さっき勢いで書いたやつです。
対戦よろしくお願いします。
キヴォトスにある無数の娯楽施設の一つ、デジタルホロ浜辺プール。
夏休みともなれば無数の人でごった返すそこは、人混みはそのままに混乱の様相を呈していた。
南国を思わせる海辺を演出しているはずの巨大ホロにはそこかしこにノイズが走り、空や海といった空間を裂いては勝手気ままに飛び跳ねるサメ達が悪夢を連想させるような無秩序を生み出していたからだ。
各務チヒロはその傍らにいた。
「はぁ……、よし。こんなものかな」
キーボードを打つ細い指が止まり、最後にタンっとキーを叩く。
瞬く間にプログラムが走り、周囲のホロに走っていたノイズが改善される。ノイズの消失に伴ってサメ達も虚空へと消え去ると、一面にはどこまでも青く広がる水平線が描き出されていた。
周囲の客達からは歓声があがる。
「はい。これで大丈夫。今回はなんとかなったけど、もう少しセキュリティ意識を持った方がいい」
何度も頭を下げる管理人に手を振ると、チヒロは軽くため息を吐く。
「(危なかった。まかハレのオートハッキングツールが暴走してたなんて。やらかしがバレる前になんとか出来て良かった)」
内心でそっと愚痴るが目の前にいる人の良さそうな管理人にはこのことは絶対に告げられない。
そんなチヒロの内心も知らずにお礼を述べる管理人を適当にあしらいながらチヒロはヴェリタスに帰ろうとするが、管理人は何のお礼も出来ないままではと言い縋りせめて遊んでいってほしいと無料券を渡してくる。
身内のやらかしを端緒にした後ろめたさから、チヒロは仕方なしに頷いて券を受け取ってしまうも気は乗らなかった。
「はぁ……確かに汗で少しベトベトしてるしシャワーだけでも使わせてもらおうか……」
デジタル遊戯施設とはいえ夏場の屋外。長時間の画面とのにらめっこはチヒロの制服の下を汗まみれにするには十分だった。
こうして彼女はホロ砂浜に設置された透明シャワー装置へと向かう。
その機能が先程のハレの悪意無きプログラムによって一部不調をきたしていた事に、気付かぬまま。
~ 〇 ~
「へぇ……よくできてるね」
チヒロが設置されたシャワー設備達を見て小さく感嘆の声をあげる。
それは一見円筒状の透明ガラスのスケスケなシャワールームであった。
つまりは水着を着用した客がそのまま身体を洗い流すだけの施設かとも思うことができたが、実態は違うようだった。
今しがた海パン一丁の男たちが入っていき施錠がされたばかりの並びのシャワールームを見ていれば分かる。
施錠と同時にそれまで透明だったシャワールームはさながら曇りガラスとなったかのように、その表面を変え中を見えなくさせたのだった。
「中が不在なら視界の邪魔にもなりにくいし、デジタル施設らしい遊び心もあってってところかな」
チヒロは水着の類は持っていなかったが、幸い管理人の好意で中に更衣室もセットになったファミリー用のシャワールームを借りることができたらしい。
そのまま入ってしまえるようだった。
「これならいいか」
汗だくの制服のままチヒロはシャワールームの中へと入る。
正直なところを言えば、そろそろ我慢の限界であった。
暑すぎるのである。
身内の不始末の隠密処理の為だと必死に気にしないようにしていたが、制服の下は汗でぐしょぐしょであった。
今なら水着で走り回り、銃もドカドカぶっ放すキヴォトス中の変わり者たちの気持ちが理解できそうだった。
「ふぅ。えぇと、施錠で遮蔽がオンか」
試しに押してみるとカチャリ、という物理錠の施錠音と共に周囲が一気に曇りガラス状のホロへと変わり周囲の視界を遮る。
「うん。ん、とこっちのはあれか。壁紙機能か」
施錠ボタンの横にはさらにいくつかのボタンがついており押してみるとパシパシと景色を変える事が出来た。
「いろんな好みに合わせてくれるのか。よくできてる。……! っと、これは」
好奇心に引き寄せられるままにボタンを一つずつ押していったのだが、最後のボタンを押した途端に変わった景色を見てチヒロは一瞬息を呑んだ後に、呆れたため息を吐いてしまった。
「……大胆だな」
そこに映ったのは周囲の景色。
それも何の加工もされていない素の情景である。
要は施錠しながらにシャワールームのガラスを透明にしてしまう機能であった。
とはいえ、ここは一般公共施設。ストリップ劇場を作るための施設ではないので、きちんと注意書きが書いてあった。
「えぇと、うん。『どのボタンも周囲からは曇りガラスのままなので、内部が見えることはありません』か。当然だね」
周囲に痴態を見せつける羽目になるような機能ではないと分かる。
もちろん、見えない、という事は別の使い道もできるわけで彼女の明快な頭脳はそちらの結論にも簡単に行き着く。
「露出趣味のある変態にも人気の機能だろうねこれは」
いずれにしても機能の把握だけはできた。
もう十分だろう。
チヒロは羽織っていた上着に手をかけ、脱ぎ去る
「あぁもう暑い! とにかく、とにかく早くシャワーを浴びよう。ここが変な施設である可能性なんて分かってはいたけど、まさかが無いこともわかったし、シャワーを浴びないと。このままじゃ熱中症になるよ」
水色のネクタイに指をかけて緩く留めていた結び目を一気にほどく。もちろん壁面は違和感の無い曇りガラスに直している。
両手を首元にもっていき、白いワイシャツのボタンを一つずつ外していく。
胸元を過ぎチヒロのきちんと育った胸を覆う白いブラが露わになったところで一瞬手が止まる。
「……熱いわけだ。慌てて来たから中のカーディガンも着たままじゃないか私は」
ついちょっと前まで彼女はクーラーがガンガンに効きすぎたサーバールームにいたのだ。
当然いつも通りのフル装備のまま炎天下の砂浜で端末とにらめっこなどすれば、かけるだけの汗をかこうというものだった。
半脱ぎの状態のままベルトに手をかけてかちゃかちゃと外していき、それを更衣室のフックにかける。
ブラ丸出しのままだったが、ふと足元を見て眉をしかめる。
「靴も脱いでない……。やれやれ」
そうして曇りガラスとなったシャワールームの壁面に片手をついて、片足をあげ白いスニーカーに手をかける。
「よっ、と。熱つつ」
すぽりと抜けたスニーカーは熱気で外だけでなく中までなかなかに蒸れていそうだった。
眉を困らせながらもきちんと靴置きに片足ずつ脱いだスニーカーを置いていく。
次は黒のソックスだ。
同じようにガラス壁に片手をつき、反対の手でソックスに指をかけスーっと脱がしていく。
これらの行為はチヒロにとってはこれからシャワーを浴びるための当然の脱衣であった。
きちんと施錠されたシャワールームの中、透明なビニールのカーテンで仕切りのついた更衣室部分での当たり前の行動である。
だが、そんな何らおかしいことの無い『シャワーを浴びようとしているだけ』という作業が、周囲にとんでもない異常を巻き起こしてしまっていた。
「おいおいおいおい。たまんねぇなぁ」
「なぁあれヴェリタスの各務チヒロだろ? かー、やっぱり出るとこ出てんじゃねぇか。キヴォトス女子はやべぇおっぱいのやつらいっぱいいるし、各務チヒロは露出少ないから目立ってなかったけどちゃんと育ってるもんだなぁ」
「しかし真面目一辺倒だと思ってたのに、一人だとさすがに油断してるんだな。おっきなおっぱい包んだ白ブラ丸出しで足上げ靴脱ぎショーとか、見せつけるつもりでやってくれてるんじゃないかと思っちまうぜ」
「だよなぁ。チヒロちゃんは分かってくれてる子だぜ。お、パンツ見えた。うんうん、下も白か。解釈一致」
チヒロのシャワールームの周囲には男たちが群がり、舐めるような目つきで公開ストリップショーを始めてしまった各務チヒロの痴態を存分に眺めしゃぶっていたのであった。
これはチヒロに露出的な変態趣味があったりするわけなどでは全くない。
彼女は何も知らないのだ。
きちんとシャワールームは外からは分厚い曇りガラス状になっていて中の様子を伺い知ることなど出来ない万全な施設であると理解しきっている。
本来その通りの施設なのだから当然だ。
だが今は彼女の知らない異常が起こっていた。
それが『機能の反転による、外部からの透明化』であった。
原因は大したことでもない。人のよさそうな管理人はデジタル施設であるはずのこの遊技場におけるメンテナンスに関しては究極的に怠慢を行っていたのだ。なんの整備もいれていなかった。
これまではそれで大丈夫であったのだろう。例外的な運用も無く、元の設計もよかったに違いない。
しかし常時稼働という負荷がそこそこの期間かかっていたところに、ハレの自動ハッキングプログラムによる襲撃だ。
システムは完全におかしくなっていたのであった。
さすがのチヒロでもハッキングプログラムが起こすであろう被害と対策への対処まではできたとしても、そこから二次災害的に発生した管理外ソフトの整備不良による異常処理など想定できようはずもなかった。
その結果として、ハッカー集団「ヴェリタス」という変わり種の組織にいてなお、常識と良心という稀有な美徳を兼ね備えたはずの美少女、各務チヒロは周りにあふれた性欲しか頭に無い男どもに視姦されるという恥辱を無意識のうちに強要されてしまっていたのであった。
シャアアアアア…………
水音がシャワールーム内に響く。
「ん……」
頭から冷水のシャワーを浴び、黒いショートボブを水でしとどに濡らし、立ちながら多少背を丸めて全身の隅々まで冷たい快感を行き渡らせるチヒロ。
良くあるリラックスしたシャワー時のような鼻歌など彼女の口から聞こえたりはしない。
じっと目をつむりながら気持ちを鎮めるように深い呼吸で静かに浴び続けるだけだ。
「ふぅ」
一息吐くと顔を上げ、首元デコルテのあたりで冷水のシャワーを受け止めながら顔にかかった髪をかき上げる。
「うん。落ち着いてきた」
シャーと音を立ててチヒロの白く若い17歳の乙女の柔肌に当たった水流は、鎖骨からこぼれ乳房にかかり、ある流れは乳首の先から垂れ落ち、別の流れは胸の形をなぞるようにして肋骨や腹部を抜けていき、股下へとこぼれていく。
火照った身体が落ち着いていくのを感じる。
相当熱がこもっていたらしい。
人のよさそうな管理人の好意を無下に出来ずに中に入ってしまったが、結果的には正解だったかもしれないとチヒロは思い直す。
この火照りようであれば戻るまでにどこか途中で倒れていたかもしれなかった。
「後で管理人の人にはお礼言っておかないと」
冷静な感覚が戻ってきたのを実感する。
自分が正常に帰ったのを確認し、息を軽く吐きながら胸に手を当て、汗の残滓を拭うように丸く撫でる。
「……ん」
やはり火照っている。
思えば昨日も徹夜でメンテナンス作業となってしまっており、ようやく帰れるとなったところでの緊急の呼び出しだったのだ。
身体もご褒美を欲していた。
一時の快楽という、ちょっとした餌でいいからとチヒロに囁くのだった。
「少し、だけ……」
まだ自分は平静ではないのかもしれない、と片隅で気づきながらも、左手は乳房に、右手は下腹部のさらに下へと持っていかれる。
「んっ、ふっ……。んっ」
カリ、クリ、と小さく自分を慰め始める。
チヒロ自身は自分の性欲が強い方だとは思っていない。
ただ時折どうしようもなく溺れたい時があって、それに逆らうことができない自分がいる。
本当の自分はどれだろうと分からなくなりながらも、手は指は次第に強く刺激を追い求めていく。
「あ、はぁ……っ」
首を反らせ、艶めかしい吐息がチヒロの唇から漏れる。
どうしようもなく淫靡な光景。
誰にも見られていない自分だけの秘め事だからと思うままにくねらせることのできる、少女の肢体。
それらすべてが周りにもはや無数と言っていい数で取り囲む男たちのオカズとなってしまっていることなど、高校3年生のいちJKには今この状況では気づけようはずも無かった。
「ん、ふ。んぁ……、んっ」
シャワーの音に掻き消えそうなほどの嬌声も次第に熱を帯びてくる。
「あっ、ふくっ、んぁぅっ……っ。あっ。ひぅっ」
水を止める。冷たいのも良いが、今はこの快感に集中したい。
シャワーを浴びながらも外すことの無かった眼鏡から水滴が垂れる。
くりっ、かりっ、ちゅぷっ、と右手が慣れた手つきでクリをこね、入り口を擦っていく。
「んんっ、くっ。あっ、きもちっ……っ。んんっ。今、だけ、ちょっとだけ、だから……っ。んんんっ」
普段は落ち着いた声音と表情を崩さない彼女も、今だけは顔を紅潮させ、身体の芯から溢れ出る肉欲を味わうように喘いでいた。
心のどこかではこんな周囲にだれがいるかもわからない場所で『こんな事』をしてしまうなんて、という気持ちは常にあり続けている。
それでも徹夜明け、熱中症なりかけ明けの薄れた思考力では性にまみれた本能を押さえつけることは出来なかった。
「あふぁっ、あ、んんっ。そ、ろそろ……っ。うくぅっ。あ、あっ、んっ、んっ」
立っていられず膝立ちになって腰を前に突き出し、クックッと軽く振りながら快楽を貪る。
ガラス一枚を挟んだ向こうで男どもが食い入るような視線で男根を握りしめ、自分に向けてその矢先を向けているなど知りもせずに、チヒロは舌をベロリと出して唇を舐める。
「あ、はぁっ。んあぅぅっ、こ、んな場所で、なんて思う、とっ……っ。あぁっ。くぁっ、んふぅぅっ」
ぴくっ、ひくっと浅い痙攣が起こり始める。
指と腰の動きは止まらない。
どうしようもなく欲しがる身体が求めるままに、きゅぅぅっと豆をつまみ上げる。
痛くなどなく、ただひたすらに浅ましいまでの快感だけをもたらして。
「ふぁぅくっ、んくぅぅぅぅぅぅぅっっっっっ♥」
彼女の腰が跳ねる。
「はぁっ、んっ、ふぁっ、はぁぅっ……っ」
浅く荒い息を何度も繰り返す。
まだ興奮は治まらない。
一度イったぐらいではこの火照った身体の治まりは終わらないのだろう。
だが、この場で心ゆくまで自分にご褒美を与え続けるわけにもいかない。
「(さすがに……、帰ろう……)」
徹夜明けに酷使した身体へのご褒美は十分だろう。
それにあんまり長くシャワーに入り過ぎても不審に思われてしまうかもしれない。
現実としてはまったくもって不要で杞憂な心配であったが、正常を司る心の部分が正しく動き始めたらしいチヒロの身体はのろのろと動き出し、更衣室へと這うように進んでいく。
力の入らない四つん這いの姿勢でフリフリと腰を振る姿はどうしようもなく扇情的で、周囲の男どもが両腕を振り上げてガッツポーズを取るには十二分の絶景であった。
男どもはその至上の名画にも勝るその瞬間を、目で、脳で、スマホで、ビデオカメラで、しっかりと各々の芯へと刻み込んだ。
しばらくして。
男どもにオナニー後の多少浮ついた表情のままの着衣ショーを視姦されまくった、チヒロが身だしなみを整え終わる。
備え付けられた鏡を見て、前髪を左右に少し整えながら表情を普段の、落ち着いた各務チヒロへと戻していく。
多少の目元に浮かんだ熱の残滓は隠し切れないが仕方ないだろう。
彼女の疼きはまだ終わっていない。
部屋に戻り二回戦を始めるまで、多少の緩みを抑えきるのは無理そうであった。
「よし。帰ろ」
ピッとシャワールームの開錠ボタンを押す。
同時にルーム内にかかっていた曇りガラス機能が解除される。
「ぇ?」
チヒロの口から思わず声が漏れる。
くっきりとした透明になったガラス板一枚の向こうにいるのは、男、男、男、男。
周りのホロ海辺など隙間も見えないほどの男の山。
「え、と……? え?」
理解が追いつかない中で、巡る思考は一つの可能性を既に導き出していた。
チヒロの顔が急速に赤くなっていく。
それはガラス面にへばりつく男どもを見れば一目瞭然と言えた。
男たちの獣欲に満ち満ちた視線。
性に本能を支配された表情。
なにより目をそらそうにもそこら中で聳え立つガチガチに剛直した雄チンポ。
答えは一つだった。
「あ、え、と……」
対処を。対応を。正しい行動を。
取る為の思考を練ろうとする間にシャワールームのガラス扉は開いてしまう。
「あ、待っ」
慌てて施錠ボタンを押そうと手を伸ばすが、それは一手遅かった。
ガシ! ガッ。ガッガッガッガッ。
幾つもの男たちの手が空いた隙間から覗いてくる。
すぐ目の前で。
ガラス扉の向こうではない、同じ空間にある、男たちの、指。
手。
腕。
顔が、上半身が、雪崩れ込んでくる。
「え、ヤ……っ」
制止の声を上げる間も無い。
チヒロは出ようとしていたシャワールームの出口からあっという間に奥まで押し込められてしまう。
「むぐぅっ、ふぐーーっ!!?」
口を押えられ、胸を掴まれ、腰を押えられ、足を握られ。
抵抗など、余地もない。
各務チヒロはフルオープンシャワールームでの公開オナニーショーの興奮冷めやらぬ肢体のまま、男たちの性欲の吐け口にされていってしまう。
「ひぅぐっ!? んんぅっ、んあぁっ、い、いやぁぁぁぁあああ!!?」
少女の絞り出した悲鳴は届かない。
成す術もなく少女は凌辱されていった。
取り囲んだ男たちが満足しきるその終わりの時まで。
たっぷりとした時間の経ったその後の後に。
ありとあらゆる穴に白濁を吐き出されつくし、虚ろな目で喘ぐ彼女がどうなったのか。
缶コーヒーで区切りのつけられぬお愉しみは、いつまでも続きそうだった。
(おしまい)