※この作品はR-18です。

ヤドリギの支配者 ~女を堕として拠点も落として愉しい街を作ろう!~   作:伊井君七味

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3話連続投稿の2話目です。


002.高嶺の華よりそこらの花

かちゃかちゃ…こぽこぽ…

 

キッチンでお茶を入れている彼女の後ろ姿を俺はぼーっと見ている。

 

先程、玄関の前でぶつかった女性は隣に住んでいる弘前 命(ひろさき みこと)という女性だった。

弘前さん、旦那さん、小学生の息子さんの3人家族で暮らしていて、この時間帯は弘前さん一人しかいないらしい。

 

そんな彼女が住む家に何故か俺は上がりこんでしまっていた。

どうしてこんなことになっているのかというと…

 

「ごめんねー、電球の交換手伝ってもらっちゃって。さっき急に切れちゃったから旦那に変えてもらうのもできなくて」

 

「あぁいえ、ここのマンション天井がちょっと高いですよね。無理すると危ないのでよかったです」

 

ということだ。

 

(人妻系エロゲーの導入のような展開…実在するとは…)

 

密かに感動していると弘前さんはカップを二つトレーに乗せてこちらにやってきた。

 

「はい、どうぞー」

 

湯気が立っているカップが目の前に置かれる。

 

「ありがとうございます、いただきます」

 

ふーふーと息で冷ましながらゆっくりと飲む。

 

「あ、美味しいですね。お茶のことはよくわからないですけど美味しいです」

「ほんと?よかった~。お客さんにお茶を出すことなんて随分と久しぶりだから自信なかったのよね~」

 

そう言いながら彼女は俺の向かいに座って自分もお茶を飲み始めた。

リビングがしんと静まり返る。少し居心地が悪い。

 

普段の俺なら他所の家に、しかも人妻が一人でいるときに上がり込むなんて危ないことはしない。

 

(だけど彼女はいま…)

 

テーブルの下にあるスマホをちらっと確認する。

画面には相変わらず弘前さんの顔写真と【催眠状態中!】の文字列が表示されている。

そう彼女は今催眠が掛かっているはずなのだ。

だからヤるなら今がチャンス。

 

表示されている文字の下には【02:27:45】という数字があり、徐々に数が減っていっている。

 

画面から察するにこれは催眠状態が適用される残り時間なのだろう。

つまり弘前さんに手を出すなら早くしないと効果が切れてしまう。

冷静に考えれば今すぐ押し倒すのが得策だ。だが…

 

(これ美人局じゃないだろうな…?)

 

童貞特有の慎重さが一歩踏み出そうとする足を留めている。

冷静に考えればおかしいところはいくつもあるのだ。

 

例えばスマホに表示されている顔写真、これはいつ撮られたものだ?

ランダムな女性が選ばれた後に運営がこっそりと撮ったということなら納得できる。

 

だけど弘前さんの写真が映ったのは購入ボタンを押してすぐ、しかも立ち位置的に俺が邪魔になって取れないはずのアングルだ。

事前に撮られた写真という方が自然に思える。

 

ということはやはりこれは仕掛けられた罠…!

俺を詐欺にハメるために巧妙に用意されたトラップだ!

いざ俺が彼女に手を出そうとしたら部屋のどこかから怖い顔のお兄さん達が登場して恐ろしい書類に判子を押させられるのだ。

 

如何にも怪しい状況、適当な言い訳で逃げるのが最善手。

そう思いつつも俺は椅子から立つことが出来ない。

何故なら、

 

(もし本当にヤレるチャンスなら絶対に逃したくない…!)

 

セックス出来るかもしれないという淡い期待だけが俺をこの場に留まらせていた。

 

弘前さんの顔を見る。

テレビに出ている女優とは比べ物にならないが、それでも十分美人と言える容姿だ。

高校のクラスで2,3番目にかわいいぐらいというのが一番適切な表現かもしれない。

 

そして何より目を引くのはその胸だ。

歩くだけでぷるんぷるんと揺れる大きな胸、何カップあるのかわからないほど大きいその胸は男の視線を否応なく引き寄せてしまう。

もし同級生に弘前さんがいて付き合うことが出来たらしばらくはクラスの男子にどやされることは間違いないぐらいにはイイ女だ。

 

だからもし可能性があるなら是非ともセックスしたい。

こちとら未だ年齢=彼女いない歴の童貞なのだ。例え一回り年齢が違っていたとしても、綺麗なお姉さんが相手ならチンポを突っ込みたくなるは男の性だ。

 

「早くここから立ち去れ!」という理性と「とりあえずアタックしろ!」という本能が俺の脳内でせめぎ合っている。

 

(くそっ…どうすればいい…。いきなり「セックスさせろ」なんて言ってアプリの効果が嘘っぱちだったら俺は即牢屋行きだ。だからまずは彼女が催眠に掛かっているか確認しないといけない…。その為には何か命令をしないと…だが何を言えばいい…!)

 

ぐるぐると思考が回り続ける。

その間刻々とその数を減らすカウントダウン。

 

焦りながらも俺は彼女に何も言うことができない。

もし催眠が使えるようになったらどんな命令をするか、エロゲーをしている時に散々考えたはずなのにいざその機会が訪れると頭の中が真っ白になって何も思いつかない。

 

(どうすれば…何を言えば……)

 

「あら、もうこんな時間。そろそろ家事の続きをしないと」

 

弘前さんがそう呟く。

はっとして時計を見ると時刻は15時を回ろうとしていた。

 

「宿見君、今日は手伝ってくれてありがとう。また何かあったら…」

 

彼女はそう言って俺を帰すための言葉を告げようとする。

 

(嫌だっ…!)

「あのっ!もうちょっとだけお話ししませんか!?」

 

彼女の言葉に焦った俺は咄嗟に延長のための言葉を吐く。

 

「え?」

 

「ちょっとだけでいいんです。折角知り合えたのでもう少し弘前さんのことを知りたいなって…」

 

そう言葉を続けながらも俺の語勢はどんどんと弱くなっていく。

今更こんな風に言っても彼女は訝しむだけだろう。

 

(失敗したな…)

 

もっと上手くやれば可能性はあったかもしれないのに。

はぁと小さく息つく。そんな俺を見た弘前さんは首を傾げて少し悩んでいたが、しばらくするとにっこりと笑った。

 

「そうね、お隣さんだったのに全然話したことなかったものね。じゃああとちょっとだけお話ししましょうか」

 

「は、はい!」

 

彼女の言葉にそう返す。

 

優しい人なんだな、そう思いつつも俺の中の黒い部分がある疑惑を囁く。

「今のは俺の命令に従ったのではないか?」と。

 

 

 

「へー、旦那さんとは学生時代からのお付き合いなんですね」

 

「そうなの!大学を出て数年してから結婚するつもりだったんだけど、4年生の時に私が妊娠しちゃって。だから卒業と同時に籍を入れたの」

 

にこにこと笑いながら弘前さんは馴れ初めを語る。

ここしばらく雑談相手がいなかったということでとても楽しそうだ。

 

彼女の話に相槌を打ちながら俺はさっきトイレで確認したことを思い出す。

 

アプリを改めてよく見ると彼女が掛かっている催眠状態についての説明が書いてあった。

それによると彼女に掛けられている暗示は「俺の言うことを無条件で信じ込む」というものだ。

 

例えば「お客さんを招いたときは着ているパンツを渡すのがマナーですよ」と言えば彼女は慌てて脱いだパンツを俺に渡してくれるだろう。

 

エロゲによく出てくる指を鳴らすだけで思いのままにできる催眠よりは幾らかグレードは下がっているが、十分に強力な催眠だ。

これなら彼女の身体を思うがままにしゃぶりつくすことが出来るだろう。

 

後は彼女が催眠に掛かっていることを確認できれば…

 

「…そう、だからやっぱり専業主婦なんてなるもんじゃないわね。毎日暇で暇でしょうがないんだもの」

 

そう言って彼女はいじけたような顔をする。

 

ここだな、と思い俺は一歩踏み込んだ話を彼女に投げかける。

 

「そうなんですね~。そんなに暇なら愛人を作ろうとか考えたりしないんですか?」

 

その言葉を聞いた弘前さんはぎょっとした顔をした。

 

「あ、愛人って…そんなの作るわけないでしょう」

 

「そうなんですか?知り合いの専業主婦の人に聞いたら最近はどこの奥さんもセックスフレンドの一人や二人はいるそうなんですよね」

 

すっとぼけた口調で返す。もちろん専業主婦の知り合いもいなければそんな話を聞いたこともない。

普通に考えればありえない話だ。弘前さんも何をバカなと流すだろう。

 

だがもし彼女が催眠に掛かっていたら…

 

「そ、そうなの?最近じゃそういうのは珍しくないの…?」

 

どんな与太話でも俺がすれば容易く信じてしまう。

ニヤリと釣りあがりそうになる口角を必死に押さえつけながら俺はなんてことはないような顔で続ける。

 

「えぇ。なんでも家族のいないお昼の時間に思いっきりリフレッシュすることで家事が捗ったり家族とより仲良く過ごせるのだとか。QoLの向上やメンタルの安定にもいいらしいんですよね」

 

即興で考えた嘘八百も今の彼女には信憑性のある話に聞こえたのだろう。

頬を赤くしながらも「へー」と興味がありそうな反応をしている。

 

「弘前さん、こんな風に出会ったのも何かの縁です。俺をセフレにしてみませんか?」

 

「えっ…えぇっ!?宿見君を!?駄目よそんなの」

 

ぶんぶんと手を振って否定する弘前さん。

 

「どうしてですか?俺のこと嫌いですか…?」

 

「そうじゃないけど…。ほら、私あなたより10歳も年上だし…」

 

そう言って彼女はじっと自分の手を見ている。

家事で荒れた手。女としてではなく妻や母として過ごしてきた日常によってゆっくりと女としての価値を失った身体。

今更私なんかが男性に求められることなんてない、そう思っていそうな彼女の手を両手でぎゅっと握る。

 

「弘前さんはとても魅力的です。すっごく美人で女性的で…俺、弘前さんと二人きりだと思うだけでもう…」

 

俺は椅子から立ち上がる。

視線を上に向けていた彼女はふと俺の下半身に目をやった。

 

「あっ…」

 

弘前さんが大きく目を見開く。

視線の先にあったのは大きくテントを張った俺の股間だ。

彼女をどうやって堕とすか妄想を繰り広げていた俺のチンポはさっきからずっとバキバキに勃起しっぱなしだ。

 

「弘前さんは良き妻・良き母として十分頑張ってきました。だからちょっとぐらい自分の為に時間を使ってもいいんですよ」

 

そう言いながら彼女の手を俺の股間に当てる。

じっと俺の股間を凝視していた弘前さんだったが、ゆっくりと手を動かして俺のチンポをさわさわと撫でた。

 

「そう…よね。私だって頑張っているんだもの。ちょっとくらい楽しんだっていいわよね…♡」

 

先程までの主婦としての顔ではなく火照った女の顔になった弘前さんは媚びるような笑顔で俺に笑いかけた。

 

テーブル下のスマホにちらりと目をやる。

残り時間、1時間40分。




エロシーンは次話です。

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