※この作品はR-18です。

プロデューサーは人でなし   作:どろまみれ

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黛冬優子⑦:(オナホ1号)→(???)

 

 黛冬優子⑦

 

 

 日はとっくに沈んだが、春。暗くなるのはやや早い。

 未だスーツのサラリーマンが飲み屋を探して歩き回るような時間帯だ。

 

「……どこ行くのよ」

 

 いつものアイドル然とした堂々たる歩きではなく、俺の陰に隠れるように身を(すく)めたまま、黛冬優子は隣を歩く。

 がっしりと腰を掴む。抗議の声をあげる様な気配もあったが、俺としてはこの方が好ましい。

 

 なにせ黛冬優子には、いつもの黛冬優子からは遠く離れた格好をしてもらっている。

 変装である。これから向かう場所には、流石にアイドルのままでは()かれない。

 

 俺自身もガタイは悪くないほうだが。寄ってきてほしくない人種というものはいるものだ。

 あと身体は柔らかくてさわり心地がとても良い。オナホールはシリコン製品だっただろうか。ならば猶更(なおさら)、黛冬優子製のオナホールは世界一であろうと思う。

 

「……ねぇってば」

 

 大通りを抜けて、飲み屋街へ。

 ますます縮こまる隣の女。

 

「……こっち、来たことないんだけど……」

 

 流石に女連れでいれば露骨なキャッチも寄ってはこない。

 多少は奇異の目を向けられるが、店を探しているわけでもないので、道路の中央らへんを歩く。

 

 人の出が増えてくる。主に飲み屋を探す団体だ。大学生やら、部署の新人集団やら。

 歩行者天国、と呼んでもいいだろう。実際、この時間は通行止めになっている。

 

 ……ゆっくりと歩く。今日はプロデューサーとして黛冬優子を送迎する日程になっているため、時間的な余裕は十分にある。

 びくっと。揉んでいた尻肉が震える。

 

「……ねぇ。あれ……」

 

 周囲を盛んに見回していた冬優子が、通路の一画を指さす。

 通路の反対側。街路樹の向こう。飲み屋の入り口、兼、出口。

 

「―― ! ……私は……直帰……ね!」

 

 艶やかな赤栗の髪色。有栖川夏葉がそこに居た。

 どうやら大学の友人と夕食を終えたところのようだ。

 

 此方に気づいた様子……どころか、視線は合ってすらいない。

 大丈夫。すっかり小さくなった体をがっつりと抱き着かせる。

 そして ―― ふたりで態々(わざわざ)近づくため、反対側の通路へと向かう。

 

「……! 本気……!?」

 

 俺も冬優子も普段の格好ではない。一筋縄ではバレはしない。

 観察する。夏葉は飲んだ後、迎えを待っているようだ。バレる可能性は更に低くなった。

 

「会社の車……は、悪いわよね。タクシー……どこを呼ぼうかしら」

 

 手元に掲げ、スマートフォンを弄りだした。

 ここだと冬優子の腰を押す。あと数歩。

 

「……んっ!?」

 

 ついでに腰から腕を上へ。冬優子の胸を掌で包み、シャツを尖らせている乳首を転がす。

 胸を揉みしだきながら ―― 有栖川夏葉の前を通りすがる。

 隣で腰ががくがくと揺れる。今度は尻を揉みながら、身体を支え、先へ。

 

「……えーと、タクシー。……? ……タクシー、と」

 

 一瞬、目が合ったような気がしたが……逸らされる。

 それはそうだ。明らかに許容されているとはいえ、女性の胸を揉みながら歩いている二人組がいたら、無駄に(やぶ)をつつくこともないだろう。

 

 そのまま、喧噪(けんそう)に紛れて通り過ぎる。

 乳首の感触は、さっきよりも芯のある硬さとなっていた。

 

「……。……これでっ……ま、満足?」

 

 黛冬優子が帽子のつば越しに、半ニヤけ(・・・)の表情で此方を見上げる。

 成る程。しっかりと「恐怖に期待が勝った」ようだ。

 

 歯はがちがちと鳴り、指先は身体を()き抱いている。

 が、デニムのショートパンツが明らかに青み(・・)を増している。

 

 今度からは局部にわざとダメージを入れておこうか。そんな悪戯が脳裏をよぎる。

 しかし、いやと首を振る。今回の本目的は違うもの。今の同僚を使った羞恥遊びは、前戯に近いのだから。

 

「……まだ……? どこに……行くってのよ」

 

 飲み屋街の通りを抜ける。

 繁華街を、人ごみの中を ―― 波から逸れて紛れて、ネオンの(まぶ)しい側へ。

 

「っ! ここって……」

 

 ホテルなどは身分を示せねばならない。

 そもそも「別宅」があるので、社会見学以外では来る必要を感じない。

 だが、ここ(・・)には直接来てみる理由(いみ)があった。

 

 恐らくは、楽しい経験になるだろう。

 さあ入ろうと、首輪として付けた鼻フックの紐を引っ張る。

 

 ―― アダルトショップの入り口を、潜った。

 

 

 

 

 

 

 ・・・

 

 アダルトPCゲームの主題歌が明るく大きく流れる店内。

 万引き防止のためのセンサーを潜って、すぐにあるのは雑誌コーナーだ。

 肌色だらけの表紙。俺でも知っているような大手の成人向け漫画雑誌が置いてあったり。

 冬優子は身を縮こめながらも……興味はあるようだ。先ほど街中を歩いていた時よりもよほど顔をあげ、周囲を見回している。

 

「……こんな風になってるのね……。あっ、店員さんと顔を合わせなくても買えるみたい。工夫されてるわね」

 

 まぁその辺りは気にする人も多いだろう。そも、店員さん側が理由(わけ)あってやや強面な事も多い。

 興味もありそうだったので、俺は冬優子を連れながら雑誌コーナーをぐるっと回る。

 ……1冊のコスプレ雑誌が目に入った。

 取り上げて、見せてやる。

 

「……ふゆのコスプレじゃない。これ」

 

 目線隠しとモザイクは入っているが、本番まで致しているコスプレ女優の姿が両面開きに描かれていた。

 フェス用の、アイドル映えする衣装の方だ。俺としては……本番中のアイドルそのものにはしっかり輝いていて欲しいので、衣装そのものにはあまり魅力を感じない。

 無論、それを使って羞恥を(あお)れるシチュエーションがあるのであれば別だろうが。

 

「……っ! あんたも買ってるんじゃないでしょうね、これ」

 

 買っていない。必要もない。

 答え代わりに出したままの腹を……へそに挟んだピアスをちゃりんちゃりんとまさぐっておく。

 

「ん、ん。……ちょっと」

 

 こんな場所で、という抗議の意味を込めて冬優子が身を(よじ)る。

 アダルトショップは、むしろ普通の小売店などよりもよほど監視には厳しい筈だ。

 とはいえ、明らかに男女ふたりで来ているのである。多少は見逃してもらえるだろう。少し動いた監視カメラを目の端に捉えて、小さく頭を下げておく。

 

 雑誌を元の場所に戻して、奥側へ。

 服の内側へ滑り込ませた指で挟むように乳首を引っ張って、犬の散歩の様に先を促す。

 

「っ……っく……。こっち……って」

 

 メーカー毎のアダルトDVDコーナーだ。

 冬優子は口を半開きにして、わぁ~と周囲を見回す。

 

「上から下まで、全部そうなのね。すっごい数。……」

 

 思う所もあるのだろう。アダルト動画は大きなひとつの産業だ。

 とても表現は悪いが。イメージビデオなどはアイドルとも関連のある事業で……まぁ、間接的にはアイドル業のひとつと言えよう。個人的には、そう思う。

 

「……あっ」

 

 冬優子の目が止まる。視線の先……アニメモチーフのコスプレAVだ。

 ああいうのが好きなのか。覚えておこう。それはそれとして、目的は此処にはない。

 尻を叩く。ぱぁんと良い音。

 

「ひんっ。……こ、ここでもないの……? どこまで行くのよ……」

 

 道なりに進む。DVDコーナーの角を曲がる。

 暖簾(のれん)があって……看板。「アダルトグッズコーナー」。

 

「……ここって、その……」

 

 そう。大人の玩具 ―― それこそアダルトグッズを売っている場所だ。

 男性器を模した梁型(はりがた)のバイブやら。

 刺激のためのローターやら、ウーマナイザーやら。

 何より、オナホールやら。

 

「で。何をするの……? ……ひっ」

 

 そこにあった展示品を持ち上げてみせつける。店で最も大きなバイブだそうだ。

 冬優子の喉をぐりぐりと押してやると、ごくりとつばを飲み込む感触があった。

 

「それを……買って、使わせるっての……?」

 

 その通り。それと、貼り付けられる素材のディルド。アナルプラグとパール。

 面白そうなので各種突起物を絞めたり付けたり出来るという各種リングも(かご)に入れてみる。

 

 ごくり、と再びつばを飲み込む音。

 自分にそれらを使われる状況を想像しているのだろう。

 無論、使うつもりだと肩を叩く。

 

「ふ、ふふ……そ、そうなのね」

 

 未知だから、怖がっているような。

 未知をこそ、期待しているような。

 そういう表情を、黛冬優子はしてくれる。

 

 尻を揉み、股をぐじゅりと(さす)りながらグッズコーナーをぐるっと1周。

 最後にオナホールコーナーに戻ってくる。

 冬優子を正面向かせ……指さす。

 選べ、と。

 

「え……わたしが選べっての?」

 

 そうだ。無論、これに出すくらいならこちらに出すよと喉元を握る。

 巻かれたシルバーがじゃりっと鳴って。……冬優子の視線が泳いで。

 

「よ、よく判らないけど。こ、これで……」

 

 ややデザインに寄った、()えるオナホールを選んで手に取った。

 決定である。そのまま売り口に直行し、冬優子に応対させて、俺は財布だけを出した。

 

 ……レシートを受け取ってからひとつ。

 最後に写真を撮って行っても良いですか、と尋ねる。

 

「……っ」

 

 (さと)い冬優子の事だ。これから何をさせられるのか、それだけで理解できたのだろう。

 店員は「いっすよー」とだけ軽い調子の返事。「数分だけどうぞー」とまで付け加えてくれた。珍しくはないのだろう。念のため。ここは系列(・・)の店なので、後からダビングされていないかだけはチェックを加えておくことにしよう。

 俺はありがとうございます、と礼を逸さず……冬優子を連れて引っ張ってゆく。 

 

 再び来たのは、アダルトグッズコーナー。

 オナホールコーナーの前。

 

「……は、あはっ」

 

 頭の上の高さまで並べられ、ネオンの光で彩色されたオナホールの段。

 

 その前に、黛冬優子が立つ。並ぶ。オナホールのひとつとして。

 

「ふーっ、ふーっ……」

 

 唇をかむようにして、先ほど買ったオナホールを胸に抱きしめる。やたらに興奮しているようだ。

 ふと横を見てみると、監視カメラが壁側を向いた。かなりの金を出した、太客だったからだろう。ありがたい。そもそも仔細は見えない角度ではあるが。

 そのままバッグからペンを出し、彼女へ渡す。

 

「ぐっ……書けば……いい、のね?」

 

 先ほど買ったオナホールに。黛冬優子がサインを入れる。

 ハートを(かたど)って。真ん中に愛らしくふゆ、と描いた……アイドル用のものを。

 

「書いたわ。……つ、次は?」

 

 俺は頷くと、ポーズを指定する。

 最高に無様な奴を。

 

「はーっ……。はーっ……!」

 

 唇をオナホールに見立てて、くぱぁと開き。舌を犬の様に出させて。

 がに股で、ショートデニムをずらして穿いてない局部を丸出しに。

 買ったばかりのディルドをデニムに横に挟む。

 へそに挟んでいたピアスを片方の乳首に挟み直して、もろ出して。

 最後に首に巻いていた鼻フックを、本来の用途で使用する。

 

「はっ、はっ、はっ、はっ……んふぅーっ……!」

 

 もちろんダブルピースをさせたかったが……サイン入りのオナホールを持たせなければなるまい。

 なので、ピースは片方だけ。ふゆ(はぁと)のオナホールには頬ずりをさせた。

 これらとお前は同じなのだと。証左を示すための、写真撮影。

 

「ふぅー……はっ……はっ……はぁっ……!」

 

 膝ががくがくと震え始めた。

 明らかに興奮している。

 興奮……出来るようになってくれたのだ。

 感嘆を込めて。シャッターの蓋をきる。

 

「ん ―― お゛ぉんっ……!」

 

 カシャリ。(だみ)声。仰け反った。

 デニムを盛大に濡らし始めている。陰核がはちきれる程に突出し、デニムを戻す際にひっ掻いてしまい、それがトドメとなって白目が裏返ってしまった。

 仕方があるまい。俺は(サインの無い方の)オナホールを腕に抱え、連れ出す。

 

 荷物を再び袋へ詰めて。

 カウンターから動かなかった店員さんに頭を下げて、チップを置いておいて。

 

 遂に、無様にも、オナホールとして店頭の仲間入りをした黛冬優子を抱えて。

 別宅でがんがん続きをして。

 深夜までには、自宅へ送迎したのであった。

 







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