※この作品はR-18です。

ペットサキュバスの犯され学園生活~退魔師学園でエロスキル特盛の銀髪ロリ巨乳美少女サキュバスにTSしたダメ男が、性処理便所として犯されまくるようです~   作:クマノミの実

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第一部 夜ちゃん侵蝕編
プロローグ 始まり


 退魔師。

 それは世にあだ名す魔を陰ながら退治する超人たちである。

 その強さは、極まれば大地を揺らし、海を割り、空を穿つ。

 だがそれは、敵となる魔にも適用されることで、ならばこそ退魔師と言うのは量より質が重視される。

 災害の化身に只人(ただびと)が幾らいても大した役に立たないからだ。

 そして、そうであるが故に、退魔師を有する各国においては、人道を無視してでも、強力な退魔師を作る様な制度が敷かれた育成機関が1つは存在した。

 そして日本におけるそう言った育成機関が黄泉比良坂(よもつひらさか)学園である。

 

 

 黄泉比良坂学園。

 其処は人造の地獄である、と誰かが言った。

 行きはよいよい帰りは怖いと、入学するのは比較的簡単だが、無事に卒業するのは難しい。

 某県山中に作られた転移門(ワープゲート)から辿り着ける、巨大な学園都市。

 学園に存在する数多の転移門から行ける、様々な異界迷宮(ダンジョン)に潜りながら魔を狩る学園生活は、或いはゲーム的で楽しげかもしれないが、その様に楽観的な考えを持てる所では決して無い。

 

 100人の凡人を生贄にしてでも、1人の天才を生み出す。

 それを念頭に敷かれるのは、表社会では絶対にあり得ない強者優遇のスクールカースト。

 強者は、金も異性も名誉も思うが儘だが、弱者は人権すら失う。

 男ならば人体実験の被検体に、女ならば性奴隷に。

 学園の中には性と暴が渦巻いる。

 だが、そんな真実を目の前にしてなお、卒業できた場合に手に入っているであろう圧倒的な力という飴は、退魔師の卵たちにとって途轍も無く甘く見えるものであり、黄泉比良坂学園には毎年数多くの新入生が入学を行う。

 今年も、例外では無く1000人を超える新入生が、地獄の釜の中に望んで足を踏み入れた。

 

 そして現在、6月の下旬。入学から大凡3ヶ月の時が経過し、新入生たちの間で、ある種の格付けが済んだ頃。

 

 その中に、一人の男子生徒の姿があった。

 名前を甘土(あまつち) 夜(よる)。

 彼こそは地獄めいた黄泉比良坂学園を、強い意志と優れた才能で駆け抜ける英雄。

 

 

 …………等では決して無く、強者達の養分になる大多数のモブの1人である。

 自分ならなんとかなるだろうなどという軽い気持ちで黄泉比良坂学園に入学し、結局なんとかならなかった敗北者。

 しかし、この時は未だ誰も――それこそ夜自身も予想していなかったのだ。

 そんな何の変哲も無い1人のダメ男が、学園を揺るがす台風の目になるなんて。

 そう彼がまさか――

 

 

 エロスキル特盛の銀髪ロリ巨乳超絶美少女サキュバスにTSして犯されまくり、逆に学園中の男子たちを虜にして行くなんて、この時はまだ誰も予想していなかったのだ‼(早口)。

 

 

*

 

 

 黄泉比良坂学園1-E組HR(ホームルーム)。

 参加は自由だが、生徒同士の情報交換などの交流の場になることと、出席することで微々たるものではあるが、学園内で使用可能なポイントが手に入るため1年の間は比較的出席率が高かった。

 

 多数の生徒でごった返す大学の講義室めいた教室は、自然に2種類の人間に分けられていた。

 即ち、勝ち組か負け組か。

 

 ある男子生徒が、幾人もの美少女を侍らせている中、それを羨ましそうに見つめている者がいる。

 ある生徒は、一緒にダンジョンに潜る仲間と楽しげに談笑していると言うのに、ある生徒は1人で所在なさげだった。

 新入生たちが入学してから大凡、3ヶ月。

 たった3ヶ月、されど3ヶ月である。

 その時間は、新入生たちの中にある程度の序列をつけるのに、十分な時間であった。

 

 

(糞っ、糞っ、糞っ‼どいつもこいつも脳天気な面しやがって‼)

 

 そして、一緒に喋る友人も仲間も無く、心中で幸せそうな周囲の人間にあらん限り罵倒を行っているこの男――彼こそが、甘土 夜であった。

 出たくもないHRに、与えられる僅かなポイントだけを目的に出席せざるを得ない事自体が、彼の現状を何よりも表している。

 学内での階級分けにおいて、基準たる5級から2ヶ月でものの見事に2つ落ちた7級となり、そして人体実験の被検体にされる8級も目の前に見えてきていると言うのだから、さもありなんと言うものだろう。

 

(こんな筈じゃないんだ……。俺には隠された才能が合って、必ず報われる筈なんだ!そうなったら見とけよ、いの一番にこのクラスの女子なんか性奴隷にしてやるからな‼ああ、あいつなんか胸がデカくて良いよな。1日中ハメ倒して~~~)

 

 しかしながら、そんな危機的状況においても未だ必死になれず、クラスの女子を卑猥な目で見つめながら気持ち悪い妄想を繰り広げている辺りが、彼がダメ人間であり階級を落とすべくして落としたことの証拠だった。

 

「おい!甘土‼さっさと迷宮に行くぞ、早く準備しろよ‼‼」

 

「わ、分かってるって、戌瀬(いぬせ)。そんな大声を出さないでくれよ」

 

(考え無しのゴミ野郎がっ――‼そんな馬鹿みたいな声を出したら目立つだろうが‼)

 

 そんな夜の事を離れた席から近づいてきて、ダンジョンに誘う1人の男子の姿が合った。

 名前は、戌瀬(いぬせ) 歌麿(うたまろ)。

 しかしながら、互いの態度と内心を見れば分かるように、友人などでは決して無い。

 敢えて言うなら、雇用主と労働者と言う関係性だろうか。

 

 

「役立たずの戦闘奴隷(・・・・)が、口答えするんじゃねぇ!」

 

「口答えなんてする気無いって、そんなに言わなくても、キチンと行くって……」

 

 黄泉比良坂学園内における階級制度は、5級より上がれば優遇措置が、下がれば罰則(ペナルティ)が課される。

 そして、夜の男子7級における罰則こそが、今しがた戌瀬の発言した戦闘奴隷であった。

 安価なポイントで雇われ、使われる読んで字の如く戦闘用の奴隷が、今の夜の立場であった。

 そして、その雇い主が戌瀬であるため、夜は彼からの誘いを断ることが不可能だった。

 戌瀬に連れられて、夜は教室を後にする。

 

「ぷっ」

 

「………………可哀想」

 

「――――」

 

「――‼」

 

(馬鹿にしやがって‼‼)

 

 そんな夜に向けられるのは、嘲笑・哀れみ。

 それらの感情に対して、夜は激しく憤った。

 だが、ハッキリ言って、それらは未だマシな態度だっただろう。

 夜に対する教室内の生徒の大半の感情は、無関心。

 路傍の石ころに対する態度だったのだから。

 

(必ず、目にもの見せてやるからな――!)

 

 そんなクラスメート達に夜は復讐を誓う。

 絶対に成り上がってやる、と。

 だが、しかし――

 

 

「何、立ち止まってるんだ。さっさっと行くぞ!」

 

「だから分かってるって!」

 

(きっと、今に俺の才能が開花する筈だ‼)

 

 未だにこんな甘い考えをしている様では、その道程は激しく遠いと言わざるを得ないだろう。

 

 

*

 

「じゃあな甘土、俺が逃げるまでの時間稼ぎは任せたぞ!」

 

 

「ちょ、ちょっと待ってくれよ戌瀬!見捨てないでくれよ‼」

 

 

 

 学園迷宮・第7級【豚鬼(オーク)の洞穴(どうけつ)】。

 

 学園内部に展開された数多くの異界の内の一つ。薄暗い洞窟の中で、夜は案の定絶対絶名のピンチに陥っていた。

 

 

「知るかよ、まあせいぜい頑張れよ!」

 

 

「おい、待てよ!」

 

 

 糞が。ふざけるな、クズ野郎!と1人逃げ出した戌瀬へ心の中であらん限りの罵倒を繰り返している夜だったが、同情出来るかどうかは微妙な所だろう。

 確かに1人逃げ出した戌瀬はクズかもしれないが、夜も夜でダメ人間である。

 何時こんな事態が起こっても可笑しくない学園の中で、努力するのは明日でいいや、と怠惰に過ごし続けた結果がこれである。

 

 

「GUGIIIII‼」

 

 

「ひっ⁉」

 

 

 たった1人になった夜の目の前には、鼻息荒く夜を見つめている豚の頭に、筋骨隆々の人の体を持つ怪物――オークの姿があった。

 この日、合った出来事は簡単に説明できる。

 夜と戌瀬の二人が、学園迷宮の1つに潜り、中にいる魔物(モンスター)に勝てず、夜が逃走の為に見捨てられたという、それだけの話しである。

 この日、彼らが潜ったダンジョンは等級が低く、彼らの実力から見て決して無茶な場所ではなかったが、不運というのは突然に起きるもの。想定以上の数のオークの群れと遭遇してしまい対応しきれなくなったというのが現状の原因であった。

 一応、群れの殆どは討伐し、残っているオークは数体だけなのだが、夜も満身創痍であり、もはやどうしようもなかった。

 

「い、嫌だ。近づくなッッ」

 

 

 

 囮にされる時に抵抗すれば良かったのでは?と思うかもしれないが、戦闘奴隷はダンジョン内での戦い方を主となった相手から強制される。

 無意味に死に行かせるような命令は拒否できるが、モンスター相手の殿は、その拒否権の範疇では無かった。

 ダンジョンから直ぐに脱出出来る帰還石というアイテムもあるにはあるが、その発動にはある程度の時間が必要なため、安全な場所でなくては使用が出来ない。

 

 

「GIHIHIHI!」

 

「ひぃっ!」

 

 

 

 仲間から見捨てられた哀れな餌に、オークたちはジリジリと近づく。

 

 オークたちが手に持った巨大な棍棒で、何度も殴打されれば夜の命は無い。

 

 正しく絶体絶命。

 

 

 

「し、死んでたまるかぁあああああ」

 

 

 

「GI!?」

 

 

 一寸の虫にも五分の魂。

 夜がいくらダメ人間と言えども、命の危機に陥れば流石に必死になる。

 今、この瞬間。彼の魂と体に重大な転機が訪れようとしていた。

 

――『魂装(モード)』と呼ばれる退魔師の業がある。

 それは、己の魂の本質を展開し、纏うことで個々人ごとに異なった能力を発現させる退魔師の基礎にして奥義たる技術である。

 本来、習得にはかなりの才能と努力が必要な魂装であるが、こと黄泉比良坂学園においては殆どの生徒が習得出来る技術であった。

 何故なら、造られた地獄の環境により生徒たちの魂には常に大きな負担がかかり、それ故に成長しやすいからである。

 そして、命の危険により漸く必死になった夜に覚醒の時が訪れていた。

 

(何だ⁉体が……熱いッ!)

 

 心臓の奥。魂からかつて無い熱が湧き上がってくるのを夜は感じる。

 その熱は、またたく間に全身に広がり、今にも体を突き破り外に出そうだった。

 これこそ、自分の新たな力であり、詰んでいる現状をひっくり返す物なのだと、夜は魂で理解した。

 突き動かされる衝動のまま、夜は祝詞(コマンドワード)を唱える。

 

「――『魂装(モード)』【■■■■】‼‼」 

 

 紡がれた言葉は、急な覚醒故に、完全に本質を捉えきれてはいない。

 しかし、その影響はすぐに現れた。

 

(なんだ、これ……)

 

 視線が急に下がった(・・・・・・・・・)。

 魂装を発動した夜が最初に気がついた己の変化はソレだった。

 まさか。と自分の体を見た夜の目に飛び込んできたのは、本来自身の体にピッタリとフィットしていた筈の制服が、ダボダボのオーバーサイズになっている光景だった。

 いや、服が大きくなったのでは無く、これは――

 

 (体が縮んでいる⁉)

 

 ――体が小さくなっている。

 気分はまるで某高校生探偵だ。

 夜の身長は元々170cmと少しで合ったが、視線の高さと服の具合から見て3、40cm程縮んで、中学校低学年から小学校高学年並の体格になっていると見て相違ないだろう。

 

 魂装の習得によって肉体が変化する事例は割とある。

 可逆か、不可逆か。どのくらい変化するのか。等といった違いはあるものの、角や尻尾が生えてきたりするのは珍しくない。

 ならば、たった今自分の身に起こった変化も、魂装が若返りの効果を持っているか、妖精や小人などと言った体が小さい種族が由来であるのならば決してありえないことではないだろう、と夜は結論づけた。

 

(だけど、これじゃあ……)

 

 だがしかし、問題はその変化が絶体絶命の現状を覆すに足る変化にはまるで思えないという事だろう。

 オーク数体に囲まれているという戦闘能力が必要な状況下で、体が小さくなるというのは、何の解決にもなっていないどころか、むしろ逆効果にしか思えない。

 

(いや、待てよ?これなら――)

 

 しかし、そこまで考えた所で夜は気がついた。

 自身の中に渦巻く力(・)に。

 確かに一見すると頼りなく変化したように思える夜の体だが、その変化が魂装の発現によって齎(もた)らされた物である以上、元より弱くなっているということは基本的にはあり得ない。

 事実、夜の中に存在する霊力の量は、魂装発動前より大幅に増加していた。

 

「喰らえぇぇぇ‼」

 

「GAッッ⁉」

 

「GA⁉」

 

 自分の力が強くなっていると気がついた夜の次の行動はとても素早かった。

 まず、明らかにサイズが合っていなくて動くのに邪魔にしかならない自分の服を、霊力で強化した膂力で強引に引き千切る。

 体を覆い隠していた服の下からは、小さく、柔らかく、そしてシミ1つない綺麗な肌をした肉体が現れた。

 靴や下着すら脱ぎ捨てて、迷宮の中で産まれたままの姿を晒すことに羞恥を覚える夜だったが、恥ずかしかったのでやるべきことをやらずに死にました!なんてことになれば、その方が余程恥ずかしい以上、選択の余地は無かった。

 

そして続いて子供特有の甲高い、まるで女(・)の(・)子(・)の(・)も(・)の(・)に(・)す(・)ら(・)聞(・)こ(・)え(・)る(・)声(・)で叫びながら夜はオークたちに向かって霊力の弾丸を放った。

 桃色に輝く霊弾が数個、獲物の急激な変化に未だ混乱しているオークたちへ空気を勢いよく裂きながら飛翔して――そして着弾。

 小規模な爆発が起こり、暗い洞窟の中に一瞬光りが満ち溢れた。

 

「GAAAAAA‼‼」

 

 光が晴れた後には、少なからず手傷を負っているものの、咄嗟の防御に成功し命に別状は無いオークたちの姿が現れた。

 オークたちの苦痛と怒りに満ちた叫びが洞窟の内部を木霊する。

 そして愚かにも自分たちに抵抗した獲物(夜)に目に物見せてやろうと、夜の方を睨んで――

 

「GA⁉」

 

 ――今の攻防の最中に脱兎の如く逃げ去っており、今や豆粒ほどになっている夜の姿に怒りも忘れて放心した。

 ポカンと丸くなったオークたちの目は、「え?お前この展開で逃げるの?」と言葉以上に雄弁に語っていた。

 

(くそっ、こういう時(ピンチからの覚醒)って相手より強くなるもんじゃないのかよ!)

 

 しかし、忸怩(じくじ)たる思いをしているのは夜もであった。

 自分の身に湧き上がった力に気付いた時こそ、高揚を覚えた夜だったが、その後オークたちと自分の力を比べて気がついてしまったのだ。

 あれ?これ無理じゃね???と。

 覚醒して相手を超える力を手に入れる。なんてのは英雄の専売特許であり、そこらへんの雑魚が少し覚醒したところで、ちょっとはマシな雑魚になるだけである。

 ……いや、それでもオーク数体程度であるのならば、腹を括ってある程度の危険を覚悟すれば倒せる程度のパワーアップは果たしていたのだが、夜が土壇場でその覚悟を出来る人間だったなら、そもそもこんな状況になっていないという話である。

 

「でも、これで無事に逃げ切ったぞ」

 

 しかしまあ、絵的には締まらないとは言え、そもそも倒すことではなく無事に生き残ることが願いであった以上、目的は達成されている。

 オークたちと距離を取った夜は、服も荷物も捨てて真っ裸になっても唯一残しておいた帰還石を砕いた。

 砕いた石から綺麗な光が溢れだし夜の体を包み込む。

 そして、多少の時間が経過したあとその光は消え、それと同時に夜の姿も迷宮の中から消えていた。

 

「助かった……」

 

 黄泉比良坂学園、転移エントランス。

 光り輝く大きな渦――数多の異界への接続を成す入り口である転移門がある場所に夜は帰還を果たした。

 命からがら帰ってきた夜を、異界への転移を管理している幾人かのオペレーターたちと、今まさに異界へ向かおうとしていた生徒のPT数組、そして持ち回りで転移門の警備をしている黄泉比良坂学園の先生が出迎えた。

 

「物見(ものみ)先生!」

 

「……君は?」

 

 今週の転移門の警備担当は、丁度夜のクラスである1-E組の担任である、物見 雄山(ゆうざん)であった。

 ツイてる!と思いつつ、夜は眼鏡を掛けた細身の優男である物見へと話しかけた。

 

「俺です、甘土 夜です‼戌瀬の奴に見捨てられて大ピンチだったんだけど魂装に目覚めて助かったんです!でもまだ詳細がよく分かっていないですけど、魂装の効果で若返ったみたいで」

 

「たしかに、戌瀬くんは一人で戻って来ましたが、少し待ってくださいね……ふむ。確かに甘土君のようですね」

 

 物見が夜を【視た】。

 物見が解析系のスキルを持っていることは有名な話であり、だからこそ、物見が警護の当番で運が良かったと夜は思ったのだ。

 そしてその期待道理に、物見は姿の変わった夜が夜であると把握した。

 

「しかし、若返りですか……。少々勘違いしているようですね。君、何か羽織るもの――それと鏡を持ってきてくれませんか」

 

 控えていたオペレーターの一人である女性に、物見は声をかけた。

 女性はうなずいて走り出した。

 

「勘違いですか?」

 

「ええ、君の身に起こっているのは唯の若返りではなく、おっと直接見たほうが早いでしょう」

 

 席を外していた女性が、毛布と姿見の鏡を持って戻ってきた。

 夜の目の前に鏡が立てられる。

 

「は?え?なにこれ――」

 

 夜が予想していた魂装の効果は若返りであり、であればこそ鏡に映るのは小さかった頃の自分の姿であると思っていた。

 しかし、鏡に映った現実の光景は――

 

 照明の灯りを受けて煌めく銀の長髪。宝石のように綺麗で吸い込まれそうな紅い瞳。童話のお姫様と思わんばかりの可愛らしく、それでいてどこか気品のある顔。シミ一つ無い綺麗な肌と抱き締めたくなるほど小柄な体躯。下腹部にこれまで共に生きて来た筈の相棒(・)の姿は見当たらず、代わりに小柄な体と相反する豊満な膨らみが胸部に存在し、そのアンバランスさが言いようもない色気を放っている。

 

 ――つまり、絶世の美少女がそこにいた。

 

「嘘、え?」

 

 呆然とする夜が手を顔に当てると、鏡の中の美少女も同じく動いた。

 

「落ち着いて、自分の魂装(モード)名を言ってみなさい。少し時間が経って今なら分かるはずです」

 

「魂装(モード)――――【愛玩淫魔(ペット・サキュバス)】………………そんなぁ」

 

 もはや、何が起こったのか疑いようもない。

 

「なんで女になってるんだよぉぉぉおおおお⁉⁉⁉⁉」

 

 とても可愛らしい鈴の音のような声で、夜の慟哭が響き渡った。

 甘土 夜。

 命(たま)の代わりに玉を失った日のことである。

 




前作

最強TS転生者シャルロット=リリーホワイトの敗北~無自覚ドマゾメス堕ちチン負け願望持ち最強TS金髪巨乳美少女転生者が、弟子にした性欲とデカチンだけが取り柄のダメ男のオナホ妻になるお話~

もよろしくお願いします!(因みに同人版も発売しました!)

https://syosetu.org/novel/288118/

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