一騎当千 VtuberReincarnation 作:宣伝部長
「それでは!皆さんが集まったので今から説明を・・・・・」
「おい!なにしれっと始めようとしているが、貴様・・・何者だ!?」
「呂蒙・・・コイツは甘寧だ」
「貴様っ!馬鹿か!!そんな訳あるはずがないだろう!奴とは孫策とやり合う前に・・・」
「は~ちゃんに・・・・・なにかしたデス?」
「・・・っ!た、ただの力比べをしただけだ!」
「えっ?そんなのしたっけな~?」
「は、伯符っ!!」
南陽主要メンバーを会議室に集めた。
昨晩、陳宮から連絡で今宵が決行日だとオレは判断したのである。
もう成都、許昌には連絡を済ませた。
後は今回の件を南陽メンバーに伝えるだけである。
「各々あるとは思いますが、まずはオレの話を聞いてくれませんか?」
「だから!貴様は誰だと私は・・・っ!!」
「し~ちゃん!!」
「んぶっ!?んんっ!!」
黄蓋はうるさい呂蒙の口を手で塞いだ。
じたばたするから羽交い締めみたいにされているが呂蒙は苦しいのかまだ暴れていた。
「今宵・・・洛陽高校に攻め入ります!!」
「あの洛陽高校に攻め込むだと・・・!?馬鹿を言うな!この南陽の主戦力となるメンバーはこれ程しかいないんだぞ!!」
「えぇ・・・その点なら問題はありません」
「あっ!この前話していた反董卓の同盟が成立したんですか!?」
「まぁね、成都と許昌・・・この2校に協力を要請しました」
「でもでも、そんな話は今まで聞いていなかったデスよ?」
「えぇ・・・この策は今日まで秘密裏に動いていましたので自分勝手ながらも内密に行動していました」
この場に居た全員は黙って悩む姿勢を見せる。
この展開になる予想はしていたが、背に腹は代えられない。
「いきなりの事ですから無理にとは言いません。しかし、このタイミングを逃すとあの董卓を討つことは難しいでしょうね」
「誰も何も言ってないのに勝手に決めつけられるとは舐められたものだな・・・甘寧。お前を信用した訳ではないがこのまま行動せずにいたらこの南陽が潰される未来が拭えないのは確かだ。だからお前の策とやらに私は手を貸すぞ」
まだ警戒されている雰囲気は残っているが、一番てこずりそうだった人物が参加を名乗り出た。
「呂蒙の言う通りだな・・・現状我が南陽は弱校に属するからな。このまま立ち上がらなければオレ達の未来もないと言う訳か」
「やっぱり師匠はこの時の為に私を下山させたのかもしれないデス」
「こんなボクでも力になれるのなら・・・・・」
「ちょっと、ちょっと!!話が全然見えてこないんだけど!?えっと・・・洛陽ってとこにみんなで殴り込みに行くんだよね?なんでそんな事しなくちゃいけないのさ!!」
「・・・・・未来の為です」
オレの真剣な言葉に孫策だけではなく周りのメンバーもオレの雰囲気に委縮していた。
「それに・・・太史慈さんの敵討ちになるかもしれません」
「えっ?どうして太史慈の事知って・・・・・」
「太史慈を孫策さんにぶつけさせたのは洛陽高校の頭首・・・董卓。今回倒さなければならない最重要人物が黒幕なんです」
「・・・・・それでも・・・・・」
「貴女はこの南陽の頭首となる御方です・・・だから、無理にとは言いません。しかし、この機を逃せばこの先に何が起きるのかはオレにもわかりません。だから・・・オレはこの命を懸けても董卓を討つつもりです・・・それでは、今回の作戦の詳細は追々連絡しますので各自万全を期してお待ちください」
オレは深々と一礼を済ませるとその場を先に後にした。
これ以上孫策と言い合ったからといって彼女がどう行動するかは彼女次第。
オレは携帯を取り出すと細かい内容を南陽、成都、許昌すべてのメンバーに送ったのであった。
「・・・関さん!ホンマに玄徳を連れていかへんつもりか?」
「あぁ・・・今回の戦は少数精鋭での編成を要求されている。それにこの件に関して玄徳はやはり避けていたからな」
「ホンマにそないな事思ってるんかぁ~・・・本当は玄徳の睡眠時間を削るの気にしとったんちゃうかぁ~?」
「むっ・・・そう言う考え方もあったか・・・やるな!益徳っ!」
「褒められる事とちゃうでぇ~ホンマに・・・・・」
ここは成都学園の屋上。
焔からのメールを受けて作戦会議が行われている最中である。
「それで、それで!!今回アタシ達はどうして呼ばれたんですか!?」
「あぁ・・・周倉と簡雍には我々と共に今宵の作戦に参加してもらいたい」
「姉御と一緒っ!?いよっしゃぁぁぁ!!!!」
「あ~あ~耳元でうるさいっすよ、周倉っち」
「ホンマにいつも元気有り余ってんなぁ~周倉は・・・・・逆に簡雍は真っ昼間から飲酒とか止めといた方がええでぇ~?」
「あーしはいっつもこんな感じなんでぇ~お気になさらずにぃ~♪」
「特別な許可を得ているからといって飲み過ぎには気をつけておけ」
「あいあ~い♪」
「ホンマ・・・個性豊かなメンツやわ」
「燃えて来たぁぁぁっ!!!!」
嬉しさのあまり円を描くように走り回る周倉。
先輩2人を前にしても自前の瓢箪に入ったお酒をマイペースに呑む簡雍。
そんな2人を前に関羽は話を始めた。
「今回の作戦は・・・洛陽高校の頭首、董卓を討つ事が最重要任務だ」
「それって我ら4人で挑むって事ですかっ!?」
「そんなん死にに行くようなもんやろがっ!!今回は南陽と許昌と手を組んで挑むっちゅう話や!!」
「また珍しい組み合わせですねぇ~・・・提案者はどなたなんですか?」
「鳳月 焔だ。我々と同じ成都学園の生徒のはずだ・・・聞いた事はないか?」
「知らないっすね!」「・・・存じ上げません」
「・・・そうか」
出された名前に対して2人は首を横に振る。
しかし、自分達も知らなかった闘士の名前だからあまり知られていないのかもしれない。
だが、そうなるとこの件も怪しくなってくるのだが、もうそんなことを言っている場合ではない。
「攻め入るのはいいですけど、頭首を一人にしておくつもりですか?」
「それは孫乾と糜竺に任せている」
「まぁ、あの2人なら心配ないやろう!玄徳とは1年生の頃から仲ええから任せてられるわ!それに水鏡先生もおるんやちょっとの間くらい大丈夫やで!!」
「姉御っ!!今回の作戦の指示とかはあるんすかっ!?」
「それは・・・・・」
「四方から囲む・・・?郭嘉!うちと南陽と成都だけなんだろう?四方ってんならもう一つはどうするつもりなんだ?」
「アイツが言うには内通者と合流して自ら董卓を討つ・・・と聞いている」
「おいおい!本当にあの野郎単騎で董卓とやり合うつもりなのかよ!!」
「ふっ・・・みたいだな。その間オレ達は洛陽高校の闘士を足止め及び鎮圧が目的だそうだ」
海岸にて今回の件について話し合う許昌学院。
曹操はいつものように大の字になって寝ている。
「無謀のように聞こえるけど・・・自分にはなにか考えがあっての行動だと思いますね」
「やはりお前もそう思うか・・・李典」
「自分はお会いした事のない人物ではありますが、その物言い方からして董卓を倒しうる何かがあると感じました」
「あぁ・・・・・アイツはオレ達が思っている以上の規格外の人物だ。今後も注意しておいて損はないだろうな」
左目にモノクルを付けた男性・・・李典。
自分なりに考えた李典の回答について郭嘉は甘寧の存在が今後要注意される存在だと再確認したようだ。
「う~ん・・・あの野郎はこの前の闘いの後遺症もあるはずだし、任せっきりってのは無理なんじゃねぇか」
「・・・惇、お前は気付いていないのか?アイツの手札を・・・」
「・・・・・んっ???」
「アイツには最強の闘士がいる」
「なぁっ!?呂布奉先かっ!!」
「あぁ・・・孟徳の話によればアイツが言う内通者って言うのが呂布奉先だと聞いている。だから、ヤツは呂布奉先と共闘して・・・・・」
「考えが甘いな・・・郭嘉」
不意に寝ていたはずの曹操がポツリと口にする。
「しかし、相手はあの董卓だ。1人でどうこう出来る相手では・・・」
「アイツの目は覚悟を決めた目だった・・・お前達にその意味が解るか?」
「・・・・・命を落としてでもやり遂げる覚悟を持っていると言う事ですか?」
「あぁ・・・アイツは刺し違えてでもあの董卓を討つみたいだ・・・自分の想い人の為にな」
「董卓に勝つ勝算は・・・あるのか?」
「・・・・・5%ぐらい」
「おいおい!!ここまで準備を進めて来たのにそれぐらいしかないのかっ!?」
「そんな大声で怒鳴るなってっ!オレだけだったらこの程度だった・・・って話だよ。でも、現状戦力でも7割って所か」
「貴女でもあの魔王はかなり厄介な存在なのね」
「あぁ・・・Aランクの闘士だと言われているみたいだが・・・いや、それ以上の実力を備えているよ、あの男わね」
離れ家にてオレは高覧、貂蝉と共に今夜の準備をしていた。
高覧には伝えていなかったのだが、曹操と会っている間に郭嘉から聞いていたのか今回の作戦には協力してくれるみたいである。
オレは最終確認をしながらおにぎりを頬張っていた。
「それにしても・・・各校の精鋭が集結しての大掛かりな作戦だ!!忌々しい董卓を討つことは容易なんじゃないか?」
「どうだろうな・・・こんな一兵卒レベルのオレの作戦が上手くいっているのが怖いくらいに嫌な予感もしているんだ」
「奉先からは何も連絡がないんだろう?それなら董卓が気付いているって言う線はないと思うけどねぇ~」
「馬鹿ね・・・・・外部に協力者が存在した場合・・・厄介な事になるかもしれないわ」
「でもさ、焔が視た未来には協力者なんてのは存在していなかったんだろう?」
「あぁ・・・オレの知っている世界線なら・・・ね」
そう・・・もう現段階で未来を歪ませているのだからすべてを知っているはずであるオレが一番警戒している。
新たな歴史の中で何が生まれるのかはやってみなければわからない。
しかし、今回の作戦は成功させなければならない。
自分が愛している人の為にも・・・・・。
「そろそろ向かうか・・・決戦の地へ」
3人は準備を整えると宿敵の待つ・・・洛陽高校へと向かった。
「首尾の方はどうだった・」
「はい、あの女が言っていた通りに校内を確認させましたが特に変わった様子は見受けられませんでした」
「・・・・・そうか」
「董卓様・・・恐れながら申し上げますがあの女を本当に信用してよろしいのでしょうか?」
「あぁ・・・ボクもどうかとは思うよ」
「そ、それならっ!!」
「・・・でもね、あの女からはボクと同じ匂いがするんだ」
洛陽高校の屋上。
黄昏るように夜空を見上げる董卓に賈詡は少々不満げに問い掛ける。
そんな彼女を横目に董卓はカッターナイフで腕を斬りつけると流れてくる血を舐めとりながら不敵に笑う。
「同じ匂い・・・と言いますと?」
「ふふっ・・・いずれわかる時が来るんじゃないかな・・・・・いずれ・・・ね?」
「・・・・・董卓様」
董卓はそう言って顔を手で隠して不気味な笑みと共にその場を後にした。
残された賈詡は、ぎゅっと自分の身体を抱くと董卓の後ろ姿に何も言えずにいたのであった。
「今宵・・・大きな歯車が動き出す・・・か」
月夜に照らされた洛陽高校の廊下を1人歩く女性。
ポツリと一言零したその女性は影の中へと姿を消した。
そして・・・静寂の中で洛陽高校のチャイムが深夜0時を知らせるのであった・・・。