ある日の昼下がり。
さっきまで晴れていたのに、急な夕立ちがやってきた。
「ん…んぅ…」
雨音で目が覚める。気だるげに体を起こすと隣にいるはずの最愛の人がいない。
「千束…?」
千束がいたであろう場所を撫でると暖かさが残っている。さっきまで寝ていたんだ。なら…どこに…?
ベッドから降り、リビングへ向かうと、千束の姿があった。ソファに座り、雨の降る外を眺めている。なんだか雰囲気が違っている。その事をたきなは首を少し傾げた。
すると、たきなの事に気づいたのか千束は振り返った。
「ん?あ〜、おはよう。たきな」
「おはようって、もう午後ですよ」
「んはは〜、そだね。二人してお寝坊ですよ」
言いながら、千束はまた窓を見る。
「外がどうかしたんですか?」
「ん〜、別に」
何度も見てきた。その消え入りそうな逸らした顔。大体顔を逸らしてる時は自分の事だ。
たきなは千束の隣に座り、千束の肩に頭を乗せた。そんなたきなを撫でて迎える。
「お〜?どうしたのかな〜たきなさん?」
「…なんでそんなに悲しそうなんですか?」
「えっ」
あ〜…、と何かまずいことをしたような顔になる。
たきなの少し声が低い。気にしてくれているのだろうか。少し微笑むと千束は正直に口を開いた。
「なんか雨の日は少し嫌な思い出とか思い出しちゃうんだ。自分のやってきて失敗した事とかさ。まぁ、それで寂しくなっちゃうわけですよ」
なるべくいつも通りに話して答えた。だが、顔は逸らしている。たきなもそんな千束を見るが、多くは言わなかった。撫でてくれている千束の手はいつも通りだから。
「千束」
「ん?何?たきっ………」
構わずに千束へキスを食らわせる。
予想だにもしなかった事で千束の手がたきなの肩を掴んでいる。ほんの少し、強引な押し付けるようなキス。
「ちょ、ちょっとたきな…!」
気づけばそのまま、押し倒されたきなが上になっている。
「私がいるのに寂しいんですか?」
「えや、そういうことじゃなくてですね…」
目が泳ぐ。たきなを見ていられない。
「私の目を見て話してください」
「たきなぁ……」
「私がいるのに、寂しいなんて言わせませんよ。千束」
「や、ちょっとまっ…て……んっ」
たきなは千束の艶やかな髪を撫でる。結んである髪を解くと、千束はもじもじと恥ずかしそうに体を攀じる。これが千束のスイッチなのだ。解かれた髪を撫でて、頬に手を添えると、たきなはまた千束へキスをした。
「んっ…んん…」
何度もしてきた、舌で舐るようなキス。舌を動かす度に可愛らしく反応する千束の体も、時々漏れる喘ぎ声も、たきなのものだ。
「ちょ、ちょいちょいちょい」
少し強引過ぎたのか千束は慌ててたきなを離す。
だが、千束の目尻は垂れ下がり息も少し荒い。無自覚なのだろうか、たきなの手もしっかりと握られている。
「どうしたの、たきな。急すぎるよぉ」
「千束が寂しいなんて言うからですよ」
たきなは少しむくれている。
「違う、違うの。たきながいるのに寂しいんじゃなくてさ。雨の日って気分とか少し沈んじゃうじゃん?だからさ…」
「私は」
「え?」
「私は、千束がたまにする逸らした顔がよく分からないんです。何処か違う方を見ている時の千束は何を考えてるのか、何を思っているのか、ほんとに分からなくて。何処かへ消えてしまいそうで」
たきなの声が少し震えている。瞳も潤んでいる。
「たきな…」
「だから、何処にも行かないでください…」
言いながら、たきなは千束の胸に顔を埋める。
聞こえない鼓動。感じ取れる体温。たきなもここにいるというのに、何が寂しいのか。
若干涙声のたきなを見ると千束もたきなの背中を撫でながら答えた。
「………寝てる時にさ、ちょっと、夢見ちゃってさ」
「夢…?」
「そう、たきながいなくなっちゃう夢」
「私が、ですか?」
「普段は夢なんて覚えてないんだけど、なぁんかえらい鮮明に覚えちゃっててさ〜。ちょっと怖くなったんだよね。だから、気持ち切り替えるために先に起きて外見てぼ〜っとしてた」
繋いでいるたきなの手にほんの少しだけ力が入る。
「ほんとにそれだけですか?」
「そうだよ。たきなに嘘言っても何もなんないよ」
一瞬間が開くと、たきなは大きなため息を吐いた。その後、ゆっくりと体を起こすとしっかりと千束を見据える。なんだかお目目が怖いたきなちゃん。
「えちょっと、たきな?」
「なんだか、拍子抜けしました」
「でも、私にとっては結構な…あれ〜??たきなさんやる気満々ですか〜???」
何故か笑顔なのに圧を感じてしまう。たきなが珍しく笑顔なのに。そんなたきなの雰囲気に気圧されると千束は小さく縮こまってしまう。
「そんなに私を感じ足りないなら。うんざりするまで、私を堪能してください。千束」
「お、おう…それは、嬉し…ぃ…なぁ………」
・・・・・・
千束はたきなの反撃を受けて、二人の午後が始まった。
「やっ…ちょっとたきなごめんてっ…謝るか…んッ」
「ダメです。ちゃんと感じて千束」
「耳元で、声だめっ、ひぁっ」
耳元で囁くとそのまま千束の耳を唇で甘噛みする。
片方の手は繋いでいるので、もう片方の手で千束の胸に触れる。下から上へ掬うように揉みあげる。
フワフワで柔らかな感触と頂点にある少し硬みある突起。それを摘むと千束はさらに可愛らしい声を上げる。
「んぁ!……っ!!」
恥ずかしさのあまり慌てて自分の手で口を塞ぐ。たきなは今の声を聞くと、怪しげに微笑み千束を見た。
「たきなのいぢわる…」
「今の千束。めっちゃかわいいですよ」
「う〜〜〜〜!!!」
はち切れんばかりに頬を膨らませて千束はたきなに抱きついた。
「後輩の癖になまいきだぞ〜!」
「っははは、痛いですよ、千束」
頭を擦り付ける千束にたきなも少し呆れ気味にでも嬉しそうに包み込んで答えた。
回された腕の感触を感じると、千束も嬉しそうに笑った。
「んふふ〜、たきなの体あったか〜い」
雰囲気がいつもの千束に戻るとたきなも微笑んで千束の髪を撫でる。
「千束。ベッドに行きましょう。ソファの上じゃ危ないですよ」
「ん、そだね」
・・・・・・
「ん…んん…」
互いの絡める舌も先程よりも体温が上がっている。熱に当てられて、のめり込むように舌を絡める。
「んぅ…んんっ…っ…」
千束が少し苦しそうな声を出すと、慌ててたきなは離れた。
「ごめんなさい。苦しかったですか?」
口周りの唾液を拭う。千束は体全体で息をするぐらい苦しかったらしい。それでも、幸せそうに口をみだらに開き、瞳も垂れ下がっている。
「うん。大丈夫。なんか苦しくなるまでされるのちょっといいかも…」
熱を帯びている息を吐くと千束はたきなにおいでのポーズをとる。たきなもそのまま、迎え入れられると、千束の頬に手を添えた。
「いいんですか?止まれませんよ?」
「え〜、だ〜ってぇ、うんざりするくらい感じさせてくれるんでしょ?」
えへへ、とまた蕩けたように笑う。
きゅ〜〜〜〜〜〜ん、ともう完全に射抜かれたたきなはゆっくりと確かめるようにキスをした。
「ぅん…んんっん」
また舌を絡めて、歯型、口内を確かめるように舌でなぞる。千束もゾクゾクと頭の背筋に快感が走る。
何度もしてきたキス。すればするほど足りなくなるのが今の悩みだ。だからこうして二人はできる時はずっとしている。互いの熱が冷めるまで。
「っは、ん」
たきなは首筋にキスを落としてきた。
少し吸い上げ、離す。たきなの瞳も段々と垂れ下がってきている。
片手を下の方へ滑らせると、脇腹の方から胸にかけて手を這わせてまた千束の胸に触れる。
今度は先端の突起ではなく、大きな乳房に触れる。
指を沈ませると、柔らかく形を変え、手に吸い付くような感触。理想の乳房の感触。女性のたきなが触っても、興奮する代物だ。
「んふふ〜、たきなさぁ、私の胸ほんとに好きだよね〜…ンっ」
ニマニマ笑いながら、千束は自分の胸に吸い付いているたきなの頭を撫でる。舐められたり、吸われたり、摘まれたり、ビクビクと体が反応してしまう。
一通り堪能すると口を離したたきな。口を離した部分とたきなの口には唾液の糸ができている。
「なんかそれ、えろいね」
「なんですか急に、いつもの事ですよ?」
普段はこんな明るい状態ではしない。普段見えないところが見えるだけで感じ方も変わってくる。
たきなの口から垂れる唾液を見ると今度は千束からキスを仕掛けてくる。
「んっ!?…んぅ、んん…んく…」
垂れた唾液を舐めとるように掬うようにキスをすると、そのままたきなの口内の唾液を舐め始める。
口の中を舌で一周させる。何度も、味わうように。
「〜〜っ!」
「んんっ!?」
たきなも負けじと、千束の秘裂を膝で刺激する。
ノックするように押したり、グリグリと押し付けるように刺激したり、たきなの反撃を受けて千束も体を弾ませる。
「まっ…たきなっ、それやだっ、あっ」
「ほんと、千束これ弱いですよね」
たきなは舌なめずりをすると、今度は千束の下着の中に指を入れる。言うまでもなく下着の中は洪水が起きている。少し触っただけでも、指にはしっかりと千束の愛液が塗られている。糸を引くくらい濃くなっている愛液を千束の目の前で弄んで見せる。
「もうこんなになってますよ?」
「見せなくていいよぉ…。なんか恥ずいからぁ」
「ほら、ちゃんと舐めてください千束」
千束の口の中に愛液に塗れた指を入れる。
その指にしっかり舌を絡めてくる。反対の手で秘裂の入口を撫でる。ぐちゃぐちゃといやらしい音をわざと立てて、千束が恥ずかしがる様に秘裂を弄くり回す。
親指で秘裂の豆を優しく転がすと、まずは中指を膣へ入れる。
「あっ、たきなのっ…指…」
膣の中を撫でる様に動かす。入口付近からゆっくり奥まで。千束も我慢出来ず、声が漏れてしまう。
「たきなっ、それ好きぃ…」
千束の腰も自然と浮き始めて、たきなの手に擦り寄ってくる。優しく撫でながら、中指が全て入ると、今度は膣の中で中指を折り曲げる。
「ひぁ!」
千束は大きく体を弾ませる。
そして、折り曲げた中指をそのまま引き抜く。
中指が抜けると同時に千束の腰も浮いてしまう。
そのまま、中指が全て抜けると、千束は少し潮を吹いた。
「可愛いですよ、千束」
「たきな、いぢわるになってきてるぅ」
「じゃあ、もうやめますか?」
怪しく笑い、また親指で秘裂の豆を転がすと、千束は涙目で顔を横に振った。
「やだぁ、最後までしてよぉ……たきなぁ……」
甘えてくる子供のような声にたきなの背筋にもゾクゾクと快感が走る。隠しきれない笑みを零して、千束へのキス。
「よく言えましたね、千束。ご褒美ですよ」
今度は容赦なく、千束の膣へ中指と薬指の二本を挿し込む。
「あっ!いきなりっ…うぁっ、それすご…い…!」
腟内の愛液を掻き出すように指を動かす。
それはまるで男性のピストンのように。ぐちゃぐちゃ音がなり、千束の喘ぎ声も聞こえる。たきなはそんな千束をみて体がまた熱くなる。それのせいか動かす手がまた早くなる。
「千束…!千束っ…!」
「たき、なっ!…もうっ…ィ…っ〜〜〜〜!!!!」
千束の体が一際大きく跳ねると、大量の潮を吹いた。
腟内が引き締まっているのが指から伝わってくる。
体も少しビクビクと痙攣している。恥ずかしいのか、顔を腕で隠しているようにも見える。
「……」
少し指を動かす。
「っ!…んっ!」
動かした分、千束の体が弾み声が漏れる。
涙目でこちらを見てきた。
「ちょっと、まってよぉ…」
ガチ泣き一歩手前だった。
「すみません…調子に乗ってしまいました。今日はこれぐらいにしておきますね」
腟内から手を離すと、千束の頬にキスを添えて、たきなも隣に寝転んだ。
「なんか最近たきなにばっかり責められてる気がする」
「千束だって、一昨日は私の事虐めてたじゃないですか」
「言い方もう少しないんか、おみゃーは」
むくれる千束を見るとたきなは自然と笑みが零れる。
「どんな千束も、私は好きですよ」
「っ!」
いきなりのラブ・アタックに千束は顔を赤くする。
「私も……好きです……」
布団を被りながら、千束は自分なりの渾身の一撃を返したつもりだった。
そんな千束にたきなはまた微笑むと抱きしめてついでにキスもまたかましてやった。
「そんな照れないでください。いつもの事じゃないですか」
「照れるんだよォ!私もたきなが大好きだからァ〜!!」
千束が抱き締め返してくる。すると、千束は大きなあくびをしてしまう。
「ふぁ…ちょっと眠くなってきちゃった」
「お昼寝しましょうか。と言ってもそんな時間では無いですがね」
「そだね〜。起きたら、晩御飯買いに行こっかぁ…」
「そうですね。そうしましょう」
千束の頭を撫でると、そのままたきなの胸に沈むように眠りについた。
「ずっと、一緒にいてくださいね。千束」
小さく呟く。
どんな時も。
一緒に。
例え、この雨が晴れずとも。
例え、これから先どんな未来が待っていても。
私は。千束となら…。
終わり。
いや〜、リコリス面白いっすね。
普通にハマってます。
自分千束推しなんすけど、なんかたきなが優勢になってますね。
申し訳ないのですが、またオリ主出してちょびっとだけ男女恋愛のリコリスの小説書きます。
これだけは言っときます。