孕めるオオカミ少年は今日も憂鬱 作:ままやん
「孕腹」という体質は色々と不都合な点が多い。
以前僕に話しかけてきた下品な狼がいった、僕に女性器がついているのかという質問。あるよと言ったがそれは本当で、実際に僕の股間部を除くと玉の下に女性器らしき割れ目がちゃんとある。
で、何が不都合なのかというと、普段の生活と自分はどっちの性別で生きていけばいいのか決めなければならない事。
まず普段の生活に関してだが、トイレをするだけでですでにめんどくさい。何せ男性器にも、女性器にも尿道がついているせいで、放尿する際に両方の穴から出てしまうのだ。昔他の男子生徒と同じく立ちながらしていたら、下の穴からも尿が出ていてズボンが大惨事になったのは苦い思い出である。
しかし小さい頃は最初から両方からは出なかった。まだ女性器の方が未発達だったからだろう。
だが思春期を迎える中学生の時、突如下の穴からも尿が出るようになったってしまった。自分一人だけだったなら良かったが、運悪く他の男子生徒数人にそれを見られてしまったせいで、その後はもう羞恥地獄。
まず僕の両穴放尿をみた生徒に「お前女なのか!?」と聞かれ、僕の尿の匂いで顔を真っ赤にした別の生徒に押し倒され、獣のように身包みを剥がされて、さらに四つん這いにされて僕の大事なところが曝け出され、性欲という名の好奇心に負けた生徒全員にじっくりそこを鑑賞されるハメになった。そこで初めて思春期の男の子は怖いと思った。
しばらくの間「うわーすげー…」など別にいらない感想を呟かれて顔を真っ赤にしていた所に、運よく異変に気づいた教師がトイレに入ってきてこの惨劇を目撃。
しばらくの間全員固まっていたが、今目の前で起きている事を察した教師がいきなり怒声をあげて、そこにいた僕以外の生徒全員がその教師に連れて行かれてしまった。そして一人四つん這いのままで残される僕。
「え?僕は放置?」と思っていると、先ほど入ってきた教師が他の先生を呼んでくれたのか僕はすぐに救助された。
結局その日は「混乱しているだろうから」とジャージに着替えさせられて家に帰らされた。その際にまだ小学生だった弟に「そのパンツ頂戴」と言われた際に、ついでに弟がブラコンだということを知った。いやシスコンか?
ちなみに、尿に塗れた僕のパンツは破棄された。結構気に入ってた奴だったんだけどなぁ…
そして一応と僕は病院に連れて行かれ、僕はそこで徹底的に体の構造を調べ上げられた。その時はまだ難しいことは分からなかったから聞き流していたが、医師によると僕は孕腹の中でも稀な、両性別それぞれが完璧に発達していると言っていた。
聞けば通常の孕腹の獣人の女性器は、生殖機能のみしかないらしい。僕くらいの歳になると体が発達して、胸や体の構造が女性のものか、男性のものかどちらかに分かれるらしく、例え女性器の方が生殖機能以外に発達しても、その代わりに男性器の方が劣化してしてしまうそうだ。
それが僕の場合はその両方が見事に発達。
片方の機能が劣化することもなく、男と女の要素が見事に両立されているらしい。中性的な顔と声、少年のような身体ながらもちゃんと女らしいところは出ていて、体は女の子のように柔い。
「どうりでやたら胸とお尻の肉付きがいいわけだ」と父に言われた時はしばらく口を聞いてやらなかった。
ちなみに背が小さいのは関係ないらしい。
それを聞いた時が一番ショックだったのは言わないでおこう。
と、こんな感じにトイレ事情だけでここまでめんどくさい事になるのだ。そりゃ気怠げにもなる。しかも生理もちゃんとあるせいか、授業中に生理がきてお気に入りの下着を赤い薔薇に染め上げてしまうことが多々あった。体臭もオスのようなメスのようなよくわからない匂いになっているため、常日頃から消臭剤と香水をつけている。
で、男として生きるか、女として生きるかだが…
キーンコーン…
「ん…」
そこでタイミング悪く、授業終了の合図が鳴る。それと同時に、皆それぞれが次の授業の準備を始める。
「次は……あぁ体育か…」
次の授業な何だったかなと思っていると、男子各々がジャージを手に制服を脱ぎ、女子がジャージを持って教室から出ていくのを見てすぐに体育だと察する。僕も着替えなきゃとジャージを用意して、学生服を脱いでいく。何人かが僕の胸元を見て鼻を伸ばしているが気にしたら負けだろう。
見てもさほどないと思うけどなぁ…
あと冬の時期が近いからか、僕のような狼種や毛のある種族が増毛期に入っていて、増えた毛のせいでジャージがぱつぱつになっているのをみて少し笑ってしまった。
「…」
みんな楽しそうに体を動かしているのを、僕は体育館の隅で一人体育座りながら眺めていた。今日は別クラス合同らしくいつもより騒がしい。
「(ぼっちだなぁ…)」
今更感のあることを思いながら軽くため息をついていると、こちらに気づいた一人の生徒が僕の方に走ってきた。あの猫っぽいシルエットと三毛柄は…あぁタマ君か。
「クロ君まーたこんな隅っこにいたの」
「んー…」
笑顔いっぱいで声を変えてきたタマに、僕は足の間に顔を埋めたままやる気の無い返事をする。その反応にタマは「うん、いつも通りだね」と軽く笑って、僕のすぐ隣に座る。
タマは三毛猫には珍しい、オスの三毛猫だ。
三毛猫が生まれるそのほとんどはメスが大半なのに対して、オスが生まれるのはたったの3万分の1。僕と彼が仲良くなったのはお互い珍しい体で生まれてきたのが理由で、時折こうやって顔を合わせている。僕自身もタマのことは好きである、「友達として」という意味でだが。
女でもあるから軽々と好きとか言えないしね、勘違いされちゃうし。
「どう?クラスで友達できた?」
「ない」
タマがふっかけてきた話題を僕は即答する。
するとタマは「やっぱりかぁ」と苦笑いする。何笑ってんの。
「もう二年も経つのにまだ仲良くできる子いないの?」
若干デリケートの無いことを言われているが、残念ながら図星である。
しかしこっちもそう簡単に仲良くなるつもりはない。実際に、以前僕に友好的に近づいてきた生徒に強姦されたからだ。処女を散らされ、更には中に出されてしまったが運良く孕むことはなかった。
まさか童貞よりも先に処女を失うとはね…
しかし僕自身かなりメンタルが強いので、その後性行為がトラウマになることはなかった。が、やはり相当くるものがある。
いや、僕がトラウマを抱えなかったのはたまたま犯してきた生徒の容姿が良かったのと、「犯したいからヤった」というゲスいような感じではなく、その生徒はいじめっ子に脅されて仕方なくやったと涙ながら自白したのが幸をそうしたのだろう。
まぁ、その犯してきた生徒がタマなんだけどね。人に甘すぎかなぁ…僕。
「タマはどうなのさ、うまくいってるの?」
少し気が重くなったのを誤魔化すために、今度は僕がタマと同じ質問をする。
「うん?僕は…そんなにかなぁ」
タマの意外な返答を聞いて、僕は聞き流すつもりでいたのについ反応してしまった。タマは確かに生まれは珍しいが、それ以外はとても人懐っこい性格でてっきりたくさんいるもんだと思ってたけど…
「なんでさ、タマなら友達の10人や20人普通にいそうだけど」
僕がそういうと、タマは「それは流石に大袈裟だよ〜」と困ったような笑みを浮かべた後、今度は悲しそうに、
「…君と同じで、簡単に人を信用できなくなったからね…まぁ、君を犯しちゃった僕がいうのもなんだけど」
最後に「ごめんね…」と酷く悲しい顔で呟いた。そのタマの尻尾を僕は優しく握る。
「っ!?」
急に敏感な尻尾を握られたからか面白いくらいにタマの体が跳ね、顔を真っ赤にしてこちらを見る。それを見た僕は、変わらず無表情のまま、
「…あほ」
「え!?」
それだけ呟いて、まさかの単語に驚いているタマをよそに、タマの猫特有の長細い尻尾を無言で抱え込む。
「えっ、あの…ちょっと…」
突然僕に尻尾を掴まれ、黙り込まれてしまったタマはしばらくの間困惑していたが、直ぐに何を察したのか押し黙ってしまう。しかし彼の動揺は尻尾のピクピクで伝わってくる。僕自身、何故このような行動に至ったかはわからない。
「…ありがとね」
何に思い至ったのか知らないが、タマは僕に礼を言うと、表情が明るくなる。僕は別に何もしてないけどね、まぁタマの方で勝手に解釈してくれたなら別にそれでいいかな。
じゃあこの尻尾ももう離していいよね。
タマが元気になったので、もう尻尾を掴んでいる必要はないだろうと僕は尻尾から手を離…
キュ
「……タマ?」
「………」
離そうと手を離した途端、今度はタマの尻尾が僕の腕に巻きついてきた。離してと彼に視線を送るが、こちらをチラチラ見て、なぜかそわそわしているだけで離す気配はない。それに頬も少し赤い……あ。
「はぁぁ…」
彼の異変の原因が何なのか察した僕は、気怠げに重いため息をつく。
そして再びタマを一瞥して。
「変態」
「うっ…ごめん……我慢できなくて」
「はぁ……まぁ、いいけど…」
それを聞いたタマは申し訳なさそうに「じゃあ行こ?」とだけ言って、タマは僕の手を引いて引いて何処かへ向かう。タマは何が我慢できないのか、それはこれから僕達に起きる事を察して欲しい。
でもまぁ…タマがこうなっちゃったのは僕が原因でもある。タマが僕を犯したあの日を境に。
「今は授業中だから、悪いけどもう入れさせてもらうね?」
「ん」
体育館を後にした僕達は、人気のない体育館の倉庫の中に入り、扉などを閉める。長いこと使われていないのか、少し埃くさい。しかし僕達はそんな事など気にせずに、早速行為を始める。
僕は大人しく壁に手をつき、尾を上げ自身の大事な場所をあらわにする。肛門のちょうど下に女性器特有の割れ目があり、それを片手で広げてタマに見せつける。それを見たタマは喉を鳴らすと、無言で僕の女性器に、すでに限界まで立ち上がった肉棒をあてがい、ゆっくりと僕の中を侵していく。
…?……あれ、この感触…
「…ゴムは?」
自身の中に侵入してくる肉棒の違和感から、タマがゴムをつけていない事に気づき、流し目で彼に聞く。
「ごめん、今日は持ってなくて…」
「…じゃあ出すときは外に出してね」
ゴム無しかと一瞬行為をやめるか悩んだが、タマの方が既に限界らしいのと、早く戻らないと教師に気づかれる可能性があるため渋々、外に出すようにとタマに注意だけして再び壁と向き直る。生でしてもいいとタマが聞いた途端、背後からパァァァァという擬音が聞こえてきそうなほどタマが明るくなっているのを感じる。
ずぷぷっ…
「っん…っ…」
「はぁぁぁ…」
僕の中に、タマの肉棒が入ってくるのを感じて、小さく喘ぎ声を漏らす。タマも根本まで入り込んだ肉棒から伝わる感触と、目の前のメスと結合できた喜びを体を震わせて喜ぶ。
猫のペニスの根元には棘がある。が、タマのそれはまだ未発達で丸みのある突起になっており、それが膣の入り口付近で食い込んで、僕はまだ動かれてないのに快感で体が震える。
「動くね…」
「うん…んっぁ…」
タマの声掛けに返答をしたのを合図に、狼と猫の交尾がはじまる。
ぐちゅぐちゅと溢れ出てきた僕の愛液で滑りが良くなり、タマは激しく腰を僕の膣に打ちつける。彼が腰を押し付けるたびに黒い体毛と三毛猫の白い部分が重なる。
「んっ、クロの中、ぼくのきゅうきゅう締め付けてくるよ…」
「っ、ぁ…ふっ」
タマが壁に手をつく僕を背後から抱きしめて、後ろに向いていた僕の耳に囁く。それすらも敏感になった僕の体はタマの囁きを快感に変えて、僕の中を一生懸命行き来する彼の肉棒を締め付ける。
「ふふ、クロってほんと弱いよね、耳…」
「そっ…んな事…っあ!」
「ここも」
悪戯げに笑うタマに少し苛立って反論しようとするが、その瞬間タマの肉棒が僕の弱点を突いた。予想外の刺激に、思わず声を上げてしまい慌ててマズルを手で覆うが、ソコを突かれ、グリグリと抉られるたびに喘ぎ声が抑えた手から漏れ出る。後ろでタマが何か言っているが、今は押し寄せる快感を堪えるのに精一杯で全く聞こえない。
早く、早く終わってーー
「ひゃっ!?」
膣からくる快感に必死に耐えていたところに、また別の部分から突き抜けるような快感が走る。タマが、僕の勃ち上がったペニスを掴んでいる。
「クロは男の子でもあるからね、ここも、ちゃんと気持ちよくしてあげる」
「やっ、両方はっ…ぁあっ、っ…」
僕の中をかき回しながら、タマは優しく、僕の体格に似合わないほど立派な肉棒を手で擦る。両方から押し寄せる暴力的な快感に、歯を食いしばってなんとか意識を保つ。涙やら涎やらが顔から垂れ流しになっているが、それを拭き取っていられる余裕はない。十分に解けきった僕の膣は、タマを奥深くまで誘い込み、タマが突くたびに肉棒の先端が子宮口をつつく。そして僕のペニスが刺激されるたびに、それに連動して膣を締め付ける。
「クロっ、僕もうっ…!」
「はっ、ふぅっ、ふっ…っ」
僕の限界が近づいてきたのと同時に、タマも限界が近いのか僕の首元を噛む。鋭い痛みが首から走るが、それら全ては快楽に変更されて、僕は果てた。
「ぁぁぁあっ」
ビクンと大きく僕の体が震えて、僕は肉棒、そして膣から同時に潮を吹いた。声を上げないよう残り少ない理性で声を押し殺し、射精とまだ止まない膣の快感を堪える。
しかしタマも僕の絶頂で肉棒を締め上げられ、その刺激に耐えられなかったのかそのまま僕の中で果てる。
びゅくびゅくと、思考のままならない中で静かに子宮に注がれる精液の緩い快感に震える。
「はぁ…ふぅ……クロ…」
「ふぇ…ぁっ」
行為後のメスを労うように額を僕の頬にこすりつけ、射精が終わると共にズルリと白濁液に塗れた肉棒を抜く。
最後にタマの棘のあるペニスが入り口を引っ掻いて、その刺激で僕は軽くイき、精液を垂れ流していた僕のペニスがピクンと震え、最後に勢いよく射精すると次第に収縮していった。
ーーーー………
「あほ」
「………」
僕の精液と潮が飛び散った倉庫を掃除した後、僕はタマを正座させて体育館でタマに言い放った同じ罵声を飛ばす。しかし今回のは殺意込みだ。タマは冷や汗をダラダラと流して視線を泳がしている。
こっち向け、目を見ろ目を。
くそ正座してんのに視線高えなオイ。
「あのさ、外に出せって言ったよね?」
「…はい、おっしゃいました」
「じゃあ僕のここから出てくるのは何かな?」
そう言って、未だタマの精液が溢れ出ている秘部を広げる。おいちんこピクピクさせんな。
「….ごめん!つい気持ちよくて!!」
ついに耐えきれなくなったのか、タマは土下座をして謝ってくる。
………まぁ、ゴム無くても大丈夫だって油断した僕も僕だし。今回は許そう。
け、決して気持ちよかったからじゃない。
……多分。
「はぁ…じゃあ避妊薬買ってきて、そしたら許す」
「…え?」
僕が言い放った言葉がよほど予想外だったのか、タマは口を開けたまま固まる。
「えっと、そんな事でいいの…?」
「今日は安全日だけど念の為ね、あと今月金欠だから」
「…お、怒ってないの?」
「キレそう」
「ぴっ」
「でも、今回は許す」
なんだその顔は、尻尾二つに割って欲しい?
「…とりあえずこれ以上いたら教師にバレるから、そろそろ戻ろ」
「う、うん…………あ、ねぇクロ」
「?…何?」
「あの………ごめん、やっぱり何でもない」
「???」
「(僕の子供を孕ませるには、まだ早いかな…)」