ページをめくると、まず初めにこの章でのタイトルが目に入ってきた。
『北風と太陽』
いい加減、僕も学ぶ。どうせ北風と太陽と書かれておきながら、実際には一人しか出てこず……尚且つ、別に風も太陽も関係ない子なのだろう。
前回もそうだったが、タイトルはあくまで童話少女を区別するモノでしかない……その為、タイトルを読んで中身を身構える必要は無い。
そう思いながらページと睨めっこをしていると、童話搾精が眩い光を放ち一瞬部屋の中が光に包まれる……数秒の後、光が収まり目を開けるとそこには……二人の少女が居た。
一人は、青い髪を左側だけ結んだサイドテールの少女。すらりと伸びた手足、他人を寄せ付けなさそうな鋭い目つき……しかし、何処か儚さを感じさせる冷たい印象を纏っている。
もう一人は、赤い髪を右側だけ結んだ同じサイドテールの少女。ムッチリとした太ももに服の上から分かる程豊満な胸。垂れ気味の目尻にほんのりと微笑みを浮かべる表情……冷たそうな印象を持つ片方とは真逆の印象を感じ取る。
相変わらず、驚くほど容姿の優れた女の子が出てくる淫具だと感心しながら……僕は内心焦りを感じていた。まさか、二人も童話少女が出てくるとは思っておらず、心構えが出来ていない。
この二人が”灰かぶり姫”……エラと同じようなテクニックを持っているのだとしたら、僕は数分と持たず精を差し出してしまう事だろう。
「初めましてぇ、私が太陽でこっちが北風ちゃんだよぉ」
唖然とする僕に、温かい雰囲気を纏う少女が名乗りを上げる……なるほど。人は見た目が9割という言葉を僕はあまり信じていないが、今回ばかりはその言葉が合っていると感じる。
温かい雰囲気を持つ少女が太陽で、冷たい雰囲気を持つ少女が北風……まさにピッタリだ。
「えっと、僕はクロエ。よろしくね……えっと、太陽ちゃんと……北風ちゃん?」
相変わらず人名とは思えない名前にちゃん付けするのは違和感を感じるが、本人たちがそう名乗ってくるのだから仕方ない。
「で、もう始めていいの?」
北風は、挨拶に返事もせず不躾にそう告げてくる。……まあ、冷静に考えれば彼女たちからすれば、少ない時間をこうした意味の無い会話で消費されるのは困るのだろう。文句は言うまい。
「ああ……うん、構わないよ」
そう言いながら、ベッドへ腰掛ける。すると、北風と太陽が僕を挟むように座り込む……両手に花とはこのことだろう。とは言え、正直嬉しくない。何と言っても、その花たちが今から責め立ててきて、それを僕は我慢しないといけないわけで……。
「じゃあ太陽、いつも通り私からでいい?」
「うん、良いよぉ~」
二人は事前に何かを相談していたのか、短い会話を交わす。すると、北風がまだ脱いでいない僕のパンツの中に手を入れペニスを握り込む。そして、指先でまだ勃起していない状態のペニスを指先でクニクニと弄り始める……。
「っ……」
僕はその感覚に小さくうめき声をあげる……北風の手は少し冷たく、突然ひんやりとした感触が襲ってきたせいか思わずぶるっと背筋を震わせる。そんな僕を無視して、ペニスを弄る指先は、次第に擦る様な動きに変わり……ペニスが勃起しきった頃には、扱きあげる動きへと変わっていた。
「……」
北風は何も言ってこないが、狭いパンツの中で器用に僕のペニスを扱き続けている。カリ首の周りを指で撫で上げ、根元から亀頭にかけて指で作った輪っかが少しきつめに扱きあげてくる……。
正直、少し意外に感じていた。冷たい雰囲気を纏う彼女のことだから、てっきり乱雑な責めをしてくるのかと思いきや、その責めは多彩で的確に男のツボを突いてくる。
……しかし、言ってしまえばその程度だ。確かに北風の手コキは上手く、すぐに勃起させられ今も手の中でペニスがビクビクと震えているが、すぐに射精に至る程ではない。
以前呼び出した、エラ程のテクニックがある訳でもなければ、ブレーメンのように有無を言わさない責めをしてくる訳でもなく……これなら何とか耐えれる。
「こっち見て」
そう思っていた矢先、北風に呼ばれ僕は思わず声の方へ顔を向ける。その瞬間、突然唇を塞がれた。
「んむ!?」
一瞬、何が起きたのか脳の理解が追い付かなかったが……僕の眼前に青く冷え切った瞳があることで、僕は北風にキスをされたのだとようやく理解が出来た。
れるっ……ぬるっ……
ねじり込まれた舌が、僕の舌を絡め取り口内を凌辱する。加え、北風から流し込まれる唾液はまるでミントのような香りがし、思わずごくりと飲んでしまう。
そんな成すがままにされる僕を見て気を良くしたのか更に唇を押し付け、舌をねじ込んでくる。
口の中を舌が這いまわる度に得も言われぬ快感が後頭部に広がり、口元が緩んでいく……
じゅるっ……ちゅぽっ……
「さっきまで歯食いしばって耐えてたのに、もううっとりって感じじゃん」
唇を離した北風がそんなことを言ってくる。しかし、言われた当の本人である僕は、クールな外見には似合わない貪るようなキスに思わず心を奪われてしまい……唇が離れた今も夢心地のままだった。
「じゃあ、次は私の番だよぉ」
不意に反対側から声が聞こえると同時にパンツから北風の手が抜かれ、変わりに太陽の手が入ってくる。その手は、北風の手とは異なりとても暖かい。勃起し熱を持ったペニスよりも熱く、ぎゅっと握り込まれるだけで溶かされているかのような気持ち良さが下半身全体に広がる。
「気持ちいい?痛かったら言ってねぇ」
太陽は僕にそんな言葉を投げかけながら、ペニス全体を手で包み揉み解してくる。揉み解され、手で圧迫される度に我慢汁が尿道口からどくっ、と溢れ出る……。気付けば、既にパンツの中は僕の我慢汁でべたべたになっていた。
先ほどの無理やり快楽を与える様な動きから一転して、まるでこちらの緊張を解すような手コキに思わず全身の力が抜けていく。
「こっち向いてぇ?」
ゆったりとした快楽を与えられ意識がぼんやりする中、そんな言葉を投げかけられ何の警戒も無く、太陽の方へと顔を向ける。
すると、太陽がゆっくりとこちらへ顔を近づけ……唇が重ねられる。
ちゅっ……ちゅ~……
恋人同士がするような甘く、優しいキス。唇同士を何度も重ね合わせ、舌を入れる様な直接的な快楽はない……しかし、唇が重なる度に快楽が蓄積されていき口元だけでなく、目元まで緩み、まるでぬるま湯に使っている。そんな感覚に陥ってくる。
そうして完全に蕩けきった僕に気を良くしたのか、太陽が少し唇を強く重ねたかと思うと……僕の舌を唇で捕まえ吸い上げてくる。
ちゅぱ……ちゅる……
吸い上げられた舌が、太陽の口内で優しく可愛がられる。加え、北風がミントのような香りをしていたのに対して、太陽の唾液ははまるで果物をような甘さがする。このままずっと味わっていたい……そんな気持ちになる。
ちゅぽっ……
しかし、そんな天国はすぐに終わりを迎え、太陽の唇が離れていく。
「わぁ、もうとろとろだねぇ」
太陽が変わらない声色で僕の顔を覗き込みながら、そんなことを言ってくる。惚けた頭で何とか意識をはっきりさせようとしていると、不意に北風と太陽が話を始める。
「でも、最初にこんな風になるまで追い詰めたのは私だから。太陽は私が堕とした後に責めただけでしょ?」
「えぇー?でもいつも通りの順番だしぃ……それに前は北風ちゃんが後攻だったけど、私が勝ったでしょぉ?」
「あれはあの男が弱すぎただけだから……」
言い合いにも似た話し合いを続ける二人を見て、何とか理性を取り戻していく……もしかして、これは喧嘩をしているのか?しかも聞いている限り喧嘩の内容は、どちらの方が男性を上手く堕とせたかという内容だろうか……。
思わぬ展開に困惑している僕を見てか、北風が話を振ってくる。
「ねぇ、私の方が気持ち良かったよね?」
「えぇ……うーん……?」
そんなことを言われても困る。僕としては、気付いたら完全に二人のペースに持ち込まれていた訳で……そんな要領を得ない僕の態度に業を煮やしたのか、突然北風がペニスを握り込んでくる。
「だってほら、おちんちんこんなに硬くしてるじゃん。最初に硬くさせてくれたのは誰か思い出してみなよ……弄られて、勃起我慢できなくてむくむく~って大きくしたでしょ?」
先ほどまで温かい手に甘やかされていたペニスは、突然の冷たい刺激にびくりと大きく震える。そんな震えを無視し、北風の冷たい手が上下に動き始める。
五本の指がカリ首を引っ掻けるようにペニスを扱きあげ、裏筋を爪でなぞり上げてくる……先ほどとは違う、無理やり射精に追い込むような刺激に思わず身体を仰け反らせてしまう。
「こらぁ、そうやっていきなりおちんちん刺激しちゃうと、びっくりしちゃうでしょぉ?おちんちんはゆっーくり刺激して少しずつ気持ち良くさせてあげるのが一番なんだよぉ」
突然、太陽がパンツの中に手を入れ、北風の扱く手に合わせ亀頭を指先でゆっくりと撫で上げ始める。尿道口を指の腹でなぞり、我慢汁を伸ばすように細い指先が亀頭を這いまわる。
決して素早い動きではないが、男にとって最も敏感な亀頭をじっくりと責め立てられ、腰がガクガクと震え始める。このまま続けられてしまえば射精してしまう、静止しなければ……。
「待っ、てぇ……!このままだと、出ちゃうから……!」
「出るって、私の手が気持ち良いからだよね。ほら、男ってこうやってカリ首なぞり上げられると堪らないんでしょ?」
「違うよぉ、男の人はこうやって尿道口を指先でとんとんって叩かれるのが好きなんだよぉ。ほら、叩く度に腰が震えてるでしょぉ?……出したかったら、いつでもこの刺激で出して良いからねぇ」
冷たい手と温かい手が交互に入れ替わり、ペニスの弱点を責め立てていく。北風と太陽は喧嘩しながらも的確に僕の抵抗力を削ぎ落し、快楽を強制してくる。
「太陽の責めは緩やか過ぎ。そんなんじゃ男をさっさと射精させれないってば……それに亀頭を責めるなら、手のひらで包み込んで捻り擦るのが一番早いから」
「北風の責めは速すぎるよぉ。男の人のカリ首は、下からゆっ~くり撫で上げて、少しずつ快楽を蓄積させてあげるのが一番なんだからぁ」
入れ替わり立ち替わりに責める場所を変えてくる二人の手コキに、僕のペニスは限界を迎え……
「うぅ、イクぅ!」
そのまま、パンツの中に勢いよく精液を吐き出した。どく、どくと吐き出す最中にも二人は刺激を絶え間なく与えてくる。それを僕は抵抗することも出来ず、ただただ敗北の証をぶちまけるしかなかった。
完全に射精が終わると同時に二人の責めが止まる。時間は……10分、経っていないのだろう。事実、彼女たちの身体に変化はない。また負けてしまった……そう思い息を整えていると。
「「どっちで射精した?」」
太陽と北風が言葉をそろえ、僕のペニスを握ったままそんな質問をしてくる……どっちと言われても、こちらとしては射精する直前の刺激なんて覚えていない。ただただ、暴力的な快楽を与えられて射精してしまったという事実しか分からないのだ。
「……射精したばっかりで、あんまり頭が回ってないかなぁ?無理して答えなくてもいいからねぇ」
そんな答えの無い問いを与えられ困惑する僕を見てか、太陽が優しい声色でそう告げる。そして射精しきり疲れ切ったペニスの根本を優しく押し撫で、尿道に残った精液がとぷっ……と吐き出される。
……正直、僕としてはあくまで優しくしてくれた太陽の方に軍配をあげたい。そんなことを考えていると、北風が亀頭へ手を添えてくる。
「そもそも、太陽が刺激してたのは亀頭でしょ?亀頭だけの刺激じゃ射精できる訳ないんだし、間違いなく私の勝ちだって……ほら、この刺激で射精できる?」
添えられた手が、亀頭を握り込みまるでドアノブを捻るかのような動作を見せる。その瞬間、下半身全体的に痺れる様な快感が広がる。射精後の亀頭を嬲るような責めに腰がガクガクと震え、悲鳴を上げてしまう。
「んぐぅぁぁ!やめぇへぇ!」
「ちょっと待って。このまま刺激したら、絶対太陽が射精させた訳じゃないって分かるから……亀頭揉みつぶされるのと、捻られるのどっちの方が効く?」
強すぎる刺激に脳みそがパンクし、呂律が回らない。何とか頑張って静止を懇願するが、北風はそれを異に返さず、捻る刺激だけでなく亀頭を全体を手で包みグニグニと揉み洗うような刺激を追加する。
「どっちもぉ!どっちもむりぃ!」
降参の叫びをあげるが、それを受け入れてもらう事は出来ず刺激は続く。射精後の敏感になった亀頭が、小さな手で何度も嬲られ潰されていく内に……また、ペニスの根本から何かが噴き出す予兆を身体が感じ取る。
しかし、それは間違いなく精液ではないことだけは分かる。精液を吐き出す際のじっくりと高められていく感覚とは違い、自分の意思には反して勝手に吐き出させられるような感覚……その感覚に、堪えることが出来ず、僕はペニスの栓を緩めてしまう。
ぷしっ!ぷしゅっ……!
「~~~~!!!」
ペニスから透明の液体が噴き上がる。射精の時とは比べ物にならない快楽と勢いで辺りへと液体を撒き散らし、撒き散らす度に腰だけでない、身体全体が痙攣をおこす……後になって知ったが、これは失禁にも近い、男にとっては屈辱的な行為……潮吹きというものだと知った。
「……ほら、亀頭だけだと潮吹きになるでしょ?だから、やっぱり今回は私の勝ちだってば」
「でもぉ、私も何回か亀頭だけじゃなくて竿も刺激したしぃ……」
「「……」」
ガクガクと痙攣する僕を尻目に二人は言い合いを続けたが……お互い、この議論が平行線であることを理解したのか、にらみ合いのような形で静寂が訪れる。
「じゃあ、今からもう一回勝負して、今度こそ決着つけよう」
「うん、そうしよっかぁ」
北風が、突然そんなことを言い出し太陽もそれに納得したのか頷き返す。その言葉を聞いて、僕は絶望をしながらも、最早言い返す気力すら残っておらず……。
残った時間、何度も二人の勝負に巻き込まれ精を献上することなるのだった。