「んじゃぁ、行こう、たきな」
「はい」
とある高層ビルの上層。
スーツやドレスに身を包んだ大人達がいる中に千束とたきなも紛れていた。
今日の任務は麻薬取引の現場の証拠写真の撮影。
このビルでの確保は難しいので、今回は証拠写真だけ。
というわけで、今日は千束とたきなはその名を伏せて、また『わさびのり子』と『蒲焼太郎』へと姿と名前を変えている。
【ご予約のお客様ですか?】
「はい」
【会員証の提示をお願いします】
言われて、二人はクルミの作った偽造の会員証を見せる。
【確認しました。どうぞごゆっくり】
見張りがドアを開けると、そこに広がるのは大きなパーティー会場。この中で麻薬取引が行われているはず。
千束とたきなは顔を見合わせると小さく頷いた。
そして、たきなが千束へ手を差し出す。
「行きましょう。のり子」
「えぇ、お願いしますわ。太郎さん」
・・・・・・
手を取って中に入ると、まず目の前に広がるのは大広間。様々は要人が酒を片手に談笑を楽しんでいる。
会場の大きさ故にここから手探りで見つけるのは困難だ。だから、千束はクルミへ連絡を取る。
「クルミ?ターゲットいる?」
『ん、ちょっと待ってくれ〜』
インカムから聞こえるキーボードを叩く音。
クルミは監視カメラをハッキングしてディスプレイに移されている人々を次々スキャンしていく。
肘をつきながら、画面を見るが一向に顔認証の正解が出ない。
『いないな〜。ここじゃないのか〜?』
「ここ以外の部屋ってあったっけ?」
「VIPエリアなら」
『一応それで入れるようにはしてるけど、その部屋監視カメラが無いな。通りで見つからないわけだ』
「なら、私達が行くしかないか」
「そうですね」
『気をつけろよ〜』
・・・・・・
VIPエリアへ入ると、そこからは人が少なくなった。
だが、ここからは手探りで流さねばならない。とりあえず、そのエリアを練り歩くと今回のターゲットを見つけた。
(たきな!いたよ!)
たきなを引き止めて、小声で指を指す。そこには丸々と太った男が二人と、何故か女性が二人。よく見れば千束とたきながいる場所は『そういう事』をする場所として作られていたらしい。だが、そんな事は関係ない。今は現場を撮影するのが目的だ。
(ここからじゃ見えにくいですね)
(もう少し近づこうか)
なるべく自然に男達の方へ近寄る。壁越しに会話を聞きつつ、二人で顔を覗かせる。すると、丁度よく麻薬取引が行われていた。のだが、周りの人間達がそれはそれはお目目に良くない事をしている。丸々太ったゲスな男のターゲットの周りで女性達が快楽に溺れている。
千束は集中しているから平気そうだが今日はたきなの様子が違った。それはそうだ。目の前にはかなり美人のドレス姿がある。普段あまり意識してないとはいえ、いざこういう風に体が近いとそのいやらしい意味でボリューミーな千束を意識してしまう。
「ん〜。よく見えないな〜」
体と体の密度が増す。ぎゅうう、と押し付けられる千束の大きな胸がたきなの体に当たる。まぁもちろんそれで何も思わない訳は無く。たきなの体は目の前にある女体を欲してしまった。その証拠もしっかりと千束の体へ向けて。
「うっわ〜…エグい事やってんね〜……お?」
「っ…」
千束とたきなは顔を見合わせる。見合わせたあと、今度は視線を下に送る。すると、たきなの股にご立派に出来たテント。
「あらら、勃っちったにゃ」
たきなのズボンからせり上がっているソレをマジマジ見つめる千束。指でつつけば、たきなが少し声を漏らす。
「っ…いいですから、後でトイレで──っ」
「興奮した?」
目が合った。その千束はイタズラな笑み。だから悟られたくなかったというのに、こういう弱いところに漬け込んでくるのは千束の悪い癖だ。
「太郎さんもヤらしいのね?」
「のり子…今は自分達のするべき事に集中してください」
「は〜い。そうしま〜す」
「ちょっ!」
千束は体を預けてきたかと思いきや、構わずたきなのソレを撫で始める。
「ちさ…のり子っ…!ここでは……」
「しー!お仲間の振りすんの!今のうちに写真に抑えたいし、こっちの方がバレずらいでしょ」
「そん…な、こと言わ…れてもっ…」
壁越しに聞こえてくる、女の喘ぎ声。ターゲットがなにかしているわけではないのだが、周りの人達が事を致している。千束は真面目にターゲットを監視しているが、こっちは気が気じゃない。ドレスの艶姿に魅了されてる証拠を千束の手が撫で回してくる。だが、撫で回されてはいるのだが、千束は真剣な眼差しで、ターゲットの取引を写真に収めている。
「ぅし、オッケー撮れた」
「なら、任務は終わりですね。今クルミに連絡入れます…」
早く戻りたいので、とっととクルミへ報告しようとインカムを取り出すと、千束にその手を止められた。
「そのまんまじゃキツイでしょ?太郎さん?」
「っ──」
また目が合った。優しい言い方だが、これは逆らえない目の色だ。体がまたじんわり熱くなる。撫でられたまま見つめられると逆らえなくなる。こうなったら千束にされるがままだ。
観念したようにたきなは肩を落とすと、千束はうん、と頷いた。
しゃがんで千束は慣れた手つきでたきなのズボンのチャックを開けて、ソレを取り出す。
「ん〜。立派ね」
「言わないでください…」
言われて嬉しいものでは無い。そんな事ないよ、と千束はたきなのソレに口づける。
「っ…」
少し吸って、直ぐに離す。それだけでも、たきなのソレは充分に跳ねた。少し痛いぐらいに腫れ上がったソレに千束の少し冷たい手が心地よい。このまま、千束に最後までしてもらいたい。滅多に見れない千束のドレス姿。その可憐で艶やかな見た目とは裏腹に今していることは下品な行為。いや、まぁ、千束にされてるから嬉しいのはたきな的にも当たっている。
「千束…やっぱり別の場所で…」
「だ〜め。ぁむ」
「あっ!……っ!!」
急に咥えられて声が漏れた。隠れているのが見つかったかのように、なので咄嗟に口を抑える。別に隠れているわけではないのだが、周りに聞こえるのが嫌だった。だが、そんなたきなの事はお構い無しに周りはどんどん盛っている。
「んぷ……んむ……じゅる………」
千束もそんな事お構い無しに、顔を前後に動かす。生暖かい口の中とやたらヌメリのある舌がたきなのソレを這い回る。亀頭を舐められたり、裏筋を責められたり、綺麗なドレスの千束が下品な行為をしている。それだけだ、たきなは少し限界の所まで来ていた。
「?、〜♪」
「っちょ!」
いきなり奥まで呑み込まれる。ズるるると普段出さないようないやらしい音ともに生暖かい感触が竿全体に広がる。ヌメリと心地よい温度がたきなの腰を抜かせるには十分だった。
千束が奥へ咥える程、たきなの腰が引けていく。が、壁に立たされてるのでこれ以上引けない。だからたきなのソレを千束が美味しく呑み込んでいく。
「ひもひいい?」
「喋らないでっ、くだ、さいっ」
余裕がない。こんな所で致しているとどうにかなってしまいそうだ。千束のフェラに快感を感じるので精一杯で、仕方ない。
向こうから聞こえてくる喘ぎ声のせいもあるのだろうか。普段しない所でしてるからだろうか。いつも以上に千束のテクニックに負けてしまう。
心臓ばっか動いて、発情してしまった自分に嫌気がさす。
少し変な考えが浮かんでくる。
もし、もし千束が失敗して、あの男に犯されていたら……そう考えてしまう。
きっと、服を脱がされて、押さえつけられて、無理矢理足を開かされて、そしてきっと、輪姦されて。
きっと、その時の千束の姿はまるで───。
「っ!」
「んぶっ!?」
とっさに千束の頭を押さえつけて、たきなは腰を振る。
想像してしまった以上昂ってしまったのも事実。分かってはいるのだが、そんな千束は見たくない。現実では見たくない。でも、もし千束を汚すのならそれは自分だけが良いと、たきなは考えてしまった。
「んぶっ…んんっ……んっんんん!」
千束が苦しそうに訴えているが、それを無視する。
たきなはあと少しで果てる。もうそこまで上ってきている。だから、少し無理やり、千束の口を犯す。
舌先でチンタラ舐められるよりもこっちの方がたきなは好きなので、夢中で腰が動く。
半開きの口からだらしなく垂れる涎と少しの汗。
向こうから聞こえてくる喘ぎ声といやらしい水の音。
それはきっと、たきなが今したい事を想像させてしまう。
「っぐ!」
「んんん!?」
一際強く千束の頭を押し込むと、たきなは果てた。
竿がどくんどくん。大きく脈打って千束の喉奥へ流し込む。
「っあ…ぁ…」
出し切っている開放感が心地よい。千束へ出している事を忘れる程に。
そして、忘れ去られてる千束は少し青筋を浮かべてたきなの精子を飲み込んだ。
・・・・・・
「ったく!出すなら出すって言ってよね?!太郎さん!?」
「ご、ごめんなさい。のり子…」
一応やる事はやったので、帰り道。ハンカチで口元を抑えた千束にたきなは怒られた。
「まぁ、仕事は出来たから良かったけどさ」
「なんか、すごい量撮ってますね」
「あれからちょこちょこ撮ってたし」
「あれからって……しながら!?」
「そだよ?」
「えぇ....(困惑)」
困惑したたきなの顔を見るなり、千束は無邪気に笑い先を歩く。
「太郎さんより、私のほうが上手だもんね♪」
「っ…!」
その表情は、たきなの愛する千束の顔。
しかし、やられっぱなしは性にあわない。ズカズカと千束の隣に並ぶと、少し鋭く睨みつける。
「今日はのり子を泣かせてみせます」
顔が真っ赤で全然怖くないたきな。
千束はふっと、頬を緩めるとたきなと腕を組む。
「じゃあ、今夜は頑張ってもらおうかな!」
「絶対泣かせますっ」
任務を終えた二人は、また千束とたきなへ戻っていく。
千束はニコニコと今夜のことを考えている。
たきなはさっきの出来事が頭に残りすぎて、気が気じゃなかった。
『…………』
そして、それは、クルミに全て筒抜けだった。