優柔不断は切り捨てろ:周りの美少女は全員他人のモノ 作:エルサイズ
――――――――――――――――――麻衣視点
「はぁ...」
深夜1時30分。
つい先ほどまで、私はベッドで眠る大男―――バイトの後輩の翔太くんとエッチしてた。
私はそこまで身長が高い方ではないので、彼のようにガタイの良い男に乗られると...正直に言って少し苦しい。
「いたた...」
彼が乱暴に腕を引いたせいで肩が痛い...
イケメンだったからあのクソ店長の計画に乗ってやったけれど...顔が良いだけでセックスは乱暴で下手くそだった。
...あの花園美咲を手籠めにした店長の一人勝ちじゃない。
「サイアク...」
結局...私もクスリでトばされた後で犯されて...そのネタで強請られて大学のサークルで薬を売らされたり...あのクソ店長には散々な目に遭わされている。
まあ...結局のところ、警察に相談しなかった私も悪いんだけど。
それに...前から翔太くんはちょっと気になってたのよね...でも、こんなにセックスが下手くそなら最初から計画に乗らなかった。傷心の彼をそのまま堕とそうと思って泊めてるけど...もう家に帰しちゃっても良いかも。
...
「はぁ...」
中途半端なセックスのせいで性欲が不完全燃焼だ。
誰か暇な男は居ないかな...?
大きないびきをかいて熟睡している翔太くんには目もくれず、スマートフォンでセックスが上手いセフレの何人かにメッセージを送った。
「おっ?」
期待薄だったけど、1人だけ反応が返って来た。
都合が良い事に、アパートから歩いて数分の所に住んでいる男だ。
既婚で子持ちの30代だけど、単身赴任中に女子大生を連れ込んでいるクズ男だ。...クズは私も一緒か。
「うーん...」
一応、翔太くんにメッセージを残した方が良いかもしれない。
『コンビニ』と打とうとして、『か』だけ入力して考えた。
...多分、帰りは4時くらいだから、その直前に送れば良いだろう。
「あっ」
そう思ったけれど、そのまま『か』だけ送ってしまった。...まあいいか。
その後、ノーブラノーパンの上からミニスカートにTシャツという...まるで痴女のような格好で、私はアパートを後にしたのだった。
...............................
「ふぅ...」
セフレはイった後にそのまま寝落ちしたので、シャワーも浴びずにそのまま服を着て帰路に就いている。
「べたべたする...」
しかし、セックスは最高だった。
滅茶苦茶にされる程ではないけど、前戯でトロトロにされた後でちゃんと
胸を鷲掴みにされたり、強引に腕を引っ張ったりされないから身体も痛くない。
「...ま、いっか」
気持ち良かったし。
「...」
ちょっとフラフラする。何回もイっちゃったからちょっと足が脱力気味。
まあ...明日は奥さんが来るらしいから仕方ないよね。私も翔太くんが家に居るし。
「4時...」
そろそろメッセージ送ろうかな。
「えっと...コンビニに...行ってきます...と」
適当な言い訳をメッセージで送った後、程よい時間でアパートに入って行った。
「ただいま~...?」
小声で確認してみたけれど、奥の部屋からは大きないびきが聞こえていた。
「...大丈夫そうね」
そのまま中に入って、真っ先にシャワールームに向かった―――
..................
「ふぅ...」
やっとすっきりした。
さて、どうせまだ翔太くんも起きないだろうから...もうひと眠りしようかな。
そんなことをぼんやりと考えながら、適当に髪を乾かして、バスタオルを手に持ったまま脱衣所を出た。
「うん?」
もぞもぞとベッドの上で身動きをしている翔太くん。...あ、起きてる。
「あ、起きてたんだ。おはよう、翔太くん」
慌ててバスタオルを身体に巻き付けた。...エッチしたんだから今更かもしれないけど。
「おはようございます...またシャワー浴びたんですか?」
...そういえば、昨日の夜は終わった後で一緒に入った気がする。
「あ...う、うん。寝癖が酷かったからね」
「そう...ですか...?」
我ながら苦しい言い訳だった。まあ、朝にシャワーを浴びることはそんなに変じゃないか。
「ふぅ...」
「...っ...」
翔太くんの舐め回すような視線を感じる。...別にイヤではないけれど、さすがに気になってしまう。
「うん?...ふふふっ...もう、そんなにジロジロ見ちゃダメよ?」
作り笑顔を浮かべてで翔太くんの横に腰掛けた。
「そんな格好されたら誰でも見ちゃいますってば」
「翔太くんのえっち~」
おどけたように翔太くんの頬を指で突いた。
...昨日の仕返しで少し強めに突いた。
「...っ」
翔太くんが私の胸を見ながら喉を喉が鳴らしてる...
「うん?...あっ...♪」
薄暗い中でも分かるほど、翔太くんのトランクスの下の怒張が主張している。
「麻衣さん...」
翔太くんは私の肩をかなり強めに握り締めながら顔を寄せて来た。
「あ、ちょ、ちょっとまって...っ」
痛みに耐えながらなんとか肩を押し返した。
「麻衣さん?」
すっかり性欲に支配されている翔太くん。でも、基本的には良い子だから無理に押し倒すようなことは無い。
「ごめんね...今はエッチしたい気分じゃないの...」
申し訳なさそうな顔を作り、何とか最悪なセックスを回避した。
「そうですか...」
明らかに気落ちした様子の翔太くん。...ちょっと可哀想なことしちゃったかな。
「あ...ごめんね。でも...その代わりにおクチでシてあげるから...」
これがギリギリの妥協案だ。もう身体は満足してるから...正直なところ、さっさと済ませて眠りたい。
「でも...疲れているんじゃ...」
その通りだ。さっきのセフレに4回も連続でイかされたから疲れもする。
「大丈夫よ。ほら、横になって?」
「...はい」
素直に仰向けに寝転がる翔太くん。
巻き付けていたバスタオルを解いて、翔太くんの腰の下に敷いた。....今から寝ないといけないのに、精液と唾液まみれのシーツでは気分が悪い。
「よいしょ...と。わぁ...カチカチだね♪」
さすが...若いだけはある。歳のせいか、さっきのセフレは2回目で寝落ちしてしまった。
「麻衣さん...」
もう我慢できない、と言った感じだ。...このままでは無理やり押し倒されそうだ。さっさとイってもらおう。
「はいはい。もう...せっかちさんなんだから。んっ...」
ねっとりと亀頭に舌を這わせる。
「くっ...」
それだけだというのに、翔太くんは既に気持ちよさそうに目を瞑っている。
「ん...ふふふっ...♪」
...ちょっと可愛い。でも、もうセックスはイヤかも。
「んっ...んちゅっ...」
舌を絡めながらゆっくりと肉棒を飲み込んでいく。...長さといい太さといい、ほどほどの大きさなのが助かった。
仮に、彼が無駄に巨根なら...あの乱暴なセックスは更に苦痛だったかもしれない。
「んっ...んっ...んっ...」
優しく、ゆったりと喉奥まで飲み込む。
大学に入ってすぐに出来た彼氏に仕込まれたフェラテクが今でも役に立っている。...その元カレはパチンコ屋さんで大暴れして塀の向こうに行ったけど。
「くっ...うあっ...」
反応が固くなってきた。...そろそろイきそうなのかな?
「んっ...んっ...んっ...んっ...」
翔太くんは無理やり頭を押さえつけたりしないから...凄く楽。
「んぶっ...んっ...んぐっ...んぅっ...!」
今までの彼氏もほとんどのセフレも、みんなフェラしてあげると頭を押さえつけてくるから苦しくてしょうがないのだ。まあ、私もその方がちょっと興奮するんだけど。...多分、今までの男にはそれを見抜かれていたのかもしれない。
「麻衣さん...イきそうです...っ...!」
今にも射精しそうな声だった。
「んっ...ぷは...良いよ...ほら...イって?」
口に
「麻衣さん...っ...!!」
ぎゅっと目を瞑っている翔太くん。
「...」
そろそろイくな、これ。
そう思って、急いでティッシュを何枚も取って亀頭に被せた。
「ほら...イっちゃえ...♪」
甘い声を作って激しくしごく。
...最初は、ケガさせたくないからって優しくシコシコしてたんだけど、全然気持ち良くなかったって言われてからは本気で握りつぶすくらいの力で握って、引っこ抜けるんじゃないかって思う程激しくしごくようになった。...お蔭様で、私のフェラと手コキは他の男からも大好評だ。
「くっ...うあっ...!!」
ピクピクと跳ねるおちんちん。生暖かい液体がティッシュを濡らしていく。
「ふふふっ...イっちゃったね?」
妖艶な笑みを作って翔太くんに問いかけた。
「はぁ...はぁ...はい...ありがとうございました...」
「いえいえ♪」
余程気持ち良かったらしい。翔太くんは気絶するみたいにそのまま二度寝してしまった。
「...歯磨きしてこよう」
翔太くんにしたフェラの前にも、さっきのセフレにイラマチオされたから口の中が少し気持ち悪い。
その後、私は手を洗って歯を磨いた後に...ゆっくりと眠りに就いたのだった。
――――――――――――――――――
「え...?」
私は翔太くんと正面から向き合っていた。
「だから...そろそろ
「そ、そんな...いつまでも居て良いって」
泣きそうになっている翔太くん。...その女々しさに笑いそうになってしまった。
「私は良いんだけど...でも、そろそろお家の人が心配するんじゃない?」
「それは...」
上手い事言い訳はしているけれど、さすがに1週間も私の部屋から学校に通い続けているというのもいかがなものか。
別にお金は困ってないし、この前の夜からフェラだけで済ませてるから身体も痛くないけれど...そろそろ一人になりたい。
「ほら、ここにはいつでも泊まりに来ていいから、ね?」
ぎゅっと手を握りながら諭した。
「...分かりました。今日は帰ります。でも...その前に...」
何か言いたげな様子だ。
「なあに?」
何となく...予想はつく。
多分、最後にヤらせてくれとか...その類の事だろう。
どうしようかなぁ...
無駄にガタイが良くて力が強いから...この子の乱暴なセックスって本当に辛いのよね。
「その最後に...」
「...うん。最後に...どうしたいの?」
ほらやっぱり。
うーん...まあ、最後だし一回だけならさせてあげようかなぁ...
「その...だ、抱きしめてもらっても良いですか?」
「え?それだけ?」
思わず聞き返してしまった。
「...はい」
ちょっと可愛いかも。でも、それだけで済むならラッキーだ。
今まで、最後にエッチさせてと言ってきた男には散々な目に遭わされたから...
イヤというほど中出しされたり、失神しそうになるほどイラマチオされたり、真っ赤になるまで胸やお尻をはたかれたり...
「いいよ、ほらおいで?」
両手を広げると、翔太くんは遠慮がちに抱き着いて来た。
「麻衣さん...っ...」
「よしよし」
...これでセックスが上手なら良かったんだけどなぁ...
ヘタにイケメンなせいで乱暴なセックスに自信を持ってしまっているパターンだから...本当にどうしようもない。
本当に彼が好きな子なら、それを指摘して治させるんだろうけど...私にはその気力もやる気も無かった。
「...俺...本当に麻衣さんのおかげで立ち直れました」
「え?」
「あんなに俺の事を好きだと言ってくれた美咲が...まさかあんな女だったなんて知らなくて...でも、麻衣さんみたいに優しい人も居るって教えてもらって...俺、これからも頑張れそうです!」
「あ、う、うん。それなら良かった」
まさか自分が恋人諸共色んな意味でハメられたとは露も知らないのだろう。
...そういえば、最近店長の姿を見ないわね。花園美咲の姿も見えないし...まさか、クスリで完全にトばして監禁...とか?
...それは無いか。あの男にそんな資金力も度胸も無い。
「それで...その...」
急に頬を染めながら何か言い及んでいる様子の翔太くん。
「ど、どうしたの?」
マズい...これは...
「俺...麻衣さんのことが...」
やっぱり来た。
何て答えようかなぁ...?
一応、堕とすのが目的だしなぁ...
「...待って。まだ、その結論に至るのは早いよ」
「え...?」
保留。これが最善の策だろう。
「ほら...あんなショッキングな事があったんだから...気の迷いなんかでそんな大事な事を決めたらダメだよ?」
「でも...俺は本当に...!」
真剣な表情。
...あの乱暴なセックスを経験しなかったらオーケーしてしまいそうね。
「もちろん、私も翔太くんの事...好きだよ。そうじゃないと身体を許したりしないんだから」
自分でも笑えるくらい酷い嘘だ。電話帳の中に『セフレ』とカテゴライズされた男が何人いる事か。
「麻衣さん...」
「ほら、私の家ならいつでも来て良いんだから。今日は帰ってゆっくり心と体を休めなさい」
「麻衣さん...分かりました!本当にありがとうございました!」
元気よく挨拶をした翔太くん。
テキパキと自分の荷物を片付け始め、そのまま玄関へと向かった。
...しかし、最後に振り返った。
「...でも、俺の気持ちは本物ですから」
一切曇りの無い、真っすぐな瞳だった。
「...うん。その時は、私も真剣に向き合うから」
とりあえず、曖昧に答えておこう。
これでこの場は丸く収まってくれるはず。
「...待ってます。では、失礼します」
ペコリと頭を下げて、翔太くんはようやく帰ってくれた。
「ふぅ...」
やっと一息吐ける。
玄関の鍵とチェーンロックを確認して、気を抜いて室内へと戻っていく。
「はぁ...お腹空いたなぁ...何食べようかなぁ...ん?」
ふと、頬を撫でる風を感じた。
「...あれ?窓何て開けたかな...?」
カーテンが風でなびいている。
そのカーテンの向こうは...ベランダだった。
私の記憶の限り...私はこの部屋に引っ越してからベランダを使った記憶が―――
「こんにちは...鎧坂麻衣さん」
「お迎えに上がりましたよ」
私のありふれた日常は...この瞬間が最後だった。