明日菜は、比較的ノーマルなプレイを好んだ。
言い換えればアブノーマルはあまり好まない傾向がある。
相手を手に入れたとあって猥談で盛り上がる同級生を冷めた目で見やり、そういった事柄を口にするのは恥ずかしいようで、自分なりの好みはあったがわざわざ他人に説明するのはおかしいと考えていたようだ。
好きな体位は正常位。甘く雰囲気のあるキスをしながらが好ましい。
妙な場所ではなくベッドの上が落ち着く。ソファでイチャイチャすることさえ恥ずかしがった。
キスが好きで、軽く触れ合うだけのものは自らねだるほどだ。
その日も彼女は凪との時間を楽しんでいた。優しい口付けを何度も交わして、手で肌を撫でられると恥ずかしい一方で妙に嬉しく、大事な部分を舐められて体が熱くなる。
セックスは、基本的に嫌いではない。キスによる満足感で十分な気もするが凪が喜んでくれるのならば苦ではなかった。しかしそれでも許容し難い行為がある。
「やぁ、凪さん……! もぅ、それ、やだっ……」
「んー、んぢゅ、ぢゅるるるっ」
脚を開かせて股に顔を埋める凪が、舌と唇を動かして大きな音を立てた。中から溢れてくる液体を吸い出し、舌を差し込んでかき混ぜて、ぴんと立ったクリトリスを転がすのである。応えるようにべろべろと割れ目を舐め回す凪は彼女の言葉に逆らい、どことなく楽しそうな様子だった。
恥じらう明日菜はクンニリングスをあまり好んでいない。単純に自らの大事な場所を見られてとても恥ずかしいからだ。ある程度慣れた今では気持ちいいとも思うのだが、やはりいつもキスをしている凪の口が自分の股間に触れているのは可能なら避けたい状況だった。
反対に凪は明日菜にクンニするのが好きだった。
毛が生えていない、ぴったり閉じたおまんこは子供のよう。肌が白くてすべすべしていて、見れば美しく、触ればぷにぷに。ずっと舐め回していたいとさえ思った。
明日菜が始める前に必ずシャワーを浴びなければ絶対にセックスしてくれないため、匂いはいつもボディソープのそれであるものの、刺激していると溢れ出すマン汁が妙に甘い気さえしてくる。
明日菜の抵抗を強引に押さえ込み、太ももを掴んで脚を閉じさせず、凪は彼女の股間で激しく顔を揺り動かした。
ぶちゅぶちゅと体液を吸い上げる音が大きく響き、必死に堪える声が時折漏れ出る。
やがて明日菜がぐったりすると顔を離してその姿を確認した。
苦手ではあるが感じないわけではない。むしろ恥じらっている時ほど感度が上がるようで、痙攣するようにぴくぴくしている。
何を言われるにせよ、悪くなかったのだと判断して凪の指先がクリトリスをぐりっと動かした。
「んぅ⁉ んっ、はぁ、ふぅ、はぁ……もう。ちょっと、凪さん?」
「いや、ごめん。だって気持ちよさそうだったし」
「舐めるの、やだって言ったのに」
唇を尖らせて拗ねた顔をされてしまい、少し申し訳なさを覚えるものの、一方では後悔していなくてまだ続けようという気持ちがさらに膨らんでいる。
勃起した状態のペニスをおまんこに擦り付け、亀頭をねっとり濡らしている先走り汁を塗りたくるように、何度も上下させる。
彼女にも覚悟を促した。きっと怒られないだろう。
「入れるぞ」
「ん……」
ぐったりした状態で四肢を投げ出し、抵抗しない明日菜はそっぽを向いていた。
嫌な時は素直に嫌だという子だ。
許可されていると判断して凪は自らのペニスを手で支えながら押し付け、ぴったり閉じられた肉を押し分けて、膣の中へゆっくり押し込んでいく。
きつく締め付けてくる瑞々しい感触。
奥へ進むために力を必要としたが、入れた途端にぴったり引っ付いてくる。凪は反射的に目をつぶる明日菜の顔を見ながら根本まで挿入しようと進めていった。
「んっ……!」
「もうちょい、力抜いて」
「んくっ、無理、だってばぁ……!」
彼女を労わって少しずつ押し進め、やがて根本まですっぽりと納まる。
明日菜は思わず息を吐き、耐えるかのように眉間に皺を作っていたものの、体はその態度とは裏腹に彼のペニスを素直に受け入れている。ぐねぐね動く膣内のひだが絡みついて、休む暇もなく刺激を与えてくる。
体を倒した凪は彼女を抱きしめ、明日菜もすぐに応じて彼の首に両腕を絡めた。
「動くぞ」
「ん……ゆっくり、して」
「うん」
明日菜の言葉に従い、ゆっくりと動き出す。
顔を近付け、見つめ合った状態で腰を振り始めた。
自分の中で異物が動く感覚。明日菜は少しずつ息を乱していったが、彼を感じると切なそうな顔になり、気持ちを抑えられなくなる。
「はぁ、んっ、なぎ、さん……キス、して?」
「わかった」
顔の角度を変えて唇を押し付ける。触れるだけの優しいキスをして、彼女が力を抜くまで何度も繰り返した。
小さなリップ音を何度も聞く一方で、ぬぷぬぷと緩やかな動作でペニスがおまんこの中で前後している。明日菜は小さく声を漏らし、キスによって感度が上がっていたようだ。
もう平気だろうと思ったところで凪が舌を出す。
彼女の唇をぺろりと舐め、わずかに緊張を感じたのだが、閉じられていたそれを割ろうとして力を入れると呆気なく迎え入れられる。互いに舌を動かし、絡めて、呼吸は難しくなったが互いの熱がさらに如実に感じられるようになった。
余裕がなくなると膣内の感触を意識せざるを得なくなる。明日菜の表情が歪んだ。
じっくり時間をかけるセックスが好きだった。
始める前にベッドに座って話をして、まずはキスをし、お互いの服を脱がし合って、時間をかけて愛撫をしてから本番へ。そうした流れが気分を高めさせる。
一部は自身の意思とは違っていたものの、いつも通りの流れに明日菜は喜びを感じている。
セックスそれ自体は別に好きではないと思っているのだが、凪と触れ合う時間は好きだ。彼が自分に夢中になってまっすぐ見つめてくる時間は大事にしている。
膣内にあるペニスが、徐々に馴染んでいきながらもぐいぐいと小刻みに動いている。
ついつい吐息を漏らしてしまって、明日菜はなんとも言えない感覚を味わい、少し前はわからなかったがこれが快感なのだろうと理解しつつあった。
「ん、んふ、なぎさん……」
「あぁ、気持ちいいよ明日菜」
「わ、私のこと、好き?」
「好きだよ。明日菜のことが好きだ」
彼女はそうして愛を求める。だから迷わず応えてやった。
気分の盛り上がりを感じて凪が明日菜へ甘えるように囁く。
「もうちょっと速く動いてもいい?」
「うん、いいよ……凪さんが、イケるように、あっ⁉」
了承を得ると迷わずすぐに腰の動きが変わった。慣れた様子で小刻みに動かされ、じんわり快感に浸っていた先程とは異なり、膣肉を乱暴に抉るように振られる。
ペニスが勢いよく膣内を動いて、カリがよく引っかかって内部を刺激した。
水っぽい音が大きくなり、肉がぶつかると共に明日菜の声が楽器かの如く高く跳ねた。
「あっ! あっ! あっ! んんっ、ふうぅ……あぁっ! はあんっ!」
凪は首を伸ばして必死に鳴く明日菜の首筋に顔を埋めていた。考える余裕もなく唇を押し付けて強く吸い付いている。もはやどちらもその程度の行為は気にしていられない。
大きな波が近付いていることを予感していた。長い時間をかけるのは最後にはこの瞬間があると知っているからである。
そのため凪は止まれず、必死になって腰を振る。
「イッ、クぅ……! あはぁっ! イッたぁ! もう、イッた、今イッたから……!」
「ご、ごめん。俺ももう少し……」
「んんっ、くぅ、はや、くぅ……あぁっ、ああっ! ああぅんっ‼」
「くっ、もう……!」
激しいピストンが終わって、勢いよくペニスが引き抜かれた。
自分の手で擦って腹の上にどっと精液が吐き出される。
乱れた呼吸をしながら、明日菜は自身の上に降りかかったそれを感じて、ぼうっとした目で射精する凪の姿を眺めていた。
しばしどちらも荒くなった息を整えようとする静かな時間が続く。
ぐったりする明日菜はそっと脚を閉じ、守るように両手でおまんこを隠した。
「ん、はぁ……ちょっと、遅いよ。私もうイッてたのに」
「あー、ごめん。怒ってる?」
「怒ってはないけど……んっ」
疲れた顔の明日菜にキスをしてやると、それだけで安堵した様子を見せた。
精子を吐き出し、幾分力が抜けたペニスを彼女の股間に押し付ける。ぐりぐりと先端をクリトリスに擦り付ければ、明日菜は怒ったような顔をして、しかし強くは言わずに甘い声を漏らした。
「あんっ、ちょっと、まだイッたばっかりなのに……」
「だからいいのかなーと思って」
「んっ、あっ、はあっ……」
完全に勃起する前に強引に膣内へ挿入する。
すぐさま凪が腰を動かし始めて、再び彼女の望む通り、ゆっくりと時間をかけて事を進めようとしていたようだ。
「ねぇ、それ、生だし……きれいにしないと、赤ちゃんできちゃうかも」
「や、でもいっぱい作れって言われてるし」
「もう……」
「明日菜は、俺の子供できるの嫌?」
「いい、けどさ。その……あんっ」
強引に唇を塞いで、ずぷずぷと一定のペースでピストンを繰り返す。
明日菜はすぐに受け入れてしまって、凪の希望に応えるためのセックスを始めた。