優柔不断は切り捨てろ:周りの美少女は全員他人のモノ 作:エルサイズ
――――――――――――――――――――主人公視点
「はぁ...はぁ...」
夜も更けた頃。吐息を荒げながらベッドに横たわる。
「ぁ...っ...♡♡♡♡♡...ぇぅ...っ...♡♡♡♡」
ビクン...ビクン...と、痙攣しながら気絶している華織さん。最後の方はもはや動物のような嬌声を上げながら絶頂を繰り返していた。
最初の方は経験豊富故に余裕を見せていたのだが、途中からはごめんなさいごめんなさいと繰り返しながら度重なる絶頂に脳を焼かれ、最後の方は言語を失っていた。
...とはいえ、疲弊しているのは彼女だけではない。
クスリによるキメセクを経験している華織さんに対し、その強烈な快楽を塗り潰すほどの絶頂を与え続けるというのは...俺としてもかなり消耗した。
「はぁ...はぁ...ふぅ」
「ぁ...ぅ...っ...ぁっ...♡♡」
大股を開いたまま、愛液と精液を膣口から垂らしている華織さん。
口角からは涎が垂れ、目じりからは涙が流れていた。しかし、それでも幸せそうな笑顔で気絶している。
「よっ...と」
非アルコール性のウエットティッシュで膣口を吹き上げ、もう一枚のウエットティッシュで顔を拭う。
簡単に後処理を済ませた後に、空調の電源を入れて掛け布団を引き上げた。
「シャワーは...起きてからで良いか」
夕華や茜には何と言い訳したモノか...
そのようなことを思いながら、華織さんを腕に抱いて眠りに就いたのだった―――
..........................
「ん...」
体感では一瞬。しかし、カーテンの隙間からは青空のかけらが部屋を照らしていることから...既に太陽が昇っている時間なのだろう。
「ふふふっ...♡」
ぼんやりとした意識の中、熱い吐息と共に優しい声が耳朶に届く。
「ん...?」
頬にしっとりとした感触を感じ、うっすらと目を開けた。
「あ...起こしちゃいましたね...♪」
目の前には、生まれたままの姿の美女が手を伸ばしていた。
「おはようございます...華織さん」
「おはようございます、アナタ...♡」
まるで新婚夫婦のような甘い会話だ。それに、彼女の年齢ならこの呼び方の方が対外的には自然かもしれない。
「おはようございます。...身体は大丈夫ですか?」
俺も途中からはムキになって犯していたので、恐らく加減の類は出来ていない。
「...全然大丈夫じゃないですよ」
打って変わって真剣な表情を浮かべる華織さん。
「あ...何処か痛かったですか?すみません...激しくし過ぎちゃって...」
あまりにも酷く痛めているのなら、今日は土曜日なので休日診療をしている病院に連れて行こう。
「あ、痛いとかそういうのではなくて...もうっ...ふふふっ...♡」
しかし、直ぐに顔をほころばせ、俺の耳元に顔を寄せて来た。
「華織さん...?」
「...あんなに激しいえっち...もう忘れられなくなっちゃいましたよ...♡♡」
と、甘ったるい声で囁くのだった。
「...それならよかったです」
...安心した。加減が出来ずに再び華織さんを傷つけてしまったのではないかと思っていた。
「ふふふっ...セキニン...とってくださいね?私...もうアナタ以外とえっち出来なくなっちゃったんですから...♡♡」
俺を豊満な母性の象徴の中に抱き締めながら、優しく頭を撫でてくれる。
「...お任せ下さい。貴女も、美咲も...俺が守ります」
「ふふふっ...ありがとうございます。でも、あまり気負わないで下さいね?」
優しい声で囁かれ、柔らかい手が俺の後頭部を撫でている。
「...ありがとうございます...」
不思議な気分だ...あまり年齢は変わらないはずなのに、凄く年上のお姉さんに甘やかされているような気分だ。
「ふふふっ...良い子良い子...♡」
温かく、柔らかい感触。甘いミルクのような香りと、耳朶に響く優しい声。
「ん...」
思わず、細い身体に抱き着いてしまった。
「ぁ...ふふふっ...♡」
それでも、華織さんは優しく微笑んで抱き返してくれた。
その後...俺たちは夕華からの着信が鳴り響くまで抱き合っていたのだった...
―――――――――――――――――――――
「で?何か言い訳は有る?」
「...ごめん」
現在、ソファの前で正座させられている。
目の前には腕組みをした夕華と、脚を組んで俺を見下ろしている茜がソファに座っていた。
「お兄ちゃん...外泊するのは良いけど、ちゃんと前もって連絡してって言ったでしょ?」
「一応、メモは置いてたんだけど...」
ちなみに、花園母娘は俺たちを見ながらオロオロしている。
「あら...メモ一枚置いていれば年上のお姉さんと素敵な夜を過ごす免罪符になるのかしら?」
茜の細い指に挟まれた一枚のメモ紙。...昨日、アイスと一緒に置いていた書置きだ。
「...確かに素敵な夜だった」
「そんなこと聞いてないわよ」
茜の鋭いツッコミだった。
「っ...!」
かあっと赤くなる華織さんの頬。
「...」
その隣では、実の娘が複雑そうな表情で母親を見ていた。...確かに、目の前で雌の顔になる母親を目にすれば複雑な気分になるだろう。
「...はぁ...もう良いよ。華織さんがお兄ちゃんの事好きなのは知ってたし。...あんなドラマのヒーローみたいな事されたら誰でも堕ちちゃうよ」
ため息を吐いて緊張を解いた夕華。その様子を見て茜も表情を緩めたのだった。
「でも、心配するから何処に行ったのかと、何時に戻るのかは連絡してよね?」
「それは本当に悪かった。気を付けるよ」
あのメモ紙には、『今日は泊まりになる。華織さんも一緒。アイスをどうぞ』とだけ書いていた。報連相としては不十分にも程がある。
「ほっ...」
華織さんもほっと胸を撫で下ろしていた。
「はぁ...夕華が良いなら私も良いわ」
「ごめんな、茜。心配かけさせて」
茜にもきちんと謝罪の言葉を述べた。
「もう良いわよ。...あら?」
茜は何かに気が付いたらしく、ソファから立ち上がって近寄って来た。
「ん?」
「これ...ケガしたの?大丈夫?痛くない?」
そのまま俺の首筋に手を伸ばし、軽く触れて来た。
「え?...っ...!」
軽い痛み。何やら怪我をしているらしい。とはいえ、痛みの程度からして軽い擦り傷だろう。
「あ、ごめんね?でも...どうしてこんなところを...」
茜が触れた位置は、首筋より少し背中寄りの箇所だ。普段は服に隠れているような位置で、裸にでもならない限り...あっ。
「あっ...」
何かに気が付いたのか、華織さんも声を上げた。
「え?」
「...そういことね」
不思議そうな顔を浮かべる夕華と美咲。何かを察した茜。
「そ、それ...多分...昨日の夜に私が引っ掻いちゃったのかも...」
申し訳なさそうに口を開いた華織さん。
「あー...やっぱりそうですか...そう言えば何度目かのときに力が入って...」
...いや、これ以上はやめておこう。
夕華と美咲も理解したらしい。...美咲は更に複雑な表情を浮かべていた。
「はぁ...夢中になるのは良いけど、程々にね?」
「...気を付けるよ」
「ごめんなさい...」
10代の女の子に諭される20代と30代の図だった。
「というか、シャワー浴びて来たんでしょ?その時に気が付かなかったの?」
「えっと...それは...」
言えない...シャワーを浴びている最中に興奮してもう1回戦シたなんて。
「あー...大丈夫。理解したから」
そう言って言葉を制した茜。...理解が早くて助かる。
「とりあえず...ほら、手当てするからこっちに来なさい」
「ああ。ありがとう」
そう言って立ち上がろうとした...その時だった。
「ま、待って...茜ちゃん」
茜に手を引かれてリビングを去ろうとしたその時、反対の手を華織さんに掴まれていた。
「華織さん...?」
不思議そうな顔で振り返る茜。
「そ、その...私のせいだから...私が手当するわ」
「...いえ、大丈夫ですよ。軽いひっかき傷ですし。私でも大丈夫ですから」
控えめながら、お互いに譲らない。
「ほら、私...お母さんだから。こういうの慣れてるから」
「いえいえ。救急セットの場所を知ってるのは私なので。それに、先生のお世話は慣れてますから」
両者、お互いに牽制し合う。穏やかに、しかし確固たる意志を持って。
「...茜ちゃん、お願い。私に、お世話、させて?」
きゅっと握られる右手。
「だ、ダメ...!先生のお世話は私が...っ」
ぎゅっと左腕に抱き着く茜。
「あー...」
何とも言えない表情の夕華。
「...」
さて...どうしたものか。
位置的に誰かにやって貰わなければならない。
確かに茜には何かと世話になっており、小傷の手当ても器用に済ませてくれるのだが...それは恐らく華織さんも同じだろう。美咲も今まで擦り傷の類を負ってきたはずだ。
「夕華、お願いできるか?」
「私、不器用なもので」
君は北の大地の生まれではないでしょうが。...どうやら、今回の争いには関わらないスタンスらしい。
「...美咲、お願いできる?」
「あ、わ、私で良ければ...」
困惑気味の美咲にお願いすることにした。
「むぅ...」
珍しく頬を膨らませている茜に...
「ん...」
何故か同じように不満げな表情のお姉さま。
...どちらも後で埋め合わせをしよう。
.....................
美咲と一緒に寝室に向かい、箪笥の一番上の棚から救急箱を取り出した。
...珍しい場所に置いているとは思う。
「そこに救急箱があるから、軽く消毒した後に軟膏を塗って、その後絆創膏を貼ってもらえる?」
「...わかりました」
ベッドに腰掛け、シャツを脱いで待つ。
背後ではゴソゴソと救急箱を漁る音が聞こえていた。
「えっと...これかな...?」
困惑している様子を察し、後ろを振り返った。
「そうそう。それで良いよ」
「わかりました」
カサカサとティッシュを抜き取る音の後、消毒液のキャップを外す音が聞こえた。
そして...
「ちょっと沁みますよ」
「うん」
そして、冷たい感触の後に軽い痛みを感じた。
「あれ?沁みませんでした?」
「沁みることは沁みたよ」
我慢しただけだ。
「兄さんって...痛みに強いんですね」
「まあ...多少はね」
裏稼業の性質上致し方ない。
「...でも、今はちょっと我慢してますよね?」
...バレていた。
「バレたか」
「ふふふっ...お母さんや茜先輩が兄さんのお世話をしたがる気持ち...ちょっと分かるかも」
「そうなのか?」
あの2人が特別世話焼きな性格なのかと思ったのだが...違うのだろうか?
「はい。兄さんって...頼もしくて素敵なのに、何処かちょっと抜けてるところとか、そんなところがその...母性をくすぐられる...のかもしれません」
少しはにかみながらそう答えた美咲。
「俺としては抜け目ないようにしてるつもりなんだけどな...」
「...でも、ちょっと不器用ですよね?」
「...まあ、否定はできない」
「肌着も裏返しでしたし」
「え?」
慌てて手元の肌着を確認すると、裏返しにならないように脱いだつもりなのに裏返しになっている。という事はつまり...今朝、華織さんとシャワーを浴びた後、着替える際に裏表になっていたという事か。
「...気が付かなかったよ」
「ふふふっ...♪」
美咲の手つきは案外手慣れており、あっという間に処置が済んでしまった。
「ありがとう、美咲」
「いえいえ」
さて...俺たちもリビングに戻ることにするか。
そう思い、立ち上がろうとした...その時だった。
「...ねえ、兄さん」
美咲が軽くシャツの裾を握っていた。
「うん?」
彼女に振り返りながら尋ねた。
「昨日...お母さんと、その...え、エッチしたんですよね?」
「...そうだ」
昨日、激しく交じり合った相手の実の娘にそう答えるのは憚られたのだが、周知の事実なので誤魔化しようがない。
「...詳しく、聞かせて...ください」
...美咲は真っ赤な顔でそう聞いてきたのだった。