優柔不断は切り捨てろ:周りの美少女は全員他人のモノ 作:エルサイズ
――――――――――――――主人公視点
いつも通りの帰り道。
いつも通りの愛車のコックピット。
違うのはその乗員だけ。
今日は珍しく後部座席も使用率が高い。
「夕華...もう大丈夫よ...ありがとう」
弱弱しい声でそう告げる一瀬。しかし、俺の目から見てもまだまだ動揺しているのがよくわかる。
「だめ。まだ甘えてなさい」
「う...はい...甘えます...」
案外、一瀬は夕華に逆らえないようだ。そのままマンションに到着するまで大人しく抱きしめられていた。
まあ、少しは落ち着いたようで安心した。
そして、いつもの車室に駐車してエレベーターで最上階に向かう。その道中も夕華は一瀬の手をしっかりと握ったままだった。
「....」
圭介も何だか複雑な表情をしているな...まあ、それもそうか。この年齢で大人の明確な悪意を目の当たりにする方が珍しいのだ。
「圭介も今日はしっかり休め。栄養を付けてゆっくりと眠ったら少しは気分も上向きになるぞ」
「そう...ですかね」
「そんなもんさ。人間は意外と頑丈だよ」
....健康な心身であれば。
「じゃあ...また明日」
結局、浮かない表情のまま圭介は家に入っていった。
さて...まだ夕食も食べていない。今は腹ごしらえだろう。
「夕食にしようか。とりあえず俺の部屋においで」
「うん」
「...はい」
鍵を捻って玄関を開く。ふわりと香る部屋の匂いは、少しずつ夕華の甘い香りが混ざり始めている。
「ただいま、と」
「おかえりなさい、お兄ちゃん」
いつものように後ろから聞こえる返答。
「おかえり、2人とも」
勿論、俺も2人を迎える。
「ただいま、お兄ちゃん」
「あ...ただいま、先生」
言い慣れていない様子の一瀬。彼女を迎えてくれる家族は...何年も居なかったのだろう。
「...♪」
「...夕華?」
にこにこと見つめてくる夕華に対して不思議そうな顔をしている一瀬。
「ううん。茜がただいま、って言ってるのが嬉しかっただけ♪」
「もう...なによそれ」
そうは言いつつも嬉しそうな表情を浮かべている。
「ふふっ...」
軽く微笑むと夕華は鍵を上下とチェーンロックを掛けた。
...勿論、普通の玄関のチェーンの事ではない。内側にも鍵が要るタイプのチェーンだ。
「え...?夕華...?」
見覚えのないチェーンロックに少し恐怖心が沸いたのかもしれない。
「うん?...なぁに?」
夕華は一瀬の腰を抱きながら耳元に甘ったるい声で囁いた。
「...っ...ど、どうしてそんな鍵をかけたの...?」
「どうして?ふふっ...もちろん...あなたを逃がさないためだよ?」
「っ...!」
ゾッとするような色気を孕んだ甘い声で囁かれて、恐怖と期待の入り混じった複雑な表情を浮かべる一瀬。
...って、俺にもチェーンロックをかける理由が分からない。
「おい夕華、やめなさい。怖がってるだろ」
「はーい...ふふっ、冗談だよ」
夕華が彼女を開放すると、腰が抜けたのかふらふらとしていたので俺が抱きとめた。
「っと...大丈夫か?」
「はぁ...はぁ...え、ええ...」
「...ん?」
なんだか妙に吐息が荒いような...それに身体も妙に熱くて...
「あ、あの...もう大丈夫...だから」
「...ああ」
一瀬の身体を開放すると、すぐに背後から夕華の手が伸びてきた。
「ひゃっ...」
可愛らしい声を上げて夕華に背後から抱きしめられる一瀬。
そして、夕華の手は彼女の股の間をそっと撫でた。すると...くちゅりと粘質の水音が聞こえてきた。
「ふふっ...やっぱり。ねえ、茜...これ、なぁに?」
夕華の指には、糸が引くほどに濡れた興奮の証が付着していた。
それを真っ赤になった一瀬の目の前で見せつけている。
「そ、それは...」
夕華は返事を待たずに、愛液で濡れた指で一瀬の細い顎をなぞった。
「ふふふっ...お兄ちゃん...カッコよかったよね...♡...まるで王子様みたいに助けてくれて...♡」
「っ...!」
さらに紅潮して視線を逸らす一瀬。
「茜って...昔から好きだったよね。ロマンティックな恋愛モノの漫画。特にピンチに駆けつけてくれる王子様みたいな男の子に憧れてたよね...」
「や、やめて..っ...」
これは...辛い。ある意味究極の言葉責めなのではないだろうか。
俺もかつての中学二年生の頃の黒い歴史を耳元で夕華に囁かれたら彼女に屈服するしかなくなる。
「それに...茜ってマゾだよね。興奮するんだよね?酷い事されるのって」
「ち、ちがっ...」
「でも...あんなおじさん達に触らせるなんて許さない。茜を愛して...犯して...壊してもいいのは私とお兄ちゃんだけなんだから」
「俺も良いのか?」
「うん...お兄ちゃんは特別...♡」
夕華は甘ったるい声を出しながら、一瀬の身体をまさぐり始めた。
じっくりと、ねっとりと、まるで絡みつくように。
「ふあっ...あぁっ...」
「ふふっ...♡」
背後から一瀬の胸の先端と局部を優しく優しく触っている。
彼女は...こんなに甘く愛撫されたことが無いのだろう。だらしなく半開きになった口元からは涎が垂れ、虚ろな美しい瞳は興奮で潤んでいる。
「ふふっ...茜、私とお兄ちゃんに何か言う事があるんじゃない?私たち以外に...この身体を触らせたことについて、何か言いたいんじゃない...?」
「はぁ...はぁ...ごめんなさい...先生と夕華以外に抱かれて...ごめんなさい...っ...」
今にも泣きそうな...はたまた興奮で気が狂いそうな様子の一瀬。
「よしよし...よく言えました...もう大丈夫だからね...もう...誰にも触らせないからね...」
とびきり甘く、とびきり優しい声で彼女の頭を撫でる夕華。
一瀬の瞳はトロンと蕩けてしまっている。
そして、太ももまでびっしょりになるほどあふれ出した愛液から分かるように、とても興奮しているようだ。
「ねえ、まさか...ココもあのおじさん達に奪われたの...?」
夕華は一瀬の桜色の唇を愛液で濡れた人差し指で優しくなぞった。
「ち、違いますっ....あの...その...き、キスはせめて好きな人としたかった...から」
真っ赤な顔でぼそぼそと言う彼女は...それはもう可愛かった。
「そう...ふふっ。よかった♪...じゃあ、ソコの初めては...誰にあげたいの?」
「っ...!」
さっと顔を逸らして返答から逃げる一瀬。しかし、ドSモードの夕華は逃がしてくれなかった。
「...答えなさい」
「ふあ..っ...!」
胸の先端とアソコの一部をキュッと摘まみ上げる夕華。
「そ、その...せんせい...です」
「ふぅん...お兄ちゃんだけなんだ」
「あぅ...そ、その...夕華にも...して欲しいです...」
「ふふっ...よくばりさんだね...♡」
「うぅ...」
夕華の腕の中で真っ赤になっている一瀬。....そこまで言われて俺も見ているだけでは失礼というものだろう。
「ふふっ...やっとお兄ちゃんもその気になってくれたんだね...♡」
「大人は色々考えることが有るんだよ。でも...待たせたな」
まだ怯えているのではないかとか、あの体育教師はどうしたものかとか、圭介とデートしているように見えたなとか、そして何より...いきなり手出しすると再び彼女が心を閉ざしてしまうのではないかとか。
でも、全てどうでも良くなった。
一瀬が望むのなら全力でその身体に誰が主人なのか教え込むだけだ。
「一瀬...」
少し荒れた...でも柔らかい頬。そっと手を添えると、美しい瞳と視線が絡み合った。
「先生...その...茜って呼んでくれない...?」
「茜...んっ...」
「んっ...ちゅ...」
性技は自分を守る為に磨かれたのかもしれないが、そのキスは幼く未熟だった。
1度目は浅く...そして2度目は...
「ん...はぁ...はぁ...あぁ...きすって...こんな感じなんだ...」
「どうだった?」
「なんというか...凄く素敵な気分...先生が優しいからかしら...?」
「じゃあ、優しくないキスもしてやろう」
「え...?んぅ..っ...ちゅ...んん...っ...!れ...ぅ....ふぁ...んむ...っ...♡」
甘く舌と舌を絡ませ合う大人のキス。怯えて口腔内から出てこない舌を犯す。
一通り堪能すると、一瀬...茜の瞳は興奮で蕩けていた。
「はぁ...はぁ...ねえ...せんせい...もっと...♡」
駄々をこねる幼子の様に甘える茜。しかし、今度は夕華が我慢の限界だったようだ。
「お兄ちゃんばっかりずるい...私も茜とちゅーしたい!」
駄々っ子が2人か...困ったな。
「しょうがない...次は譲ろう」
「やった...♪ほら、茜...こっち向いて?」
「はぁ...はぁ...夕華...?んぅ..っ....♡」
くるりと腕の中で茜の向きを変えて、絡みつくような濃厚なキスをする夕華。
それにしても...並ぶと茜の方がかなり身長が低いんだな...まあ、夕華が長身ということもあるけど。
百合には興味無かったが、ぎゅっと抱きしめ合って舌を絡ませる美少女2人と言うのもなかなか良いモノだ。
「ぷは...ふふっ...かわいい...茜...可愛いよぉ...」
「っ...!」
...夕華が美少女じゃなかったら完全に危ない人だ。というかその容姿でも普通に危ない人だ。
先ほどまで興奮して蕩けた表情だった茜も少し引いているじゃないか。
「茜、こっちにおいで」
「う、うん...」
このままでは本当に止まらなくなりそうな夕華から茜を引きはがした。
「あぁ...お兄ちゃん、取らないでよぉ...」
まるでお気に入りのおもちゃを取り上げられたかのようなリアクションだ...
「茜は私のモノなのにぃ...」
「何言ってるんだ夕華...俺のだ」
「どっちも違うわよ...」
冷静にツッコミを入れる辺り、少し冷静になったようだ。
しかし、茜は俺の服を軽く握っているので俺の勝ちだな。
「はぁ...でも今度は負けないから」
「何度でも返り討ちにしてやるさ」
「だから私の所有権を主張しないでってば...」
このまま寝室に連れ込んで夕華と2人がかりで朝まで鳴かせるのも一興かと思ったが、とりあえず今は彼女の心を癒すことが優先だ。
夕華も暴走気味だがそれは理解しているのだろう。故に駄々をこねるだけで実力行使には出ない。...あのドSモードの彼女なら無理やり寝室に連れ込むことも躊躇わないだろうからな。
「お腹空いただろ?夕飯作るから手伝ってくれ」
「ええ。なんでも手伝うわ」
「ふふっ...茜はデザートだから何にもしなくても良いよ?」
「エロオヤジじゃないんだから...」
暴走気味が治らない夕華だった。
そして...夕華と茜と俺。3人で食卓を囲んだ。
血のつながりは全くないのに...本当の家族のように暖かい気持ちになれたのだった...