※この作品はR-18です。

カラミざかり 青の季節    作:みやびまい

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 この物語はもし山岸高成があの時飯田里帆とヤれていたらのif妄想ストーリーとなります。某所で更新していたものを大幅に加筆修正し再編集したものになります。
 
 設定も本作独自のものがいくつかあります。
 キャラクターの外見や性格についてはリメイク版と原作ごちゃまぜになってます(ハゲはリメイク版要素強めです)
 長いので一気読み推奨です

 なんでも許せる方はどうぞ




Vol.1前編 青い初カラミ編

 

 セックスは、「気持ちいい」だけじゃないー。

 

 

ーーーーーー

 

 

 もしも好きな人と最後までヤれたらどんな感じだろう。もしも馬のように自由に駆けまわれたらどんな感じだろう。もしも運命の出会いがあればそれはどんな感じだろう。

 

 セックスから一体何を得て何を知り、何かに傷つき何かを感じるのか…彼らはまだ知る由もない

 

ーーーーーー

 

 ここはとある都会の喧騒地から少し離れた場所にある高校。夏を迎え生徒は皆夏服に汗をにじませながら学校生活を送っている。 

 黒髪ショートカットの爽やかで優しそうな見た目をしている少年・山岸高成はこの高校に通う2年生である。そんな高成はクラスメイトの女子・飯田里帆に密かに恋心を抱いていた。里帆の長い黒髪から醸し出される清楚で真面目な雰囲気と、いつもにこにこと笑みを浮かべておっとりとした表情に惹かれていた。そんな里帆の後ろ姿を高成は見つめながら家から持参した弁当を食べていると、友人で隣の席に座っている野球部所属の吉野貴史が高成に向けて見せたいものがあると言ってスマホを見せてくる。

 

「なあ、昨日見つけたの思いだしたんだけどさ。」

「このAV女優飯田に似てね?」

「はっはあ?!!」

 

 高成は意味が分からないと言った表情でいきなり見せつけられた貴史のスマホを見るとそこには確かに里帆とよく似たAV女優が映っている。長い黒髪とおっとりした表情を浮かべている見た目も、やや小柄で少しむちっとした体格も里帆そっくりだ。

 長い黒髪をさらりと降ろしている様は里帆と同じ清楚な雰囲気を醸し出している。

 

「水泳の授業とかで体格とか胸の大きさとか分かるじゃん?だからー…」

 

 貴史が何かを言いかけた時、話を聞きつけてやってきたのか後ろから女子生徒の影が近づいてくる。その明るい髪色をしたギャル風の女子生徒・新山智乃は貴史のスマホを背後からすっと取り上げ、その画面をまるで貴史をばかにするかのような笑みを浮かべながら見つめる。

 

「なっ、新山!返せって!!」

「へぇ~AVとかこれやばっwいっつもこんなん見てんの??」

「健全な男子はこーゆーの見るんだよ!」

「それはアンタらの話でしょw」

 

 すると何があったのと里帆が智乃の近くにやってくる。智乃はこれみよがしに貴史のスマホの画像を里帆に見せつけた。

 

「え、なにこれ」

(やべえ!飯田に見られてる!!)

「あっ…」

「おい!もういいから返せって!!」

 

 智乃の傍若無人な行動に怒った貴史はスマホを智乃から奪い返す。しっしっあっち行けと貴史が二人に向かって手を振ると里帆と智乃はお手洗いへと向かった。

 

(あ~あ…最悪。飯田に幻滅されたらどうしよ)

(絶対飯田は清楚系で真面目だからそういうの興味無いはずだし…余計にきつい)

 

 …高成は頭を抱えるのだった。

 

 この日の夜。高成は貴史から里帆に似たAV女優のデビュー作のサンプル動画というURLを自身のラインに送られてきていた。URLを眼前にして高成の手はもう既に汗にまみれている。

 

(指が震える…) 

「ちょ、ちょっと見るだけだから…」

 

 高成はそう自分に念をかけるように言い聞かせ、大きく深呼吸をしたのちにそのURLをタップした。タップするとあなたは18歳以上ですか?という質問文が表示され、震える指でゆっくりと「はい」の部分をタップする。すると里帆とよく似たAV女優のサンプル動画が映し出された。

 

「タイトルは…「見た目は清楚な真面目ちゃん、でもエッチは大好きなボクのカノジョ。」」

「…飯田はそんな事しないし。そういう設定なだけだし…」

 

 飯田とは違う。似てるだけと心の中で繰り返し唱えるも高成は年頃の男子である。当然ではあるが見たいという欲には勝てるはずも無かった。事実高成の股間は既にズボン越しからも分かるように大きく膨れ上がっている。

 

「うん。少し見るだけ。少しだけにしよう。」

「ぽちっとな…」

 

 再生ボタンを押すと映像が流れ出す。最初の場面は高成の通う高校のものとよく似た半袖ブラウスとスカートの制服姿の女優が木々が生い茂る公園を男優と共に笑顔で歩いたり、ベンチに座ってアイスフラペチーノを飲んだりするカットが映し出される。誰が見てもザ・リア充な雰囲気に高成はいいなあ、羨ましい…とつぶやいた所でマンションの一部屋へと切り替わり女優と男優の二人がベッド上で抱き付いたりキスをしたりする場面へと変わる。

 

(うわうわうわ…)

「しおりちゃんここ濡れてるね…」

「んっ…」

「触ってほしいの?」

 

 そして二人の絡みシーン。ベッド上で男優が女優を押し倒し正常位の状態で絡み合うカットやバックで突いたり女優を抱え腰を動かすカットが矢継ぎ早に流れていく。そして最後は二人でキスをして可愛くはにかむ女優の顔をアップでとらえたカットでサンプル動画は終了した。

 

「やばっ…思ったよりエロい」

「ティッシュ…あ、鼻かむだけ…」

 

 当然それだけでは収まる筈も無く…

 しばらく経ち、独特な匂いを放つ使用済みティッシュがあちらこちらに転がるベッドで高成はまだサンプル動画を見ていた。

 

「ねえ一人でやってみてよ。これ使ってさ。」

「え~、やだ…恥ずかしいです…」

「いいじゃん…」

「むう、分かりましたぁ…。ん…んっっ…」

 

 先ほど高成が見たものとは別の作品(タイトル名は「清純派美少女花野しおり AVデビュー」)では男優にお願いされおもちゃを使ってオナニーをする場面が映し出されていた。おもちゃを扱う手つきが少し不器用ながらもおもちゃを中へ挿入しオナニーをする場面を見て高成はこう呟く。

 

「飯田はこういうのしないんだろうな」

「するわけないか、頭変態かよおれ」

 

 そのまま高成は己の性欲に負けたのか里帆に似たAV女優のサンプル動画を片っ端から閲覧していったのであった。

 

 翌日。2時間目の授業は水泳だった。着替え終わりベンチの近くで男女プールを挟んで整列する。高成がふと横をちらっとみるとスク水姿の里帆や智乃たちが視界に入る。

 女子が着用しているスクール水着はスパッツ型だったりラッシュガードだったり競泳型だったりと様々だが、里帆は上半身が長袖で下半身は半ズボンのモノクロカラーのラッシュガード・智乃は紺色のセパレートになっているスパッツ型のものを着用している。二人とも水着越しから体型がぼんやりと分かるのが高成からも見て取れた。すると高成の横にいた貴史がいきなり女子達の胸のサイズを予想し始める。

 

「新山がDって所、飯田がCくらいかな」

「ちょっ貴史?!」

「野村は…EかFはあるな、山崎は…Cくらい?」

「いやいやどうした急に」

「こないだ言っただろ。体格とか胸の大きさとか分かるって」

「あ、こーせーもしかして変な事考えてる?」

「考えてねえわこのアホ!!」

 

 高成は強がってそうは言うものの股間は少し反応していたのだった。

 放課後。高成は貴史と帰ろうとしていた時、担任教師が貴史を呼んだ。そこには里帆と智乃の姿もいて担任教師は貴史と智乃にプリントの仕分けを手伝ってほしいと頼みごとをする。担任教師に呼び出された智乃と貴史は手伝いを任され職員室へと向かっていった。高成は里帆と共に二人を廊下で荷物を持って待つことにする。廊下は高成と里帆、まさに二人っきりの状態だ。

 

(やべ…飯田と二人っきりじゃん)

 

 二人の間にどこかぎこちない雰囲気が流れる中里帆が小さな声で高成に山岸くん、ちょっといいかな?と話しかけてきた。

 

「ね、山岸くんってさ夏休みどこか行くの?」

「えっ…ああ、予備校かな。」

「予備校行くの?実は私も親から行った方がいいって言われてて…どこ行くの?」

「ああ…ここにしようかなって…」

 

 高成はスマホで検索し、夏休みに行く予定の予備校が映った画面を見せる。

 

「へぇ…市街地の方かぁ。山岸くんすごいね。」

「そっそれほどでも無いよ…」

 

 高成は慌てて否定したタイミングで疲れた~と叫びながら智乃と貴史が戻ってきた。その後高成は貴史と二人で下校している途中、路上で貴史はそろそろあるものがうちにもう届いてる頃合いだと語り始めた。

 

「何が届くの?」

「へへっオナホだよ。言ってなかったか?折角だしこーせーも使ってみる?」

「はっはあ?!!なんでそんなもんおれが使わなきゃ…」

「ちょっと待ちな!」

 

 高成が動揺していると後ろから貴史の話を聞きつけた智乃と里帆がやってきた。どうやら二人は高成と貴史の後をつけていたようだ。

 

「それ見せてよ。ああ、そうだ。見せなきゃ吉野が好きな竹内先輩にこの事バラすから。先輩ドン引きするだろうな~w」

「ぐむむむ…」

「ね、里帆も来るでしょ?」

 

 智乃は当然来るよね?というような顔で里帆も誘う。里帆は一瞬うーん…と迷いを見せたが門限があるので遅くまでは居れないとの条件で一緒についていく事になった。

 

(飯田も来るのか…というか飯田はこういうの嫌いだと思ってたんだが…)

(なんか今日変な流れすぎる…まあ、おれは飯田とやれるんなら…)

(って何考えてんだアホか!飯田はおれにとっての天使なんだ。ぜってー変な事にはならないはずっ…!)

 

 貴史は自宅のポストからオナホの入っている段ボールを回収すると3人を自宅へと案内した。おじゃましまーすと入っていくと智乃はすたすたと二階へ上がる。貴史の部屋へ到着すると部屋の中をきょろきょろと見渡す。

 

「エロ本とかないの?」

「あんま部屋の中じろじろ見んなよ。ほい。これだろ?」

 

 貴史はさっさと終わらそうと言わんばかりにオナホを段ボールから取り出し智乃へと渡した。

 

「ほら。見終わったらさっさと帰れよ」

「使ってみてよ。ここで」

「はあ?!」

(えっ…?!!何言ってんだ?)

(ど、どうすれば…)

「ほら、使ってみてよ」

 

 高成はどうしたものかと慌てるが智乃はお構いないしに貴史へオナホを使うよう要求した。里帆もまじまじとその様子を見ている。

 先ほどの脅しが効果覿面なのかそれとも智乃の性格に貴史がビビっているのか、あまり貴史は強気には出ない。

 

「いや急にそんな事言われてもさ…困るというか」

「無理なの?」

「…」

「でもこーゆーのはおかずがねえと…」

「はあ。しょーがーないなー…」

「これでいい?」

 

 言い終わるやいなや智乃は貴史の目の前でパンツを脱いでスカートをたくしあげた。智乃が見せつけるスカートの中を見ながら貴史は顔を赤く染めながらおそるおそるオナホを使い始めた。

 

(まじか…まじかよ)

(どうすんだおれ…)

 

 貴史は顔を赤く染めながらゆっくりとオナホを使うと智乃の顔も赤く染まり始めた。智乃が貴史に近づくと徐々にオナホを動かす手の動きを速めていく。そんな二人を後ろで高成と里帆は見ていた。高成はこんな状況おかしいような気がすると戸惑っていたが、体が金縛りにあったかのように動かないでいた。

 すると里帆のスマホが鳴る。着信は母親からだった。

 

「で、出た方が…いいような…」

 

 高成はそう里帆に話しかけると里帆は一瞬画面を見ながらうっとおしそうな表情を見せ、何事も無かったかのように電話を切った。

 

(切っていいのか!?)

 

 その間に貴史は達していた。ティッシュを取りに立ち上がろうとすると智乃は口で周辺を綺麗になめとった。そのどこか蠱惑的な表情を見た貴史はごくりとつばを飲む。智乃はベッドに貴史を誘う。それにつられて貴史は智乃を押し倒す。智乃は少しびっくりするが特に抵抗する様子は見せない。貴史は智乃の足を広げゴムを装着し入れようとすると、智乃が貴史に語り掛ける。

 

「初めてだから優しくね…」

 

 ごくんと頷く貴史。二人はそのまま高成と里帆の眼前で熱く交わり始めた。

 

(うそだろ…)

 

 そんな言葉とは裏腹に高成のものもズボン越しからはっきり分かるほどに反応し始めていた。しかし心の中では何が起こっているのかよくわかっていない高成は戸惑いとは裏腹に里帆の元へにじるように歩み寄る。

 

「あの…飯田、その…おれ」

「…」

(飯田としたい…)

(っておれなんでそんな事考えて)

 

そんな高成の様子を見て里帆は高成の元へ近づき

 

(え、)

 

 里帆は高成にキスをした。

 

「!!」

 

 里帆のいきなりのキスに高成は頭が真っ白になる。その間にもベッドの上で智乃と貴史は激しく交わりあっていた。舌が入って来る感覚に思わず背筋がぞくりと震えるのを高成は自覚した。

 高成が里帆とキスをしていると、貴史に組み敷かれている智乃はああっ…と声を出して絶頂を迎える。

 そして一息ついて高成が里帆の口から自身の口を離した後。貴史と智乃がゆっくりと立ち上がりお前らも来いというようにそれぞれ高成と里帆の腕を掴んでベッドへと誘う。貴史が里帆を、智乃が高成を受け止めるような体制へと持ち込んだ。貴史はそのまま里帆の身体のあちこちを触りながらキスをしようとする。それを見た高成は思わず頭にはなかった筈の言葉をあげた。

 

「お、おれ飯田としたい!!」

 

 その絶叫とも言える言葉に貴史と里帆と智乃は一斉に高成の顔に目線を向ける。その目線を受けて何かまずい事言ってしまったか?!と少し慌てる高成だったが間を置いて最初に話し出したのは意外にも智乃だった。

 

「じゃ交代。ほら吉野はこっち。」

「お、おう」

「や、山岸くん…」

 

 智乃と貴史を床に移動し、貴史の上から智乃が「騎乗」する形で絡みを続行する。それを見て高成は里帆をベッドに押し倒し体を触りながらキスをする。すると里帆が高成の腕を掴み下腹部をなぞるように「そこ」へと誘導した。

 

(指を入れて欲しいって事か…?)

 

 高成は里帆の誘導するままに「そこ」に指を入れぐちゅぐちゅとかき混ぜると耳元に喘ぎ声が響いてくる。その喘ぎ声を聞いた高成は自身が里帆に抱いていた幻想がガラスのようにヒビが入り割れていくような感覚へと至っていく。

 

(うそだろ飯田が…あの飯田が…)

(こういう事は興味ないって思ってたのに)

 

 高成はその事に対してショックを受けつつも行為をやめる事は出来なかった。そのまま指の勢いを増していくと里帆の声も激しくなる。そしてもう我慢できないという風に里帆が懇願し始めた。

 

「山岸くんの…ここに入れて…」

(ああ、やれって…事だな…) 

「おい、貴史これ…借りてもいい?」

「いいよ」

 

 部屋の机からゴムを取り出し装着する。

 

 -高成は想い人で童貞を卒業した。

 

(これがっ…飯田の中…!!)

 

 里帆と高成。二人は無我夢中で激しく絡み合った。

 正常位で激しく里帆の中を突くと里帆は喘ぎながら高成に濃厚なキスをしてくる。唾液と舌を混ざり合わせるようなキスは先ほどのものよりも刺激が強く、淫らな雰囲気を纏う。こうして高成と里帆はそのままほぼ同じタイミングで絶頂を迎えた。

 少し休憩を挟むと里帆が高成に尻を向けてまた自身の中にそれを入れるよう高成にせがんできた。ゴムを付けかえバックや対面座位と何度も体位を変えて高成と里帆は絡み合う。二人の吐息と里帆の綺麗な黒髪は完全に乱れた。

 二人は顔を赤く染めながら何度も何度も激しく体を求めあうが高成の心中は徐々に回数を重ねるたびに複雑なものとなっていく。好きな人と初めてセックス出来た喜びもあるが、やってよかったのかという罪悪感と好きな人に抱いていた幻想が打ち砕かれた悲しみもあった。

 

(いいのか…いいのだろうか…?)

 

 高成は頭の中に様々な感情が複雑に巡っているが対する里帆はただただ快楽に身を任せて喘ぐだけだ。二人は何度も達した後ベッドに横になった。高成が目線を向けると智乃と貴史も床で倒れていた。

 

「いやあ…すごかったな…」

「うん…すごかった…」

 

 するとゆっくりと起き上がった貴史はこのタイミングで驚愕の提案をしてきた。

 

「じゃあ次は俺が飯田とやってもいい?」

「え」

 

 困惑の表情を浮かべる高成の反応とは裏腹に里帆の返事は即決だった。

 

「次は吉野くんだね。いいよ。」

(…は?) 

 

 里帆は貴史の元へと向かい貴史のそれを咥え始める。貴史はやべえ…とつぶやきながら高成の眼前で恍惚の表情を浮かべる。そして里帆と貴史はそのままベッドの上で何事もなかったかのように正常位の体制で絡み合う。それを高成は唖然とした表情で見ていた。そこに智乃がやってきてすっと避妊具を付け替えたのち高成の上にまたがった。

 

「あ、あの…」

「まあ…その、順番って事で。」

 

 高成は里帆の方に視線を移すと貴史が里帆の腰を手で固定しながら激しく自身の腰を打ち付けつつこう呟く。

 

「やっべ、飯田の中めっちゃ気持ちいいじゃん…」

「ああっ…は、んん…」

(うそだろ…もしかしてやれれば誰でもいいのかよ…)

 

 高成の目の前で結合部を見せつけながら腰を振る智乃をよそに、貴史の尻が大きく揺れる程に激しく突かれる里帆の姿が強烈に高成の目に飛び込んでくる。

 

(ああ…)

 

 里帆は高成とした時と同じようにただただ快楽に溺れ喘いでいたのだった。

 自身の想い人は「誰とでもやれる」その事実に高成は打ち震えていた…

 

ーーーーー

 

 夕方。貴史の母親が帰ってきた事により4人は解散した。帰り道智乃はいててと痛がる素振りを見せるも里帆は特に何も言葉を発しようとはしなかった。その様子を見た高成は思い切って里帆に声をかける。

 

「あの…大丈夫?」

「?なにが?」

「そ、その…今日やった事とか…」

「ああ、大丈夫。全然平気平気。」

 

 里帆はいつも通り笑みを浮かべながらじゃ、またと自宅へ向かって歩き出す。そんな里帆のいつもと変わらない後ろ姿を高成はずっと見ていたのだった。

 

「嘘だろ…?」

 

 高成は自身の思い描いてきた幻想が打ち砕かれた事に対し、呆然とするよりほかないのだった。

 

ーーーーー 

 

 そして高成と智乃と別れた里帆は自宅であるマンションの一室に帰ると母親が出迎える。

 

「里帆遅いわよ、電話したのに切っちゃうなんて…そういう時は電話かけ直してって言ってるでしょう?」

「ごめん。自習室にいたからなかなか…」

「今度はメールかちゃんとかけ直すのよ。分かった?」

「うん…」

 

 手洗いうがいをしてリビングへ向かうとそこには夕飯が既に食卓テーブルの上に用意されていた。暖かいご飯におくらの和え物にから揚げと味噌汁。キッチンのそばにある電子レンジはコンセントが刺さったままでゴミ箱にはトレイやプラスチックのパックがいくつか捨てられていた。

 

「お母さん今から夜勤行くから。お風呂と歯磨きは忘れちゃダメよ?」

「分かってる。いってらっしゃい」

 

 里帆の母親はバッグを持って急いで出ていった。玄関の扉がばたんと荒々しく締まる。里帆はそれを廊下から見届けるとふうと息をついて食卓テーブルの椅子に座り食事を取り始める。テレビをかけるとローカルニュースが映し出され、地元では夏祭りの日程や夏に行われるイベントの内容について流れる。チャンネルを変えると野球中継だったりアニメやドラマの再放送が流れるが、見たい番組が無かったのか里帆はテレビを消し、黙々と食べ進める。

 里帆は食べ終えると食器を洗い、自室へと向かう。ドアが開いた先にある里帆のピンクと白のカラーリングで統一された部屋はまさにお姫様の住まう城といった具合の内装だ。部屋の中には白い勉強机にピンクのカーテン、おとぎ話で出てくるようなドレッサーに天蓋付きの豪華なふわふわしたベッドもある。

 ーしかしその内装の持つかわいらしい雰囲気は里帆の持つ雰囲気とはどこかちぐはぐとした印象を与え何かずれてしまっているようにも見える。

 里帆はベッドに座り手をついて足を伸ばしてリラックスする。しばらくしてふと何か思い立ったのかスマホを開くとAVのサンプル動画について調べ出した。某大手サイトの通販ページにたどり着くとそこには高成が見ていた里帆とそっくりなAV女優のサンプル動画があった。里帆はそれをタップしサンプル動画を視聴する。

 そしてゆっくりと足を広げパンツの中に指を突っ込みオナニーを始めた。右手の人差し指と中指を動かすとじゅぽじゅぽと淫らな音がする。

 

「はあっ…は、ん…」

 

 制服のシャツをまくり上げ自身の乳首を左手でつまみながら更に右手を動かす速度を速めていく。

 

「んんっ…!!ああっ!」

 

 里帆はびくびくっと体を震わせ達した。荒い息のまま座ると洗面台へと手を洗い、また自室のベッドへと戻ってきた。

 

 

「また山岸くん達としたいなあ…」

 

 

 里帆はまるで夢を見ているかのようにそう呟くとそのままゆっくり目を閉じたのだった。

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