その日はどうしようもなくタイミングが悪かった。多分、ただそれだけのことなのだ。
「おーい。佳澄、ちょっといいか?」
「あ、日本号さ……!」
「……!」
佳澄の部屋にやって来た日本号は部屋の主の名前を呼び、そのまま中に入ろうとした。だが、タイミングが悪いことに佳澄は書棚の高い場所にある資料を取ろうと梯子を上っている真っ最中だった。
しかも、じっとしていればいいのに、名前を呼ばれた佳澄はその声に反応して振り返り――そのまま梯子から足を踏み外した。
その瞬間を目撃した日本号は、即座に駆け寄ろうとしたのだが……やはり、タイミングが悪かった。いつもなら真っ直ぐ駆け寄れるはずが足を躓かせ、梯子の足元に勢いよく滑り込むような格好になった。
そして、足を踏み外した佳澄は、梯子の足元に滑り込む状態になった日本号の顔面に見事着地した。
「……い、ってぇ!」
「ご、ごめんなさい! 日本号さん、ごめんなさい!」
顔に乗ってしまった状態で佳澄は真っ赤になり、何度も謝罪の言葉を口にする。だが、日本号は佳澄の無事を確認すると安堵した。
「すまん……顔で受け止めるつもりじゃなかった」
「わ、わかってます……」
「怪我はないか?」
佳澄が無事だとわかった日本号はまるで何事もないようにそのままの状況で話を続けるのだが、佳澄の方はそれどこれではなかった。
日本号は口を動かす度に敏感な部分に当たり、くすぐったいようなぞくぞくするような気持ちになってしまうからだ。
「だ、大丈夫です……で、でも、その状態で喋らないでくださいぃ」
そして、そんな佳澄の状況に気付いた日本号は、そのままの状態で面白そうにニヤリと笑みを浮かべると、自分の顔に跨ったままの佳澄の様子をチラチラ盗み見る。
佳澄は恥ずかしそうに頬を真っ赤にしているが、秘部に触れる感触に身体を震わせているようで時々腰がフラつきそうになっている。
「……んー? ダメなのか?」
「ダメです! す、すぐにおりますからー!」
「まあ、そういうな」
「ひゃっ!」
佳澄はその場から移動しようとしたのだが、日本号はいきなりその腰を掴んで身動きがとれないようにした。そしてそのまま、割れ目に鼻先を近付けると匂いを嗅ぎ始める。
「ん……佳澄の匂いがするな」
「きゃ、あっ! あぁあ……あ! だめ、だめです……ん!」
わざとらしく鼻先を動かしながら日本号がその匂いを嗅ぐと、佳澄はそれだけでびくりと腰を震わせる。そして、鼻息のかかった秘部は熱を帯び、その奥からじわりと愛液が溢れ出す感触がした。
その感触に気付きながら日本号はなお、鼻先を動かし匂いを嗅ぎ、時々掌を動かしては腰から太ももの辺りを撫でていく。
「は、あ……はあ、あ……! あ、ああっ……!」
熱を帯びた秘部は鼻先が触れる度にひくつき、奥から更に独特の香りをさせながら愛液を溢れさせた。その感触を受け止め、わざと大きく深呼吸をしてそこに熱を与えると佳澄はびくびくと腰を震わせる。
そんな様子を確かめていた日本号だったが、少しだけ顔の位置をずらすと今度は下着の上から割れ目にゆっくり何度も口付けていく。
「ん……んんっ……」
「きゃ! あ、あぁあ……あっ!」
触れるだけの感触ではあったが、佳澄は敏感にそれに反応して声を漏らす。そしてまた、秘部の奥からじわりと愛液が溢れていた。溢れる愛液は下着を濡らし、そのまま日本号の唇も濡らしていく。
その唇を薄く開いた日本号は大きく息を吸い込んでから、下着の上から割れ目に吸い付いた。
「ふぁああっ! あぁ、ああっ! だ、め……!」
「んっ! んんぅ!」
「は……あ、あぁああっ! あっ!」
勢いよく割れ目に吸い付かれると、佳澄の反応は更に大きく激しくなる。そして秘部はひくつき愛液はどんどん増えていく。濡れた下着はぴったりと割れ目に貼り付き、しかもそこを日本号が舐めあげるものだから余計に愛液が溢れて更に濡れてしまう。
「佳澄……んっ! もっと、だな……んんっ」
「ひゃ、あああっ! あ、んぅ! だめ、こんな……あ、あっ!」
駄目だと口にしているのだが、佳澄の身体は快感に正直だった。舌先が動き割れ目を舐められる度に震え、声は高く甘くなっていく。おまけに、下着越しの感触では物足りないのか、いつの間にか腰はフラつき自ら日本号に秘部を擦り付けるような状態になっていた。
そして日本号はそんな佳澄の動きに合わせるように舌先を動かし秘部を舐め続け、唾液と愛液でべとべとになった下着に吸い付いてはすすり上げる音を大きく立てる。
「は、あ……はあ、ん……も、これじゃ嫌だよな」
「ふあ、あっ! あ、あぁ……日本号さ、ん! んぁあっ!」
ぐっしょり濡れた下着の感触に目を細めていた日本号だが、そこに指先を這わせると隙間を広げて秘部を晒す。そして、今度は直接舌先と指先を使って刺激を与え始めた。
途端に佳澄の反応は大きくなり、愛液の量は益々増える。
「はあ、はあ……んっ! ん、ちゅ……んんっ、すげえな」
「ひゃ、う! う、ああぁっ! あ、やら……やぁあ! あ、気持ちぃ……ひあっ!」
割れ目を広げて指先が膣内を進み、浅い部分で動かされる。その度に愛液はくちゅくちゅと音を立て、佳澄の身体はびくびく何度も震えた。
しかも、指先を膣内で動かすだけでなく、クリトリスまで舐められてしまい、佳澄の快感は更に高まり震えるだけしかできなくなる。
「日本号さん……! 日本号さん……ん! あん!!」
震える佳澄の腰が何度もフラつき、日本号の唇だけでなく顔全体が愛液で濡れ始める。だが、その動きと感触、目の前の反応に日本号は笑みを浮かべ続け、何度も舌先と指先を動かして愛撫を続けた。
膣内に進めた指先は更に奥へと移動させ、深い場所をくすぐるようにかき回す。溢れた愛液をすすりつつ、クリトリスを舐め、吸い上げると佳澄の反応は面白いほど大きくなる。
「んんっ! ん、ちゅう……ちゅ、んぅ! 佳澄……!」
「ひ、あぁっ! あ、ああっ……あ、ああっ! やら、あぁっ! 気持ちい……イッちゃう!」
「ああ……いいぜ、好きな時に……っ!」
ビクビクと佳澄の全身が震えていた。そして、それに合わせるように膣内はうねりひくつき、指先を締め付けて愛液を増やす。絶頂が近付いているのだと気付いた日本号は、舌先を更に動かすと割れ目を何度も舐めクリトリスに吸い付き、膣内をかき回す指先の動きを大きくした。
「ふぁあああっ! あぁぁあっ! あ、ん、んぁああっ! 日本号さ……あ、ああっ!!!」
激しくなる刺激に佳澄は全身をぞくぞく震わせる。抗えない快感が全身を通り抜け、恥ずかしい筈なのにそれをもっと感じたいと、腰を無意識に動かし続けてしまっていた。
どんどん高まる興奮は佳澄の快感を押し上げる。そして、膣内とクリトリスの敏感な部分を同時に刺激された瞬間――佳澄は目の前がチカチカと輝くような錯覚を覚えた。
「ひ、ぁああああっ! ああぁああああ! イクぅ!!!!」
「んっ……!」
その瞬間、佳澄は大きく甘く高い声をあげ、全身を痙攣させるように震わせて、日本号の顔に跨ったまま絶頂した。
絶頂してしまった佳澄の力が抜けたことに気付くと、日本号は慌てて身体を動かし起き上がる。ゆっくり全身を支えてやりながら顔全体を拭い、その様子をそっと伺う。
「大丈夫か?」
「ん……大丈夫、ですぅ……」
「そうか。なら、良かった」
支える佳澄の背中をゆっくり撫でながら答えた日本号は笑みを浮かべ、その耳元にそっと唇を寄せて囁く。
「気持ち良かったか? 佳澄」
「うん……いっぱい、気持ち良かったです」
そして、その囁きに佳澄は幸せそうな笑みを浮かべながら答えた。そんな様子に満足した日本号は、しっかりその身体を抱きしめたのだが……ふと、気付いたことがあった。
「何の用事できたんだか、忘れちまったなあ……」
だが、自分に身体を預けて幸せそうにぐったりしている佳澄を見ていると、思い出せなくてもまあいいか……なんて思う日本号だった。