「...だったら何?」
斉川君と一緒にお風呂を堪能したせいだろうか。確かにいつもと違う匂いはしている。
「じゃあ...もう一人相手が増えてもかわらねぇだろ?」
「っ...!」
がばっと覆いかぶさる継父の身体。
襲われる...いつもの事なのに、なぜか今日はものすごく嫌だった。
「...っ!!」
「うあぁっ!!」
思い切り股間を蹴り上げた。
トランクス一枚だったので相当効いたことだろう。
悶えて転がった隙に立ち上がり、足を開いたタイミングで...思い切り踏みつけた。全体重...今までの恨みも込めた全力だ。
「ああああああああ!!!!」
「ぐぁっ....っ...ぁぁ...」
何度も...何度も踏みつけた。
やがて泡を吹いて気絶した姿を見て...何故か笑いがこみ上げてきた。
「あは...あははははははっ!!!あははははははっ!!!ああああああああ!!!!」
笑い声は慟哭へと変化していた。
涙が止まらない。感情がぐちゃぐちゃでわけがわからない。
「行かなきゃ...」
私はリュックサックに適当に下着とシャツを詰めて、学校のカバンと一緒に手に取った。
「いかなきゃ...」
一体どこに?
...そんなことは歩きながら考えよう。