「面白いものを拾っちまったな……。」
犬束は、手元にあるスイッチを眺めながら呟いた。10cm程度の立方体の上部に、丸いボタンが取り付けられいる。その下には、手書き感満載で「和泉が射精するスイッチ」と書かれていた。
今は昼休み、丁度式守と和泉が席を挟んで弁当を食べながら談笑している。チャンスだ。と犬束は考えた。
(まあ、冗談だとは思うけどな……。)
半信半疑になりながら、ボタンをポチりと押した。
「それでね式守さ……はぁっ!!」
和泉の身体がびくりと震えた。
「ど、どうしたんですか、和泉さん?」
式守が不安そうな顔で和泉の顔を見つめている。和泉の顔は二重の意味で真っ赤に染まっていた。
(マジか……。)
犬束は驚きを隠せない。いや、偶然かも知れない。偶然、和泉が違う理由で反射しただけの可能性も拭えなかった。
(もう一回押してみるか。)
ボタンをもう一度押した。
「ごめん式守さん。僕トイレに……はうぁっっ!」
またも和泉がびくん!と反応した。まさか、本当に射精しているのか?と犬束は心底驚きながら和泉の股間を観察した。
—————濡れている様に、見えた。
「和泉さん……体調が悪い様でしたら保健室に……。」
式守は心配そうに和泉を見つめた。
「い!いや大丈夫!ちょっとトイレに行ってくるね。」
しかし和泉はそそくさとその場から離れる。行き先はトイレだろう。
(和泉の奴……まさか……本当に?)
犬束は後をつけた。勿論トイレだ。
「はぁ〜。」
トイレの個室内で、和泉は大きなため息を付いた。当然だ。彼の下着には、精液が付着しており、生臭い臭気が辺りに広がっていた。
「どうして急に……。」
何かの、病気なのかも知れない。でも、達した時の快感は確かだった。今、自分の陰茎を眺めても特に異常はない。和泉も健全な男子であるから式守に、欲情、しない事は無い。
だが、弁当を食べている時に達してしまったとなると、自分が思っている以上に欲求不満なのかも知れなかった。
(ちゃんと処理しないとな……。)
「和泉?大丈夫か?」
不意強襲的に、犬束の声が聞こえた。何というタイミングだ。最悪だ。友人にこんな姿を見られる訳には行かない。
「い、犬束君!大丈夫だよ。少し、お腹痛くてさ。」
「そっかー。なら良かった。」
「う、うん。だから心配しなくても問題は……。」
「そんなに最近、溜まってたのか?」
最悪だ。和泉の顔がさっと青ざめる。
まさか、バレていたのか。な、ぜ。
「な……何の話かなぁ……あはは。」
「はぁー……すっげぇイカ臭ぇぞ和泉。どんだけ溜まってたんだよ?」
ガチャリ、とドアが開く音がした。何故、鍵は掛かっているはずだ。
「なっ……。」
「おいおいおい。凄い事になってるな和泉。」
和泉は、固まった。友人の犬束が、にやにやと笑いながら、和泉の股間を見ている。恥ずかしさで和泉は死にたくなった。
「俺が、”掃除”してやるよ。」
にやりと犬束の瞳が光ったのを、和泉が察知した瞬間、和泉の股間が犬束の口に含まれていた。
「なっ!犬束君!……何、を、あっ!ああっ!ダメッ!ダメだよ!」
「にゃにが……だめぇなんどぁ?」
犬束のテクニックは凄まじいものがあった。
和泉のしなだれていた陰茎がすぐに元気を取り戻した。
ジュプリ……ジュップ……ジュップ……ジュパッ!!
艶かしい音が個室内に響く。和泉が何度か抵抗しようとするも、気持ちよさに抗えないでいた。自分の友人が、陰茎を咥えている。時折、じゅぷりと吸い上げられると、あまりの快感に声が漏れる。こそばゆしさと、快感のバランスが巧みなのだ。
「エロい声出してんじゃねぇよ和泉……。」
「だ、だって……ぇ。あ……ああ。」
もう、先ほどまで和泉が出していた体液は全て犬束によって綺麗に掃除されていた。
(そろそろフィニッシュだな……。)
犬束は、口で和泉の股間を咥えながら、手元のボタンを連打した。かの有名な16連打だ。
「ああああああああああああああああああッッッ!!イグイグイグイグイグゥゥゥッッッ❤️❤️」
ドピュドピュドピュドピュピュゥゥゥゥッッッ!!!
和泉が声を抑えきれず、何度も犬束の口の中で射精した。犬束も負けじと和泉の精液を喉を鳴らしながら飲み干す。とてつもない量だった。むせ返りそうになりながらも、堪えて飲み干した。
「はぁはぁ……凄い量だな和泉。お前、意外とエロいんだな……。」
口の端から精液を溢しながら、犬束は言った。
「なっ!ちがっ……違うよ!」
口では否定する。が、説得力は皆無だった。
「大丈夫だ。心配すんな。式守とお前の仲はこわさねぇわ。ダチ、だからな。」
犬束は、爽やかな笑顔で和泉に伝える。
手元のスイッチは、何故か煙の様に消えていた。
その後、教室に戻り、すっきりした顔の和泉を見て式守は安心した。
「なんか……海鮮系の匂いがしませんか?」
しかし、式守の一言によって、和泉が慌てたのは言うまでもない。
完
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