「あれれ?なぎさちゃんが居ない」
横でさっきまで寝ていたと思ったのですが…外の空気を吸いに行ったのですかね…吹き抜ける風に砂が混じって途方もない世界へ飛んでいく、そのせいで視界は良いとは言えないですね…まったく、1人で行き来していた頃は真っ直ぐ繋げられたのに、何故こんな砂漠に出てしまったのでしょうか?夜は冷えるってレベルじゃないので早く見つけなくっちゃ。
月夜に照らされ一瞬反射光が見えた
「あ!!!」
人っ…多分なぎさちゃん、もし気を失ってるだけだったとしても、こんな場所で横になったら、器官に入り込んで大変です…私一応回復系統の妖術使えますけどぉ…妖力自体が低いので緊急時はどうしようもありませんよ!!??
『”変化の術”』
人型の方が運びやすい…ですよね
「おいっしょぉおおおー!」
掛け声と同時に持ち上げたなぎさちゃんは、何故か日本刀を抱えていた、これは…とりあえずしっかり握ってらっしゃるのでそのままでいいでしょう!
テントは…あれ?どっちでしたっけ?そんな歩いてきたつもりはないのに
「大丈夫ですか?」
そう少し離れたあたりで声がする
「陸ですかー?」
「はい、咲、僕です。2人揃ってどこに行かれたのかと、声の聞こえる方向へ来てください、僕はギリギリテントの見える位置に居ますから。ミイラ取りがミイラ…というものにはなりたくありません!」
…ちっ…賢い選択ですし助かりましたが…なんかこう…ずるいですね?私の弟は根性が足りないようですね。
「わかりました、では陸は私が無事テントについたのを見ましたらぐるぐるバットしてから帰ってきてください。」
「えぇ…?バット持ってませんよ」
そうでした、砂漠でしたね…そうすると深まるのはなぎさちゃんの持っている日本刀ですが、そんな事より急ぎましょう、幸いなぎさちゃんはただ寝ているだけのようですし。
「ではバット無しでぐるぐるするしかないですね〜」
そんな事を言いつつテントへ歩を進める、頭上では案外星が瞬いていて、あれで場所とかわかるかもしれませんね…。やっぱり陸は、根性を鍛え直す為に迷子になってもらいましょうかね?
冗談はさておき、陸と一緒にテントへ帰ってみたら、もう1人のなぎさちゃんはぐっすり気持ちよさそうに寝ていますね、普通は死んだ方が寝れなさそうですが…これもなにか原因が有るのでしょうでしょうか?
それにしても呼び方に困ります。2人ともなぎさちゃんであるからには、なぎさちゃんの呼び方に分別をつけるのは、なにか違う気がして…うにゃぁあー!!!!!考えていたら埒が明きません!
「寝ましょう、幸い…半人のなぎさちゃんも元気そうですし」
すると陸は、何故か腑に落ちたような顔をして返答する。
「なるほど、一緒に出かけた訳ではなかったのですね」
そうして私達は1日目を終えました。
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「おい、永夜、少しいいか?」
そう、刀界のある場所で切り出した女がいた、その者は黒く輝く髪をたなびかせ、まるで刀のように鋭い眼光を持ち合わせている。酷く美しくありながら、ひとたび目を合わせようものなら、別の意味で汗が伝うだろう、そんな女に呼ばれた者。その者は女と目を合わせることは無い、と言うよりも
「なんすか風月様」
顔に紙を貼り付けている変わり者である。しかしながら、彼をバカにするようなものは居ない、なぜならここは刀界、『風月丸』という刀の使い手、またその刀に触れた者、そしてその刀に斬られた者。それらの者達が未練を残し死ぬと、この刀へ迷い込んでしまうのだ。少し話を戻そう、なぜ彼をバカにするようなものは居ないか、それは彼が強いからである。きっとこの刀界で彼をバカにして許されるのは…
「人間が迷い込んだようだ、レオの巡回している地域には居ないようでな…かれこれ三ヶ月程経つが見つからん。」
この黒髪の女くらいであろう。
「つまり危険区域に直飛び?暇つぶしになりそうな人間だといいけど」
「みやび、多分みつけても廃人になってる」
そしてその永夜と呼ばれたものの後ろから2人、また出てくる。彼らも永夜と同じ実力者である。それぞれ、みやび と げん だ。
「で?どうすればいいんです?風月様、俺はパシられるのはごめんだし…そうだな、見つけたら好きにしていいならやろっかなー?」
「そんなガラクタ貰ってどーすんのよ、ほんと物好きね?」
「永夜、お人好し」
風月は少しばかり考えて解を出した。
「まぁ1度、外の世界へ戻す事だ。刀界の方が圧倒的に流れが早いから、外ではそう時間は経っていないだろうが、ずっといれば、目を覚まさぬことに不安を覚えるであろう。」
そう風月が言うと永夜は少し呆れ顔で語った
「起きたら廃人な方がこえぇだろ」
「そうね?」
「たしかに」
「むっ…」
そんな会話を最後に、この集まりは解散され永夜はふらふらと、黒い空間を歩くのだった。
レオは多分いつか出す。