※この作品はR-18です。

一騎当千 VtuberReincarnation   作:宣伝部長

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オレが甘寧 興覇

早朝。

ネカフェにある備え付けのシャワー室にて朝風呂を満喫していた。

慣れない女の子の身体に悪戦苦闘するも頭の中では色んな思考がごちゃごちゃしていたのである。

 

 

その①

呂布奉先には事前に会って事情を説明しないといけない

 

 

自分だけ内容が理解している状態で事を進めていって後々トラブルによって取り返しがつかなくなってしまうと言うパターン。

これに関しては呂布だけではなく陳宮にも伝えねばならない。

推しカプが死んでは元も子もない。

 

 

 

その②

この世界の人物として馴染む

 

 

まだ主要人物と言うかまだモブ的存在としかやり合っていない。

このまま陰からサポートをするのがいいのかもしれないが、その①の件もある。

利用出来る存在として浮かび上がるのは・・・・・甘寧 興覇だ。

好きな武将なのではあるが、アニメ、原作、両方ともイカれた設定にされてしまっている。

生憎・・・同じパーカー繋がりと言う事もあって彼にはご退場願おうと思う。

 

 

 

その③

己を知るべし

 

 

肝心な所・・・自分がどのランクぐらいの闘士なのかと言う事。

こればっかりは今後闘って確認の話になって来てしまう。

勾玉がある訳でもないしこればっかりはオレにもわからん。

しかし、1つだけ言えるのは出来ない事はない・・・としか言えない。

何を言ってるのかと聞かれるかもだが、オレにも一切わからん。

 

 

 

「孫策誅戮の勅の時に甘寧は呂蒙の乱入により重傷を受けるからその際にパパッと入れ替わってオレは南陽学院の生徒にっ!!・・・・・って上手くいけば万々歳なんですけどねぇ~」

 

 

 

ネカフェを出ると外は夜の慌ただしい雰囲気とは違って心地の良い静けさに包まれていた。

 

 

 

「まずは各校の場所とかの把握が先決ですなぁ~こりゃあ骨が折れますわん」

 

 

 

冗談を口にしながら各校聖地巡礼ツアーが始まったのであった・・・・・のだが・・・。

 

 

 

「・・・・・この世界を甘く見てたな」

 

 

 

結論を言うと4校ともかなり離れた位置に存在していたと言う事。

アニメや漫画などでは移動の描写など書かれていないから近い感じなのだと想像していたがそれは違った。

普通に県を跨いだ感じに離れていたのだ。

最初の南陽学院は徒歩で頑張ったが、他は間に合わないと察してタクシーを使うハメになってしまった。

 

 

 

「そりゃあ・・・物語は至る場所で同時進行で起きているんだ。それをアニメや漫画はわかりやすく描いていいるってわけだぁ~・・・・・これはオレが行う1つの行動で本当に何かが変わってしまう可能性が大いにあるって事になるな」

 

 

 

本当に誤算だった。

話の流れは大まかに理解していようにも・・・いつその出来事が起きるのかオレには解らないのである。

そもそも孫策勅戮の勅が終わっていたらすべてがお釈迦になってしまう。

 

 

 

「まずは・・・甘寧をどうにしかないと話が始まらないのにアイツは放浪者みたいに1人でいつもフラフラしているから見つけるのは絶対に無理!!・・・って言うかもうあの騒動が終わってしまっていたら色々と計画が狂っちゃうんだけど!!??」

 

 

 

ハッと大声を出してしまった事にあたふたするが周りに人がいない事にホッとすると昨日と同じネカフェに向かう。

 

 

 

「・・・よしっ!!明日南陽学院に確かめに行くしかない・・・そして、最悪の場合は自分の手で・・・・・殺すまでだ」

 

 

 

自分が決意した事も口にしてギュッと拳を握ると明日に向けて早く就寝したのであった。

 

 

 

 

 

「南陽学院に無事到着っと♪」

 

 

 

時刻は8時。

朝食用に買ったおにぎりとお茶を片手に非常に上機嫌である。

それもそうだ夢にまで見た一騎当千の世界の南陽学院が目の前にあるのだ。

それだけでも眼福である。

 

 

 

「それにしても・・・校門閉まってるみたいなんだけど、勝手に入っても・・・っ!!??」

 

 

 

校門に手を掛けて開けようとした最中・・・目の前で多勢の闘士と闘う・・・周瑜 公瑾の姿。

その光景を目の当たりにした瞬間に身体中の血が滾るのが止められずオレはフードを深く被って校門を飛び越えて行った。

 

 

 

「周瑜くん!手を貸すよ!!」

 

「・・・えっ!?ど、どちら様ですかっ!?」

 

「そんな事より愛しの孫策ちゃんが心配なんじゃないの?」

 

「えっ!?い、いや・・・愛しのって・・・そ、そんな事よりもやっぱりこの勅は伯符に対してのなんですか!?」

 

「そう!言う!!わけっ!!はい、お終いっ!!」

 

 

 

背中合わせで闘士をちぎっては投げ、ちぎっては倒しをしていたら取り囲んでいた闘士達は全滅していた。

 

 

 

「(天は我に味方せり・・・ドンピシャでこのタイミングに出くわすなんて本当にラッキーとしか言いようがないな)」

 

「あの、どなたか存じ上げませんがありがとうございました!!」

 

「あぁ~いやいや!!オレもこの勅にはちょ~っと違和感があったから別に問題無しっ!!それよりも孫策ちゃんを助けに行かないと・・・・・」

 

「は、はいっ!!」

 

 

 

2人は校舎に入って上を目指そうとする。

しかし、この先に誰が待っているのかは知っている。

 

 

 

「さ、左慈さん・・・」

 

 

 

左慈 元放。

南陽四天王の一角で、この事件の主犯でもある。

裏のある人物であり、色々と頭の周る人間だと思う。

 

 

 

「周瑜くん・・・・・それに君は・・・甘・・・ちゃん?」

 

「(この瞬間を待っていたんだぁぁぁっ!!)」

 

 

 

煙草を咥えていた左慈は動揺したのか口元からぽろっと煙草を落とした。

オレはその一瞬の隙の見逃さずに階段を猛ダッシュで駆け上がる。

横を擦り抜けようとする刹那右半身を掴まれる感触を感じたが、次の瞬間には開放感があって登り切れていた。

 

 

踵を返して振り返ってみると左慈の右手にはオレの着ていたパーカーの右半分があったのだが、その手に対して攻撃を放っていたのは周瑜であった。

つまりは左慈に一瞬掴まってしまったがそれを素早い対応で周瑜が阻止したと言う訳だ。

 

 

 

「周瑜くん!!孫策ちゃんはオレに任せとけ!!」

 

「あぁっ!?ま、前隠してください!!み、見えてますから!!!!」

 

「無問題っ!!」

 

 

 

オレは自分の目的の為に急ぐようにまた駆け出した。

 

 

 

「(甘寧じゃない・・・となれば誰かの差し金か?董卓からは何も聞いていなかったが・・・・・)」

 

「左慈さん・・・そこを通してくださいっ!!」

 

「これも勅もうちでさ、キミを通すことは出来ないんだ。さっきの子には上手く抜けられたが、もっともオレを倒しちゃえば簡単な話さ」

 

「くっ・・・・・伯符」

 

 

 

「甘寧!甘寧!!かんねぇぇぇい!!!!」

 

 

 

必死になって大声を出しながら目的のために走っていると目の前で闘う2人の姿に気付く。

 

 

 

「(アレは・・・・・孫策と呂蒙!!もう2人がバトルを開始しているのであればもう甘寧は・・・・・)」

 

 

 

目の前のバトルもかなり気になるがそれよりも先にぐちゃぐちゃになっているロッカールームに入る。

すると中には呂蒙の手によって再起不能になった甘寧の姿があった。

 

 

 

「こりゃあ完全に虫の息ですねぇ~・・・一戦交えるかと心構えていたがちょっと一安心」

 

 

 

そう言う先程ボロボロにされてしまったパーカーを脱ぎ捨てると甘寧のパーカーを剥ぎ取って着用してまた深くフードを被る。

そして、トンファーを腰に装着すると甘寧の左耳から勾玉を奪い取る。

 

 

 

「甘寧 興覇・・・三国志では勇ましいご活躍に心を動かされたのは学生時代ながらも未だにはっきりと覚えております。しかしながらこの世界での貴方様は後々厄介な存在になり得るかもしれないのです。ですから・・・貴方の変わりにオレが甘寧 興覇と生きますのでどうかお眠りください」

 

 

 

そう勾玉に伝えると一思いに勾玉を破壊したのである。

光となって消えていく甘寧の姿にオレは一筋の涙を頬に垂らしていた。

しかし、轟音がした事にハッとある事を思い出す。

 

 

 

「孫策を止めなくちゃっ!!!!」

 

 

 

ロッカールームから飛び出した時には腕を掴まれている左慈の姿が見えた。

 

 

 

「左慈!!そのまま押さえてろぉぉぉっ!!」

 

「甘ちゃんっ!?!?」

 

「見様見真似っ!!天地白狼撃ぃぃっ!!!!」

 

 

 

無防備な孫策の背中に何度も視て聴いて来た技を放った。

それを受けた孫策は糸が切れた人形のように崩れ落ちた。

 

 

孫策を止められた事にホッとしたのも束の間いきなりフードを脱がされたのだ。

そう・・・左慈の手によって・・・・・。

 

 

 

「・・・・・君の名前、教えてくれるかい?」

 

「甘寧 興覇」

 

「ははっ・・・・・そうだったね」

 

「勅の執行は完了したからオレはもう帰る」

 

 

 

長い間見つめ合っていたがオレはフードを深く被ると南陽学院を後にしたのであった。

 

 

 

「ふぅ~・・・いつの間にオレ好みの女の子に入れ替わってたのかねぇ~」

 

 

 

煙草を咥えながらそう呟くと壁を背もたれに座り込み倒れている孫策と呂蒙を見守るのであった。

 

 

 

 

 

「なんとか無事ミッション達成・・・か」

 

 

 

銭湯でまったりと露天風呂でくつろぎながらそうぽつりと一言漏らした。

なんとか甘寧に成り変われたのだが、左慈には顔も見られたと言うのに何も言及されずに終わったのだ。

モヤモヤが残ったままでなんとも腑に落ちない気分である。

 

 

 

「あの感じ・・・左慈は使える駒なら誰でも良かったのか?そして、次はオレを利用するつもりか・・・それとも・・・・・んっ?」

 

 

 

風呂から上がって身体を拭いていると携帯にメールが来ているのに気付く。

携帯と言っても元は甘寧のモノだから連絡先は限られているがメールの文章を見て気付く。

この次に起きるイベントについて・・・・・。

 

 

 

「ふふっ・・・これは重畳。左慈はオレの先が視えてるのかもしれないな・・・」

 

 

 

メール内容は・・・、

 

 

『愛しの甘ちゃんへ!!明日洛陽高校に用があるからちょっと付き合ってよ♪』

 

 

であった。

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