優柔不断は切り捨てろ:周りの美少女は全員他人のモノ 作:エルサイズ
――――――――――――――美咲視点
「...」
頭が真っ白のまま...私はふらふらと歩いていた。
そして...いつの間にか家の近くまで辿り着いていた。
「...」
ほとんど無意識で玄関のカギを開けて部屋の中に入る。
...今日も
...今日犯されたら...もう、耐えられないなぁ...
ぼんやりとそんなことを思いながら部屋の中を歩く。
「...?」
様子がおかしい。
人の気配が無さすぎる。
狭い部屋なので、2人が既に就寝していたとしても気配くらいは感じる。
「...居ない...」
お母さんも継父も居なかった。
代わりに、冷蔵庫にメモが残っていた。
『出かけてきます。お母さんより』
ああ...そういうことか。
今日は週末。継父は働いているのかどうなのかわからないけど、お母さんは週末が休みだ。だから...こうして金曜日の夜からラブホテルに行くことが偶にある。
「...」
お楽しみ中...ってこと?
私の苦労も知らずに?
どうして私ばかり...
どうして...
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして
「あ...」
ギラリと光る包丁が目についた。
―――もう良いか。
―――もう頑張った。
そう思って...私は包丁を手首に押し当てた。
「...だめだ...」
聞いたことがある。
手首を切ってもすぐに血が固まって深い切り傷になるだけだと。
水にさらし続けて血を流さないとダメだと。
私は...包丁を持ったまま外に出た。
「ははは...」
渇いた笑いが漏れた。
どうして風呂場や流し台を使うという発想に至らずに、真っ先に公園の水道をめざしているのか、と。
この後に及んで水道代の事を考えているケチ臭い自分が滑稽で笑えた。
「あれ?君は...」
「あはは...」
もういい...もう終わりにしたい。
早く...誰か私を救い出して。
この際死神でも何でもいい。
ここ以外のどこかであれば...どこでもいい。
「...これで...」
この公園の水道は...珍しく蛇口にバネが無くて流したまま保持できるタイプだ。
蛇口をひねり勢いよく水を流す。
「寝た方が良いのかな...?」
寝転んで、水が当たる位置で手首に包丁を刺せば...
「美咲さん。ダメだ」
「え...?」
不意に耳に届いた...優しい声。
聞き覚えのある声だ。
公園の地べたから見上げるという珍しい視界の隅に...その人物は居た。
「ぁ...お兄さん...」
「こんばんは、美咲さん」
叱咤するでもなく、泣いて制止するでもなく、ただただ穏やかな口調だった。
「こんばんは、お兄さん」
だから、かな...?私も穏やかな気持ちで挨拶を返した。
「こんなところで寝転んだら汚れるよ?」
私を抱き起しながら、髪についた砂を払い落としてくれた。
...男の人の腕に抱かれるのは初めてじゃないけど、こんなに優しく抱き起されるのは...いつ以来だろう。
最後に私に優しくしてくれた男の人は誰だろう...
ああ...そうだ...寝ぼけた私を布団まで運んでくれたおじいちゃんだ...小さいときに死んじゃったけど...すっごく優しくて大好きだったなぁ...
「これは預かるよ?」
「うん...」
ついつい甘えた声を出してしまった。
でも...おじいちゃんだから良いよね...?
「美咲さん、どうしてこんなところで寝転んでたの?」
おじいちゃんはみさきの頭を優しく撫でながら聞いてきた。
「もう...いやだったの」
「イヤだった?」
「うん...もう、ここに居たくないの」
どこか...ココじゃないどこかにいきたい。
「とりあえず...ウチにおいで。泥だらけじゃないか」
おじいちゃんのおうち...?
それならいいかも...
「うん...行く」
私はお兄さんに抱き起されて、おじいちゃんに支えられながら立ち上がった。
「もう大丈夫だから。ほら、おいで」
「うん...ありがと...おじいちゃん...」
「おじいちゃん...?...まあ良いか」
あれ...おじいちゃんのおうちって...こんなに近かったかな...?
――――――――――――――主人公視点
「えへへ...」
すりすりと腕に頭を擦り付けている美咲さん。
「...」
美咲さんとは反対側の手に持っている三徳包丁。今はジャケットに包んで持ち運んでいるので安全だ。
しかし...尋常ではない様子の彼女が包丁を持ってフラフラと彷徨っている姿を見かけた際には...正直、肝が冷えた。
事情は分からないけれど、明らかに正気ではなかった。
そんな状態で包丁片手に彷徨っているのだから...いくらなんでも怖すぎた。
しかし、公園の水道の蛇口を全開にして寝転んだ際に...何となく彼女の意図が感じられた。
そして、手首を水にさらした段階でそれは確信に変わった。
できるだけ穏やかに、できるだけ刺激しすぎないように...穏やかに対応した次第だ。
「おじいちゃん...」
かなり不安定な精神状態の美咲さん。
俺の事はおじいちゃんと呼んだりお兄さんと呼んだり...正直、おじさんを通り越しておじいちゃんなのでショックでも何でもなかった。
ただ...ただただ困惑した。
とりあえず...酷い状態だったので家に連れて帰ろう。
この様子では自宅に戻っても誰も居ないのか...もしくは誰も頼れない状況のはずだ。
「ただいま」
玄関を開き、美咲さんを招き入れる。
「おかえりなさい...っ...!?」
驚愕した様子の茜。
「ぁ...茜せんぱい...えへへ...」
それもそうだろう。焦点の定まっていない目つきの後輩がいきなりお持ち帰りされてきたのだから。
「茜、後で説明するから...とりあえず、シャワーを浴びさせよう」
今、一人で身体が洗えるとは思えない。
「え、ええ...」
心配そうな様子の茜。
とはいえ、小柄な茜一人に任せるのは難しいだろう。
夕華を叩き起こしても良いけれど、さすがにそれは忍びない。
「とりあえず...俺も手伝うよ」
「....そうね」
複雑な表情の茜だった。
とりあえず、このままでは状況が進展しないので美咲さんを浴室に連れ込んで服を脱がせた。
「...?」
俺が身体を支えながら茜が服を脱がせていたのだが...ショーツを脱がせたあたりで何やら気になることがあったらしい。
「どうした?」
「いえ...その...これ、何だと思う?」
美咲さんの内ももに触れた手を俺の方へと突き出していた。
その手に触れると、何やらヌルヌルとした感触だった。
「...これは...」
体液の類ではない。
勿論体液も混じっているのだが、これは...
「ローション...か?」
やけに甘ったるい臭いが気になる。それに...触れた部分がぴりぴりと刺激されて...
マズい...これは...っ...!
「...茜。すぐにリビングに戻って水を飲め」
「...ぇ?」
頬が赤く染まり、何ともぼんやりした様子だ。
...やっぱりな。
「茜」
「ぁ...う、うん」
「水を大量に飲んで...しばらく横になっているんだ」
「うん...」
「ばいばい...茜せんぱい...♡」
ひらひらと手を振っている美咲さん。
茜は軽く手を振ってふらふらとリビングに戻って行った。
「これは...」
間違いない、薬物の類だ。
とある筋からこの薬物の事に関して聞いたことが有る。この薬物の...悪影響について。
「とにかく洗うぞ」
モラルだの恥だの言ってる場合ではなくなった。
「うん...ありがと、お兄さん...♡」
生まれたままの姿になった美咲さんがバスチェアに腰掛けた。
それを見届けてシャワーヘッドを手に取った。
「流すよ?」
「うん...♡」
蕩けた瞳の美咲さんから目を逸らしつつ、弱い水流で膣内に向けてシャワーを流し始めた。
「ひゃあっ...あん...っ...♡」
ビクンと跳ねる美咲さんの身体。
かなり敏感になっているな...使用されて何時間経過したのか分からないけれど、相当な量を使われている。
依存性が低い薬物ではあるけれど、身体に害が無い訳ではない。
....とにかく、今は洗い流して休ませなければ。